8月21日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。連日の雨の為に若干の涼しさも感じる中、鍛錬に励みます。

今年の夏は、長雨の為に例年ほどの暑さでは無いのですが、湿気の多さや不快指数はなかなかのもの。刈谷市が、コロナウイルスに関する「まん延防止措置」の対象地域になっただけでなく、愛知県全域に緊急事態宣言が要請されそうな気配で、充実した修行の空間の構築も、なかなか円滑にはいかない状況です。「行動禅」を標榜している団体の長として、社会が芸も無く「自粛」を繰り返している事に、忸怩たる想いではありますが、逆に普段修行に励めている事自体が、「当たり前」の事ではないのだと認識しやすいですし、目の前に共に修行に励む「仲間」がいる事への「感謝」も湧いて来ると言うものです。また、活動が滞る中でも、如何にして「質」を高めていくかの工夫をする事は、「易筋行」の基とも成るでしょう。今後の状況の変化にも上手く順応しつつ、「質」を高める努力は意識し続けたいものです。

今日は、9月・11月の昇級試験に向けての科目の履修の為に、事前にこなしておきたい事をピックアップして、そこに繋がる内容を優先しました。最近は、技術や読本の読み込みの内容を、在籍者の昇級のペースも視野に入れて、プログラムを事前に作成して修練に赴いていますが、なかなかその通りには進まないものの、「進まなかった」事はしっかり認識しやすいですね。

今日は、「天地拳第四系・単演」、「全転換」、「前受身」を予定。まだ「天地拳第一系・単演」しか教わっていない白帯組には酷かも知れませんが、全員で跳び連蹴からチャレンジ。自分の動きを客観視する感覚をあまり持っていない小4白帯のA君等は、その後の「全転換」やその前段階の「十字足」でかなり苦戦していましたが、それでも「苦しい状況でも、諦めずに取り組む」と言う点では、金剛禅の易筋行としても然程食い違ってはいないでしょう。その後に関連する動きも併せて行い、「やっている内に、『ああ、これはあの動きと同じか!』と気が付く時が来るよ」と伝えましたが、果たして何人がそこまで続けてくれるでしょうか(笑)。

学科・法話の時間では、先月近隣道院に御願いして審査を実施した、小5H君と小4Y君への合格証書授与を行いました。二人にはそれぞれに「当日の感想」、「仲間への御礼やアドバイス」、「今後の抱負」を述べて貰いましたが、なかなか良い言葉を残してくれます。また少年六級に合格したY君には、緑帯の授与も。4月から学習塾に通い、土曜日のみの参座となったY君ですが、徐々に抜け落ちている部分が目立つ様になったものの、参座している瞬間のテンションは悪くありません。足りない部分は、自ら自宅で復習する様に勧めていますが、彼自身の意欲が有る内は、しっかり支えていきたいものです。またH君は、普段から彼に伝えている様に、「刈谷北道院の小中学生の中心」と成るに相応しい意識が、行動面・技術面に如実に顕れています。是非、このまま意欲的な取り組みを続けて欲しいですし、その意欲を沸かせられる空間を、提供していかないといけませんね。

合格証書授与の後の法話では、試験や普段の修練に向けての意識は、自ら高めると共に、先輩は後輩の支えが出来る様に、常に目配りをしている事で、逆に自分を客観視する感覚を養い易くなる事を説きました。私の好きな格闘家の言葉でもある「自分で高める事。自分でやる気になる事。それも、技術の内!」を伝え、「自己確立」に繋がる意識の持ち方を説き、その自分を以て、仲間と共にお互いの成長の為の行動に勤しむ「自他共楽」の意識も説きました。半分遊びながら聞いている人もいましたが、何人かの目には「意識」が宿った様にも見えましたので、今後の行動に期待です。

鎮魂行後の自由練習では、「十字足」と「全転換」を復習し、先輩・後輩の組み合わせを作って、2人で高めて貰う時間を作りました。それぞれに進み具合は違い、苦戦している人達もいましたが、極力全体的な声掛けに留め、それぞれに任せます。この時間に意味が出て来るかどうかも、すぐには結果は出ないでしょうが、少なくとも「自分で考える」時間に成っている様です。

残り少ない自由練習後半は、グループ分けし白帯組は「鈎手守法」から「小手抜」へ。緑帯組は「流水蹴(前)」と「片手寄抜」に移行しましたが、途中態度の悪かった中1のS君に、キツめの「お仕置き」を敢行。その後の修練は、実に締まった雰囲気でそれぞれが取り組んでいましたが、締めの上段突の前に「他人に厳しくされないと真剣に成れないのは、『自分で高める』には成らないでしょ?解る人は、しっかりやる様に」と伝えました。果たして、「自己確立」と「自他共楽」の修行として相応しいかどうかは、今後の彼等の取り組み方次第。制限の掛かる状況下でも、「やるべき事」は根本的には変わらないなと実感し、帰路に着きました。

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