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Shorinji Kempo

10月25日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。雨がパラつく天候の中、鍛錬に励みます。

今日は、運動会等で欠席や遅れての参座が想定される日。なので、小5六級のA君の五級試験に向けた内容にするつもりでいましたが、当のA君自体が運動会で1時間程遅れるとの事で。運良く揃った有段者で二段科目の復習を進め始めたところ、すっかり頭から抜けていた体験中のRちゃんが登場。「あら~!どうしよう」と思いましたが、そのままNさん・H君には二段科目の習熟を続けて貰い、Rちゃんは私が相手をしながら、休憩を挟んで二段科目のポイントの伝達としました。

年々、私の修練中の動く量は減って来ており、何とかもう少し取り組み方を変えたいなと、常々考えているのですが、図らずも今日はRちゃんに手本を示し、一緒に動き、相対の相手をし、としていますと、非常にハード。Rちゃんは全然平気で動いていますが、私は二段科目組にアドバイスをしながら、呼吸を整えている様な状態です。その間、Rちゃんには一人で反復して貰っていましたが、その姿を観て、逆に一人で習熟に励む時間に成るかなとも思いました。

1時間を過ぎ、小5六級のA君が参座。Rちゃんと一緒に座布団を敷いて受身の練習から入ります。なかなか身体感覚は向上しないA君ですが、最近は他者とのコミュニケーションで、チャンネルを合わせる事が上達している様と感じます。後は「ビビり」が強くて自分の状態を点検する事を疎かにする瞬間が多いのが、根本的な「課題」とも言えるでしょうか。今日はA君には改めて下半身を中心とした「軸の意識」と、精神的な「恐れ」に負けない事を説きながら、修練を進めました。

学科・法話では、読本の回し読みをしながらRちゃんの為に鎮魂行の「聖句」と「信条」の唱和の練習を。キックミットを使用しての当身で、「直突」、「熊手突」、「手刀切」の練習をした後、打棒の音を聞いて気合いを出す練習も数回繰り返してから、「聖句」と「信条」のみの鎮魂行を。Rちゃんも良い取り組みをしていました。

休憩を挟んで、「自由練習」に。道衣組3人で五級科目の習熟をして貰い、私はRちゃんと暫しの「面談」を。入門したい気持ちが有るか、何故急に「強く成りたい」と言い出したのか等、あれこれ話を聞きましたが、習い事の多さや送迎の手間、修練時間との合わせ方で、正式に入門する事は難しいのかなとも想像していますが、Rちゃん本人は入門したい意志は持ってくれている様です。入門する際の年会費や道衣の費用は、お母さんに預けている「お年玉」から出す様に言われているそうで、「なかなかヘヴィだねぇ」と笑えて来ましたが、一度入門したい事をお父さん・お母さんと話し合う事と、入門許可が出なくても体験を続けて良い事、もし入門させてもらえる事に成ったら、辛さ・苦しさ・痛さ・怖さに負けない様に取り組む事と、支えてくれるお父さん・お母さんへの「感謝」を忘れない様に伝えました。

面談後、16時半であがるRちゃんの相手をNさんにして貰い、今日練習した「内受突」・「外受突」の復習をした貰いました。Nさんも私同様体調を整える事自体大変なはずですが、参座された時はH君の相手をはじめ、ほぼ動き詰めです。「大変だろうなぁ」と他人事の様に観ていましたが、NさんもRちゃんも楽しそうに動いていました。

16時半であがったRちゃんは、迎えにみえたお母さん玄関先で入門したいと伝えた様で、果たしてどうなりますか。どんな状態であれ、どんな顔触れであれ、お互いの事を考えながら、協力して向上を目指し、お互いが「幸福感」を抱ける「理想境」を目指す事には変わりは無いでしょう。そんな在り方を常に心掛けたいものです。

10月18日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。雨が降りそうな湿気の多い空気の中、鍛錬に励みます。

今日の午前中、職場の先輩から「他の方が昨日釣ったサワラが有るので、来れるなら取りに来ないか」との連絡を頂きました。2年半前に転職した会社が隣りの大府市ながら車で6分ほどの所に在るので、喜び勇んで昼休み頃に取りに行きました。元・料理人の先輩が、昼ご飯も食べずにバーナーで炙ってタタキを作っている姿を観て、ふと刈谷北道院の面々にも食べて貰おうかと思い、刺身用の切り身も含めて、少し多めに頂いて帰りました。

帰宅してタタキを一口サイズに切り分けていると、「希望者居ないかな」と思っていた刺身用の切り身にも、Sさん親子と小6三級のA君の家から希望の連絡が到着。せっかくだからと、私が食べるつもりだった切り身もそちらにつぎ込みました。

市民館に到着して作務をしていると、小2八級のH君と共に妹のМちゃんも登場。お母さんのKさんに切り身を渡しながら、Мちゃんに「タタキ食べて」と皿を出すと目が一転集中。何でもМちゃんは刺身が相当好きで、お父さんのSさんが刺身で熱燗を楽しもうとお酒を温めている間に、刺身の3分の2を1人で食べてしまっていたとか。私も切り分けていた時につまみ食いをしましたが、塩気の効いたレアのサワラは、なかなかな逸品。小6三級のA君の妹のNちゃんや、「魚は刺身しか食べられない」と言う小5六級のA君も「美味しいです」と言って食べてくれました。

修練メニューの中心は、来月少年五級を受験する予定のA君の習熟をメインの目的として進めます。開足中段構~レの字~相対と、五級科目の剛法を段階を経て進めましたが、自己点検の感覚の乏しいA君には、指摘をしてもそれに合わせて変える行動自体が発想に無いのかも知れません。「自分で考えて動く」と言う事にかなり苦戦するタイプでもありますので、時折りは「手取り足取り」教えてあげる段階なのかも知れませんね。

相手を代えながら、組み合わせによって少しずつやる内容を変えて行くと、統一された意識の中で段階も加味して習熟に励む事が出来ます。副道院長のNさんと中3初段のH君の組み合わせの時には、二段科目の復習に充て、私も「この時どうするんだっけ?」と思い起こす機会にもなります。また、小5六級のA君の試験の相手に成る可能性もある小6三級のA君も、今日は技術的なアドバイスも的確に行っていました。

学科・法話では、連盟の会報の開祖語録のページを回し読みしました。物の見方や取り組み方を工夫する事」、「人の為に力を尽くし、その行動により喜んでいる人の存在が、自らも幸福にする」的な内容でしたが、今日のサワラの話が実に判り易かったです。釣った魚を他人に振舞う人。他人が釣った魚を残さない為に、他者にコンタクトを取る人。昼休みの時間に、他人が食べるタタキを作る人。それらの人と関わった時に、自分が食べる事だけ考えるのではなく、他の人にも食べて貰える様に取り計らう。他者の喜ぶ顔を観る為に、時間や手間・労力を掛ける事をいとわず、そこに自分の幸せを見出す。私自身がページに書かれている事を実感した一日でした。

法話が長過ぎて鎮魂行をカットし、自由練習に。NさんとH君は二段科目の剛法の確認を行い、A君の少年五級科目の習熟に入るつもりでしたが、16時過ぎに体験中のRちゃんが登場。開足中段構からの突き蹴りの反復をした後、NさんにRちゃんに「横転より起き上がり」や「大車輪」を教えて頂きながら、私は小6三級のA君と面談を。小1の10月に入門したA君も丸5年続けている事に成り、何だかんだ技術レベルは挙がっています。あれこれ話を聞き、「後は、泣き言言ったり不貞腐れたりの時間を無くす事だな。その時間は、あなたは自分のレベルを挙げる為に努力してる訳じゃないし、自分の弱さに負けない強さが欲しいよな」と伝えると、「本当の強さって事?」と、学科・法話で、伝えている事も徐々に伝わっている事も感じます。今日は集中が途切れる瞬間も少なく、後輩の相手をしている時も良い関りをしていました。今後の成長に期待です。

受身の練習をこなしていたRちゃんに、残り10分で「逆小手もどき」を伝えて、人を投げる体験をして貰いました。締めの気合い出しの後にも、Мちゃん・Nちゃんの妹コンビが作務を手伝いに来てくれましたし、Rちゃんの妹のNちゃんも来てくれたので、お菓子を渡せました。皆の楽し気な雰囲気を味わえる幸福を感じながら、帰路に着きました。

 

10月11日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。細かい雨が降り出した空の下、鍛錬に励みます。

今日は専有道場で達磨祭を挙行する日。仕事・テスト週間・部活の試合と、参座出来ない人も多かったですが、実施出来るだけ有り難い事です。出来るだけ段取り良くしようと、先週から学科・法話の時間に達磨に関連するページを回し読みしていましたが、当日は導師法話も含めて「ぶっつけ本番」で。ただ事前に式次第や司会進行の台本をプリントアウトしておかなければいけなかったのですが、家を出る時刻を知らせるアラームが鳴った瞬間、まだプリントしていない事に気付きまして。このまま無しで行こうかとも思いましたが、2年続けて忘れている状況でもありましたので、急いでパソコンを立ち上げ、プリンターの電源を入れて、ファイルの列を修正して5分で用意しました。

何とか準備もし、専有道場で他の人を待たせる事も無く済みましたので、そのまま作務を経て達磨祭へ。釈尊~達磨~開祖の繋がりも含めて、達磨のエピソードを話し、「諦めない・挫けない」達磨の「不撓不屈」の精神を伝えましたが、それぞれの日常に有益な時間に成ったでしょうか。

場を変えて、易筋行を。明日の泉田町の祭礼行事の準備に市民館ホールを御貸ししたので、泉田会館で。小6三級のA君も、会館から参加です。当初は、11月に少年五級を受験予定の小5六級のA君の習熟と、連盟の会報の技術のページを体験しようと「小手抜」から相手を代えて行っていましたが、16時前に体験入門中のRちゃんがお父さんのAさん・妹のNちゃんと来てくれました。

10月の体験入門期間中に土曜日しか参加出来ず、「体験期間を延ばしてもらって良いですよ」と御伝えしているのですが、火曜日・木曜日も習い事が有り、土曜日も家族の予定が多いそうで、「本人はやりたがっている」らしいですが、「これは入門までは至らないかな」と思っていましたが、1カ月ぶりに顔を出してくれましたので、予定を変更して柔法の動きを体験してもらう事にしました。

まずは先回までの復習として、突き蹴りを反復し、キックミットの当身で身体をほぐします。3種類のぬいぐるみを抱えて座布団で「基地」を作っているNちゃんは、相変わらず「やらな~い」と言いますがキックミットを持って「おいで~」と誘うと、突き蹴りをちゃんとやります。手は擦れて痛そうにしますが、蹴りはなかなか良い蹴りです。

段階を分けて、「掴みに来た相手から、移動して避ける」~「掴ませて、反対側の手で打って抜く」を相手を代えながら繰り返し、ラストはランダムに攻撃してくる相手から守って抜く「運用法」を。AさんもRちゃんも楽しそうに取り組んでくれます。途中何度かNちゃんを呼び、キックミットを蹴らせながら修練を締めくくりました。Rちゃんは動きの良さもあるので入門して貰いたいとも思いますが、時間のやりくりや送迎の確保が難しそうなら、親子で参加してくれている事もあり、逆に「入門していない人の関わり」として充実させる方向に切り替えても良いなとも思います。

お迎えに来た小6三級のA君の妹のNちゃんに、「あなたと同い年だし、来年同じ学校だから自己紹介したら」とRちゃん・Nちゃんに伝えたら、恥ずかしそうにしながらその後走り回っていました。作務終了後に見送りに行くと、「見て~」と自分で作ったおもちゃ等を見せてくれましたが、取り敢えず来られそうな時に来たいと思って貰える様な関わりを繋げておこうと思います。

10月4日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。細かい雨が降り続く中、鍛錬に励みます。

ようやく涼しく成って来た最近。雨で湿気が上がってはいるものの、土曜日の修練時にクーラーを点けないのも今日が初めてです。スタート時の作務で使用している市民館の備品の掃除機が、どうやら不調の様で。昨年度から、地区会計で購入されたルンバがホールのカーペットを随分綺麗にしてくれているのですが、「修行の一環」として掃除機やモップ床掃除をする事を継続しています。「新しい掃除機を購入して欲しい」と要望を出しても、需要が無くて通らないでしょうねぇ。さて、どうしましょうか。

今日の修練では、投げ技の際の掛手の使い方と、そこに行くまでのスムースな「型の造り方」の習熟に努めようと考えていましたので、ウォーミングアップの時間では肩甲骨を動かす動きを中心に。軸を意識して身体を動かしつつ、末端や部分の動かし方にも精査する。簡単ではないですが、常に意識し追い求めていきたいものです。

基本演練では、少年八級に合格した小2H君の七級科目になぞらえ、「内受突(裏)」~「内受突(表)」~「燕返」、対構からの「内受突(表)」と進みます。動きを習得する事は勿論、「正中線を立てる~合わせる~外す~捕える」を意識して動けるレベルまで進歩させたいもの。「何となくやらない様に」と繰り返し伝えますが、なかなか身に付く感覚では無いかも知れませんね。

学科・法話の時間では、達磨に関するページを回し読み。来週が専有道場での「達磨祭」挙行予定の日でして、毎年「達磨祭」や「開祖忌法要」の前には関連するページを読むようにしています。小6三級のA君に「達磨って、何した人?」と聞くと、「面壁九年をやった人」と答えます(笑)。達磨のストーリーの全体像は把握出来ていなくても、少しでも残っていればOKでしょうか。

鎮魂行では、小2八級のH君が良い唱和をしています。褒められる事が大好きなH君は、褒められた事だけは頑張ります。「苦手な事ほど頑張らなきゃいけないよ」と伝えますが、まずは得意な事を頑張れるだけでも良い方でしょうか。先週の地区合同昇級試験でも、終了後審査して頂いた先生から「白帯なのに、あんなに大きな声で言えるなんて凄いねぇ!」と激賞されていましたので、これから先も良い唱和を続けてくれる事でしょう。

自由練習では、全員で「巻小手」、「逆小手」、「送小手」とそこに繋がる抜き技を、相手を代えながら反復します。相変わらずの「かまってちゃん」ぶりを発揮する小6三級のA君は、ダラダラしながらも時折レベルアップに向けての意欲を見せます。厳しくしたところでやる訳でもありませんので、やる気に成った瞬間に、如何に進歩させられる関りが出来るかが鍵となるでしょう。

Sさんも身体操作の意識を高める事に苦戦しています。そもそも少林寺拳法をそう言うものだと思って取り組んでいなかった事もあるでしょうが、自分を進歩させる為の「話の聞き方」、「手本の見方」が出来ていないなと感じます。考えてみれば、ただ年を重ねただけで、「人の質」を高められる訳もなく、自分を高める為の物の見方・話の聞き方をし、高める為の行動をし、その在り方を出来ているか自己点検する事こそが、人の在り方を追求する「修行」と言えるでしょう。Sさんが、少林寺拳法に「相手の手首を攻めて倒す技術」として取り組むか、「自分の在り方を高める修行」として取り組むかで、技術の進歩のスピードも変わってくるでしょう。

来週の地区の祭礼行事を控え、関連する備品でホールの3分の1が埋まっている状態での修練。この環境で「邪魔くさいなぁ」と思うか、「使わせて貰えて有り難いなぁ」と思うかで、違う人生を歩む事に成るでしょう。私自身が常に自分自身の在り方を見詰め、また刈谷北道院の関係者の方にも伝えていける存在でありたいと思います。

 

9月27日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。戻って来た「夏の暑さ」の中、鍛錬に励みます。

先週は、岐阜県大垣市での愛知・岐阜・三重・滋賀の「4県合同武専」に参加する為に修練をお休みしましたので、2週間ぶりの土曜日の修練。明日に地区合同昇級試験を控え、また体験入門中のRちゃんとどんな練習をしようかと思案してましたが、Rちゃんが用事が有り欠席。明日の受験者である小2白帯のH君が、妹のМちゃんの幼稚園の運動会を家族で観に行く為に遅れての参座と成り、スタートは早めに揃ってくれた面々で、「鈎手」・「捌手」・「掛手」の使い方の練度を挙げようと、「小手抜」、「龍王拳第一系・相対」、「逆小手」を相手を代えながら行います。

小6三級のA君・小5六級のA君共に、鈎手守法で相手を崩すと言う感覚があまりありません。抜いた時に相手の手首・肘が折れているか。ここをテーマにして進めますが、自分が何をやるかに精一杯で相手がどんな状態かを気にする余裕が有りません。14時頃に副道院長のNさんが到着されましたので、引き続き習熟を進めます。なかなか簡単に向上するものではありませんが、上級者と一緒に練習出来る時間を有効活用して欲しいものです。

14時半頃にSさんとH君が到着しましたので、少し習熟を進めてから学科・法話を。その後、キックミットを使用しての当身を行いますが、膝の向きや足の寄せ、重心の動かし方や腰のキレ等、意識しないといけない事は山ほど有ります。全力で取り組んでこそ、少しづつでも向上していけると言うものでしょう。「手抜き」をする癖のある小6三級のA君には、私がミットを持って「もっと強く!」、「全力でやれよ!」と檄を飛ばします。「いつまでも、やらされでやっとんなよ」と思いますが、まだまだ手が掛かりそうですね。

休憩を挟んでの鎮魂行では、小2白帯のH君が実に良い唱和をしています。他の事では集中力がもたないH君ですが、入門当初に褒められた鎮魂行は常に全力で取り組んでいます。文字の理解度も低く、読本の回し読みもほとんどの文字の読み方を他の人に教えて貰わないと読めないぐらいですが、鎮魂行だけは完璧と言って良い程の出来です。本人の意欲・意識で次第で、レベルは幾らでも挙げられるのだなと言う実例と言って良いでしょう。

休憩を挟み、自由練習では引き続き、「鈎手」・「捌手」・「掛手」の役割りを意識しての「小手抜」、「逆小手」と「巻抜」、「送小手」を、組み合わせを代えながら。小2白帯のH君の相手に成った人には、明日の少年八級試験の内容も復習して貰いました。

小5六級のA君は、相変わらず自分の身体が今どんな状態なのかを点検・理解するのが苦手ですので、「相手の身体が今どうなっているか」を意識する事は、更にハードルが挙がる要求でしょう。それでも上級者からアドバイスを貰いながら反復していると、「おっ、ちょっと理解して来たか」と思わせる部分も見受けられます。次に参座した時には、それをすっかり忘れて来るのも予想出来ていますが、その瞬間出来る事が増えているなら、まだまだ可能性が残されていると言えるでしょう。

SさんもA君同様に、自分の身体や相手の状態を意識する事はほとんど出来ていません。動きで手本を見せ、言葉でも説明をしますが、全く違う動きをしていますので、「何を聞いとんのかな?」とも思いますが、ふと「A君と同じで、自分を点検して動く事が苦手なのか」と思うと、何となく納得がいきます。何よりクーラーを点けてるホールの中で、汗が噴き出すまで動き続けるだけのやる気は有ります。ある意味「余暇」の時間ですから、ただストレスを溜めてるだけでは良くないでしょう。と言って、「単なる武道やスポーツ」で終わらない、自分にとっても周囲の人にとっても有益な「修行」の在り方を、常に追い求めて欲しいものです。

私自身は、ほぼ口を動かしているだけでしたが、それでも時折手本や説明を示しているだけで、道衣の下のシャツは濡れています。他の人はもっと動いている訳ですから、それだけでも「頑張っている」と言えるでしょう。後はそのせっかくの「頑張り」を「結果」に繋げられる取り組みを意識する段階まで行くだけですが、その支えをしてこその「指導者」ですから、その為に私も汗を流そうと思います。

9月13日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。やや穏やかになりつつあるも、曇り空の蒸し暑さの残る中、鍛錬に励みます。

2ヶ月ぶりの道院修練。欠席者も多かったですが、それでも実施出来る事自体が有り難いですね。作務を終えての空き時間に、小2白帯のH君が椅子の下にあった氷の結晶の写真が載った本を見付け、興味津々。「あなた、本が好きだねぇ」と声を掛けると、小5六級のA君が自分が小1の頃の読書量や、現在図書委員をしている事を話してくれたり、図書委員が「絵本の読み聞かせ」をする場が有る事を話してくれました。違う学校に通う小6三級のA君も同様の話をしており、過去、「あ・うん」を使用しての学科・法話で、「金剛禅プロジェクト」のページを呼んでいましたので、「絵本の読み聞かせもやってみたいんだよねぇ。僕が読むんじゃなくて、皆に交代で読んで貰えると、面白いと思うんだけど」と話しました。

そんなこんなを話した後の鎮魂行。撮影係を御願いした小6三級のA君も含め、それぞれに「質」を意識した取り組みを感じました。こちらの伝えたい事だけに終始するのではなく、相手の資質や日常での在り方をも認めてこそ、「伝道」は成り立つのかなと改めて感じました。その後の「あ・うん」を活用しての学科・法話でも同様に、それぞれから「何かを掴み取ろう」と言う意識を感じました。

場を変えて、易筋行を。小2白帯のH君の、月末開催予定の少年八級の予備審査を行う流れで、プラス先週「少林寺拳法体験会」に参加してくれた小5女子のRちゃんが、今日も15時から参加してくれる予定でしたので、到着するまで少年八級試験に関連する動きを行います。暫く気合いを出して動きを確認していると、部屋の外に人の気配が。先週に続きRちゃんと妹の年長のNちゃん。そして、お父さんらしき男性も登場です。

お母さんのМさんから連絡を頂いていたのですが、私が月末と勘違いしていた「お父さんが見学するかも知れない」と言う日が、実は今日だった様で。お父さんのAさんにも一緒に身体を動かして貰いました。妹のNちゃんは先週同様「やだ、やらな~い」という感じ。先週は割りとしっかりやってくれたので、その話を聞いていたAさんはNちゃんもきっちりやってくれると期待されていた雰囲気でしたが、「いやいや、無理っしょ」とそこには全く注力せず、RちゃんとAさんに充実した取り組みをして貰う内容にします。Nちゃんには、就学前は無理に修練に交ぜようとせずに、同じ「修行の空間」に居る事自体に慣れさせておくぐらいでちょうど良いでしょう。

小1時間、突き蹴りの反復やキックミットを使用しての当身をした後、「転身蹴」の動きを伝えて、中3初段のH君に体験者を任せて、私は小6三級のA君に相手をして貰って小2白帯のH君の「予備審査」を。少年八級、場合によっては少年七級の出され方をしても対応出来るかを確認しましたが、動けるかどうかはともかく、白帯H君は自分のやっている動きの名称や必要なポイントを、ほぼ理解出来ていない状態です。取り敢えず9月に少年八級は受験させようと思いますが、今後に向けて課題も明確に成りましたので、しっかり強化していきたいものです。

残り時間を、先週同様に間合いを空けての空乱に費やしましたが、Rちゃんは説明を聞く時等に判り易く集中を切らす瞬間はあるものの、身体を動かしている時間は楽しそうですし意欲的です。Aさんも学生時代続けていたテニスを社会人になっても時折やっていたそうで、身体を動かす事が好きなんでしょうね。ずっと遊んでいたNちゃんは「この後、誰か来る?」と先週相手をしてくれた副道院長のNさんの存在を待っている様でしたので、「帰る時に、あなたと同い年の女の子が来るかもな」と伝えると、ちょっと驚いていました。

そろそろ締めようかと整列したところ、突然隣の和室との間のふすまがガタガタ動き始め、H君の妹のМちゃんが「くまさん」のぬいぐるみを抱えて登場。Rちゃん・Nちゃんとお互い「自己紹介」をして貰いました。先に道衣組と自己紹介をした時は、「やだ」と言ってやらなかったNちゃんですが、同い年のМちゃんがしっかりした自己紹介をしている姿を見せられると、嫌がる素振りも見せずに自然にこなしました。

締めの突き蹴りの反復の間も、隣の和室ではМちゃんとNちゃんが一緒に走り回り、作務を行っている時も楽しそうに遊んでいました。外でAさんに体験参加への御礼を伝えた後に、Rちゃんに「あなたは今日も頑張ってくれたけど、それもお父さんが車に乗せて連れて来てくれたからだよね。家に帰ったら、お父さんにちゃんと「有難う」と御礼を言ってね」と伝えると、Rちゃんは少し照れ臭そうに笑い、Aさんは「そうだぞ、お前~!」という表情で胸をそびやかしていました(笑)。車に乗り、Aさんから「ちゃんとお礼を言えよ~」と言われたのか、「はぁ~?!」と声を出していたRちゃんですが、窓を開けて「有難うございました!」と笑顔で合掌礼をしてくれました。「年頃」の娘さんと一緒に身体を動かす時間にもなり、「人としての在り方」も説く事が出来る貴重な時間を提供出来ているなと、満足感を抱きながら帰路に着きました。

9月6日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。まだまだ強い残暑の厳しさの中、鍛錬に励みます。

今日は月1開催の「少林寺拳法体験会」の日。7月末ぐらいに、今川町在住の年長の男の子のお母さんから御電話を頂き、友人と併せての参加の申し込みを頂きました。ただ、今年初めて経験したのですが、問い合わせの電話をしても参加はしない可能性も有りますので、1カ月前の電話と言う事もあり、「来ないかもなぁ」とも予想していました。

一方で午前中に携帯電話に着信履歴が有る事に気付き、その相手に「夏季武道体験会」と表示のある登録がされていました。掛け直してみると、「コロナ前に一度見学させて頂きまして。娘がやりたがってまして」との事で。「是非参加して下さい」と電話を切り、体験者名簿を確認してみると、なんと小6三級のA君が小1時に体験に来る1週間前に、お祖父ちゃんに連れられて30分程見学に来て、少し突きをやって帰って行ったおとなし~い年長の女の子でした。

「体験会の時は、体験者より遅く来る事の無い様に」と御願いしていますが、今日は欠席者も多数。間に合った面々と作務をしていると、お母さんに連れられた女の子が2人。「随分大きくなったなあ」と感慨深い小5のRちゃんと、「あたしはやらな~い」とアピールする年長のNちゃんです。あれこれコミュニケーションを取りながら雰囲気をほぐしていきますが、聞くと「今までずっとやりたがっていた」等ではなく、今日会話していてRちゃんが「強く成りたい」と発言して、「じゃあ、前見学に行ったところに行ってみる?」と今日体験参加を決められたそうです。「何かよく解んねぇなぁ」とも思いつつ、やる気が有ると言う事は実に有り難い事。予想通り、年長の男の子2人は現れなかったので、整列します。

7月に体験会に参加してくれた年少のH君との時間のおかげで、水準やペースを幅広く考慮する事が出来る様になりつつある事を感じての今日。「やりたくない」Nちゃんをどうノセるかも考えながら進めます。準備運動を始めると、お母さんのМさんも後ろに立たれていましたので、「一緒にやります?」と声を掛けると、混ざって同じ内容をこなしてくれました。

5年前は一言も発していなかったRちゃんですが、今でもおとなしい性格ながらバスケットボールやダンス等習い事も多くやっていて、身体を動かす事は苦手ではない様です。また、通常の体験者がなかなか出来ない気合いを発する事も出来ていました。お母さんのМさんも陸上競技の経験もあり、動きたいタイプの様で、キックミットを受けた時には「強く蹴ったるぞ~!」と言う意識も感じました。妹のNちゃんもなんだかんだ真面目にやってくれましたし、隣に付かせた小2白帯のH君が、はしゃいでケジメが無くなっても、楽し気に取り組んでくれます。逆にそれによって緊張がほぐれる効果もあるでしょうし、Nちゃんが持って来たぬいぐるみ?でキャッチボールを始めたりと、打ち解けて楽しんでくれました。

定番の「逆突」「逆蹴」、「転身蹴」とそれを応用した間合いを空けての空乱で体験会を締めましたが、Rちゃんはずっと真面目に楽しそうに取り組み、高いレベルで動きをこなしていました。「これは是非入門して貰いたいなぁ」という存在です。Rちゃん自身は「入る!」と言ってくれてましたし、Мさんも「Rと一緒ならNもやると思いますが」との事でしたので、Rちゃんは体験入門をして、Nちゃんは月1の「少林寺拳法体験会」に参加して慣らしておいて、2月3月の入門者募集期間から始める事をお勧めしました。本山のリーフレットもお渡ししたところ、「宗教」と言う部分にかなり警戒心を抱いている感じでしたので、説明等にも留意しながら今後に繋げたいものです。

お菓子や棒アイスを渡して3人を見送った後、副道院長のNさんとの「面談」を。お互い年齢的にも体調管理が難しく成って来ている事もありますが、もしRちゃんが入門してくれたら土曜日の参座に成りそうでも有りますし、それが実現すると4月には現在年長の妹3人組が入門してくれる可能性も有ります。「大変なメンバーばっかりですよ~(笑)」と笑うNさんですが、楽しみながら枠割りを果たして頂きたいものです。

面談中、中3初段のH君に白帯H君の少年八級試験に備えての確認をして貰っていましたが、立ち方座り方の延長で、NさんとH君で正座の状態で相手を浮かす練習から居捕の法形の習熟に。やはり現在の在籍者を充実させてこその将来の入門者誕生でしょうから、充実した修練は必須でしょう。意義を感じながら楽しみながら、金剛禅の修行に邁進出来る人を多く育てていきたいと思います。

 

8月30日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暦の移ろいを無視する様な暑さの中、鍛錬に励みます。

今週水曜日の私の勤務中に、ティラノサウルスとトリケラトプスのフィギュア?を拾いまして。刈谷北道院の関係者で欲しい人がいたらあげようと思って木曜日の修練時に持参して、祭壇の達磨の横に置いておいたのですが、妙にしっくり来ます。小4七級のRちゃんは「可愛い~!爬虫類が好きなんです」と言っていましたが、「欲しい」とまでは言いません。そこで、「2人欲しいと言ってくれた人がいたら、2人に一つずつあげよう。1人しかいなかったら、この2体で仁王像の代わりに、達磨の横に正法護持のシンボルとして飾る事にするか」と話していました。

今日、1番乗りで参座した小2白帯のH君に、「恐竜のフィギュア、欲しい?」と聞くと興味津々。トリケラトプスの方が欲しい様で、「2人、欲しい人がいたらあげるよ」と伝えると、来る人来る人に「ティラノサウルス、欲しい?」と聞きまくります(笑)。結果、みんな興味は持つものの、遠慮して「欲しい」とまでは言いませんでしたので、豊田市の先輩道院長から刈谷北道院設立時に御祝いとして頂いたミニ仁王像セットの代わりに、修練場所では暫く達磨像を護って貰う事にしました。

今日は9月に少年八級受験予定の小2白帯のH君に、学科宿題の一時提出と伝えていた日。しかし、ノートを持参せず、どの程度かけているのか聞くと何やかや言いながらも、どうやら1行も書いていない様で。「1ヶ月経って1行も書けてないのを、あと2週間で4題書かなきゃいけない。これまでと同じ取り組みじゃいけないのは解るな?」と伝えると、深刻そうな表情で「はい」と答えました。果たして2週間後までに提出が完了するでしょうか。

小6三級のA君が16時に早上がりするとの事で、序盤からA君の少年二級科目に関わる内容を中心に進めます。「片手送小手」に苦手意識を持っているA君は、各種アドバイスを貰っても不貞腐れたりダラダラしたりと手が掛かります。それでも中3初段のH君が付きっ切りで相手をしていると、徐々にながら向上していきます。あとは、A君が「先輩が自分の時間を使って教えてくれた」この瞬間を、どの程度大事に考えているかで彼の進歩のレベルが決まるでしょう。

A君のお父さんと妹のNちゃんが迎えにみえたので、A君は早上がりしましたが、その間Nちゃんは楽しそうに走り回ります。就学前の妹ちゃんが楽しく過ごせる空間と言うところは、悪くないですね。その後の「自由練習」では、交代で小5六級のA君と小2白帯のH君の「面談」を、残る人の相手を中3初段のH君に務めて貰って行いました。「自分で考えて行動する」事が苦手なA君。今日も、「準備運動の号令掛けて」と御願いしても、オタオタして声を発する事も出来ません。面談時に得意な事や好きな事を聞き、ゲームや図工と答えたA君に、「ゲームや工作も、自分で考えて自分で組み立ててやる訳でしょ?準備運動の号令だって、そんなに変わらんだろ」と伝え、「もう少し、経験した事を自分の中に財産として取っておこうか」と話しました。A君の行動が今後変わって行ってくれるかは定かではありませんが、時折修練とは違う事でコミュニケーションを取る時間は、貴重であり有効であると感じます。

クーラーが切れた暑い状態で締めの気合い出しを終えた頃、小2白帯のH君の妹Мちゃんが元気な挨拶で飛び込んで来ます。観ると、マント?や帽子等、ハロウィンの衣装一式を着て来てくれました。「こんなに暑いのに、もうそんな季節?」と思いつつ、作務を手伝い、お菓子や棒アイスを嬉しそうに貰っていく姿に、微笑ましさを感じます。世代・性別を越えた人達が集い、協力して向上を目指す空間。そんな空間の誕生を期待しながら、帰路に着きました。

8月23日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。お盆休みを明けても変わらない暑さの中、鍛錬に励みます。

1週間のお盆休みを経て、修練を再開した今週。まだ帰省中だったり体調不良だったりで、少ない参座者が更に少なくなるのですが、冷房代をもったいなく感じつつも、全く抵抗無くクーラーにコインインします。

今日は中3初段のH君と小6三級のA君の2人の参座でしたので、A君の年度末3月の少年二級受験に向けての習熟に集中出来る貴重な日。単演の復習からスタートしますが、A君も既に天地拳を全て覚え、火曜日には一般で覚えるラストの「紅卍拳」の練習を始め、今日はラストまで進めました。体捌きに関するイメージがまだまだ掴めていないのと、常々学科・法話の時間に伝えている「腰を立てる」と言う事をやって来なかったA君は、どうしても動いた瞬間に「軸の意識」が弱かったり、腰が浮いて上半身の力みが強く成ったりします。

それでも既に単演全てを教わる段階まで来られた事は大したものですし、最近は自分で復習したり、座布団の使い方を意識して腰を立てる瞬間もありますので、今後に期待ですね。

法形演練も少年二級科目の習熟に当てます。火曜日に教わった事を復習せずに臨んでいますので。精度は当然低く成りますが「この時間が勿体無いから、家で復習しとけって言ってるよね」と言うと、苦笑いしながら習熟を続けますので、徐々にながら「言われている事」と「やるべき事」が繋がって来ている様です。学科・法話の時間でも、「修行の心得」8個や「当身の五要素」等を覚えようとする姿勢が見えます。ただ、その間「話を聞いている」かと言えば聞いていないので、「先輩として手本を示す」と言う事には繋がって来ないので、この辺りが今後のA君の課題とも言えるでしょう。

今日、少年二級科目を全て履修する手もありましたが、自由練習後半にH君の二段科目の復習にも当てたかったので、今日の本題「片手送小手」に。「相手に背中に向けて引っ張り込む」クセが強いA君には、「肩を送る」と言う動作のイメージがなかなか掴めない様で。それも上手く出来ないと、ふてくされてダラダラする傾向も強いので、進歩もその分足踏みします。今日も相変わらずの「甘えん坊さんモード」でしたが、手本を見せて・掛けて・掛けられてを繰り返し、何とか向上を目指します。

「手で掛けるな!」、「膝を使う!」、「身体を傾けるな!」と様々な注意を受けながら繰り返し行いますが、途中A君が泣きそうな表情で顔を歪める瞬間がありました。「ああ、やろうとしている事が上手く出来なくて、辛いんだな」と、ダラダラやっている様で「上手く成りたい」と言う気持ちは持って取り組んでいる様で、「その辛さに負けるなよ~!」と思いながら、習熟を続けます。相手をしているH君もアドバイスをしたり、掛ける方向に導いてくれてりして、A君も「片手送小手」のトータルイメージが掴める段階まで来ました。その後に行った前半の科目の復習で、全く違う動きをするA君に、H君も「お前なあ」と呆れ気味でしたが、A君に「あなたの後輩はもっと覚えが悪いから、あなたがしっかり手本を示せる様に成らんとな」と伝えると、照れ笑いしながら返事をします。

自由練習の時間も残り少なく成ったので、二段科目の復習ではなく「理法の体験」を。両手を掴ませた状態から相手を浮かせて投げる感覚を繰り返しますが、徐々にA君も「相手を楽に投げる」感覚を体感出来て来た様で、それに連れて「投げられる」感覚も変わって来ました。自分がそれをやれている事に、ややポカンとした表情も見せていましたが、やはり相手を上手く投げられると楽しい様で。締めの時間には機嫌は良くなっていました。

今日もA君の妹のNちゃんが、元気に走り回りながら作務も手伝ってくれて、嬉しそうにお菓子や地区から頂いた棒アイスを受け取っていきました。自分自身がやるべき事にしっかり取り組む。辛く苦しい瞬間にも負けずに踏ん張り、成長した自分を以て他の人の支えをする。そんな人材が育つ空間が出来つつある流れも感じます。自分が先輩に手間を掛けさせた分、後輩の為に手間や時間を費やせる。そんな人が集う、育つ空間にしたいものです。

8月9日(土)、「泉田町盆踊り大会」での演武披露。

本日は、恒例の「泉田町盆踊り大会」での少林寺拳法の演武披露の日です。

1カ月以上里帰りをしているМちゃんは残念ながら不参加と成りましたが、それ以外の人はそろって参加してくれた今回の演武披露。と言っても、今日まで静岡でのキャンプに行っていたK君・Rちゃん兄妹が、御両親がわざわざ静岡まで迎えに行って、15時過ぎに市民館まで送ってくれての参加と言う事で、とても当たり前とは言えない事でしょう。

またこれまでの14年間の発表は、盆踊り本番前の「夜店を楽しむ」時間でのある意味「別枠で勝手にやってる」的な状態での演武披露でしたが、今年は踊りの本番が始まってからの出番と成りました。理由ははっきりとは確認しませんでしたが、今年度・来年度の公民館長を務める御二人が過去の地区長歴任者であり、今年の地区長さんも昨年に引き続いて2年務められている事もあり、盆踊り本番に組み込んで下さったのでしょう。この事自体も、当たり前の事ではないでしょう。

今回は、やぐらの上に全員上がり、突き蹴りや「天地拳第一系・単演」、「義和拳第一系・単演」を、私が打つ太鼓の音に合わせて行い、その後下に敷いた廃止された碧南の道院からお借りしたマットの上で、Sさん・H君、K君小5六級のA君、Rちゃん・小6三級のA君、副道院長のNさん・中3初段のH君の4組の演武を行いました。

4組の演武は同じ系統・似た様な構成で統一した4構成を行いましたが、これらは一般で相談して、内容や見せ方を工夫して行ったものです。相談する中で、他の方も「せっかく演武披露するなら、もっとPRの効果を出せないか」、「入門者増加に繋げられないか」と言う想いを抱かれている事も感じ、結果を焦らない様にしつつも、「せっかくやるなら」と言う部分も大切にしないといけないなと感じました。

演武披露後は、夜店を楽しんだ後に踊りの輪に加わる予定でいましたが、出演者に配られる夜店券が見当たりません。バタバタした段取りの中で役員さん達も大忙しで、保護者の方の分も購入して用意しようとしていたのですが、それも出来ず終いで。私の分の夜店券は小6三級のA君御家族に渡し、私はそのまま踊りの輪に加わりました。そのうち副道院長のNさんも踊り始め、呼び掛けなくても他の人も列を作って踊りの場を盛り上げました。

例年男の子達は、この踊りの時間をダラダラ過ごしがちなのですが、中1五級のK君も嫌々参加してます的な空気を出していた小6三級のA君も、やぐらの上の人達を観ながらそこそこ良い取り組みをしていました。A君は演武披露もRちゃんを引っ張っていかなければいけない立ち位置でしたが、まだまだ不充分な面もありながら、本番ではそこそこ良い気持ちの込め方をしていた様に思います。この面々が、今後どう先輩・後輩の関係を紡ぎながら成長していくか楽しみでもあります。

今回のイベントも、保護者・関係者の皆さんの協力を得られ、何とか終えられました。地区の役員さん達の助力も多く頂きましたし、また昨年10月で休眠した中2A君が妹のRちゃんと一緒に顔を出してくれました。挨拶にいらっしゃってた県議会議員さんとあれこれ話したり、演武終了後には東海市の道院に在籍している拳士さんのお母さんが、「小学生の時に話しかけた息子が、高校生になって復帰して今日は東海市の盆踊りで演武披露してます」と話しかけてくれました。多くの方の縁で成り立つ道院運営。今後もより良い形で実現していきたいと思います。