本日も、泉田市民館での修練。暑さを感じる程の陽気の中、鍛錬に励みます。
今日は、参座率と集まりが実に良い日。作務の時間からほぼ全員が集まってくれていました。なので、あえて指示を出さずに、それぞれが何を考え、どんな動きをするかを観てみました。ウォーミングアップの時間でも同様に、ほぼ説明をせずに1回やって見せて、「はい、やりましょう!」と動き、「違うんだよなぁ!」と意識するポイントを伝えると言うパターンで。その間、「考えてるか?」、「もっと意識して」と声を掛け、普段から伝えている基本の身体操作の根幹の部分が、意識しなくても出来る様になるまで浸透する事を目指します。
今日はNさんも含めて、上の級の人達に「外受蹴」を3パターン程やって貰おうと考えていましたので、基本演練の時間で外受を練習しました。「軸の意識」を中心に下半身への意識を高めて、その上で手足を動かし、更に相手と接触している部分から、相手に力を伝える。これを、あまり説明をせずに「考えて観ろよ!」と伝えて何度か手本を見せ、何度か反復した上で、「もう少しこうしたい」、「その先にこの動きが有る」と、それぞれの人達の意識を触発する事を目論みます。それが上手く通じる相手ばかりでは無いですが、少しずつ皆の意識が高まっている事を感じます。
学科・法話の時間では、先月昇級試験に合格したA君・Wちゃん・Y君への合格証書の授与と緑帯の贈呈を行いました。その際には、全員に「当日の感想」・「今後の抱負や目標」・「先輩への御礼や後輩へのアドバイス」を述べて貰いましたが、緑帯を締められた喜びを感じさせながらも、それぞれに反省点を述べていたので、今後に向けての期待も感じさせます。一昨年11月に小学3年生で入門して、初の昇級受験に1年半掛かったA君を始め、精神面や運動能力的に秀でた面々ではありませんが、お互い協力して進歩していって欲しいものです。その後の法話では、自分自身で目標をしっかり意識して修行に励むと共に、仲間や後輩が順調に進歩しているかも皆で考えていく。それこそが、「自己確立」と「自他共楽」の金剛禅の人造りにおける2本柱である事を説きました。「競争社会」にはそぐわない考え方かも知れませんが、ここは大切にして行きたいところです。
鎮魂行後の自由練習では、幾つかにグループ分けして習熟に努めます。予定通り、上のグループには「外受突」から「外受蹴」に進み、その後バリエーションを付けるまで。緑帯を巻いたばかりのの3人と、その後に続く存在であるR君・E君・H君の小4トリオを含めた6人は、少年六級の科目の復習を。小3黄帯のA君と新入門のA君は、基本の突き蹴りやウォーミングアップの動きを反復します。それぞれのグループで集中力の無い人が散見しますが、一緒に鍛錬に励む仲間がサポートする事で向上して行ってくれると有難いですね。
Nさんが30分程早上がりされましたので、グループ分けをし直して、上のグループにWちゃんを加えて、柔法の練習に進みます。少年六級を合格したばかりですが、2か月先に合格したH君の練習を観て、「自分もやりたい」と次の科目次の科目と進みたがります。当然1回2回で次に進める程向上はしませんが、自分で「やりたい」と思う気持ちが有る事は、重要なポイントでしょう。同じ日に合格していながらも、意欲と集中力に欠けるA君とY君に、「それで大丈夫か?」と何度か問い掛けました。それぞれに適したペースが有る事は、しっかり認識し考慮した上で、お互いを支え合いつつも、刺激し触発し合える空間を、皆で創って行きたいものです。