本日も、泉田市民館での修練。暖かな陽気と涼しい風が吹く中、鍛錬に励みます。
台風の影響も有るのか、暑さを感じたここ数日の中では、涼しさもある絶好の「鍛錬日和」。年々、こんな日が長く続かない気候に成って来ましたので、出来る内に「自ら鍛える」時間を充実させておきたいものです。
4月入門の小2A君が、13時からの泉田市民館での修練に参座する初日の今日。「体力が無い」とお母さんが仰る以上に集中力が無いA君ですので、フル参座で修練に励む時間を全う出来る状態ではないでしょうから、ペースや内容も考慮しなければいけないでしょう。今日もまずはA君に伝える内容&その応用形からスタート。同じ小2白帯のМ君も同じ日に参座してくれると、同じ内容で同じペースで進むと言う「楽」が出来ますが、今日はМ君が御休みでなかなか2人が揃いません。「先輩達」には「退屈」な内容が続くかも知れませんが、逆に先輩達がそれ程高く離れたレベルで存在していないので、良いのか悪いのか。
今日は、基本の身体操作の中から、振子・膝上げを選択してウォーミングアップの動きから高めます。また基本技術の順突・逆突・順蹴・逆蹴をA君に説明し、順突から進めます。説明をほとんど聞いていないA君ですが、横についてポイントを伝えると割りと高い水準で再現します。「意外とこの子は伸びるかもしれないなぁ」と少し驚きますし、逆に「どうせ出来ないだろう」と伝える側が可能性を諦めてしまわない様にしなければと、自戒します。
学科・法話の時間では、先ずは腰を立てる座り方と意識を、A君を手本にして皆に伝えます。まだまだ「姿勢を整える」事を意識しなければいけない段階のA君ですが、それは誰もが常に意識しなければいけない事でしょう。法話の中でも、誰かが「日本人は、努力すれば幸せになれる・努力する事は良い事だと信じている『努力教の信者』が多い」と揶揄していた事を伝え、「僕も、モロに『努力教の信者』だね(笑)。努力したからと言って必ずしも良い結果が得られる訳でもない。それでも努力しないよりはした方が良いんじゃないかと、僕は思う。あなた達は、今その訓練をしているんだよ」と伝えました。「やるべき事」を意識して求め続けていられるかで、その人の到達出来る場所が決まって来るでしょうから、その精進の基と成る部分を自ら構築して欲しいものです。
鎮魂行でも、唱和の注意点だけではなく、整列の仕方や合掌礼の意識するポイントも伝えます。「先輩達」はこれまでもやっているはずの事で、新鮮味と興味を抱かせる為にも工夫は必要でしょう。それは本人次第ではありますが、その支えをしてこその「指導者」と言えるでしょう。
自由練習では、3つにグループ分けしてそれぞれの科目を進めます。少年六級に合格した以上のグループは、「下受蹴」と「片手寄抜」を。新しい柔法を教わった時点で、そこに興味と「上手くなった自分」を想像して意欲を以て取り組むWちゃんと、「解らない事をやっている」と思った時点で、思考と身体の動きが完全に止まってしまうA君。どちらも、自分の身体の状態を「自己点検」する感覚に恵まれている訳ではありませんが、「努力教の信者」としては、「意識して努力すれば変われるぞ!」と、声を掛け続けたいものです。
同じ学校の同学年であるR君・E君・H君の小4トリオは、剛法の復習を。集中力も意欲も低いR君ですが、半年後に入門したE君とH君にはやはり負けたくない様で、2人と練習する瞬間は割りと意欲的に取り組みます。最も「強く成りたい」と言う想いの強いE君は、「上受突(表)」の仮バージョンの説明と練習をしていると、「正式バージョンもやりたい」と求めて来ます。あまり自発的に行動するタイプではないH君も、徐々にながら意欲的に取り組む様に成って来ましたし、ポイントを伝えた後のそれを踏まえての成長が、数回後の修練で最も多い存在でもあります。仲間が居なければやる気に成れない様では困りますが、やはり仲間の存在は大きな影響を及ぼすものでしょう。お互いに良い影響・刺激を受けられる様な関係を、構築していって貰いたいものです。
自由練習を終え、締めの気合い出しでの上段突もなかなか良い感じ。小2A君の気合いも徐々に大きく成って来ていますし、他の人達のその瞬間の気持ちの張りもなかなかのもの。その気持ちの張りを、お互いが良い影響を授受出来る様な空間の構築に繋げていって欲しいですし、普段の生活や将来の人生においても、有効に活用していてくれたら嬉しい事です。