昨夜は名古屋の柳橋で愛知武専で同級生だった方々との食事会が有りました。
私自身は2001年度に東海武専に入学し、2012年度に11年間で卒業したんですが、卒業してから2回目のこの回。
中には予科2年間で少林寺拳法を辞めてしまい、本科から入学した方とは一度も道衣姿で練習した事が無いのに、毎年の食事会には出席してくれて、縁を育んできた方も居ます。
年齢・性別・職業・環境、諸々の違いを越えて関係を築き合える仲間達。
久々に顔を合わせられた方も多く、実に楽しい場でした。
その中で、春先にALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断された方が居ました。
1月ぐらいの武専で随分調子が悪そうで声にも力が無く、「原因が判らないけど、調子が悪くて」と伺っていたんですが。
それ以来に再会した姿は、随分痩せて小さくなってしまっていました。
御話を伺う時間を持てましたが、少しでも症状の進行を遅らせる為に入院せずに歩いたり料理をしたり階段を昇ったりと、なるべく身体を動かしているそうです。
「悲観してもしょうがないじゃない」と言うその姿に、「俺が同じ症状になった時、そんな風に割り切れるだろうか」と考えさせられます。
決して技術レベルが高かった訳でも無く、あまり積極的な姿勢やプラスの発想で行動するタイプでもなかった方ですが、それでも予科からの11年間で1日たりとも休む事無く皆勤で卒業し、その後も研究院に在学した彼女。
辛い時・苦しい時に、如何に諦めずに行動し続けるか。
これが本来修行で求めるべき強さか。自分にその強さが有るか?と、彼女の姿が胸に染みました。
また5年前に白血病に罹り、それを克服された方とも長く話せました。
「余命1ヶ月」と診断された時は、家族にどう伝えようか考えたら泣く事も出来なかった。
逆に自分の事だけ考えてたら、おそらく耐えられなかっただろう、と。
治療を乗り切って生き延びるぞと吹っ切れた事・無菌室治療を終えた後に、いつの間にか他の入院患者さんの悩みの聞き役になっていた事。
「その時に、これは少林寺拳法をやっていたからこそ乗り切れたんだなあとホントに思ったよ!
そんな強さこそが開祖が植え付けたかった強さなんじゃないの?」と、語ってくれました。
そして「でもね児玉さん。これは教えちゃダメだよ。自分で気付かせなきゃ。
技の練習でも、自分であれこれ考えて自分で発見してこそ身に付くんだから。
教えたくても、ヒントだけ与えて自分で考えさせる。教え過ぎちゃダメだよ」との言葉も。
技術よりも大事な「真の強さ」を、技術の修練を通じて身に付けさせる。
それも教え過ぎずに、自分で体得した強さで世の中に貢献させる。
未熟な自分には大きな課題だなあと思いましたが、それでも何故か嬉しいやる気に燃えています。
やはり少林寺拳法を通じて出会えた仲間達からは、良い刺激を頂けるなと痛感します。
次回の場にも、全ての方が元気な姿を見せてくれる事を願っています。