本日も、泉田市民館での修練。やや収まって来た夏の暑さも感じながら、鍛錬に励みます。
市民館ホールの窓を開けると、時折り心地良い風が吹き込みます。「これは、冷房代節約が出来るぞ~!」と決意して、クーラーを作動さぜずに作務を始めますが、掃除機を掛けている内に汗が滲み出て来ます。「やっぱりクーラー無しじゃ、まだキツいか」と、残る時間でどう1時間分暑さを我慢するかにテーマを移し、皆に「残り40分、何処かでクーラーが切れるけど、その時は精神面を鍛える時間ね(笑)」と告知して、易筋行スタートです。
今日のウォーミングアップは、ひとりひとりに「やりたい事」を決めて貰い、順不同で行いました。それぞれに「やる理由」があるメニューですので、「結果、この動きに繋がる」と言う内容の動きも織り交ぜて進めます。暫く「体調不良」で休んでいた小4白帯のH君も眠そうな表情で久々に参座。手渡してくれた静岡土産の御菓子に「ん?」と思いましたが、久々の道衣姿で良い動きをしてくれる事に喜びを感じます。
今日の易筋行全般のテーマとして、ようやく「上受突(表)」を覚え始めた小3黄帯のA君のレベルアップと、未だに鈎手守法の足捌きで悩む小5緑帯のA君の為に、足捌きのみを反復する時間、昇級試験を希望している小5緑帯のY君・Wちゃんの習熟度を挙げる事を想定して行いましたが、いずれの内容も取り組んでいる本人が、自分自身で意識していないと、ただ「運動を繰り返しているだけ」に成ってしまいます。課題のある人間こそが。その意識をしっかり持っていなければいけませんが、そう成れないからこそ課題として残るのが現実なんでしょう。
学科・法話の時間でも、「本人が求めていないものは、伝えられないよ」と伝え、「自ら求め、自らやる気に成り、自ら行動する事」の大切さを説きました。読本の関連するページを回し読みした事で、その前の話がより理解しやすかった様で、目に映る意識に変化がみえる人もいました。少し易筋行を挟んだ後の鎮魂行でも、声の出し方にも違いが有りますし、読本の構え方でも自分が主座をやる意識で構えられている人もいます。それぞれのペースを重視しながらも、進歩する事は常に目指して行きたいものです。
自由練習でも、引き続き鈎手守法の足捌きを練習しますが、最も意識しなければいけないA君が、あまりピンと来ていない様子。その後組み合わせによって内容を変えて柔法の法形演練に進めましたが、A君は「え?ん?」と現実逃避して思考が停止してしまう様で。「このメニューでもダメか(泣)」と、新たな修練内容の構築の必要性を感じます。
その後、組み合わせを変えて、グループ単位でテーマを持って行いますが、発明クラブ明けで残り40分の時点で参座した小2白帯のA君は、今日は割りと意欲と集中力が有る様子。身体の向きや拳の高さを指摘されても、その都度「はい」と返事する事を自分で意識している事が伝わって来ました。8月入門の小5A君と、「後輩」との練習では「いいカッコ」をしたがる小3黄帯のA君との組み合わせで、なかなか良い雰囲気で身体を動かしていました。
他のメンバーも含めて、運動能力が高い訳ではなく、それ以上に身体感覚や自己点検能力に課題を持つ人が多いのですが、少林寺拳法に入門する人はそもそもそんなものでしょう。誰しも完璧な存在では無い事をしっかり認識して、お互い援け合って支え合える空間を構築していきたいものです。