「理事長通信」カテゴリーアーカイブ

2018年6月 理事長通信

合掌

“むしゃくしゃしていた。誰でもよかった”

6月9日、新横浜~小田原間を走行中のJR東海道新幹線車内で乗客の男女三人が次々に刃物で殺傷された衝撃的な事件の全容が徐々に明らかにされていくにつれ、何とも言いようのない暗澹とした気持ちにさせられてしまいました。1964年の開業以来、東海道新幹線では年間12万本が運転されているにもかかわらず事業者側責任による乗客等の死亡事故は1件もなく、現在に至るまで「新幹線の安全神話」として語り継がれているわけですが、今回発生した事件のように乗客が普通に市販されている道具(刃物)を凶器として用い、自らの勝手な言い分で無差別殺人犯へと豹変することまでは当然想定されていないでしょうし、まして犯人の心の暗闇までは到底うかがい知ることは不可能であることを考えると、残念ですが防ぎようのない事件と言わざるを得ないようにも思ってしまいます。古来、優れた倫理観・道徳観を持つ国民性によって社会の仕組みが“性善説”で成り立っているこの国においてはなおさらです。

遡ると2001年6月8日に発生した「大阪教育大付属池田小(小学生無差別殺人)事件」から17年、2008年6月8日に発生した「秋葉原無差別殺傷事件」からは10年が経過しましたが、何の関係もない人がある日突然理不尽に命を奪われてしまう事件・事故がこの間様々な形態ながら後を絶ちません。物理的な対策をもってしても防ぐことができないことに対して私たちには何が対策として残されているのでしょう。ある高僧の講演録の中にこんなくだりがあります。「人間は、いや、生きものは全て最先端の『残り時間ゼロ』という究極の現実の命を生きている」と。生死はすべてギリギリの現実であり、避けようも択びようもない事実であるということです。だからこそ私たちは与えられた今ある「いのち」の最後の一滴まで生ききる努力を続けていかなければなりません。

“嘘つきは泥棒の始まり”

「平気で嘘をつくようになると盗みも平気でするようになる。嘘をつくのは悪の道に入る第一歩である」というのがこの警句の根拠とされますが、公文書管理や情報公開という行政上の車の両輪と言われるものが二つとも政府によってないがしろにされました。1年以上にわたって政治を揺るがしてきた「森友・加計問題」、当事者の一つである財務省の調査報告書の公表という形で一方的に“一定の節目を終えた”とされましたが国民のほとんどが納得できていないこの問題をこれで幕引きとする政府に対してもやはり言いようのない暗澹とした気持ちにさせられてしまいます。自分のためになるなら善悪構わず何でもやる、自分さえよければ何をやっても構わないという考え方が前述の“無差別殺傷事件”とどこかで共通しているような気がしています。そしてさらに、悪質タックルが注目された日大アメフト部の一連の顛末。まったく関連性がないはずの事案がどうしても相似形に映ってしまいます。

“この国はいつからこんな風になってしまったのでしょうか?”

明らかに責任を問われるべき政治家が誰も責任をとらない。嘘が常態化している。政治道徳の堕落や世界的なモラルの低下等々。開祖は「良いことは良い、悪いことは悪い」と言える勇気と見識を持つことを少林寺拳法の修行を通して私たちに求められました。『人、人、人、すべては人の質にあり』の原点に立ち返り、私たちはまずは身近な環境から変えていく努力を続けていかなければなりません。まさに「私たちはどう生きるか」が問われています。

 

※少林寺拳法“グループ愛知”ポータルサイト構築計画に伴い以下のサイトが立上っています。

 (愛知県連盟サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kenrenにて紹介)

  ■11支部サイト掲載(スポーツ少年団・大学・実業団)

(愛知県教区サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kyoukuにて紹介)

   ■54道院サイト掲載

再拝

2018 年 6月 15日

愛知県連盟理事長  多月 文博




2018年5月 理事長通信

合掌

ゴールデンウィークが終わり、街にいつもの喧騒が戻ってきました。桜の季節があっという間に終わり、木々の緑もやさしい黄緑色からしっかりとした緑に変ってきました。ハワイ島キラウエア火山の噴火をはじめ、このところ世界的規模で起こっている自然の猛威に成す術を持てないこともあわせて人知の及ばない世界を今更ながら感じます。北朝鮮の核開発問題を巡って国際情勢が大きく変動しようとしている一方、大型連休を挟んで国内では相変わらず政治の停滞が続きました。「当たり前のことが当たり前に行われない」この国の病巣は底なし沼のように深く感じてしまいます。“自分さえよければ良い”“目的達成のためには手段を択ばない”“ばれなければ何をやっても許される”“異なるものを認めない”等々、国権の最高機関で議論される内容も閣僚をはじめ行政府の要職者の発言も耳を疑うことばかりです。「人としていかがなものか?」大袈裟かもしれませんが、この国の品格・品性が問われる危機的な状況を招いているようにさえ思ってしまいます。「良いことは良い、悪いことは悪い」と言うことは勇気もいるしリスクも伴います。しかし、それぞれの立場で“何のために”という部分に照らし合わせて答えを導き出していかなければならないのではないでしょうか。

昨年来、80年も前に書かれた1冊の児童書が大きな話題を集めています。戦前、岩波書店で日本初の新書≪岩波新書≫を立ち上げた吉野源三郎著の『君たちはどう生きるか』です。軍国主義による閉塞感が高まる1930年代に文学作品としてではなく、旧制中学校の生徒に向けた倫理についての本として書かれており、教養論として世に出されたようです。そんな児童書が80年後の今、なぜ人の心を捉えるのでしょうか。人間としてどう生きれば良いのかを読んでいくうちに自然と考えるように書かれているところが子供はもちろん多くの大人たちにも共感を持って迎えられたのではないか。いじめに対する“勇気”や“貧困と格差、教養”といった現在社会にも通じるテーマに真摯に向き合う主人公の心の葛藤、そして生き方の指針に対する言葉が数多く示されているところが共感を呼んだのではないかとも評されています。

『動機善なりや、私心なかりしか』「京セラ」「KDDI」などを設立された経営の神様・稲盛和夫氏の経営哲学の一つです。常に自問自答して“動機”の善悪を判断し、過程においては“プロセス善なりや”を問い、常に“私心なかりしか”を問いかけ続ければ自ずと結果は問う必要のないものとなるということです。氏は現役であった80代初めまでこの言に照らして日々反省を繰り返されていたと言われています。『誰にも負けない努力をする。謙虚にしておごらず反省のある毎日を送る。生きていることに感謝する。善行、利他行を積む。感性的な悩みをしない。』という「6つの精進」を説かれ、多くの教訓が述べられていることは今更説明には及ばないことです。稲盛氏は、日本人に今求められていることは「人間は何のために生きるのか」という最も根本的な問いかけに真正面から向かい合うことだと述べられています。大きな話題を集めている80年前の児童書、稲盛氏の哲学。言葉は人生をも変え得る力を持っています。まさに開祖の言葉と重なります。私たちが引き継ぐべき「開祖の思い」。かくありたいものです。

県連定期総会、愛知・岐阜・三重の三県合同武専を終えてホッとする間もなく全国中学生大会並びに全国大会少年の部の代表選考会、そして愛知県大会へと県内行事が続いていきます。その間にも県高校総合体育大会(インターハイ予選)や東海学生大会等も順次開催されます。私自身にとっても県連運営に携わって20年以上にわたって毎年関わっている行事ですが、満足のいく運営ができた記憶はほとんどありません。毎回毎回100点満点を目指して取り組んではいますがその都度課題が残る結果となってきたような気がします。参加する拳士のため、そして少林寺拳法を生涯修行として永続して取り組んでもらえるように運営責任者としても謙虚にそして精一杯の努力を積み重ねていきたいと思う毎日です。

2019年11月23・24日、豊田市にある「スカイホール豊田(豊田市総合体育館)」にて15年ぶりに全国大会を主管することが決定しています。愛知県の総力を挙げて取り組んでいかなければなりません。引き続きご協力をお願いします。

 

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2018 年 5月 10日

愛知県連盟理事長  多月 文博




2018年4月② 理事長通信

合掌

先週末の4月21日(土)、本山にて全国都道府県教区長会議が開催されました。昨年まで同時開催していた全国都道府県連盟理事長・各連盟部長会議は今年3ヶ所に分けてこれとは別開催されます。組織機構改革を経て5年、2018年度は“組織の区別化”なるものがより鮮明に打ち出されてきているように感じられます。これまでグループとして発行されていた年間行事予定表もその一つです。2018年度はグループ内組織が各々単独で年間行事予定表を示すなど、何かと不自然さを感じてしまいます。道院と道院拳友会、門信徒と財団個人会員は一人で二人です。各組織の役割が異なるから行事予定表もそれぞれが発行するということはわからないわけではありませんが、三種類の年間予定表を重ね合わせるストレスは間違いなしにあります。会議の別開催や分開催にしても疲弊する地方組織にとって少しでも負担を軽減しようという意図は読み取れなくもありませんが、本山・本部の位置づけや求心力という面での低下も片方では懸念されるところです。シンプルな「教え」と理論的な「技術」に魅せられて生涯をかけてこの道に邁進する拳士にとって有用な施策であることを願うばかりです。

さて、4月22日(日)に2018年度の愛知県連盟定期総会(並びに愛知県教区全体会議)が開催され、2017年度事業報告と収支報告、ならびに2018年度事業計画案と収支予算案を原案通り承認していただくことができました。例年通り事前質問が寄せられていたこともあって、当日の関連質問と合わせて限られた時間ではありましたが出席された皆さんと有意義な意見交換ができました。また今回は一般社団法人SHORINJI KEMPO UNITYの地方組織となる「UNITY運営委員会」が各都道府県に設置されたことで、「武専運営」に関する質問や意見がいくつか出されました。学生数の激減に対する方策やそれに伴う運営予算の積上げ根拠、運営体制の見直し等々について具体的に予算案を示して皆さん方の理解を求めました。あわせて所属長の皆さんには武専研究会への参加を再度お願いしました。武専研究会は今月から午前中に50分の実技時間を2コマ設け、午後にもこれまで同様50分の実技時間を2コマ設けてスタートしています。「拳理」を中心に所属長や武専卒業者の研鑽の場としてより多くの方々に集っていただき、運営面での支援・協力もお願いしたいと思っています。

組織の区別化が地方組織や各所属の活動の幅を狭め柔軟性を損なう要因となることは本末転倒するものです。常にあるべき姿を求めて県内の活性化を目指していきます。“愛知県の物差しは堅持する”ことは言うまでもありません。引き続きご協力をお願い致します。

 

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再拝

2018 年 4月 27日

愛知県連盟理事長    多月 文博




2018年4月 理事長通信

合掌

昔から、「花」といえば“桜”を指すほど日本人は桜が大好きです。『諸行無常』の感覚に例えられることもあり、満開の時の華やかさとは対照的な散り際の儚さや潔さが日本人の心情をつき動かすからだと言われます。今年は特に開花が早く、職場の窓から見える桜並木には早くも葉桜が目立つようになってきました。

年度が替わり所属長の皆さんにおかれましては決算書類の作成や所属拳士のスポーツ保険加入手続き等々、道場での指導以外にエネルギーを割かれていることと拝察いたします。県連としてもこの時期は定期総会に向けての議案書(前年度総括と今年度活動計画)作成や県大会に向けての準備が重なるため、事務局を中心に連日期限に追われるタイトな毎日となっております。加えて、今年度新たに設置された「愛知県UNITY運営委員会」に移行する昇格考試(昇段・昇級)と武専運営の具体的な計画策定について悩ましい日々が続いております。

さて、専門学校禅林学園の閉校に伴って武専の運営母体が今年度より一般社団法人SHORINNJI KEMPO UNITYに移行されることは所属長会議でも説明してきたところです。具体的には本部地区(岡山・徳島・香川・愛媛・高知県)と東京地区を除く全国35地区において地方組織を設置して、現在各県連で行っている昇格考試と新たに武専の運営を所掌するということです。組織機構改革を経て地方においては県教区・県連という組織の区別化が明確にされましたが、新たに「UNITY運営委員会」が設置されました。新しい組織の代表者はとりあえず今年度については“県連理事長が兼務”することとされているほか、昇格考試と武専の運営にあたっては各担当責任者を置いて運営することとされています。昨年末からの急展開への対応ですが、昇格考試についてはさほどの問題はないと判断しています。しかし、武専については状況が一変しているため、所属長の皆さんにおかれましては今後の武専運営に対してこれまで以上にご理解、ご協力をお願いしなければなりません。

 
 

愛知武専の在籍者数

5年前の2013年には254名(研究院40名含)が在籍していたのが2017年には164名(研究院43名含)、そして2018年の在籍者数は86名(研究院29名)という状況になっています。実に予科1年~研究科4年までの在籍者が今年度は57名という現状です。

 

 

 

 

 

 

 

 

この状況を受けて武専の運営体制・指導体制の見直しを余儀なくされているところです。つまり、まずは在籍者数に応じた運営・指導体制に変えていかなければなりません。運営に携わるスタッフの減員と指導体制の最適化、そして在籍者を増やす取組です。

 

改善策

➊ 学年ごとの実技指導を科ごとの指導に変更します。

  ※研究科のみ学生数の都合で1・2年生と3・4年生に分けます

 ➋ 毎月実施している昇段考試員研修と研究会の実技指導時間を合体させます。

 ➌ 午前中の研究会実技指導時間を延長し、「特昇対策講座」を追加します。

 ➍ 所属長の皆さんに研究会への参加を要請します。

   ※研究会年会費のご協力をお願いします

 

今回の組織改革に対する様々な厳しいご意見が県連にも多数寄せられています。しかし創始以来、布教・普及の中核をなす人材輩出に寄与してきた武専の活性化は組織全体にとっても欠くことのできないことです。

本山・本部の運営に対する様々な思いがあることは十分承知していますが、私たちが“生きるための拠りどころ”として人生をかけて取組んできた大切なものを次世代につなげ、守っていくために所属長の皆さんにご理解、ご協力をお願いします。

 

 再拝

2018年4月4日

愛知県連盟 理事長 多月 文博

(愛知県UNITY運営委員会代表者)




3月 理事長通信

合掌

 2011年3月11日、東北沖でマグニチュード9.0の巨大地震が発生、太平洋沿岸を巨大津波が襲い、東京電力福島第一原発事故が起きました。そして、2018年3月11日・・・。災害関連死を含む死者19,533人、行方不明者2,585人。復興庁によると今なお避難生活を余儀なくされている方が今年2月時点で約73,000人、そのうち約53,000人が仮設住宅での不自由な生活を続けられています。7年が経過した被災地では土地の嵩上げや防潮堤の建設が進み、復興住宅や商業施設も相次いで完成するなどハード面での復興は徐々にではあるが前進しているようです。しかし、被災地住民の方々ひとりひとりの暮らしや心の復興はどこまで進んでいるのでしょう。特に、福島第一原発事故の後遺症に苦しむ福島県の方々約34,000名が今なお県外避難中ということからも未曾有の大災害がもたらした後遺症はそう簡単には癒えません。自然災害の恐ろしさ、人間の無力さをまざまざと思い知らされた“東日本大震災”。各テレビ局からは様々な視点による追悼番組が制作・放映され、7年という時間の経過によってこれほどの未曾有の大災害であっても風化されつつある現状に警鐘が鳴らされる一日となりました。犠牲となられた多くの方々のご冥福をお祈りすると共に、被災されたすべての方々の心の平安を願うばかりです。愛知県連盟としては発生の翌年(2012年6月1日)から5年間にわたって現地を訪れ、被災状況や復興状況を見聞きすることや防災活動の在り方、減災知識の習得に取り組んできました。何よりこの災害を風化させないための継続的な活動を試行錯誤しながら取り組んできたところです。毎年開催する愛知県大会の参加賞に“福島県産のお米”を配らせていただいていることもその一つです。今後も継続して自分たちにできる取組みを模索しながら次世代に伝え続けなければならないと思っています。

 さて本日(3月11日)、岡崎市中央総合公園内武道館において「2018年考試員・審判員講習会」を314名(近隣県からの参加者含む)の参加者を得て無事に開催することができました。年1回開催されるこの講習会は、参加者資格が四段以上ということで県内の指導者層が全員参加する講習会でもあります。自身が昇格考試(昇級・昇段)や大会審判を担当するための自己研鑽の場としてだけでなく、各所属において拳士を指導する立場での必要な知識や情報を得る機会でもあります。しかし、年1回だけの機会で終わらせない取組みでなければなりません。継続して学ぶ機会、そして実際に考試員・審判員として役割を担う機会がなければなりません。現状、昇段考試員は毎月実施している考試員研修会の参加者の中から、そして大会審判員についても年に3回程度実施している審判研修会参加者から選抜しています。県内11ヶ所で開催される昇級考試や各市町での大会審判に加えて学生連盟、高校連盟主催の大会審判の派遣等、担当していただくには研修会参加者からという方向性は今後も変わりません。

2018年度から、これまで県連に委託されていた昇格考試に関する業務(具体的には毎月の昇格考試と年1回の考試員・審判員講習会等)と専門学校禅林学園閉校による愛知武専の運営を「愛知県UNITY運営委員会」という耳慣れない新組織で運営することが決まっています。考試・審判技術の向上と、過去5年間で学生数がほぼ半減している武専の活性化に取組むことが引き続きの課題になっております。考試員、審判員の資格者自身が積極的に自己研鑽の場を求めていただけるように毎月の研修会や武専の内容を今以上に魅力あるものに高めていかなければならないと痛感しています。昨日の講習会でもお話ししましたが、まずは毎月の昇段考試員と資格者を対象に行っている技術研修会を武専研究会授業と合体した形で実施することを検討しています。その時間枠の中で年3回くらいは審判研修も実施していく予定です。義務感や負担感を感じずに進んで参加できる研鑽の場を提供するためのアイデアやご意見をお寄せください。

先月号でも書きましたが、新設される組織については現時点で示されている内容が明確ではないと感じています。今回の運営母体変更についてまさか「内容的に従来からの昇格考試と武専運営をこれまでと同様にやるのだから何も問題ない」との認識であるとは思ってはいませんが、実際に運営する地方組織としては時間のない中で整理することも色々あり、年度末の運営が窮屈になっています。

組織機構改革で求められた“組織の区別化”とは何だったのでしょうか。

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2018 年 3月 11日

愛知県連盟理事長  多月 文博




2月 理事長通信

合掌

 自らの限界に挑戦し続ける姿は多くの人々の感動を呼びます。韓国・平昌で開催されている第23回オリンピック冬季競技大会には世界92ヶ国、約3000名の選手が15競技102種目にエントリーしており、日本との時差がないこともあって毎日よりリアルにそしてタイムリーに感動が届いています。“スポーツの祭典”とも呼ばれるオリンピックは個別の競技種目ごとの世界大会とは異なりそれぞれの競技が持つ独自性を目の当たりにすることもでき、この一瞬にかけてきた選手たちの思いや努力の積み重ねの大きさにも感動させられます。挫折からの復活、選手生命を断たれるような怪我からの復帰と、国を超え競技種目を越えて人間が持つ力の偉大さにあらためて気づかされます。大会はまだ終わっていませんが、日本選手で注目を集めた男子フィギュアスケートの羽生選手、女子スピードスケート500mの小平選手、女子スキージャンプの高梨選手をはじめメダルに手が届いた選手だけではなく、届かなかった選手、他国の選手も含めて参加選手全てから久々に爽快感がもたらされているように感じます。北朝鮮との政治色の色濃さが何かと注目を集め論じられ続ける今大会ですが、小平選手とこの種目の世界記録保持者でありオリンピック三連覇を目指した韓国の李相花のレース後のシーンが多くの人の感動を呼んでいます。競技であるいじょう勝者と敗者が生まれるのは当然のことですが、“勝つためにはどんな手段を使っても”という心の動きが生まれることは国際大会であっても同じ、むしろ強くなることさえあるのかもしれません。ロシアのドーピング疑惑も一つの象徴であるように思います。そんな中で、お互いの努力を認め合い、健闘をたたえあう姿はやはり美しく多くの感動を呼びます。その中心に日本人選手がいることに誇らしさを感じた日本人も多かったのではないでしょうか。

ある作文コンクールにおいて評価された小学校6年生の剣道少年の作品が目に留まりました。『残心』と題された文章の中にこんな一節がありました。

 

『僕は幼稚園の頃から六年間続けている剣道の稽古で、何百回いや何千回も残心という言葉を耳にしてきた。だが、その意味を深く考えずに過ごしてきた。“残す心”と書いて残心。先生が言うには技を打った後に腕を伸ばして抜ける。そして抜けた後には相手の方に振り返り、もう一度竹刀をスッと構え直すということだった。でも腕を伸ばすだけなら残心という言葉でなくてもいいような気がする。何で「心」という文字が入るんだろうと思っていた。・・・ぼくは先生の試合を見ていて、残心とは単なるポーズではなく心構えなんだと思った。剣道は相手がいるからこそできる武道だ。そのありがたさをお互いに感じ合い、どんな試合でも相手に感謝をする。それも残心だということが感じられた。僕の尊敬する先生は七段になってもまだ剣道について学び続けると言っていた。・・・まず今日からは残心の心を大切に持つことを意識して剣道に向き合っていきたい。』(新聞記事から一部抜粋)

 

「何のために少林寺拳法をやっているのか?」

私たちは身をもって「大切なこと」を伝えることができているのだろうか?

常に自らを振り返ることの大切さをあらためて思い知らされた気がしました。

 さて、先月号でも少し説明しました“武専の運営母体が2018年度より禅林学園からSHORINNJI KEMPO UNITY(以降、文中ではUNITYと表現)に移行される”ことに伴い、先日(2月17日)本山にてUNITYと禅林学園による「武専・UNITY運営会議」が開催されました。会議の詳細については2月25日に開催する所属長会議にて説明しますが、専門学校禅林学園の閉校、全国35地区の“武専コース”運営を各都道府県連盟に委託するのではなく「UNITY運営委員会」という新たな組織を作って運営するに至った経緯などが説明されました。今回の会議については、私にとっても昨年末からの急な展開もあって完全に理解できたとはとても言い難い内容ではありました。組織機構改革以降、その目的であった“組織の区別化”をより推進するためには多くの課題があり、“組織の一体感と組織の区別化”との相反する運営体制構築に苦心しながら現在に至っているわけですから、このタイミングで組織を新設して既存の業務の一部を新組織に移管するという根本的な判断も含めて理解できない部分が多くあります。特に、UNITY、宗教法人、一般財団法人の役割分担を根本的に理解することが今更ながら求められているような気がしています。愛知県から提出した事前質問は川島理事(UNITY)からの説明で大半は理解することができましたが、坂下教頭(禅林学園)からの「武専は金剛禅の教育。しかし安定的な施設確保を考えると宗教法人では難しい。よって教育内容から言っても一般財団でもなくUNITYが担うことが一番理にかなっている」という説明には違和感が残りました。

会議の全体を通して2018年度は試行的な位置づけで、2019年度からの本実施に向けて諸問題に対する方策を固めていくというような方針と受け止めました。運営規約も示されていない中での地方組織の新設。どういう形で2018年度の「愛知県UNITY運営委員会」活動内容を皆さんに示して認めていただくのかも全く見えていませんが、新年度のスタートを切らなければなりません。毎月開催される昇格考試、武専共に一部スケジュールの変更等はあるかもしれませんが、原則的には内容は変わらないと理解してください。昇格考試受験者、そして武専学生の皆さんに影響が出ないように早急に準備を整えていきたいと考えています。多くのご質問やご意見等が予想されますが、その都度わかる範囲で応じていきたいと考えています。引き続き、ご理解・ご協力をお願いします。

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再拝

2018 年 2月 20日

愛知県連盟理事長 多月 文博




2018年 新年のごあいさつ

所属長の皆様へ

 

合掌

所属長の皆様におかれましてはよき年をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。

旧年中は県連運営・県教区運営に対して様々なご指導・ご協力をいただきありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 振返ってみれば昨年は、1月20日のトランプ・米大統領就任以来「米国第一主義」に翻弄されたかのような一年でした。北朝鮮問題や”エルサレムをイスラエルの首都とする”発言はその最たるもののひとつとして世界中に緊張感をもたらしていると言えます。一方国内に目を向ければ、近年まれに見る長期政権となった安倍政権が今年6年目を迎えました。政権を奪還した2012年以来ほぼ1年に1回行われてきた国政選挙は政権維持を目的とした場当たり的なそしてきわめて強引な政権運営としか思えません。世界に類を見ないスピードで進む超高齢化社会。北朝鮮問題の緊張感の高まりがあるにせよ、社会保障と財政改革という喫緊の課題を棚上げにするかのような防衛費優先のバランス感に大きな不安を覚えます。長期政権だからこそ近視眼的な政権運営には陥ってもらいたくないと思いますし、安倍総理の悲願と言われる「憲法改正」についても将来につながる提案内容であることを期待したいものです。今年は明治150年とメディアでも言われます。明治維新がもたらした最大のものの一つが「民主主義」です。昨今の政権運営からは「民主主義」の崩壊が危惧されています。過去の悲劇が繰り返されないことを願っています。

 

 さて、創始70周年の節目を経た少林寺拳法グループにとって2018年はまた一つ大きな変革を迎えます。草創期に少林寺拳法の圧倒的な拡がりを支えてきたものの一つに「武専(武道専門学校)」の存在があったことは言うまでもありませんが、物凄いスピードで拡大を続ける組織を支えるために全国各地の指導者養成機関として大きな役割を果たしてきました。その武専の運営母体が2018年度より禅林学園からSHORINJI KEMPO UNITYに移行されます。具体的には本部地区(岡山・徳島・香川・愛媛・高知県)と東京地区を除く全国35地区において地方組織となる「●●県UNITY運営委員会(仮称)」を設置して、現在各県連で行っている昇格考試と新たに武専の運営を主催することになるということです。既に、所属長や拳士に対しても通知が行われているところです。組織機構改革を経て地方においては県教区・県連という組織の区別化が明確にされましたが、新たにUNITY運営委員会(仮称)が設置されるということです。詳細は現時点でも明らかになっていませんが、県連に対して運営委員会の体制構築が求められています。愛知県は99%が道院で構成されていますが、組織の性格上県連が主体となって運営体制も県教区と一体感を持たせて運営にあたっています。今回、新しい組織が県連内に設置されるのではなく並列的に設置されることと、運営業務の一つ(昇格考試)が県連から移ることで様々な見直しが発生します。詳細不明、準備期間がない中での組織変更となりますが、武専学生の皆さんには極力影響が及ばないことを最優先に検討を進めていきます。ご理解をお願いします。

 また、ご存知のように2019年11月23・24日にスカイホール豊田(豊田市総合体育館)にて全国大会開催が決定しています。愛知県にとっては三度目の全国大会主管となりますが、遺漏のないように準備を進めていかなければなりません。

 

2011年に皆様からのご支持をいただき現職を拝命してからはや今年で8年目を迎えます。引き続き県内各所属の活性化に向けて試行錯誤を繰り返しながらの取組みとなりますが、皆様との十分な対話を心掛けてこれまで以上に風通しの良い、そして柔軟な組織運営を目指していきます。

愛知県連盟・愛知県教区にとって充実した一年となるよう引き続き皆様のご理解・ご協力をお願い致します。

 再拝

2018年1月吉日

愛知県連盟理事長 多月 文博

愛知県教区教区長 林  正義

 

 

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12月 理事長通信

合掌

 今年のノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーのオスロ市庁舎であり、核兵器の開発や使用などを法的に禁じる「核兵器禁止条約」の国連での採択に貢献したことが評価された国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN〈アイキャン〉)にメダルと証書が贈られ、ICANのベアトリス・フィン事務局長と広島での被爆体験を証言してきたカナダ在住のサーロー節子さんが改めて各国に核廃絶への協力を呼びかけました。北朝鮮の核開発問題がICBMの発射実験によってより現実味を帯びて深刻化する中でトランプ米大統領の発言、それに歩調を合わせる安倍首相の発言、そして何の議論も行われずに検討に入ったとされる航空自衛隊の戦闘機に搭載する射程数百キロの巡航ミサイル導入計画等々、核兵器禁止条約にも署名・批准しない立場をとり、「核兵器国と非核兵器国の間の信頼関係を再構築し、核兵器国もしっかり巻き込む形で現実的で実践的な核軍縮の取り組みを粘り強く進めていきたい」とする世界で“唯一の戦争被爆国”である我が国の『核廃絶』に向けたスタンスについては浅学菲才の私にはとても理解のできない部分ではあります。当然のことですが、「良いことは良い、悪いことは悪い」と単純に言い切れない外交の難しさ、戦略的な部分が全てを曖昧な形にせざるを得ないのでしょうか。

さて、“少林寺拳法創始70周年”を迎えた2017年も残すところ1ヶ月足らずとなりました。今年一年を振り返ってみますと、県内では3月末をもって藤田昌三先生(熱田道院)をはじめ森健太郎先生(江南道院)、佐々木繁士先生(尾張瀬戸道院)、加茂雅久先生(尾張守山道院)が道院長を交代されて後進に道を託されました。加えて5月には名法道院・高橋法昇先生(初代愛知県連盟理事長)、10月には豊橋道院・徳嶋繁先生(二代目愛知県連盟理事長)のお二人が急逝されました。特に、徳嶋先生はご自身が監督を務められていた愛知大学少林寺拳法部の周年行事の最中に倒れられ、そのまま帰らぬ人となられました。この地方に少林寺拳法の種をまかれ、先頭に立って各地への普及に奔走された先生方の大いなる決断、そして生涯を閉じられたお二人の先生方に対しては「本当にお疲れ様でした」以外に言葉が見つかりません。2017年は愛知県少林寺拳法連盟にとっても大きな節目の年になりました。言われはじめて久しい指導者の高齢化、拳士数の減少化傾向に歯止めがかからない現状は当然のことながら廃院を決意されるきっかけの一つとなることもあり、後継者を育て円滑に道院長交代するのではなく、廃院を決意し手続き準備をされている道院長も実際には複数名いらっしゃいます。その中には、毎回毎回誰も来ない修練場所で一人作務を行いひたすら基本演練を繰返す日々もあったとか。そんな日々に自ら終止符を打とうと決心された道院長もいらっしゃるということですから、その心情は察するに余りあるものです。振り返ってみると、組織機構改革を経て普及・布教の現場を取り巻く環境は一変しました。コンプライアンスの観点から一定の条件を満たさなければ道院が公共施設を使えないことは理屈ではわかっていてもなかなか納得できないのが道院長の偽らざる心情でした。費用も含めていろんな説明をしなければならない入門時のハードルの高さは道院長のモチベーションを著しく下げてしまいました。しかし、入門しないまでも見学者が来る、体験希望者が来るということだけでもこの取り組みへの情熱を保ってくれたものです。しかし、それもなくなり兆しさえ見えなくなった時にどこまで気持ちを繋ぎとめることができるか・・・導き出された選択肢が“廃院”だったということです。私たちは常に現状を見据えて分析、対応を考えていかなければなりません。例えば、圧倒的に露出度が減った私たちの活動を少しでもPRするためにと“ポータルサイト”(以下にアドレスを表示)を構築しました。普及・布教活動現場の“見える化”によって「点」の取組みを「面」で対応しようとの試みです。地域性があるかもしれませんが確実に効果が表れてきた道院もあるので方向性は間違っていないと確信しています。手法はいろいろあるでしょうが、“少林寺拳法の本質を広く知ってもらう”取組みがもっともっと必要だと感じています。また、それに付随して公共施設の使用頻度を高めることに関しては、“少子高齢化”という社会環境の変化があるにせよスポーツ少年団の立上げを促進することで対応しようとしています。後継者育成に関してもつながる取り組みだと考えています。見方を変えると、高齢化が進む道院長交代は非常に難しいという現実があるということです。

 私たちの取組みは一過性のものではありません。“少林寺拳法とは何か?”何を目的にしているのか・・・何を目指しているのかを明確にして取り組んでいかなければなりません。社会は今、「自分さえよければ良い」とする内向きの世界に向かっています。そんな中で「半ばは他人のことを考える」という社会を目指します。

「2019年少林寺拳法全国大会」は2019年11月23・24日にスカイホール豊田(豊田市総合体育館)にて開催することが決定しています。1984年の愛知県体育館、2004年のナゴヤドームに続いて愛知県連盟にとっては3回目の全国大会開催となります。少林寺拳法を広く知っていただく機会にすることはもちろん、創始70年を経てあらためて開祖の“志”を繋ぐ意味を実感できるような機会にしたいと考えています。県内が一丸となっての取り組みを目指します。

 今年一年間、県連・県教区運営にご協力いただいた全ての方々に感謝申し上げます。

再拝

 
 

 

※少林寺拳法“グループ愛知”ポータルサイト構築計画に伴い以下のサイトが立上っています。

 

(愛知県連盟サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kenrenにて紹介)

  ■11支部サイト掲載(スポーツ少年団・大学・実業団)

 

(愛知県教区サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kyoukuにて紹介)

   ■54道院サイト掲載

 

 

2017 年 12月 10日

愛知県連盟理事長 多月 文博




11月 理事長通信

合掌

 先月の二週続けての週末台風通過以降、木々は紅葉から落葉へとこのところ一気に季節が秋から冬に向かいつつあるように感じます。木々の葉が散る頃、山茶花(さざんか)の花が咲き始めます。山茶花の原産地は日本の九州や四国地方。どちらかといえば暖かい地方の花ですが、この地方などでも寒さに耐えて花を咲かせることから、庭木や生け垣に広く利用されています。椿とよく似ていますが、山茶花は花びらが散り、椿は花ごと落ちるという違いがあるということです。花言葉は「ひたむき」。寒さの中で咲く姿がとても美しい晩秋の花ですが、「ひたむき」という花言葉と共に季節を象徴する花として個人的には印象深い花の一つとなっています。

 さて、毎年八月にジュネーブ軍縮会議で核兵器廃絶を世界に訴えてきた日本の高校生平和大使の演説が今年見送られたことに関し、核保有国とみられる一部の加盟国が高校生にスピーチさせないよう日本政府に圧力をかけていたことが今朝の朝刊で報じられていました。同じ紙面では特定秘密保護法などで萎縮していると指摘される日本の「報道の自由」を懸念するという国連人権理事会の意見が掲載されている等、“言論の自由”や“報道の自由”といった社会生活の中で守られるべき基本的な権利が損なわれつつあるという論旨が目につきました。ただ、ヘイトスピーチにみられるように個人・集団に対する貶めるような攻撃的な発言や、暴力・差別を扇動する目的での主張は匿名化やインターネットという媒体を使ってますます攻撃性を高め威力を増しており、“言論の自由”の名のもとに正当化されていることも事実です。いずれにしても「自分さえよければ」という内向きの世界が蔓延している中で「自他共楽」を実践しようとする私たちの取組みを決して後退させてはならないと感じています。

 2017年も残すところ1か月半となりました。創始70周年の記念事業として今月開催された「ブルースカイキャンパスin多度津」のイベントに愛知県連盟(執行部三役を中心に)として11月3日(金)~5日(日)の三日間参加しました(県連ポータルサイトに掲載済み)。期間中は天気にも恵まれ、本山駐車場に設置された各県の名物料理を紹介する出店エリアで“ひつまぶし”を提供してきました。4日の午後と5日午前中の営業時間内で当初目標の400杯を完売し、いちはやく帰路につきましたが、日曜日の渋滞は甘くなく、結局9時間近くかけてやっと名古屋駅前にたどり着くという強行軍となりました。行動を共にしていただいた道院長各位、幹部拳士には心より感謝申し上げます。

 さて、来年度以降の組織運営について所属長の皆さんからご質問をいただいています。道院長の「マイページ」に掲載された全国理事長会議資料の内容に関してのご疑問なので、私の理解の範疇で説明を加えておきます。

一つは次年度以降の武専運営についてです。「武専がなくなるのか?」という質問を受けました。現時点での説明としては、(専)禅林学園の閉校に伴い武道専門コースは本年度をもって閉講し、2018年度からはUNITYに移管されますが在学拳士は今の制度のもとで次年度も続けてUNITY主催の武専コースにおいて学ぶことができるということです。さらに2019年度からはUNITYから都道府県連盟に運営が委託される方向だということです。詳細については今後随時ご説明していくことになります。

 もう一つは新団体会員の設置についてです。「公共施設で支部を開設できるらしいね?」という質問があります。9月度の所属長会議でも決定前の話としてご説明しましたが、各県市区町村の体育協会から委託されて公立体育館や公立武道館で開催する「少林寺拳法教室」(但し、年間通して恒常的に開催するケース)について支部として設置を認めるということです。設置のための細かい条件はたくさんありますが、平たく言えばこういう内容です。決して“公共施設で地域一般支部が設置できる”ということではないことをご理解いただきたいと思います。

 この2件の内容について詳細説明を希望される所属長は、県連事務局あてにお問い合わせください。

 再来年の2019年11月23日~24日、スカイホール豊田(豊田市総合体育館)にて全国大会を主管することが決定しました。総力を挙げて取り組んでいきます。全ての県内拳士のご協力をお願いしたいと思います。

再拝

 
 

 

※少林寺拳法“グループ愛知”ポータルサイト構築計画に伴い以下のサイトが立上っています。

 

(愛知県連盟サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kenrenにて紹介)

  ■11支部サイト掲載(スポーツ少年団・大学・実業団)

 

(愛知県教区サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kyoukuにて紹介)

   ■54道院サイト掲載

 

 

2017 年 11月 16日

愛知県連盟理事長 多月 文博




10月 理事長通信

合掌

 晩夏から初秋にかけて、野草に宿る冷たい露のことを「寒露」というそうです。10月は「白露」「寒露」、そして「霜降」へと、露から霜に移り変わっていく時季です。ところで、2000年までは、10月10日が「体育の日」でした。東京オリンピックの開会式を記念して制定された祝日です。10月というのは、夏季オリンピックの開会式としてはかなり遅め。これは「秋霖」、つまり秋の長雨が明けるのを、ぎりぎり早めに見込んで、晴れる確率も高く気候も良いこの日を選んだということだそうです。今では体育の日も10月の第二月曜日になっているため、ともすれば忘れがちになってしまう祝日ですが、運動会や秋祭りが昔からたくさん開催される時季でもあります。「秋晴れ」というように、晴れれば抜けるような雲一つない青空。気持ちよく、爽やかにといきたいところですが今年はこの季節には似つかわしくない真夏日や一気に気温が下がるなど、お天気が変わりやすいのもこの時季の特徴とは言え、寒暖差の大きい日が続きました。10月22日投開票の衆院選もいよいよ終盤戦に入りました。安倍政権に対して想定外の先制パンチを繰り出した形になった小池百合子東京都知事率いる希望の党の出現でしたが、安倍政権打倒で一致しているはずの野党同士の距離感が明確になりつつある中で見えてくるのはやはり国民不在の党利党略戦であるということではないでしょうか。衆院解散の理由にしても各党公約にしてもそもそもの発端ともいえる一連の安保法制や共謀罪の成立、“忖度”という言葉が注目された一連の疑惑解明等々、完全にどこかに吹き飛ばされた気がします。突如浮上してきた感がある「消費税の使途変更」や「教育の無償化」について対決軸を明らかにするため各党公約までが振り回されているような気がしてなりません。問題点をきちんと振り返って総括した上で将来に向けてどうしていくのかという手順が飛ばされています。まさに、問題隠しの手法が国家レベルで行われていると言わざるを得ないように思えます。特に、教育無償化を改憲論に絡めるなど世論の誘い水として利用しているとしか思えません。北朝鮮との緊張がこれ以上ないレベルまで高まっている状況ですが、この国にとって最良の結果が出ることを願うばかりです。

 さて、10月7日に全国都道府県連盟理事長会議が開催されました。議題は大きく分けて組織の活性化に向けた活動方針の再確認と具体的な取り組みについての提案、そして拳士数の減少化傾向への対策内容についてでした。詳細については当日の会議資料もすでにマイページに掲載されているので別の機会にご報告したいと思いますが、もう一つ重要な案件が出されました。昨年10月に開催された大分県での全国大会以降、2018年全国大会は群馬県高崎市で開催されることがすでに決定しておりましたが、2019年から先が決まっていない状況でした。例年ですと3年先まではほぼ確定しているのですが再来年以降が開催県の候補すら上がっていないということで会議の席上で再度立候補が呼び掛けられましたがやはりどこからも手が挙がりませんでした。状況いかんによっては立候補しなければならないことも覚悟してこの度の会議に臨みましたので「皆さんのご了解が得られれば」ということで立候補させていただきました。2019年全国大会は愛知県が主管することに決まりました。最大の課題である開催会場については豊田市にある「スカイホール豊田」に絞って対応を開始しています。私自身にとっても15年前のナゴヤドームでの全国大会以来の担当となりますが、立地条件を生かした愛知県らしい大会にしたいと考えています。来年8月には西尾市でインターハイ、再来年11月(予定)に豊田市で全国大会と、三河地方での大規模大会の開催が続くことになります。県内の活性化に繋がるような、そして何よりも県内拳士の総力を結集できるような大会を目指していきたいと思います。2年間という準備期間を有効に活用して広くアイデアを求めながら進めていきたいと考えています。

引き続き、所属長はじめ拳士各位のご理解、ご協力をお願いします。

 私事で申し訳ありませんが、全国理事長会議翌々日の深夜(9日)、母が他界しました。会議の翌日(8日)に実家のある兵庫県姫路市内の病院に立ち寄り、夜までそばにいて多治見に帰宅した3時間後に病院からの緊急連絡でした。大事な全国会議が終わるのをまるで待っていてくれたかのような旅立ちでした。「本当の強さは優しさを貫くこと」と背中で示し続けてくれた母を追い続けることができなくなった寂しさはありますが、9月初旬に余命1ヶ月の宣告を受けてから丁度1ヶ月、最期まで周囲に感謝し続ける生き方を見せてくれた母に感謝です。総裁をはじめ本山・本部、県内所属長の皆様からたくさんのご弔詞や供花、弔電を賜りました。本来であればお一人おひとりに直接お礼申し上げなければならないところ、紙面をお借りして心より皆さん方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

再拝

 

 
 

 

※少林寺拳法“グループ愛知”ポータルサイト構築計画に伴い以下のサイトが立上っています。

 

(愛知県連盟サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kenrenにて紹介)

  ■11支部サイト掲載(スポーツ少年団・大学・実業団)

 

(愛知県教区サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kyoukuにて紹介)

   ■54道院サイト掲載

 

 

2017 年 10月 18日

愛知県連盟理事長 多月 文博