新しい年の始まりは、多くの拳士にとって、過去の自分の姿と、これからの自分の姿を改めて見つめなおす機会となります。
金剛禅総本山少林寺においても、年の始まりには新春法会と呼ばれる行事を通じて、門信徒が集いあい、新しい年を祝うとともに、一同で教典唱和し、心新たにして一年の第一歩を踏み出します。
愛知県教区長の新春法会では、愛知県教区に所属する各道院の道院長・幹部拳士・一般拳士、その他関係者一同が集まり、愛知県教区長の年頭挨拶をはじめ、去年の活動報告や新しい年の抱負の発表、奉納演武を行います。
また、所属長の各種表彰状の授与なども行い、皆で祝福をします。
初代師家・宗道臣(以下、開祖)の命日である5月12日に、開祖の「志」に思いを馳せ、遺徳を偲び、その偉業を称えて感謝する行事です。
開祖が亡くなられてから、30年以上が経過し、開祖と共に修行に励んできた方々も、だんだん少なくなってきています。
年月が過ぎれば過ぎるほど、直接開祖の熱い思いを直接聞いたことの無い拳士が多くなり、「開祖の志」から遠ざかってしまいがちです。
開祖忌法要は、開祖がなぜ少林寺拳法を創始し、金剛禅を開創されたのか? そこに込められた思いを、開祖を直接知る方々に御法話していただき、次の世代に開祖の思いをつないでいく、そのような行事となっています。
愛知県教区においても、愛知県教区に所属する道院の道院長やその他古い先生方の中から、特に開祖に近しい立場や関係を持たれてきた先生方をご招待して、開祖との思い出や、様々なエピソードを通じて、「開祖の志を通じて、自己完成への道と人づくりの道に精進する意義」について、御法話していただいております。
開祖忌法要に参加した門信徒一同は、開祖の思いを胸に、皆が一丸となって金剛禅運動に邁進することを誓い合います。
禅の始祖 菩提達磨(以下、達磨大師)は金剛禅総本山少林寺にとって、釈尊・開祖と並んで大切な偉人となります。
達磨大師の遺した禅の思想は、金剛禅総本山少林寺にとっても重要な思想のバックボーンとなっており、各地の道院の活動拠点においても、達磨大師像を据え、その前で日々修行に励んでいます。
達磨祭とは、達磨大師の命日とされている10月5日またはその前後に、祖師達磨大師を礼拝し、その遺徳を偲ぶとともに、そこに集う皆で「拳禅一如」の修行に一層精進することをお互いに誓い合う儀式です。
愛知県教区においても、達磨祭は単に儀式を執り行うだけでなく、「禅の修練」を目的とした講義を中心とした講習会と、「拳の修練」を目的とした技術講習会を同時に開催しております。達磨祭の一連の行事は、「拳禅一如のあり方」について、より一層の理解を深める場となっています。
金剛禅の教義を深く探求するとともに、少林寺拳法技法の修練によって、新たな気づきと可能性を見い出し、さらなる向上を図るために行われます。
また、僧階を有している門信徒を対象とした、講習会も行っています。
金剛禅総本山少林寺の講習会には、大きく分けて「本山講習会」と「地方講習会」の二種類があります。
地方講習会の中でも、各都道府県が主催する「教区講習会」と、各地域の小教区が主催する「小教区講習会」の二つに分かれており、「思想教育」「布教演習」「易筋行演習」などを題目として、様々な講習会を開催しております。
講習会の場においては、お互いの思いを語り合う「布薩会」を開いたり、講習会に参加した門信徒だけでなく、地域の人々との交流も兼ねた「阿羅漢会」を同時に開いたりすることもあり、金剛禅総本山少林寺における講習会は、単なる技術習得の場ではない、特別な場となっています。
愛知県教区では、各行事と同時開催で講習会を開催しております。開催される講習会は、それぞれの行事のテーマに合った講習会となっており、担当講師も愛知県教区に所属している道院長だけでなく、外部から専門家を招いての講習会を開催することもあるため、たいへんバラエティに富んだ講習内容となっております。
その他では僧階を取得した拳士のさらなる上位資格取得サポートするために、僧階補任に向けた講習会も定期的に開催しております。