6月No.02 理事長通信

合掌
仕事柄、毎日朝夕新聞各紙に目を通すのですが、部外役員として長年にわたって県連活動をサポートしていただいている小山会長が常任顧問を務められている中日新聞社の記事や論調がしっくりとくるので愛読しています。ご覧になった方も多いと思いますが、6月15日付朝刊にこんな記事が掲載されていましたのでご紹介しておきます。    (以下、抜粋)

<気をつけよう、暗い言葉と甘い道>。うん?と目を留めた方は注意深い方である。
▼安全標語の「甘い言葉と暗い道」とはちょっと違う。思想家の内田樹さんはこの「暗い言葉」の方を自らを戒める標語としているそうだ。▼社会は一向に良くならぬ。「ろくでもない世界」の中で自分の周囲に「気分のいい世界」をこしらえれば、いつかは別の「気分のいい世界」「気分のいいやつら」と出会い、拡大していく。遠回りしているように見えても結局、それが公正で人間的な社会につながるという考え方。したがって、「『暗い言葉』を語る人間にはついていかない方がいい」(『邪悪なものの鎮め方』)と書いている。
※記事はこの後も続きますが、政治的な内容であるためここでは控えます。
興味のある方は、『中日春秋(6月15日付朝刊)』をお読みください。

来年、創始70周年を迎える我が組織ですが、開祖が目指されたものは「人づくりによる国づくり」です。まずは自分が変わることを決意し、そして少しずつ周囲に影響を及ぼすことができるように変わり続けることを目指す。人が人を呼び、縁が縁を繋いで「気分のいいやつらと気分のいい空間」が出来上がる。遅々とした歩みであっても、遠回りであっても確実に「気分のいい世界」を拡げていこうという取組みが私たちの原点です。人が他人を思いあうという当たり前のことが当たり前でなくなってしまっている中で、私たちは原点を見失わないようにしていかなければなりません。
去る6月12日(日)、県連行事としては最大イベントの県大会を今年も無事に開催することができました。出場拳士をはじめ支えていただいた保護者の皆様や関係者各位に心より感謝申し上げます。三年ぶりに宗 由貴・少林寺拳法グループ総裁にもご臨席いただいた今大会の参加拳士は昨年とほぼ同じ千二百数十名。早朝より県内各地からご参集いただきました。開会式で“君が代”が流れないハプニング、アナウンスが本部席正面側(体育館南側)では全く聞こえないという施設側設備の不備もあって、大変ご迷惑をおかけしてしまいました。6月1日付理事長通信でも書きましたが、『数カ月かけて準備し、十分な検討を経て実施しますが、残念ながら満足できたことは本当に数えるほどしかありません。十分に準備したつもりでも、なかなか思い描いたようにはいかないということです』のとおりになってしまいました。
今大会では、「開会式が長すぎて、誰のための大会かわからない」という毎年のご批判に対し、大会相談役や名誉委員の皆様方には大変失礼な一括でのご紹介方法も取らせていただきました。大変申し訳なく思っております。事前作業の中では毎年直前まで対応に苦慮している参加資格のチェックですが、今回も手続き未了者の扱いについて苦渋の決断もさせていただきました。審判技術の向上を目指して毎月のように研修会や説明会を行ってきましたが、演武構成や演武時間についての問題も発生しました。二週間前に開催された西三河大会でも審判員の判断として問題提起された内容であったため、いずれも前号の理事長通信にて注意を呼びかけたつもりだったのですが。写真撮影についても係員以外はアリーナ内で禁止させていただく代わりに専門業者の方々に手厚く対応していただいてきましたが、出場拳士がスマホで撮影している姿に対し、厳しい声も届きました。毎年、大会終了後に様々なご意見が実行委員会に寄せられます。是々非々の対応、再発防止に努めているわけですが、各々が“ルールを守る”“役割を果たす”ということからいえば“個”の対応に尽きると思います。大会をはじめとした行事開催に限らず、“公正で人間的な社会”を実現するために70年前に創始された開祖の“思い”を継承する私たちが常に心しておかなければならないことです。
県大会開催にあたり、所属長各位をはじめたくさんの方々からのお力添えをいただきました。心より感謝申し上げます。アトラクションチームの呼びかけに応えるかたちで会場がひとつになったように、これからもより以上に県内の結束を高めていきたいと思います。引き続き、ご協力をお願いします。ありがとうございました。
再拝
2016 年 6月 15日
愛知県連盟理事長 多月 文博

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