合掌
10月23日は二十四節気の一つ『霜降(そうこう)』、七十二候は『霜始降(しもはじめてふる)』と表され、字の表す通り霜が降りる頃ということです。今までより寒さが加わり、露が凍って霜に変わり始める季節を迎えたということですが、昔は朝に外を見たときに庭や道沿いが霜で真っ白になっていることから、雨や雪のように空から降ってくると思われていました。そのため霜は降ると言われるそうです。この時期や春の時期に霜が降りると農作物に大きな被害が出るため、寒気の動向に注意が必要な季節となってきました。近年、季節を問わず台風をはじめ自然災害による被害が世界中で甚大化する傾向にありますが、二十四節気七十二候に表される季節感はいつまでも大切にできる環境であってほしいと願うばかりです。11月7日は立冬です。酷暑の夏からいきなり冬に移り変わるようです。
さて、10月18日に7月・9月に続いて今年度3回目の昇格考試を開催しました。コロナ禍の中で、3月以降の「集団による活動自粛」によって昇格考試が延期となり、宙ぶらりんになっていた受験希望者、特に新中学生の拳士や進学・就職といった節目を経た拳士の皆さん方が準備してきた努力の成果をできるだけ早いタイミングで発揮できる場を提供したいという思いからの昇格考試再開でした。今回の昇格考試で受験意思のあった拳士についてはとりあえず全てフォローすることができました。来月11月には年度当初の予定にはなかった昇格考試を追加開催します。審査方法についても飛沫感染防止措置を講じたうえで従来のやり方に近づけていきます。これに伴い各所属での修練方法も必然的にそれに対応した内容にしていただくことになります。手探りではありますが、段階を経て徐々に対応を戻していかなければならないと考えております。決して場当たり的に開催しているなどと軽々に結論付けていただきたくはない取り組みです。
コロナ禍の対応についてはインフルエンザによる死亡者数や交通事故の死亡者数、年間自殺者数と横並びに比較して「恐れすぎ」と是非を述べる等の厳しい意見も寄せられています。活動自粛や様々な感染予防対策がさしたる考えもなく無作為に行われているとの批判もありましたし、感染拡大防止に向けて「正しい方策」が示せない以上、各所属に判断を任せるべきとの提言もありました。しかし、専門家が下した判断や国が定めた対応策を覆すだけの専門的な知識や根拠をどれだけ私たちが持ち合わせているのでしょうか? いまだに世界で感染が拡大されている現状をどう捉えれば良いのでしょうか。未知のウイルスとの闘いです。慎重に対応を進めていくことは間違っているとは全く思っていません。
コロナ禍は私たちにいろんなことを投げかけています。活動を振り返り、在り方を再考する機会と捉えることが必要だと考えています。“ソーシャルディスタンスを取った修練”や“単演のみの昇格考試”も意味を持たさなければなりません。私たちの活動は、大会参加や資格取得が決して全てではないのですから。昇格考試についても昇級審査は各所属に委ねられていますし、昇段は会場を他団体と共用することや感染防止策の徹底等、感染リスクを抑えるための様々な要素が多岐にわたっているため、組織に一元的な対応が求められるということです。場当たり的に、無責任に開催しているなどとは判断しないでいただきたいと思っています。ただ、いろんな意見や投げかけは組織運営としても大変重要です。Web会議が一般的になってきていますし、今以上に急速に活用が広がっていくでしょう。こういう状況であるからこそコミュニケーションの充実が求められますから異論はどしどし寄せていただきたいと思っています。
所属長会議で部外役員の体制についてご報告させていただきました。故・小山 勇 前会長の後任に加えて県連顧問の方々に内諾を得ることができました。ご指導、ご指示をいただきながら普及活動により一層取組んでいきたいと思います。
引き続き、ご協力をお願いします。
【ご協力くださる方々】
会長 滝 茂夫 様(タキヒヨー㈱ 取締役会長)※新任
顧問 内田 優 様(東海テレビ放送㈱ 代表取締役会長)※新任
顧問 大石 幼一 様(中部日本放送㈱ 代表取締役会長)※新任
顧問 大島 宇一郎 様(㈱中日新聞社 社長)※新任
顧問 山中 康司 様(㈱デンソー 取締役副社長)※継続
再拝
2020年10月25日
愛知県連盟理事長 多月 文博
(愛知県UNITY運営委員会委員長)