本日も、泉田市民館での修練。冷たい空気ながら、何処か暖かさも感じる中で鍛錬に励みます。
今日は、事前の欠席と遅れての参座の連絡を多数頂いている状態でのスタート。作務やホールの掃除機掛けに時間が掛かるかなと想定していたのですが、何故か5人の参座で易筋行のスタート時間に間に合いました。大抵そんな時は、掃除機を雑に早く掛けているのでカーペットに残るゴミが多いのですが、迅速な行動と丁寧な作務。これを両立させる事もなかなか簡単ではないでしょうし、意外に修行において心しておかなければいけない点の様な気もします。
そんなこんなを考えていると、私自身の身心がイマ一つ集中し切れていなかったのか、来週に控えた昇級試験に向けた練習中心にせずに、多少実験的な事をウォーミングアップや基本演練で挟みます。初めて行う様な事は当然上手くは出来ませんが、逆にそれまで練り上げて来た事が、どの程度身に付いているかが浮かび上がって来ます。そこに自分で気付き、普段の取り組みに反映させられるか、「ただ、やって終わり」になるかは、その人次第。結局は、その人が求めている自分にしかならないのでしょうが、何処かで良いきっかけに活用出来る刺激を、自ら掴んでくれると嬉しいのですが。
学科・法話の時間でも、「チャレンジする事」を推奨しました。「将来、自分がお金持ちに成ると予想している人居る?」と聞くと2人ほど手を挙げました。「お金の有る人は、お金を使って退屈しない様に楽しい事をすれば良い。でも、そのお金が無い人は、日々の生活でチャレンジする様にしていると、長い人生で退屈しなくて済むんじゃない?」と話しました、何かを成し遂げる為ではなく、「退屈しない為のチャレンジ」。皆の心と頭脳には何が残ったでしょうか。
鎮魂行に入る前の小休止中に、小4緑帯のE君が教典の縛り方について質問して来ました。まったりと扱い方の説明をしていると、他の人も周りに来て聞き始めます。ですので、急遽E君に主座を・打棒を立候補したWちゃんに任せて鎮魂行をスタート。質問している時点で、恐らく「自分が主座をやるんだ」と思って聞いていなかったE君。あちこちに説明を受けた部分でのほころびが見えました。それでも、始める前に小6茶帯のH君に号令を掛ける時のアドバイスを自ら求めたり、「やろう!」とする意識・意欲は有ります。その分の緊張感によって浮かび上がる普段の癖も踏まえて、終了後に改めてアドバイスを。Wちゃんにも打棒の打ち方と、「突抜」の抜き方を照らしたアドバイスを伝えました。また、彼ら2人に、自分で思う直すべき部分を聞いている時に、その話を聞かずに一人遊びで時間を潰している先輩の小5緑帯のY君には、「あなたに主座を任せないのは、そう言うところだよ」と伝えました。それぞれの人達、また周りでそれを聞いていた人達が、次にどう活かしてくれるか。楽しみなところです。
休憩後の自由練習では、昇級試験に向けた習熟と来週の「泉田町芸能音楽発表会」に向けた練習を。新春法会での「1年の目標」で「土曜日だけでもコンスタントに参座する」と述べた副道院長のNさんは、昨年買った道衣のズボンが小さくなりつつある「2代目道院長」のH君との組演武の練習で、充実した時間を過ごしています。初の昇級試験に向けての習熟に励む小4白帯のH君は、今日は入門を誘われた同級生E君との練習です。御家族が運動好きの様で、身体能力は高くどの動きもそつ無くこなすH君。そんな人に有りがちな、闘争心の無さや残心を取った時の意識の集中の低さも感じます。運動能力や物事に対する勘は鈍いものの、意識・意欲が高いE君とは、ある意味凸凹なコンビ。彼ら2人には、ついつい私も求めるものが高くなってしまいますが、伝えるトーンにも気を付けて良い雰囲気を作り、2人で協力して向上する習慣をつけてくれると良いですね。
今回の試験で、最も難関と成る少年五級を受験するA君とY君。芸能音楽発表会での組演武もやって貰うのですが、その順番も覚えて来ずに、内容を書いた紙も持参しなかったA君にまず説教。同じく順番を覚えずに来て、覚える時間を取ったにも拘らず、順番や構えや動きを間違えても気付かないY君に、「今日の修練に臨む為の準備はして来たのか」と説教。ひとつひとつの法形に対する注意点も全く高まらない状態ですので、「さて、今後どうしようか」と悩ましいところです。説教されても話を聞けないところが変わる訳でもなく、A君などは説教された時の所作だけ慣れて上手くなって来ますが、「その前の、説教されなくなる為の部分を上手くなって欲しいんだけど」と思いつつ、「最悪、叱られる時の叱られ方や謝り方が身に付けば、人生何とか成るか」とも思います。自分のどの部分を、どの程度にしたいか。結局は自分次第ですが、ちょこちょこ刺激して行こうと思います。
その間、少年団体演武の3人は、ほぼほったらかしでしたが、集中してやっている感じではありませんが、何処か楽しそうです。「まあ、こんなもんで良いか」と流し、説教する時間の多かったA君とY君に対しても、時計を観ながら最後まで「説教された」に成らない様に、徐々にトーンを柔らかくして締めの気合い出しに繋げます。作務の進み方においても雰囲気の良さは感じましたので良しとして、眼鏡の忘れ物をしたE君に眼鏡を受け渡すまでを終えて、本日の修練を終了しました。