12月10日(土)の修練。 | 刈谷北道院

12月10日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。本格化する寒さの前の暖かな陽気に恵れた中、皆が集まります。

久々の行事の無い道院修練。作務・鎮魂行・その後の法話と、そこそこの雰囲気の中で進んでいきます。参座してくれた人の表情を観ながら、話す言葉と内容を構成していきますが、「今、自分は何をするべきか」を意識して聞ける人もいれば、意識出来ずに余所見や他事を始めてしまう人がいます。「小学生の集中力なんてそんなもの」と言えばそうでしょうが、どうせなら「より良く変われる」取り組みであって欲しいものです。

久々の「あ・うん」を活用しての学科・法話では、全員に聞く様な進め方をすると、一度答えた人も2回目を言いたくなり手を挙げます。やり方や進め方によっては、技術面でももっと自主性・主体性を培えるはずだなと思いますが。そんな中、最も集中力と意欲の低い小2白帯のA君は、皆の前で自分の考えを話す事を「恥ずかしい」と言って尻込みします。ですので、「あなたが、今までに行った一番遠い所って何処?」、「そこと刈谷市と違うところって有った?」、「それが有る世界と無い世界、どっちが良い?」、「それは何故でしょう?」と質問に答えさせる形にして、「今、あなたは自分の考えを発表出来たけど、別に恥ずかしくないでしょ」と伝えると、それに気付いたA君はエビの様に後ろに逃げて行きました。「自分の出来る事を増やす」と共に、それを「自分の意志で行動する」事で高めて行けると良いですね。

場を変えて、易筋行を。とすんなり行きたかったところですが、泉田市民館に着いた時に、先に移動を始めた人達が到着していません。スイミングで早上がりする小4黄帯のR君の車に2人乗せて頂き、その内の1人の小5緑帯のA君に鍵を渡しておいたのですが。「5分は早く出てるはずだよな。もしや~?」と携帯電話を確認すると、マナーモードで気付きませんでしたが、R君のお母さんから御電話を頂いてました。折り返したものの電話は繋がらず、そこから5分程して車が到着。到着するなり、R君が大きな声で「いや~、すいません!お母さんが寝落ちしまして!」と言い、運転席のお母さんが「余計な事言わなくて良いの!」とばかりに、R君を叩いている姿は実に微笑ましいものでした(笑)。R君が専有道場に到着した時も、たまたま玄関のドアの雑巾掛けをしていたのですが、車の外まで送ってくれたお父さんとグータッチをして走って来たりと、家族仲の良さを感じさせますし、そんな家庭に少しでもプラスに成る関わりをしたいものだと思いました。

易筋行のスタートは、相対での正対構での各種受けと反撃を裏と表で行ってみました。法形を正対構で行う事で左右の身体の動きを練り上げる事が出来ますし、その中で共通する動きを見付けられれば、法形に無い動きでも即こなす事が出来ます。そんな中でも、「話を聞いていない・手本を観ていない」小5緑帯のA君とY君は、裏表を間違えるだけでなく、攻撃や受けまで他の人達と違う事をしていても全く気付かずにいます。1月に少年五級を受験したいと希望している2人に、冷たいトーンで「自分が今から動くつもりで説明を聞いて手本を観る様にと、何回言わせるんだ?」と説教します。その都度、「はい!」と返事はしますが、そこで満足しない様にして貰えると有り難いですね。

易筋行後半は、グループ分けして習熟を図ります。少年四級に合格したY君が、頻繁に「逆小手」をやりたがりますので、Nさん・H君に五級に合格したWちゃんを加えて、四級科目の「突抜」をやった後に「逆小手」を。決して身体を動かす事が好きでも得意でもないWちゃんですが、新しい事をやる時は集中して取り組みます。「逆小手」を倒れる寸前の態勢まで攻者に作って貰う「ゴールから始める」やり方で先ず行うと、自分よりデカい相手を倒せる事で、ノリも良くなっている様です。

一方、「逆小手」をやりたがっていたY君は、形を作る事から始めますが、鈎手から不充分ですので「作り」も上手くいかず、テンションを下げているのが背中からも見て取れます。「気持ちを強く持てよ」と励ましますが、思えば小2で入門した当時から上手く出来ないと泣きじゃくって、周りにかまって貰おうとする面が有りましたが、「自分の機嫌くらい、自分で直せ」といつも「自己確立」の第一歩を説いていても、「解ってないねぇ」と言う状態です。逆に、Y君の相手をしてるH君が「大丈夫だよ、やれるよ!」、「はら、ここをもうちょっと」、「ほら、出来たよ!」と励ましながら相手を務めている姿を観て、「大したもんだな」と感心しますし、年齢が一つしか違わないH君と自分の振舞いの違いに気付いてくれると良いなと思います。2人共、小学2年生で入門していますが、今や自分が手本を示し、後輩を励まさないといけない立場。締めの気合い出しの前に全員に改めてその事を話し、小4緑帯のE君の東京土産のお菓子を分配して帰路に着きました。

 

 

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