本日も、泉田市民館での修練。雨が降りそうな湿気の多い空気の中、鍛錬に励みます。
今日の午前中、職場の先輩から「他の方が昨日釣ったサワラが有るので、来れるなら取りに来ないか」との連絡を頂きました。2年半前に転職した会社が隣りの大府市ながら車で6分ほどの所に在るので、喜び勇んで昼休み頃に取りに行きました。元・料理人の先輩が、昼ご飯も食べずにバーナーで炙ってタタキを作っている姿を観て、ふと刈谷北道院の面々にも食べて貰おうかと思い、刺身用の切り身も含めて、少し多めに頂いて帰りました。
帰宅してタタキを一口サイズに切り分けていると、「希望者居ないかな」と思っていた刺身用の切り身にも、Sさん親子と小6三級のA君の家から希望の連絡が到着。せっかくだからと、私が食べるつもりだった切り身もそちらにつぎ込みました。
市民館に到着して作務をしていると、小2八級のH君と共に妹のМちゃんも登場。お母さんのKさんに切り身を渡しながら、Мちゃんに「タタキ食べて」と皿を出すと目が一転集中。何でもМちゃんは刺身が相当好きで、お父さんのSさんが刺身で熱燗を楽しもうとお酒を温めている間に、刺身の3分の2を1人で食べてしまっていたとか。私も切り分けていた時につまみ食いをしましたが、塩気の効いたレアのサワラは、なかなかな逸品。小6三級のA君の妹のNちゃんや、「魚は刺身しか食べられない」と言う小5六級のA君も「美味しいです」と言って食べてくれました。
修練メニューの中心は、来月少年五級を受験する予定のA君の習熟をメインの目的として進めます。開足中段構~レの字~相対と、五級科目の剛法を段階を経て進めましたが、自己点検の感覚の乏しいA君には、指摘をしてもそれに合わせて変える行動自体が発想に無いのかも知れません。「自分で考えて動く」と言う事にかなり苦戦するタイプでもありますので、時折りは「手取り足取り」教えてあげる段階なのかも知れませんね。
相手を代えながら、組み合わせによって少しずつやる内容を変えて行くと、統一された意識の中で段階も加味して習熟に励む事が出来ます。副道院長のNさんと中3初段のH君の組み合わせの時には、二段科目の復習に充て、私も「この時どうするんだっけ?」と思い起こす機会にもなります。また、小5六級のA君の試験の相手に成る可能性もある小6三級のA君も、今日は技術的なアドバイスも的確に行っていました。
学科・法話では、連盟の会報の開祖語録のページを回し読みしました。物の見方や取り組み方を工夫する事」、「人の為に力を尽くし、その行動により喜んでいる人の存在が、自らも幸福にする」的な内容でしたが、今日のサワラの話が実に判り易かったです。釣った魚を他人に振舞う人。他人が釣った魚を残さない為に、他者にコンタクトを取る人。昼休みの時間に、他人が食べるタタキを作る人。それらの人と関わった時に、自分が食べる事だけ考えるのではなく、他の人にも食べて貰える様に取り計らう。他者の喜ぶ顔を観る為に、時間や手間・労力を掛ける事をいとわず、そこに自分の幸せを見出す。私自身がページに書かれている事を実感した一日でした。
法話が長過ぎて鎮魂行をカットし、自由練習に。NさんとH君は二段科目の剛法の確認を行い、A君の少年五級科目の習熟に入るつもりでしたが、16時過ぎに体験中のRちゃんが登場。開足中段構からの突き蹴りの反復をした後、NさんにRちゃんに「横転より起き上がり」や「大車輪」を教えて頂きながら、私は小6三級のA君と面談を。小1の10月に入門したA君も丸5年続けている事に成り、何だかんだ技術レベルは挙がっています。あれこれ話を聞き、「後は、泣き言言ったり不貞腐れたりの時間を無くす事だな。その時間は、あなたは自分のレベルを挙げる為に努力してる訳じゃないし、自分の弱さに負けない強さが欲しいよな」と伝えると、「本当の強さって事?」と、学科・法話で、伝えている事も徐々に伝わっている事も感じます。今日は集中が途切れる瞬間も少なく、後輩の相手をしている時も良い関りをしていました。今後の成長に期待です。
受身の練習をこなしていたRちゃんに、残り10分で「逆小手もどき」を伝えて、人を投げる体験をして貰いました。締めの気合い出しの後にも、Мちゃん・Nちゃんの妹コンビが作務を手伝いに来てくれましたし、Rちゃんの妹のNちゃんも来てくれたので、お菓子を渡せました。皆の楽し気な雰囲気を味わえる幸福を感じながら、帰路に着きました。