合掌
夏に大阪府守口市で開催される全国中学生大会選考会と秋に大分県別府市で開催される全国大会小学生の部選考会を5月22日(日)に実施した後、5月28日(土)には夏に岡山県で開催される全国高校総体予選を兼ねた愛知県高校総体、そして5月29日(日)には第19回西三河大会の開催と、選考会や大会が続いています。6月5日(日)には東海学生大会立合評価法出場資格となる事前選考会および研修会、6月12日(日)には愛知県大会を、そして6月19日(日)には第52回東海学生大会へと続いていきます。一年の中でも最も行事が集中するのがこの時期です。県大会での約80人の審判員をはじめ、大会規模にもよりますが、毎週のように審判をお願いしている数十人の先生方と会場で顔を合わすことになります。各所属での指導に加えて大会審判や運営、そして毎月の昇格考試員にと、様々な行事を支えていただくまさに“休む暇のない”所属長・幹部拳士の方々に対し、あらためて心より感謝申し上げます。また、出場拳士たちのために早朝からの送迎や観覧を通して私たちの活動にご理解ご協力いただいている保護者や関係者各位に対しても深く感謝申し上げます。
さて、大会に限らず行事開催には様々な役割分担が欠かせません。成否は各々に課せられた役割分担をどれだけきちんと果たすかにかかっているといっても過言ではありません。もちろん規模の大小にかかわらず、実行委員会の中で十分に議論・検討したうえで総意をもって事に当たり、与えられた全ての役割を果たすことができれば自ずと結果にも結びついていきます。毎年同じように開催している県連行事であってもこれは例外ではなく、やはり協議・検討を欠かすことはできませんし、数か月かけて準備し、十分な検討を経て実施しますが、残念ながら満足できたことは本当に数えるほどしかありません。十分に準備したつもりでも、なかなか思い描いたようにはいかないということです。私には過去に痛恨の極みともいうべき苦い思い出があります。もう12年前になってしまいましたが、2004年にナゴヤドームで全国大会を開催しました。当時、県連事務局長を務めていた私は全国大会事務局長も兼任し、まさに不眠不休の一年間を経験したことがあります。三年間かけて検討を重ね、その年の県大会をナゴヤドームで開催してまで問題点を洗い出し、そして本番に臨みました。27,000人が固唾をのんで見守る開会式。国歌吹奏の場面で“君が代”が流れませんでした。折しも、世間では「国旗・国家」が議論されていた時でしたので、予定通りの進行内容であったがごとく堂々とその場をやり過ごしましたが、痛恨の大失態でした。“失敗は成功の源”と言われます。上手くいかなかったことからの方が沢山のことを学ぶことができるということでしょうが、失敗は無いにこしたことがありません。特に、部外者(来賓等)が関係することではミスは許されません。いろんな事情があってもリスクは可能な限り減らして運営したいものです。特に、歴史のある大きな行事は波及効果も大きく、主催地区の活性化につながるものであってほしいと願っています。準備段階ではいろいろあっても私たちの取組は皆が同じ方向を向いているものと確信しています。終わった後はきちんと総括し、修正し、より団結力を強めて再スタートが切られなければなりません。
いよいよ今年の県大会が迫ってきました。審判員の出欠状況が直前まで変わるのは例年通りですが、担当者にとっては本当に頭の痛いことです。大会出場資格となる財団個人会員の手続き未了者についても連日にわたって事務局が本部データーとの照合作業を繰り返しています。申込時の拳士コードや拳士名の漢字間違いがこの照合作業に大きく影響を及ぼしています。それぞれが役割をきちんと果たすことが運営の円滑化に直結するという教訓を今更ながら痛感しています。西三河大会では種目によって演武時間がクリアできていなかったり、演武構成の不備も指摘されました。ここでも、役割分担の徹底が問われます。より完成度の高い行事開催となるよう、引き続きご協力をお願いします。
再拝
2016 年 6月 1日
愛知県連盟理事長 多月 文博