合掌
7月29・30日にアメリカ・カリフォルニア州サンマテオで開催されていた世界大会での愛知県内拳士の活躍が、31日朝に速報で入ってきました。早速、県連ホームページにアップして皆さんにお知らせしました。今大会には、愛知県大会(6月に開催)でも演武披露でご紹介しました9名(実際には、全国実業団連盟枠で選抜されたデンソー所属の拳士2名を加えると総勢11名が世界大会に出場)の拳士が昨年の全国大会(大分県別府市にて開催)を経て日本代表として出場されました。結果はお知らせしたようにそれぞれの出場種目において最優秀賞を受賞されました。出場拳士並びに関係者各位に対して心よりお祝いを申し上げると共に、これまでの研鑽にあらためて敬意を表するところです。創始70周年という節目の世界大会でもあり、今後の世界大会の在り方ももしかしたら検討されるかもしれない(個人的な見解ですが)というタイミングで素晴らしい成果を挙げていただきました。大会結果が全てではありませんが、拳士一人ひとりにとってかけがえのない貴重な体験となったことでしょう。今後の修行の糧としていただき、一層の研鑽を重ねていっていただきたいと思います。お疲れ様でした。
さて、「1強」を背景に強硬な政権運営が批判を浴び、改造を余儀なくされた内閣ですが、度重なる閣僚の問題発言もさることながら、政権にとって不都合な証言などには向き合わないという姿勢が際立っていました。一般社会では到底看過されることのない“知らぬ存ぜぬ”(“記憶がない”“認識していない”等々)のやりとりが延々と続いたばかりか、事実を解明するための証拠となる記録が全て廃棄されているという事態に至っては、まさに常軌を逸しているとしか言いようがありません。信頼・信用を取り戻すと言っても問題の核心に蓋をし、“内閣改造”という名のもとに陳列商品のリニューアルやそれに伴って不具合があった商品を店頭から廃棄処分したところで消費者の目線はそう簡単には変わらないということを早晩知ることになるでしょう。
世界大会に続き、国内では今日から全国高校総合体育大会(インターハイ)“南東北総体2017”で少林寺拳法競技が始まりました。あわせて日本武道館では“全日本少年少女錬成大会”、そして、再来週末には全国中学生大会が石川県で開催されます。「単なる武道でもスポーツでもない“行”としての少林寺拳法」を、少林寺拳法を知らない方たちに知っていただく絶好の機会でもあります。少林寺拳法の目的とするところは何か? 日々の実践で私たちが目指しているものは何なのか? は、非常に見えにくいところでもあります。
全ての行動には必ず「目的」が伴いますし、少林寺拳法を行じる私たちにとってはその「目的」、そしてそのための「質」は重要なキーワードです。他の競技種目と横並びの中でその独自性を如何に知っていただけるか? インターハイでの高校拳士の一挙手一投足に注目が集まることでしょう。
部内では、拳士数の減少がとかく話題になっています。もちろん多くの方に素晴らしさを知っていただき、目指しているところを理解していただくことが普及につながるわけですが、課題となるのはこの取り組みは一過性のものでは決してないというところではないでしょうか。私自身、まずは継続させるため、永続させるために何を発信し続けなければならないのか? 果たして発信できているのだろうか? という振り返りと共に悩みの種が尽きません。気がつかないうちに自分の立ち位置を変えてしまっているのかもしれません。『自己確立』『自他共楽』の理念に基づく実践あるのみと日々言いきかせる毎日です。
8月は県連行事が唯一ない月です。大会や昇級考試といった各市町の活動や全国規模の行事しかありません。猛暑、酷暑と言われる毎日ですが、体調管理には十分に留意され、9月以降再開される県連活動へのご協力を引き続きお願いします。
再拝
|
2017 年 8月 4日
愛知県連盟理事長 多月 文博