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Shorinji Kempo

5月17日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。蒸し暑く小雨がパラつく中、皆が集まります。

今日は、先週行う予定だった開祖忌法要を挙行しました。専有道場に集まれる人が少なそうだったからの延期でしたが、そもそも在籍人数が少ない上に平日のみの参座の人も増えたので、列席者が少ないのも当たり前でしょう。とは言え、せっかく行う儀式行事ですので、少しでも列席者が増える様な工夫はするべきですね。

今日の開祖忌法要では、副道院長のNさんが仕事で欠席された為、司会進行と写真撮影の両方を中3初段のH君に御願いしました。思春期と言う事もあってか、あまりハキハキとした発声ではなかったですが、やはり頼りに成ります。導師法話では、開祖が金剛禅を開創された動機や、現代社会で修行に励む一人一人の心構えについて説きましたが、前列2人は「話を聞けない」小5六級のA君と小2白帯のH君。特に午前中の大府市での区民運動会が雨で中止になった上での参座のH君は、前の日に興奮してしっかり寝られなかったのか、あくびを頻繁にしていました。「今日は話を聞けそうにないな」と思いつつ要点をまとめ、開祖忌法要を終了しましたが、その後父のSさんに叱られて、H君は号泣。「小学生の集中力や理解力はこんなものだろう」とも思いますが、カミナリを落とせる父親の存在も、昨今の世相を考えると貴重だなとも思います。

場を変えて、易筋行を。Sさんは「術後3ヶ月の静養」の為、そのまま帰られましたが、来月の道院修練後には解禁されてますかね。Sさんに叱られていたH君の市民館移動後の表情は引き締まった感じでしたが、果たして何分持つでしょうか(笑)。

今日は、市民館から参座の小6四級のA君の「逆小手」と「前指固」の習熟を重点的に行い、下の級の人達も「小手抜」や「龍王拳第一系・相対」に取り組む事によって、見習いから准拳士初段までの4人が相手を変えながら、レベルアップを図る事が出来ました。小1夏からの体験から始まり、入門後4年を超え小学校最上級生になったA君ですが、相変わらずの駄々っ子&かまってちゃんぶり。「まあ、誰しも甘やかして欲しいわなぁ」と思いつつも、「後輩があなたの進歩の為に痛い想いをしてくれてるんだから、少しでも早く上手く成らんとな」と伝えます。

ラスト30分から、「会報体験」として連盟の会報春号から「三角抜」に対する攻撃技の「腕後捻上」をやりました。相手の腕をどう操作するかが難しいだろうと思い、打棒を握らせた相手の腕を操作する事から始めようとしましたが、いざ自分がやってみるとかえって難しかったりします。それでも「棒の真ん中を持って」、「まず肩を浮かせる様に腕を回してから」、「棒の高さを変えずにくぐって」、「相手が倒れる位置に引き込む」と段階を分けて進めると、中3初段のH君と小6四級のA君は徐々にコツを掴んでいきます。

その後、棒を無くして直に腕に接触しての投げに移行したH君とA君は、そこそこ良い感じで出来ていましたし、棒の段階で引っ掛かっていたA君・H君は「流水蹴」等の科目に変えて進めました。自分自身のレベルアップを目指しながら、共に励む相手の事も考える。技術レベルや体格・運動能力、年齢や普段の生活ペースが違っていても、その時その時に相手との有意義な時間・空間を構築する。開祖が目指した「人造りによる国創り」を時を経た現代でどう実現するか。目の前の人達と、それを模索していきたいと思います。

 

5月10日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。雨が降るか降らないかはっきりしない曇り空の中、鍛錬に励みます。

当初は、今日道院修練を行うと共に、開祖忌法要を挙行する予定でしたが、専有道場に行けない人が多そうでしたので、来週と修練予定を入れ替えました。そもそも在籍者が少ない上に、土曜日に参座しない人も増えたので、道院修練に参座出来る人も多くないのですが、たまに行う行事には極力人が集まれる様に工夫したいところです。

スタートする場所を変更すると、人の動きも変わってしまうのですが、その際に浮彫りになるのが「連絡」の大切さでしょう。コロナ渦を経て、直に人と関わる事が出来ない、人との関わりを避ける世相に成るだろうと予想してますが、それを補うのが何らかの手段による連絡でしょう。適切なタイミングで、的確な事項を必要な相手に伝えられるか。在籍者だけでなく、保護者の皆さんにもその大切さを伝えて行きたいと思います。

今日の参座者は、小6四級のA君・小2白帯のH君・小5六級のA君の3人。来るタイミングもそれぞれ違いましたので、行う内容も都度変えて行きます。基本は、小6四級のA君の「逆小手」の動きのレベルアップに焦点を当て、そこに関連する動きを相手をする人にやって貰いました。重心移動や足の入れ替え、身体の向きに対するイメージがまだ掴めていないA君ですが、「龍王拳第一系・単演」や「小手抜」を反復する中で、繰り返し伝えて行きます。

予想より1時間早く参座した小2白帯のH君は、いつも元気ですが自分の身体の状態を意識する事は、ほぼしていません。隣に立って繰り返し伝えていないといけない状態ですが、それでも少しずつ向上しています。気持ちが楽しくなって来ると、更に意識は低く成り、また「お遊び」に走る傾向が強いですが、「お?見学するか。やる気が無いなら、やらなくて良いぞ」と言うと、表情が引き締まりまって「やる!」と言います。自分でけじめを付けて、「自分でやる気に成る」が出来るまでには、もう少し時間が必要な様です。

小5六級のA君も、意識して自分の身体を動かす事はほぼ出来ていません。もう少しクセ付けが出来ると変わるかなと思いますが、「何も考えずにただ動くだけ」を繰り返す癖もあるので、なかなかに手が掛かります。常に意識も目も虚ろですが、最近「今、考えて動いてたな」と思う瞬間も増えて来ましたので、何処かしらで「きっかけ」を作りたいところです。

歯科医院に行く為に20分程早上がりした小6四級のA君も、「逆小手」の体捌きはかなり向上しました。最後に掛手の動かし方を伝えましたが、相手をする人間によって向上の度合いも変わって来ますので、私が相手をする時間も増やそうと思います。

今日はA君やH君の妹のNちゃん・Мちゃんも顔を出してくれましたので、H君からの静岡土産、A君からの万博土産のクッキーも足してお菓子を配りました。備品の片付けも手伝ってくれたМちゃんが「私も来年から少林寺やりたい」と言ってくれましたが、お母さんから「もう少し人の話を聞けないと入門は認めないって、お父さんが言ってたよ」と言われて苦笑いをしていました。元気に走り回りつつも、自分が普段叱られている事を知られて恥ずかしがる空気も出していましたので、「やっぱりそう言うものか」と微笑ましいものです。

誰しも完璧な人間ではありませんし、だからこそ「修行」が必要なのでしょう。現代日本人が自ら得ようとしない「訓練」の大切さと、それに取り組んだ故に手に出来る「成長」を、是非とも掴み取って欲しいものです。

 

4月26日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かく且つ強い風の吹く「修練日和」の中、鍛錬に励みます。

夏を感じさせる暑さもあるので、久々に風を入れる為にガラス扉を開けます。季節は日々移り変わっていきますが、上手く順応して有意義な日常を創り出していきたいものです。ホールの中には鯉のぼりも飾られており、役員の皆さんも色々アイディアを出して「より良い」運営を志していらっしゃる様です。

基本演練では、開足立からの突き蹴り受けから単演に至るまで各種動きの習熟に努めます。基礎の動きは、どの段階の人でも常に向上を心掛けていなければいけないもの。弛まざる精進も簡単ではないですが、そこは「より良い人生」を掴む為には欠かせないものでしょう。話を聞けず、意識して動く事が苦手な小2白帯のH君ですが、徐々にながら向上している部分が見られる様になって来ました。伝える側の工夫は必須ですが、それでも「今の出来てたよ」と伝えると、出来ている事に驚きつつもやはり嬉しそうです。そんな時間を増やしていきたいものです。

学科・法話の時間では、最近繰り返し読んでいる「釈尊」に関するページを回し読みします。「辛く、苦しい」時間を、如何に幸せな人生にしていくか。小中学生達にこんな話が出来るのも、単なる「習い事」を越えた金剛禅修行の良い所であるでしょう。キックミットを使用しての当身の後に、鎮魂行を。そろそろ交代で主座もやって貰おうかと考えていますが、今日は終了後に交代で号令の掛け方の体験を。徐々にながら、意識やテンションが高まっているのを感じます。

「自由練習」では、それぞれの人の級の科目を指定し、前に立たせて他の人が交代で攻撃する「掛かり稽古」を。上手く出来なくてもやり直しをせず、左右を両方行いましたので、ほぼ「連続複数法形修練」と同じ事ですが、一つの法形しかやっていないのに、ポイントを踏まえていなければ、その一つを上手くやり切れません。この辺りは、一つ一つの動きを丁寧に練り上げる時間の必要性も感じさせるところです。

中3初段のH君の二段科目も剛法を2つだけ織り交ぜられましたが、それ以上は攻者が追い付かないので、「義和拳第一系・相対」へ。H君と小6四級のA君はそれ以外の単演の相対バージョンに進み、その後「逆小手」へ。小5六級のA君と小2白帯のH君は「義和拳第一系・相対」を繰り返しますが、二連撃や連受・段受、左右の構えや開退や受けた後に攻撃に転じる等、複数の要素を組み合わせた相対は、予想通り2人共に全く染み込んで行きません。「まあ、そんなもんだな」と思いつつも、間違える度にそこを指摘して少しでも向上する事を目指しますが、出来たところを次のターンでまた間違えるの繰り返し。「しんどいわぁ~(泣)」とも思いますが、そんな人達だからこそ「訓練」が必要なのでしょう。出来ている瞬間もあったりしますので、その確率を挙げる事を目指しつつ、挙げられない人もいると言う現実も踏まえておくべきでしょう。

今日は小6四級のA君の妹のNちゃんが、お母さんに連れられていつもより15分近く早く来てくれました。兄のA君が「逆小手」で投げられている姿を観てケラケラ笑っていたり、お母さんや妹の前で上手く出来ないと恥ずかしがるA君の姿を観るのも微笑ましいものです。締めの気合い出しの後にホールを走り回り、作務の後のお菓子の分配では、素早くお菓子のそばに駆け寄り、自分が貰いたい組み合わせを探すNちゃんの存在も、場を和ませる貴重なものです。多くの人が集い、多くの人にとって有益な修行の場を創り出したいものです。

4月19日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。夏を思わせる暑さの中、鍛錬に励みます。

修練場所である市民館のホールには、これまで見た事の無い五月人形?が飾られていました。ただでさえ「少子高齢化」が進み、市民館の登録団体・利用団体の活動も参加者も滞りつつある中で、コロナ禍により人が積極的に行動し集う事にブレーキが掛かる時期があり、各種団体や恒例行事の存続が難しくなっている状況があります。そんな中で、地区長や公民館長と言った地区ごとの運営に関わる立場に立った時に、自分なりのアイディアと行動で、少しでも状況を良くしていこうとする人もいます。「人の質」によって世の中の状況が変わる事を、毎年の役員さん達の在り方で感じる事が出来る環境に身を置ける事は、大いに恵まれていると言えるでしょう。

今日も有段者は私以外居ない状況でスタート。K君・Rちゃん兄妹が火曜日・木曜日の参座に成った事で、顔触れの変化の無い時間に成りましたが、レベルの振り幅は大きくなりましたが、逆に高いレベルの事と基本的な事の確認の両輪をやりやすくもなりました。この変化に、上手く順応し活用したいものです。

今日は小6四級と小2白帯のH君の参座でしたので、ウォーミングアップからA君に号令・指揮して貰い、その動きの技術的発展の体験しました。ジャンプの種類により、どんな運歩に関わるか。肩甲骨の動かし方が、どんな当身に効果が有るか。普段あまりイメージしてやっていない事の確認に成りました。その時間に1時間半使ったので、飽きが来ない時間に成りましたが、風も少なく初夏の様な陽気の中、2人とも「暑い~!」と連呼していました(笑)。

「あ・うん」の道院長のページを回し読みし、「恐れて行動しないのではなく、まず行動するべし」と言う事を説きました。それも「自分の感情や損得」だけで判断するのではなく、他の人との関わりの中で「法縁」の有り難さに感謝しながらの行動を積み重ねる事を説きましたが、2人はどう受け取ったでしょうか。

自由練習では、H君の少年八級科目・A君の少年三級科目の相手をそれぞれが務める事で進めました。H君にとっては先の動きが多く成りますが、その動きをやりながら足幅や身体の向き、脇の締め方と言った共通したポイントを意識する様に伝えていると、徐々にながら変化が見え始めています。

また相手をしているA君にも、自分が指示した事を反映させられないH君のクセやレベルが判って来ている様で、つまりはA君自身の進歩があり、逆に苦手な事も自分で判りつつある、良いサイクルが生まれて来ています。A君に「あんたが小1の時は、同じ感じだったろ?どれだけ僕が苦労したか解るよなぁ~?あんたが先輩として責任持って彼を育てろよ」と伝えると、「え~」と苦笑いしています。

その後のA君の少年三級科目の確認では、全ての科目をしっかり忘れている状態で、私自身ピリつく瞬間もありましたが、今のH君のレベルだったA君が随分上手くなったもんだと思いますので、粘り強く指導します。また、普段は「出来ない自分」にメゲて不貞腐れる事が多いA君ですが、H君と一緒にやっている時は、「どうすれば上手く打出来るのか」を常に探しています。先輩としてのプライドなのか、自分より出来ない相手を観て努力する事の大切さを感じるのか。自分で求めている瞬間にこそ、アドバイスも効果を生むでしょう。今日は「逆小手」の投げる瞬間の重心移動や、「十字抜」の際の肩甲骨の使い方で、前半にやった内容と重なる部分があり、A君にも判りやすかった様です。

そろそろ締めるかと言う頃に、Sさんと一緒にH君の妹のМちゃんが到着。また作務の最中に、A君の妹のNちゃんも到着。元気に動く女の子がいると、雰囲気も明るくなります。同い年の2人ですが、同じ様に元気に動く様で当たり前ですが性格や行動には違いが有ります。自分の欲求に真っ直ぐ突っ走るタイプの様で、実は周りの状況を観ていて緊張しやすいМちゃんと、言葉は少し遅い様ですが、あまり周りに影響されないマイペースのNちゃん。もう3年以上の付き合いで、今日初めて言葉で会話したなと思うNちゃんとあれこれ話せました。相変わらずお菓子を渡した時に「有難うは?」とせっつくと、「あたしは言わないわ!」と言う空気を出しますが、今日は5回目のターンで素早く「有難う」と言ってくれました(笑)。

利害関係のない人達が集い、お互い援け合い支え合って成長していく。そんな空間を、より多くの人達と構築していきたいものです。

4月12日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。桜の花が舞い散る道中を進み、皆が集まります。

今日は、私以外は全員小学生に成る予定の日。それも「話を聞けない」トップ3が勢揃いの日なので、鎮魂行の前に「話を聞く時は、自分が次にどんな動きをすれば良いのか、イメージしながら聞く様に」と伝え、スタート。鎮魂行自体は、3人共に良い唱和をしていました。

「あ・うん」を活用しての学科・法話では、広報に関するページを回し読みしました。ただ、まだ携帯電話を持たされていない面々ですので、広報の役割に限らず、「自分の出来る事で、他の人の支えをする」と言う「自他共楽」に通じる話をしました。最近、常々「国語は苦手」と言っていた小6四級のA君の語彙が増えている様で、回し読みをして読めない文字がある人がいると、率先して教える様に成っています。ここら辺りも、「自分に出来る支え」と言えるでしょう。

場を変えて、易筋行を。今日はそのままの人数で最後まで進む予定でしたので、3人のそれぞれの課題を、2人で「掛かり稽古」的に交代で相手をする方式で進めました。まずは基本演練で、開足立と運歩を使って丁字立に成ってから行うパターンを交互で行い、身体操作を立体的に点検してみました。私も言葉での説明に並行して、前と横の角度を変えて動きを見せて説明しましたが、それでも動きを間違えたり、細かいポイントを踏襲出来ない人もいます。「話の聞き方」の質を挙げる事の大切さ実感しますね。

「廻蹴」と「足刀蹴」の足の動かし方の練習方法を再度確認し、それぞれの違いを覚える様に=他の人に伝えられる様にと進めましたが、果たしてどうなるでしょうか?法形演練でも、小1白帯のH君の八級科目・小5六級のA君の五級科目・小6四級のA君の三級科目を1つずつ変え、交代で攻者の役割りもしましたが、目まぐるしく動きや左右が変わるので、頭と身体の体操にはなりますね。また、守者をやる際に、自分が教わっているはずの法形を再現出来ない瞬間もあり、個々の習熟の必要性も認識出来たと思います。

ラスト30分でボディプロテクターを付けての運用法を行い、更にラスト10分でフェイスガードも着けて「ガチ乱捕り」も行いました。「話を聞けない人」は、法形のレベルアップがかなり難しくなるのですが、一方で「考えなくて良い殴り合い」は好む傾向がある様です。「人の話を聞けない」、「相手の事を考えられない」人に、人を傷付ける技術を教えて良いのかと言う問題点は有りますが、「良さを伸ばす」と言う点では、必要なタイミングも有りそうです。

小1白帯のH君は、自分の身体の状態や動きを点検する感覚には乏しいですが、相手に当てる感覚は優れています。また強さに対する渇望が有る様で、自分より遥かに背の高い先輩相手でも、全く恐れずに攻撃していきます。「自転車で転んで擦りむいた」顔のすり傷も示す様に、的確に状況を把握して必要な行動をすると言う事が苦手な上に、「失敗」して注意されてる瞬間にその「痛み」から目を逸らす癖も有るので、「反省」が無く同じ失敗を繰り返す習性も有りますが、得意とする面があるならそこを伸ばしながら、「修正」も進めて行くとしましょう。

同じ小学1年生で入門し、同じ様に話を聞かず、相手の事を考えて来なかった小6四級のA君でも、易筋行に対する取り組み方や学科・法話や鎮魂行の際の姿勢でも変化が見えています。特に今日の様に、自分が最年長の顔触れに成って、他の人が注意を受けている時は、アドバイスをする瞬間も有りました。また、自分の科目を忘れている時は、以前は不貞腐れるだけでしたが、少し恥ずかしそうにする素振りも見せます。自分を点検する感覚を養えない人が多い世相ですが、周りとの関わり方でも、少しでも変化・成長をしてくれると良いなと期待しながら、気長に構えて付き合っていく事としましょう。

 

 

 

4月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。春らしい陽気の中、鍛錬に励みます。

今日は、小2白帯のH君が地域行事で・小6四級のA君は里帰りでお休み。遅れて参座する人も多く、スタートは私と小5六級のA君の2人のみと成りました。過去に何人か、私とのマンツーマン練習をした人がいますが、果たしてA君はどんな取り組みを見せてくれるでしょうか。

作務を2人でやった後、A君にウォーミングアップの号令役をやって貰いながら、下半身の使い方の習熟を目指します。未だに上半身主体の身体の使い方をするA君に、カーペットにマグネットを置いて自分の足幅の確認をしたり、目の前に打棒を出し、下から掴んで持ち上げると言う工夫を加え、「下から攻める」意識の醸成に努めました。時間を掛けて取り組んだ分、A君の構えにも徐々に進歩が見られます。

A君の五級科目に通じる動きを反復しますが、「自分の在り方を自分で点検する」事が苦手なA君はなかなか向上しません。それでもマンツーマンで伝えていると、意外に進歩の兆しが多く見受けられます。「やっぱり俺が練習相手をすると、みんな上手く成るなあ」とニンマリしながら細かいポイントも伝えますが、想像していたよりもA君の取り組み方が良く、充実した時間と成りました。

副道院長のNさん・中3初段のH君が参座し、今日のメンバーが揃いました。これまで16時頃にスイミング明けに参座していたK君・Rちゃん兄妹が、習い事の整理に伴い、火曜日・木曜日の平日のみの参座と成りました。これまでは平日と土曜日の週2参座の人がスタンダードだったのですが、昨年入門した小5六級のМちゃんの様に、平日に2日参座する人も誕生し、今回のK君・Rちゃんの平日への移行により、どの曜日も同じぐらいの人数に成りそうです。土曜日の参座がより寂しく成りそうですが、逆に今日のA君の様に、習熟に時間が掛かりそうな人に、マンツーマンでしっかり指導する時間も取りやすく成る様な気がします。

久々の参座と成るNさんとの面談の時間も取り、今後の道院運営に対しての相談・打ち合わせの機会も取れました。Nさんも仕事が忙しく週1参座をコンスタントに実現する事も簡単ではありませんが、上手くスケジューリングを工夫して貰いたいところです。今日も中3初段のH君と「打抜」や「抜打押小手」を行い、2人とも充実した取り組みをしていました。どの曜日に参座するかによって、普段全く顔を合わせない人も増える事に成りそうですが、行事の運営等を工夫して、道院としての一体感を維持しつつ、それぞれの曜日の充実度を挙げて行きたいものです。それが良い感じで出来そうな手応えを得つつ、締めの気合い出しで修練を締めくくりました。

3月30日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。やや肌寒い風が吹く気候の中、鍛錬に励みます。

今日は、普段16時頃に参座するK君・Rちゃん兄妹がスタートからの参座。人数がまとまっていると、やはり何か雰囲気が良いです。明日が地区合同昇級試験と言う事もあり、試験の内容にも合致し、身体操作の土台の積み上げにも成るメニューを。各種の受けや反撃を、正対構で行いました。正対構からの動きは、どの法形でも左右をバランス良く行えるので、実に良い練習方法ですね。あれこれ動きを工夫して、身心の鍛錬としても有効活用していきたいものです。

学科・法話では、卍に関してのページを回し読みします。己れ自身をしっかり鍛え養い、その自分を以て世の中と積極的に関わり、より良い社会を構築する。その目指す人間像にも共通する調和の在り方を説きました。

明日少年五級を受験するK君の為に、受身の練習も取ります。「大車輪」や「前受身」を中心に行いますが、小4六級のA君や小3八級のRちゃん等、いずれ受身を習得しなければいけない人達に、「前受身」での縦回転のコツを伝えます。徐々にながら向上している人達は、それを自分で実感出来ると表情にも変化が現れます。更なる向上へのきっかけとして、存分に活用して欲しいものです。

鎮魂行後の自由練習では、前半を試験に向けての習熟の時間とし、後半を「廻蹴」の動きの反復の時間として、ラストをキックミットを使用しての当身に費やしました。試験前日にしては、ややのんびりとした雰囲気で進めましたが、それぞれの取り組みはそこそこ良い感じ。繰り返し伝えている事ではありますが、簡単には諦めない・挫けない強さを身に付ける「訓練」として、易筋行に取り組む。その意欲を、自ら燃やしてくれそうな雰囲気をそこかしこに感じましたので、あれこれ工夫して良い結果に繋げて行きたいと思います。

 

3月22日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。初夏を感じさせる陽気の中、鍛錬に励みます。

やや出が遅れて市民館が到着すると、既に小1白帯のH君が駐車場で待っていて、妹のМちゃんも「道院長、久しぶり~!」と走って来ます。作務を行っている最中も、「副道院長に挨拶する!」と息子さんの受験明けのNさんに会う事を楽しみにしている様で、門信徒の家族・関係者が道院に馴染んでいてくれる事に有難みを感じます。Nさんの到着が14時半頃との連絡が有り、Мちゃんにお菓子を渡し、「また帰りに来てよ」と送り出します。

今日は会報に載っている技術ページを全員で体験しようと予定している日。また、それに付随して、投げ技の原理を練習する「逆小手もどき」と「送小手もどき」を伝える日としていましたので、序盤は小1白帯のH君用に正対構からの突き蹴り受けを反復します。姿勢や立ち方、脇の締め方等、細かい部分も伝えますが、なかなか簡単に理解・反映出来るものでは無い様で。それでも、4年前に小1で入門し、ずっとダラダラ取り組んでいた小5四級のA君の最近の上達ぶりを観ると、誰にでも可能性はあるなと感じますので、少しでも本人が向上を意識出来る様に、全体の雰囲気を考慮したいところです。 

「逆小手もどき」と「送小手もどき」それぞれのバージョン1とバージョン2を行いますが、小4六級A君と白帯H君はバージョン1を反復し、中2初段のH君と小5四級のA君は最終的に「逆小手」、「送小手」まで行いましたが、途中力の流れを立体的にイメージするのが苦手なA君のテンションはダダ下がり。それでも最終版にお到達出来るのなら良い練習方法だなと思いますが、木曜日に小4六級のМちゃんが、苦戦しながらも「送小手」まで到達した事を考えれば、「自分でやる気に成る」と言う事を、もう少し意識出来て良い気もします。

Nさんが到着されたので、H君と二段科目の習熟を。「裏合掌固」や「吊落」、「吊上捕」と言った、掛けられている姿を観ないと解り難い法形をようやく終えられましたが、途中「引胸落」をやった時に、「あれ?上手く出来ないな」と思う瞬間が度々。「どこが問題なのかな?」と何度か掛けさせて貰いましたが、やはり練習する回数が少ない法形は習熟度が下がるなと反省です。H君も二段科目は全て終えられましたが、部活動や高校受験に集中したいと中学生での二段受験は控える意向。高校生になっても続けてくれると信じて、更に習熟度を挙げておく事にしましょう。

鎮魂行後も習熟を続け、K君・Rちゃん兄妹が到着してから受身を少し行い、会報体験に。今回は、「あ・うん」の裏表紙の「肩打投」を選択し、まずその攻撃技である「肩車」から行いました。ただ、木曜日にH君相手に「肩車」を行った時に、60キロ強のH君を背負い切れずに潰れそうだったので、前に転がすアマレス式の「肩車」にしました。10年前は、80キロ強のNさんを肩に担いで「ファイヤーマン・キャリー」でたまに筋トレメニューをしていたのですが、筋力の衰えにショック大です(泣)。

「肩車」を全員で行い、その後「肩打投」に進みましたが、説明をしていても「聞いていない・観ていない」は当たり前の様にあります。まあ、それが「標準」なのかなと思い、伝え方を工夫するだけですね。「出来る人」にはその段階のメニューを用意し、そうでない人には先のメニューを提示しながら土台作りに傾注する。そんな違いを付けるのもありでしょう。

残り15分で来週の試験に向けた習熟も行い、締めの気合い出しと作務へ。今日は先の科目を見据えての内容が主でしたが、総じて投げ技の練習は楽しくやれる様です。H君の妹のМちゃんも再度来てくれて、Nさんと楽しそうに触れ合っていましたので、この良い雰囲気を来年度に上手く繋げて行きたいものです。

 

 

3月15日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。今にも雨が降りそうな曇り空の下、皆が集まります。

専有道場の在るマンションに着き、荷物を降ろそうと車を停めると、人影が見えます。暫く腰の手術でお休みされていたSさんと息子の小1白帯H君が、既に待たれていました。Sさんはまだまだ万全な状態ではなく、3か月は運動禁止だそうですが、焦らず養生して頂きたいものです。

作務・鎮魂行を経て、「あ・うん」を使用しての学科・法話を。「宗門の行」のぺージを回し読みし、「自分をしっかり立てられない人は、相手に合わせる事も出来ない」と、「自己確立」と「自他共楽」を目指す意識の大切さを説き、技術を通じて強固且つ柔軟な人間性を養い、修練中だけでなく日常生活でもその意識を継続し、その上で「幸福な人生」を送る様に伝えました。果たして、どれだけの人に、どう届いたでしょうか。

場を変えて、易筋行を。市民館から参座の小5四級のA君も含めて、移動稽古から。暫く息子さん達の大学受験・高校受験に備えて参座を控えていた副道院長のNさんが、今日は市民館からいらっしゃる予定でしたので、中2初段のH君の二段科目をやろうとしていたのですが、なかなか到着しません。先日の審判員講習会で、ちょうど忘れていた「裏合掌固」を確認出来たので、それをやろうとH君に話すと、Nさんが熱で休むとの言葉が。グループLINEを確認すると、H君からの30分ほど遅れるとの連絡の前に、Nさんの欠席の連絡も有りました。

と言う事で、急遽H君には小5A君との「逆小手」の習熟に回って貰い、K君・Rちゃん兄妹が到着してからは、K君の月末の少年五級受験に向けた予備審査の相手もして貰いました。元々運動が得意ではなく、また理屈っぽく弱音や言い訳を言いたがる性質のK君ですが、「課題」に対してひたむきに取り組める良さが有ります。試験と同様の内容で進め、随所に「妙な身体のひねり方・力み方をするなぁ」と思わせる個性的な動きを見せますが、入門当初からのその癖も、徐々に修正して来ていますし、全体的には随分向上しています。もしかすると、「人生に有益な修行」を最も体現してくれる存在になってくれるかも知れないと、秘かに期待しています。

予備審査が終わり、残りが20分ほどでしたので、全員でじゃんけんして貰い、決めた順番で組み合わせてそれぞれに合わせた内容を行う、「リアル自由練習」の簡略版を。Rちゃん・H君で、キックミットを使用しての「脚刀蹴」を。中2H君と小4A君で、「小手抜」、「逆小手」、「龍王拳第一系・相対」を。A君・K君で、「片手寄抜」の抜く瞬間の動きだけをやって貰いました。

本当は、やる事も自分達で考えて欲しいものですが、時間もない事ですし、そもそも自分の「課題」を普段から意識出来ている人も少ないですから、もう少し後の段階でしょうね。ただ、それぞれにアドバイスをして回っていると、それぞれに良い雰囲気を感じます。「人生に益有る修行」、「幸福感を抱ける人生に活きる修行」に近付けそうな雰囲気も感じながら、締めの気合い出しと作務を終えて、帰路に着きました。

3月8日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。春らしい陽気に恵まれて中、鍛錬に励みます。

3月に入ったからか、随分暖かな日が増えた気がします。市民館のハールも暖房を点けようか節約に挑もうか悩む温度ですが、かつては「節約」一択で、暑さ寒さはひたすらガマンでやってた気もします。まだまだ寒く有る時間帯もありますから、上手く順応して良い修行の時間・空間にしたいものです。

今日は、スタート時に泉田子供会の今年度の役員さんが来年度の役員さんと挨拶に来て下さいました。来年度の会長さんは体調不良で休まれましたが、私とのやり取りをして頂く副会長さんの苗字を聞き、4年程前に月1の土曜日の体験会に何度か来てくれた姉弟のお母さんだと気付きました。毎年の役員さんも含めて、そんな保護者の方とも何人も顔見知りになってますが、もう10年以上の期間、この泉田市民館で活動させて頂いている事の有り難さを改めて実感しました。

今日も、参座してくれた人の顔触れに合わせて内容を変化させて進めます。小4六級のA君・小1白帯のH君は、基本的に自分の状態を意識・点検しながら動く事が出来ないタイプ。また集中力も無いので、「ただ何となく」繰り返すだけでほとんど向上しない「訓練」に成ってしまいがちです。ただ、小1の飽きに入門しずっと「ダラダラ」取り組んでいた小5五級のA君が、現在小学生の最上級に位置し、最近そこに相応しいレベルに挙がりつつある事を考えれば、A君やH君にも可能性は有るでしょう。如何に本人のやる気を引き出すか、自らの意志で自らを動かす様な気持ちにさせるか。工夫したいところです。

16時前にK君・Rちゃん兄妹が到着しましたが、Rちゃんが道衣を着ていません。お母さんに伺うと水曜日辺りからめまいや頭痛等があるそうで。「あら~、メニエールか?」と不安がよぎりましたが、通院された際にはメニエール病の他にも、気圧の変化等の可能性も言われたそうで、出来れば長引かない軽い症状であって欲しいなぁと思いつつ、「見学しながらやれそうならやる」バージョンで参加して貰いました。

自由練習の時間も、あれこれ内容と組み合わせを変え、A君の少年三級科目もほぼ終了し、今月末に試験を受けるK君・Rちゃん兄妹の確認・習熟もボチボチ進みました。中2初段のH君の二段科目の進捗は、私自身が掛けられ役をやる時間をどう取るか課題が残りますが、何とかペースを掴めつつあります。Sさんのヘルニアの手術も無事に成功したそうで、これから3ヶ月ほどの療養期間に入りますが、全ての人が健康を維持出来てこそ充実した修行に取り組めます。その瞬間・その瞬間に精一杯生きる事も含めて、充実した人生に活きる修行に成る様に、年度末1ヶ月の道院運営を過ごしたいと思います。