本日も、泉田市民館での修練。刺す様な冷たい空気の中、鍛錬に励みます。
2021年の修練も、本日が最終日。コロナ禍の影響が残る1年も、何とか活動を継続させて終えられる事は「当たり前」の事ではないなと有難く思います。また、今日は体調不良や家庭の行事で休まれる方が多かったですが、それでもこの人数で集まれる事に、「前はフル参加でも、今日の数より少なかったよなぁ」と、有り難さも倍増します。
修練納めと言う事もあり、また昨年に引き続き修練終了後の「一品持ち寄り忘年会」も取り止めにしたので、何か特別な事が無いかとも思いましたが、特にアイディアも用意せず、「通常通り」の修練を。この「特に何も無い」状態に、どれだけ価値を見出し生み出せるかが、「修行の価値」の確立にも成るでしょうし、取り組んでいる本人達の意欲の根源とも成るでしょう。「いつも通り」の内容ながら、「どう伝えようか」と言う点を少しだけ意識出来ました。
年明けの「成果発表会」の内容に繋がるメニューを繰り返し、基本演練を終えた後に、学科・法話の時間を。今日は、先週休んだI君の合格証書授与と茶帯の贈呈を行いました。試験前2週間が中学校の定期テストの時期と重なり、修練を休んだものの、小5緑帯のH君と協力してレベルを高め、参座していない期間も家で復習し高い水準で受験してくれたI君。これまでとは違う取り組み方と成果を見せてくれましたし、「皆の御礼と後輩へのアドバイス」では、「他の人に教えていると、自分でも出来ていなかったポイントに気付けるので、どんどん後輩に教える様にしましょう」と、4年生で入門し初の昇級試験で合格した時、一言もコメント出来なかった時に比べて、人間的にも随分成長してくれたなぁと、感慨深いものが有ります。
学科・法話の後に、基本演練中のトイレ休憩で黄帯のA君が道衣のズボンの紐を半分抜いてしまったので、I君に修練を任せて紐の修繕を。私自身はやった事は無いのですが、以前他人から「鉛筆や割り箸に紐を結んで、突っ込んでいくと直せるよ」と伺っていましたので、会議室からボールペンや割り箸を持って来てチャレンジします。普通に割り箸に縛って入れて行っても、途中で紐がすっぽ抜けてしまうのですが、割っていない割り箸に紐を挟んでおくと、難無く修繕が完了しました。「これは、良い手を見付けたわ~!」と、秘かに感動です(笑)。
キックミットを使用しての当身と鎮魂行を終え、暫しの休憩の後に自由練習を。そのスタートに、面談を終えていなかったWちゃんとA君の面談を済ませました。2人共に集中力の有る方では無いですが、やっている瞬間は楽しそうに取り組んでくれるところは、有り難いところ。特にWちゃんは運動能力が高い訳でもなく、御両親が「足を引っ張っててすいません」と気にされる程ですが、ただ一人の女の子と言う状況でも、嫌がらずに取り組んでくれます。これも「当たり前」と思わず、高い水準の取り組みを求めつつ、必要なサポートと気配りを欠かさない様にしたいと思います。
自由練習の後半は、柔法の原理の練習として、「逆小手もどき」を。11月・12月を体験入門期間とし、年明けに入門してくれる事になった小3男子のH君も、同級生のE君と楽しそうに取り組みます。また、上手く出来ないのは当たり前として、そこで凹んだり、ダラけたりする事も無く、ポイントを伝えてそれが上手くいくと、嬉しそうにしています。こちらも「入門して、ほったらかし」に成らない様に、的確なサポートをしたいところです。
先週の反省も込めて、いつもよりは早めに修練を切り上げ作務を終えた後に、I君から「話が有ります」と言われ、年明けの「成果発表会」とH君の昇級試験を終えた後に、中3か高校入学するまで休眠するとの申し出が有りました。先週休んだ時に、お母さんから勉強との両立が困難になって来たとのお話を伺っていましたので、「これは、年度更新はしないかも知れないなぁ」と予測はしていましたが、かなりコツを掴んで来ている状態でもありますし、「展開が早いなあ」と驚きを隠せませんでした。ただ、年内での休眠では無く、H君の相手を済ませてからとの判断は、それまでの繋がりを重視してくれての事でしょうから嬉しい事ですし、I君が「辞める」ではなく「休む」と言葉を発してくれた事に、数%の可能性を信じて、2年後まで道院活動を継続しなきゃいけないなと、新たなやる気を頂きました。年明けの「成果発表会」が、御両親に御見せ出来る最後の機会と成りますので、「開催する事にしておいて良かった」と思いますし、約4年間の修行の成果をしっかり見せて貰える様に、上手にサポートしていきたいと思います。