合掌
先月の二週続けての週末台風通過以降、木々は紅葉から落葉へとこのところ一気に季節が秋から冬に向かいつつあるように感じます。木々の葉が散る頃、山茶花(さざんか)の花が咲き始めます。山茶花の原産地は日本の九州や四国地方。どちらかといえば暖かい地方の花ですが、この地方などでも寒さに耐えて花を咲かせることから、庭木や生け垣に広く利用されています。椿とよく似ていますが、山茶花は花びらが散り、椿は花ごと落ちるという違いがあるということです。花言葉は「ひたむき」。寒さの中で咲く姿がとても美しい晩秋の花ですが、「ひたむき」という花言葉と共に季節を象徴する花として個人的には印象深い花の一つとなっています。
さて、毎年八月にジュネーブ軍縮会議で核兵器廃絶を世界に訴えてきた日本の高校生平和大使の演説が今年見送られたことに関し、核保有国とみられる一部の加盟国が高校生にスピーチさせないよう日本政府に圧力をかけていたことが今朝の朝刊で報じられていました。同じ紙面では特定秘密保護法などで萎縮していると指摘される日本の「報道の自由」を懸念するという国連人権理事会の意見が掲載されている等、“言論の自由”や“報道の自由”といった社会生活の中で守られるべき基本的な権利が損なわれつつあるという論旨が目につきました。ただ、ヘイトスピーチにみられるように個人・集団に対する貶めるような攻撃的な発言や、暴力・差別を扇動する目的での主張は匿名化やインターネットという媒体を使ってますます攻撃性を高め威力を増しており、“言論の自由”の名のもとに正当化されていることも事実です。いずれにしても「自分さえよければ」という内向きの世界が蔓延している中で「自他共楽」を実践しようとする私たちの取組みを決して後退させてはならないと感じています。
2017年も残すところ1か月半となりました。創始70周年の記念事業として今月開催された「ブルースカイキャンパスin多度津」のイベントに愛知県連盟(執行部三役を中心に)として11月3日(金)~5日(日)の三日間参加しました(県連ポータルサイトに掲載済み)。期間中は天気にも恵まれ、本山駐車場に設置された各県の名物料理を紹介する出店エリアで“ひつまぶし”を提供してきました。4日の午後と5日午前中の営業時間内で当初目標の400杯を完売し、いちはやく帰路につきましたが、日曜日の渋滞は甘くなく、結局9時間近くかけてやっと名古屋駅前にたどり着くという強行軍となりました。行動を共にしていただいた道院長各位、幹部拳士には心より感謝申し上げます。
さて、来年度以降の組織運営について所属長の皆さんからご質問をいただいています。道院長の「マイページ」に掲載された全国理事長会議資料の内容に関してのご疑問なので、私の理解の範疇で説明を加えておきます。
一つは次年度以降の武専運営についてです。「武専がなくなるのか?」という質問を受けました。現時点での説明としては、(専)禅林学園の閉校に伴い武道専門コースは本年度をもって閉講し、2018年度からはUNITYに移管されますが在学拳士は今の制度のもとで次年度も続けてUNITY主催の武専コースにおいて学ぶことができるということです。さらに2019年度からはUNITYから都道府県連盟に運営が委託される方向だということです。詳細については今後随時ご説明していくことになります。
もう一つは新団体会員の設置についてです。「公共施設で支部を開設できるらしいね?」という質問があります。9月度の所属長会議でも決定前の話としてご説明しましたが、各県市区町村の体育協会から委託されて公立体育館や公立武道館で開催する「少林寺拳法教室」(但し、年間通して恒常的に開催するケース)について支部として設置を認めるということです。設置のための細かい条件はたくさんありますが、平たく言えばこういう内容です。決して“公共施設で地域一般支部が設置できる”ということではないことをご理解いただきたいと思います。
この2件の内容について詳細説明を希望される所属長は、県連事務局あてにお問い合わせください。
再来年の2019年11月23日~24日、スカイホール豊田(豊田市総合体育館)にて全国大会を主管することが決定しました。総力を挙げて取り組んでいきます。全ての県内拳士のご協力をお願いしたいと思います。
再拝
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2017 年 11月 16日
愛知県連盟理事長 多月 文博