2月5日(土)の修練。 | 刈谷北道院

2月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。細かい雪が降る程の冷たい空気の中、鍛錬に励みます。

2月に入って、更に寒さも増して来た様な気がします。体調不良で欠席する人も居る中で、参座してくれる人達には何かしらを手にして帰って貰いたいものですが。今日は3月に少年六級を受験する小4トリオのA君・Y君・Wちゃんの習熟の為のメニューと、久々に運用法を取り入れる事を想定してスタート。Wちゃんは家庭の都合で欠席でしたが、基本演練の内容を大幅に組み替え、「龍王拳第1系・単演」を伝えます。

先月の昇級試験で合格した3人を前に並ばせ、その後ろに並んだメンバーでグループにして習熟に励み、時折止めてはポイントを伝えたり、次の段階に進んだりとしてみましたが、初めての動きに戸惑いながらも、何とか覚えようとする人や、構えも覚束無い小1白帯のМ君相手に、何とか伝えようと奮闘する人等、それぞれに学ぶ事が多い時間に出来たと思います。

学科・法話の時間では、3人に「好きな数字」を言って貰い、その数字を合計して回し読みをするページを決定。少林寺拳法の「三徳」に関するページでしたが、それぞれに何を感じ取ってくれたでしょうか。今の面々は、割りと「強く成りたい」と思って取り組んでいる人が多い様に思いますが、その中で多少なりとも「世の為、人の為」に行動しようとする要素を、自ら欲してくれると嬉しい事です。

スイミングに通う為に15時で早上がりするR君の為に、学科・法話後の15分程で拳サポーターとすね当てを着用しての運用法を。上段攻撃に対しての防御・反撃を反復しますが、相手と共に進歩・成長する事を意識出来てこその乱捕りや運用法でしょう。ともすれば、「自分さえ良ければ」と成りがちなメンバーが多いですので、「強く成りたい」と言う意欲は維持しつつ、金剛禅の在り方に沿った人造りの行としての鍛錬に少しでも近付けていかなければいけませんね。

鎮魂行後の自由練習では、メインは少年六級を受験する2人の習熟のメニューを、相手を変えながら。2列に並び、運用法時と同じ様に相手を変え、組合せ毎にやる内容を指定します。A君・Y君は「小手抜」の相対を反復しましたが、前半で「龍王拳第1系・単演」をこなしていた為、入門して1年3ヶ月が経過したA君も、ようやく鈎手守法やその後の体捌き・足捌きを理解しつつあります。また12月入門のМ君は、「正対構からの内受突」を行いましたが、振身が全く出来ていませんでしたので、ウォーミングアップ・メニューの振子の動きに戻り、組んだ先輩と一緒に左右の重心移動を繰り返して貰いました。結果、その後の輪になっての上段突では、しっかりした振子をしながらの突きに進化していましたので、その時その時で意味の有るメニューに変えて行く大切さも実感しました。

自由練習後半では、受身の練習として「横転からの起き上がり」と「大車輪」を。どちらもA君・Y君は不充分な出来ですが、ポイントを伝えて反復させると、徐々にながら向上して行くのが判ります。特に、自分の身体の状態や左右の違いへの理解度や、「出来ない事を、出来る様になるまで努力する」意識の乏しいA君は、度々集中を欠いたり意欲を落としたりしましたが、都度「今、何をする時間だ?」と叱咤し、左右の違いを意識して整える姿勢までは到達しました。自分が出来る様になった事に気付いた瞬間は、やはりA君も嬉しそうです。3月の昇級試験に向けての時間をきっかけにして、自信と自分で意識して自分を整える習慣を身に付けて貰いたいと思います。

せっかく皆で受身をやりましたので、締めの時間に急遽投げ技の「掛かり稽古」を入れてみました。座布団を数枚敷き、一人が前に立ち、「諸手巻小手」の要領で目の前に居る全員を投げると言う流れでやってみましたが、私が1度手本として全員を投げて回しただけですので、当然1度も練習した事の無い「巻小手」なんて出来るはずもありません。それでも「止まらずにどんどん行け!」と急かし続けると、皆それなりに投げを成立させますし、逆に下半身を使えずに、腕力だけで振り回そうとする人は、身体が前屈してスピードダウンすると言う結果を自ら感じ取り、有意義な時間と成りました。また少年三級に合格したばかりのH君は、「巻小手」の理法をほぼ体得しているので、私が見せた手本とほぼ同じペースで投げて回して見せましたので、なかなか大したものだと驚かされます。

年齢も技術レベルも集中力も意欲も、少人数ながらそれぞれに違いが有るメンバーが集っていますが、皆で協力して楽しく有意義な時間にする事は、変わらない大目標でしょう。それこそが「社会に貢献する人造り」の大原則でもあるでしょうから、常にそこを指揮して目指して行きたいものです。

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