本日も、泉田市民館での修練。冷たい風は吹くものの、暖かな日差しの有り難さを感じながら、鍛錬に励みます。
今日は修練前の作務の時間に、同じ小教区内の道院長が1人いらっしゃいました。現在私が西三河第3小教区の小教区長を務めているのですが、今年度1年間道院を休院されていた先生から、廃院届への署名捺印を御願いされての会談です。3年間のコロナ禍でなかなか御会いする事も出来なかった先輩道院長ですが、体調や道院の状態を考慮されての決断でした。ただ、御話を伺っていると、体調が回復したらもしかしたら新設講習を受け直して自宅の近くで開設するかもとの言葉もあり、ホッとされたからなのか明るい雰囲気で今後の展望も口にされていましたので、こちらも何かやる気を頂けた様な気持ちに成りました。
今日もお休みや遅れての参座の人が多い中、「自分で意識する」と言う事をテーマにあれやこれや基本演練で試してみました。単純に上段突・中段突・蹴上を逆と順で繰り返し、それを相対で組み合わせて行ったのですが、相対で組み合わせてみると途端にドタバタに成ってしまう人も居ます。また、時折り「どっちがやりやすいと思う?」と問いかけてみたり、「何故、そう思うの?」と理由を前に立って説明して貰う時間を取りましたが、自分の考えを言葉で説明する訓練としては、なかなか良い時間だなと感じました。
現在、刈谷北道院の唯一の女性拳士である小5緑帯のWちゃんが、学習塾に通うと言う事で今月いっぱいで休眠する事に成りました。約2年間女の子1人の状態でよく頑張ってくれたと思いますし、御家族も送迎や行事にも協力的に関わって下さっていたので実に残念ですが、Wちゃんにも「しっかり勉強して成績を上げて、中学生に成ったらいつでも復帰して」と話しました。今日は部活動の大会明けに、学科・法話の前に最後の挨拶の為に顔を出してくれましたので、「修行の心得」について話した後に、Wちゃんに挨拶をして貰いました。先日休眠の件を聞いた時は、モジモジして言葉を発せませんでしたので少し心配でしたが、若干マスクの下で涙ぐむ様な瞬間はあったものの、皆への御礼をしっかりした言葉で述べてくれました。
そんなこんなもあり、今日は「Wちゃんデー」に。鎮魂行の主座も、「最後だからやっときなよ」と急遽指名して務めて貰いました。暫しの休憩の後の自由練習も、「Wちゃんのやりたい事やるか」とテーマを振ります。直ぐには出て来なかったので、まずはキックミットを使用しての当身で廻し蹴りの力を伝える角度と感覚の実感の時間を取りました。その後は、2列を作って全ての人がWちゃんと相対演練の機会を得られる様に動き、それぞれの組み合わせで法形を指定して習熟を進めます。小6茶帯のH君がWちゃんと組んだ時などは、「逆小手やるか」と投げ技好きだったWちゃんにやって貰いましたが、嬉しそうに取り組んで「お姉ちゃんを投げたい¥」と笑顔で語っていました。
副道院長のNさんとの時間もギリギリで取る事が出来、そろそろ作務に移ろうかとも思いましたが、小3黄帯のA君にそそのかされて何度か「鬼ごっこ」をやりたそうな素振りも見せていましたので、最後の5分は全員で多少負荷を掛けた鬼ごっこを。Wちゃんも最後まで笑顔で過ごしてくれました。締めの気合い出し・作務を経て、御礼のお菓子を配っているWちゃんと挨拶にみえたお母さんにこちらからも御礼を伝え、「やりたくなったら、いつでも顔を出して下さい」と伝えました。在籍中はもちろん、休眠した後でも関わりたくなる様な空間を創っていかないといけませんし、そんな空間を少しでも長く維持して行かないといけませんね。