本日も、泉田市民館での修練。先週から続く「真夏の暑さ」の中、鍛錬に励みます。
市民館に着き、備品をホールに運んでいる最中に、昨年度&今年度の泉田子供会の会長さん(男性)が、お子さんらしき大柄な男の子を連れていらっしゃいました。今日が第1土曜日と言う事もあり、「少林寺拳法体験会に参加してくれるのかな」と思いましたが、その通りで。ただ、「前に1回来たんですが」と言われて、「え?」。木曜日に小6茶帯のH君と「マンツーマン練習」していた時に、持参していたここ数年の「見学者名簿」をネタに、「人の繋がり」で学科・法話をしたのですが、会長さんのお子さんのお名前を伺うと、その名簿にあった名前でした。私の記憶では小1ぐらいの年齢でしたが、今は小学5年生との事。風貌も変わっていますが、何よりその時にも一緒に来ていて、「前回は、見学していてビビっちゃって、見学だけで帰ったんですよ」と仰るお父さんに、昨年再会していた認識が全く無かった事に驚きました。
入門してくれている人より先に掃除機を掛けて貰いましたが、「今回、ようやくやる気に成りました」と会長さんが仰る様に、大人しい素振りながら臆せず取り組んでくれます。作務の後に、「暫く鬼ごっこやろうか」と伝えてその様子を観ていましたが、小学生達でスペースを区切る用意をしたりと自発性を見せてくれますし、体験参加のA君も楽しそうにやってくれます。
修練スタートで、体験会定番の逆突・逆蹴に入るのですが、A君が小5と言う事もあり、振子や膝上げと言ったウォーミングアップ・メニューも行い、開足中段構からの突き蹴りも行いました。A君にはほぼ細かいアドバイスはしませんでしたが、ひたむきな取り組みを見せてくれましたし、皆に説明している時に挟むジョークには笑顔を見せてくれていましたし、それなりに楽しんでくれていたと思います。
学科・法話では合掌礼のページを回し読みし、少林寺拳法には学科もある事を伝えます。「何故、学科が有るの?」と皆に聞くと、それぞれになかなか面白い事を答えてくれます。体験会が15時半までと言う事もあり、今日は鎮魂行をカットして、A君にあれこれやって貰おうと、間合いを離した「転身蹴」と「逆小手もどき」もやりました。緊張感も有るのかリアクションも薄いので、「今、何を感じているのかな?」と言う部分を図りづらくはありましたが、それなりの手応えはA君本人にもあった様です。迎えにみえた会長さんに、入門希望者は一月ほど体験入門期間を取っている事を御伝えしましたが、「もう大丈夫だよな?」とA君に聞き、即入門手続きをして欲しそうな様子。「5年生のこの時期に、何故始めようと思うのかな?」と言う不思議さも有りますので、「まあ慌てずに、一ヶ月体験でどうぞ」と御伝えして、A君にお礼の御菓子を渡し、皆で2人を見送りました。
自由練習に入る前に、皆に「残念なお話」を一つ。それも火曜日の時点で「残念な話が有るんだけど、土曜日にするか」と伝えておいたので、今日はスタートの時点で「残念な話は、いつするの?」と何人かがソワソワ。学科・法話の時間でも行わなかったら、「残念な話、早く聞きたい!」と言う人もいるぐらいでしたので、興味と関心の持たせ方の工夫の大切さを感じます。その「残念なお話」をしている最中にも、「これの何処が残念なんだと思う?」と全員に聞くと、それぞれが感じた残念なポイントを話してくれます。「この話には、残念なポイントが2つ有る」と言って考えて貰うと、その後の話の聞き方にも違いが出て来ます。最終的には「人の繋がり」に関する話をしたのですが、果たして何が伝わったでしょうか。
残りの時間の自由練習では、グループ分けして習熟を図ります。8月の「泉田町盆踊り大会」に向けてもそろそろ段取りをして行かないといけませんが、泉田町在住の小5A君と、お母さんはが泉田町出身でお祖母ちゃんが住んでいる小5Wちゃんで組演武をやって貰う予定で、自分達で内容を決めて貰いましたが、その内容や技術的水準はかなり心もとないレベル。まあ、当日も相当緊張して6構成続けられない可能性も有る2人ですので、ハードルを上げ過ぎずにステップアップしていって欲しいものです。
発明クラブ明けで16時過ぎに参座した小2A君の入ったグループは、団体演練用の練習を。A君のレベルに合わせて順逆の振身の区別を重視して進めてみましたが、今日のA君はいつもより集中力が有ったので、振身と手足の動かす側がようやく一致して来た様です。どの人にも、それぞれに適したペースとタイミングが有るでしょう。4年前に体験に来て、見学途中で断念して帰ったA君が再び顔を出してくれた事を思えば、「人造り」の可能性を常に信じて行く事の大切さを感じられた、今日の修練でした。