合掌
この地方の桜が満開となっています。「花」といえば桜を指すほど日本人は桜が大好きです。満開の時の華やかさとは対照的な散り際の潔さが日本人の心情をつき動かすようですが、満開の桜に対する昨日の春の嵐の影響が少なかったこと、しばらくは各所でゆっくりと楽しむことができることをただただ願うばかりです。
不確かな記憶ですがこの季節、以前“春の選抜”と言われだしたころは春に行われる全国高校野球の代名詞だったような気がします。今では高校生による多くのスポーツ競技種目がこの時期に「選抜大会」の名のもとに行われていて、我が少林寺拳法も例外ではなく「第24回全国高等学校少林寺拳法選抜大会」と銘打って先週末に香川県善通寺市で開催されました。昨年はコロナ禍での影響を考慮して3月の選抜大会をはじめ8月のインターハイ、10月の全国大会までもが中止になりました。3年生にとっては忘れられない一年間となりましたが、今年は全国高体連少林寺拳法専門部の先生方のご尽力とご労苦によって無事に開催されました。会場への入館制限や演武者へのきめ細かな行動制限、徹底した体調管理状態の報告等々、今回の徹底した感染防止対策は今後開催が予定されている大規模大会に対しての貴重な指針・参考となっていくことでしょう。何よりも高校生拳士にとっては忘れられない、そして多くの学びがあった大会になったことでしょう。出場拳士はコロナ禍で十分な準備ができなかったかもしれませんが、愛知県代表として役割を果たしていただきました。引率された所属長の皆さんにも会場でお会いすることができました。ご苦労様でした。大会運営に際し、あらためて関係各位のご尽力に敬意を表します。
さて、新型コロナウイルス感染拡大は新たなステージに入ったようです。発生から1年以上が過ぎ、感染拡大の核とも言われる東京・大阪を中心とした関東圏や関西圏への2度目の緊急事態宣言の発令に対しても新規感染者数は減少しきらず下げ止まり状態、ワクチン接種が具体的に進む中で感染源が変異種に移行しつつある等、見えない敵との闘いはまだまだ優位に立てません。
そんな状況の中、2021年度の活動が始まります。昨年度一年間中止となっていた武専が4月から再開されます。年間6回の開催です。午前中に実技を3コマ(120分)、午後に1コマ(60分)配置して変化を持たせると共に所属長のより多くの参加を募ります。昇格考試は年間8回の開催です。3月28日付本部通達で、新中学生の少年部受験科目適用期間(6月末まで)の延長(10月末まで)と単独動作による技術審査と事前レポートによる学科審査代替措置の実施も感染状況を加味する中での実施を認めることが示されました。他にも受験延期時の允可日の扱いについても指示があり、各所属長へは『お知らせ』画面に掲載されるということなので確認をお願いします。会場は例年通り愛知県武道館ですが、大道場の改修工事が始まるために一年間使用できなくなります。なぎなた道場と剣道場を中心に昇格考試と武専のやりくりしていかざるを得ません。
2021年度も引き続き感染拡大防止対策を講じながら窮屈な環境下での活動となることをご理解ください。会員各位のご理解ご協力をお願いします。
2021.3.29
愛知県少林寺拳法連盟 理事長 多月 文博
(愛知県UNITY運営委員会委員長)