4月30日(土)の修練。 | 刈谷北道院

4月30日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。やや涼しい風も吹く春の午後に、鍛錬に励みます。

GW期間と言う事もあり、家族行事等で欠席者も多い中、参座してくれた人達で意義の有る時間・空間を目指します。

一旦、昇級試験受験の流れに間が空いたので、あれこれ練習方法を試せます。これまで培ったものを、一度も体験していない人も多くいますので、一定のパターンで向上を目指しつつ、そこで行き詰ったら違う方法を足してみる機会も必要でしょう。先日少年六級に合格したものの、上半身の反動を付ける事で身体を動かしがちな小5Y君に、他の人達と同じメニューで、腕の自由度を制限した形で何度かやってみました。「下半身主導」や「丹田起動」と言う感覚は、簡単に養えるものではないでしょうが、少しずつでも求めていって欲しいものです。

基本演練では、前重心と後ろ重心の体捌きと、その為に必要な足捌きを中心に。ウォーミングアップメニューも織り交ぜて反復しましたが、1年以上繰り返している人達でも、姿勢が歪んだり足捌きが適切ではなかったりします。基本的な体捌き・足捌きが出来てこそ、質の高い法形に繋がって来ますので、土台からしっかり積み上げて行きたいものです。

6月に誕生日の小5Y君と小4E君2人の写真を撮り、学科・法話の時間では2人の誕生日を足した数字のページを選択。そのページが試験の際の学科宿題に向けての取り組み方を記したページだったのですが、改訂版を手にしている小4H君と小2A君の少年読本には、そのページがありません。小学生達からも、「このページ抜いたらダメなんじゃない?」との声が挙がりましたが、他の人に借りて一緒に読み込みます。

その後の法話では、「自分自身のレベルを挙げる為に、しっかり取り組む。しかし、他の人はそのレベルではないかも知れないし、そもそもレベルを挙げる事を意識していないかも知れない。そんな時に相手に不満を抱いたり、自分が損をしている様な気持ちに成らない様に」と話しました。自分がしっかり取り組む事も簡単ではないですが、それをやれている事自体が、周囲の支えがあってこそであっり、幸せで有り難い事でしょう。その結果としての自身の進歩も当たり前では無く、そこへの「感謝」があれば、他者への不満も少しは和らぐ事でしょう。その心持ちがあってこそ、「自他共楽」の心境に近付けるのではないでしょうか。

鎮魂行後の自由練習では、あみだくじで相手を決め、その相手との相談で練習内容を決める「リアル自由練習」を久々に。小2A君の相手に成った人と、一組だけ番号を選び、その2組には私が決めた事をやって貰いましたが、他の3組は自分達で決めました。その水準としてはなかなか高くは成り難いですが、「自分達で決めた」と言う意識が、「自分のレベルを挙げよう」と言う意識に繋がってくれれば有り難いもの。その合間合間にアドバイスを挟むと、積極的な意識が有る状態なので、その後の取り組みに違いが出ていた気がします。

「リアル自由練習」は2回やりましたが、まだ体力・集中力が持続しない小2A君の相手に成った小5Y君とY君には、基本の突き蹴りと「発声練習」をして貰いました。やる気の続かないA君の相手は、先輩としてもなかなか難しいものですが、発声練習の相手を御願いした六級のY君は、大きく張りのある声で一緒に声を出してくれたので、普段の挨拶や気合いが小さくなりがちなA君も、実に良い声を出していました。

作務に入る前に、「道院長、発声練習楽しかったです!」と伝えに来たY君の姿に、自分のレベルを挙げるだけではなく、他者の水準で時間を過ごす事に楽しさを感じられる精神性も、「幸せな人生」に必要な要素なのかも知れないと、学ぶ機会を頂けた想いを抱き、帰路に着きました。

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