本日も、泉田市民館での修練。寒さの中でも、若干の温かさを感じる中で鍛錬に励みます。
今日は、10月・11月を体験入門期間とした、小1男子のM君のお父さんに、入門手続きや法人の区別について御設明する予定の日。事前の修練欠席の連絡を多数頂いており、その中にはNさんも入っていたので、説明している時間中、小中学生だけでも修練を進められる様に、段取りもイメージします。第1土曜日の「少林寺拳法体験会」と言う事もあり、Hちゃん・S君の姉弟も参加してくれましたが、2人には少し難しい内容ながら、年明けに予定している「成果発表会」での白黄帯組の団体演練に繋がる、基本の突き・蹴り・受けを反復します。
М君のお父さんが、泉田町で飲食店を経営されていると言う事もあり、これまでの様に送迎の30分前に早めに来て頂いての説明ではなく、開店時刻とカブらない学科・法話を終える14時45分からの30分間を御伝えしていましたが、それより20分以上早い時間にお父さんが到着。中に入って頂いて、基本演練や学科・法話を見て頂いた後に、先週土曜日に一般三級に合格したI君に皆の修練を任せて説明に入りました。
実はこのМ君のお父さんは、私の20年前の少林寺拳法への入門のきっかけのひとつとなった、地元の消防団への同期入団に当たる方で。その長男さんは、刈谷北道院の入門第1号と成る「1番弟子」のR君と同級生。しかも、刈谷北道院の中学生での准拳士初段まで到達した第1号の1人であるМちゃんと、保育園で同級生だったそうで、小3で入門したМちゃんが、4年生の時に「泉田町盆踊り大会」で演武発表をした時に、「Мちゃんが、拳法やってた~!」と、珍しく家で興奮していたそうです。それから時を重ねて、盆踊り大会の際は、会場に最も近いМ君のお父さんのお店の駐車場に車を停めさせて頂いてましたが、R君・Мちゃんとその長男さんが高校2年生になった今、2人の娘さんを挟んで小1の末っ子のМ君が入門を希望してくれるとは、不思議な縁を感じます。
また、今日泉田市民館に到着した際に、鍵を閉めて地区の役割りを終えて退出された方が、10年前の4月に泉田市民館での土曜日午後の修練を開始した際に、公民館会計をされていた方で。普段から、小学生の登校に合わせて、朝早くから交通当番をされている方でもあり、暫し言葉を交わしている中で、「もう何年経ちました?」、「お陰様で、何とか10年もちました」と会話も弾み、その中でのお互いの在り方の貴重さや、地域の方との縁や支えを実感する瞬間でもありました。
М君のお父さんへの説明中も含めて、小中学生のみの修練の様子を眺めていましたが、あまり他人とのコミュニケーションに対してマメではないI君がなかなか奮闘してくれていました。徐々にながら、「後輩の面倒をみる」と言う事への抵抗も少なくなっている様で、自身の技術の進歩も含めて、今後の成長に大いに期待が持てます。そのI君のサポートを御願いしておいた小4トリオの面々は、「しっかりサポートしよう」と言う意識が垣間見えるものの、総じてその意識が長持ちしません。「まあ、小学4年生なんてそんなもの」と思いつつも、他者の奮闘ぶりから良い部分や学ぶポイントを見付けられない人間に、成長する要素を感じませんので、チクチク刺激していきたいところです。特にこの小4トリオは、「強さ」への欲求が強く、「自分さえ良ければ」と他人を痛めつける事への躊躇が無い面も有り、今日の学科・法話の時間で回し読みした、「本当の強さとは」の部分を、しっかり肝に銘じて欲しいですし、教えの部分も疎かにせずに伝えられる様な在り方をしたいものです。
鎮魂行を終えての自由練習では、前半はI君の為の投げ技の原理の練習・後半は防具を着けての運用法を予定してスタート。約2年後の中3の9月での准拳士初段受験を見越して、今から初段科目の「押小手」や「小手巻返」を練習していこうと考えてますが、まず「怪我の防止」の意味も込めて「横転からの起き上がり」から始めると、小4白帯のA君が早速躓きます。それでも段階によってコンビ分けをして、受身の種類を変えて進め、先ずは「逆小手もどき」からスタート。この「逆小手もどき」でも習熟に差が出来たので、小2黄帯のA君とМ君のコンビはそのまま「逆小手もどき」と受身を反復し、I君・Y君の緑帯組は、「巻小手もどき」と正式な「巻小手」を。A君・Y君の小4白帯コンビも同様に進めますが、やはり緑帯組と白帯組では、基本の身体操作や柔法への理解度に差が有るなと、当たり前の事を再認識します。また今日は小5緑帯のH君が、学校の行事でお休みしたのですが、少年四級のH君と六級のY君とでもやはり差が有り、相手をしているI君がアドバイスしながら練習を進めている姿を観て、「先輩らしさ」を感じると共に、I君本人も普段相手をしてくれているH君の存在の有り難さを感じた事と思います。
残り時間も少なくなって来ましたので、当初予定していた「小手巻返」をゴールからスタートする練習に移行。これをスムースにこなせたのは、想像通りI君のみで、自分の動きを客観視する感覚が乏しいA君は、言われている事と自分のしている動きを全く合致させる事が出来ずに時間を過ごし、集中力の無いY君は、手本を再現出来る様な聞き方をしないので、これまた違う動きをし、唯一の緑帯4年生のY君は、I君の相手で何とか形にするものの、これまでとの体捌きの違いを再現出来ずに、マスクの下で涙目になっていました。
全てのメニューを終えての気合い出しの前に、4年生トリオを中心に「強く成る為にも、技術を楽しむ為にも、自分の弱さに打ち克って、しっかり集中して取り組む事」と、「その強さを持って、後輩に信頼される先輩に成る事」を話しました。それをどの様に受け取ってくれたか。今後にどう活かしてくれるかは、それぞれ次第ではありますが、在籍数の少ない刈谷北道院で生まれた数少ない「縁」を、出来る限り大切にして行きたいと思い、帰路に着きました。