本日も、泉田市民館での修練。暖かな日差しと気温の中、鍛錬に励みます。
やや出足が遅れ、備品をホールに運び込みながら作務を進めていると、和室で準備をされていた子供会の「茶道・着付け教室」の女性(実は、私の小中学校時代の同級生のお母さんでもありますが)から、「後でちょっと手伝って下さい」と声を掛けられました。道衣に着替えるのをやめて和室に向かうと、いつも教室を段取りされている女性が休まれて、講師の先生だけでは机を移動させたりするのが困難な状況でした。かなり重めの机でしたので「女性2人でも大変だろうなぁ」と思いながら運び出し、戻って参座した人達と作務を終えた後に、「終わった後に戻すのが難しかったら、手伝いますから声を掛けて下さい」と伝えました。結果的には、移動させた場所にそのまま置いておいて良い状態でしたので、小学生達と手伝いに行く事も無かったですが、帰り際に挨拶と御礼の言葉を伝えに来て下さいましたので、地域の方々との円滑な関係が築かれているなと嬉しく思いました。
作務を終え、易筋行に入る前に、11月に昇級受験を希望している人達に、学科宿題の1次提出を求めました。少年五級受験のWちゃんはほぼ完成の状態でしたので、そのまま受け取りましたが、少年七級受験の小3黄帯のA君は、一文字も書いていない状態で来ましたので、15分程静かなトーンで説教し、そのまま学科宿題の書き上げに入らせました。こちらも結果的に16時過ぎには書き上げましたので、「3時間あれば書けるものなら、1ヶ月時間が有ればその時間は何処かにあっただろう。その時間を自分で作って書いて来ていれば褒められるのに、何もして来ない状態で今日を迎えて、同じ内容を書いても叱られてるんだよ。自分でどっちが良いと思う?」と聞きました。普段自分で真剣に取り組むテンションを用意出来ないA君ですが、その違いには気付けたようです。
今日の易筋行でも、軸の意識を持って身体を動かす事と、相対での接触感覚を伝えながら進めました。Wちゃんの試験内容に関連する事を全員で進めたり、「流水蹴(後)」を開構と対構で復習し、その後「内受突」や「流水蹴(前)」のバリエーションを付ける事で、応用力を高めると共に、相手と正中線を合わせる感覚や、間合いの図り方への意識も高める事に努めます。
自由練習では、グループ分けをしてそれぞれのレベルアップを図ります。先日、少年四級に合格した小5緑帯のY君は、三級科目の「逆小手」に入りましたが、相手を務めたH君に投げられる直前までの態勢を作って貰い、投げる瞬間だけの反復をする「ゴールから練習する」で進めてみました。それでも身体の向きを変え過ぎたり、腕で引っ張ってしまったりと簡単ではありませんが、少しづつポイントを付け足して行く事で少しづつレベルアップした気がします。
16時過ぎに発明クラブ明けの小2A君が到着し、15時過ぎに早上がりし小4R君と行き違いですが、小学生全員が参座した事に成ります。体調を崩しやすい時期に、これだけ参座してくれる事に有り難さを感じます。小2A君は相変わらず意識が散漫になりがちですが、アドバイスを受けた時は、「はい」と返事をする事を自分で意識してやれる様になりましたし、未だに体捌き等は理解出来ていない様ですが、中段突はかなりの強さに成り、相対演練で相手をしている年長者がその威力に驚いている事が判ります。「相手の事を考えずに、全力で突いたらいかんよね」と注意しつつ、少しづつながら成長・進歩している事に、嬉しさも感じます。外からの日差しはいつの間にか消え、寒いぐらいの風が吹く様になるまでの長時間、鍛錬に励んでくれているのですから、少しでもそれぞれの人達にとって有意義な空間にしたいものです。