合掌
4月6日(火)の朝刊各紙は競うように競泳“池江璃花子選手の復活劇”を報じました。遡ること3年、2018年の池江選手はその年行われたアジア大会で日本人初の6冠を達成し、複数種目合算で18回日本記録を更新する等、女子競泳界の絶対的エースとして期待を一身に浴びる驚異的な存在でした。しかし、年が明けた2019年2月に急性リンパ性白血病と診断されて長期療養を余儀なくされました。約10ヶ月間の入院生活を経て12月に退院。時折報道されるリハビリに取り組む筋肉の落ちた姿も痛々しく、多くの国民の涙を誘うと共に一刻も早い回復を祈ったものでした。しかし、競技への復帰を目指す不屈の闘志と不断の努力は抗がん剤治療中の感染症や臓器の機能障害などの合併症との闘いを経て退院からわずか1年半も経たないうちに日本選手権での四冠というトップレベルのスイマーに戻す奇跡を起こし、水泳競技に興味がない国民を含めて多くの方々が諸手を挙げて拍手し、涙したに違いありません。出場4種目すべてを制した復活劇はまさに「奇跡の復活劇」となりました。“努力は必ず報われると思いました”のコメントにどれだけ多くの人が感動と勇気をもらったことでしょう。コロナ禍で閉塞感が漂う社会に久々に明るい話題が届きました。
さて、新年度に入ってグループ各組織ではもはや定番となったリモートによる全国会議が開催され、今年度の事業方針や行事計画の説明、意見交換が不自由ながらも行われています。本山・本部からは定期的に様々な動画配信もあって、コロナ禍によって社会の形が一変してしまいました。感染拡大状況はウイルスの変異種への移行で新たな局面を迎え、ワクチン接種がようやく始まったとはいえ大都市圏を中心に依然として予断が許せない状況が続いています。一方、県連内においては滝会長をはじめ部外顧問の方々へのご挨拶を含めて今年度のスケジュール説明を進めております。コロナ禍で部外役員の方々をご紹介する機会がなかなか持てませんが、県大会も開催しないので今しばらく先になります。お待ちいただきたいと思っております。
4月4日(日)に配布させていただいた定期総会議案書の報告・提案内容に対する事前質問ですが、受付締切り日までに寄せられた質問内容はありませんでした。まずは会員各位のご理解に感謝申し上げるところです。私自身、途中2年間の空白はありましたが2001年から県連運営に携わらせていただいておりまして、事前質問が出されなかったのは今回が初めてではなかったかと記憶しています。様々な行事開催を含めて常に100点満点を目指して取り組みますが、なかなかそうはいかなくて、丁寧な説明を心掛けていても言葉足らずで十分に伝わらないことも多々ありました。総会当日の限られた時間を最大限使ってもなかなか理解を得られることは難しいのですが、会員各位のご協力にあらためて感謝いたします。今後の感染状況によっては定期総会をはじめ計画している行事開催も中止せざるを得ない状況も考えられます。事前質問がなく、委任状の提出が例年に比べて相当数多く提出されていることで昨年に引き続いて『書面決議』も検討しなければなりません。感染がある程度落ち着くことを予想して開催を計画している「少年少女錬成大会」の開催についても同様です。状況に応じた柔軟な対応が求められていると認識しております。県教区、県UNITY運営委員会行事についても同じです。早めの判断を心掛けていきます。
2021年度も引き続き感染拡大防止対策を講じながら窮屈な環境下での活動となることをご理解ください。会員各位のご理解ご協力をお願いします。
2021.4.15
愛知県少林寺拳法連盟 理事長 多月 文博
(愛知県UNITY運営委員会委員長)