11月22日(土)の修練。 | 刈谷北道院

11月22日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かな陽気の中で、鍛錬に励みます。

11月も中旬を過ぎたのに、車の中では暑さを感じる程の恵まれた陽気。ここ数年、暑い夏が過ぎたと思ったら、直ぐに寒い冬が来て「秋の無い」11月だっただけに、何か穏やかな心持ちにも成れます。

今日も来週に迫った小5六級のA君の少年五級試験に向けた内容にしようと想定。序盤は中3初段のH君・小6三級のA君の先輩2人に相手をして貰い、単演から確認しますが、自分の姿勢や体捌きを細かい部分まで、手本を見せて説明しました。最近話の聞き方が進化しているなと感じさせるA君は、身体操作の勘が良い訳ではありませんが、自分で「こう動こう」と意識して動いていると思える瞬間が増えています。試験のみならず、金剛禅の修行自体がA君自身の成長にプラスに成る可能性を強く感じます。

今日は、座布団を活用しての受身の習熟の時間を長く取りました。恐怖心の強い小5A君は、「前受身」の反復も滞る事が多いのですが、「家で練習して来ないのに、ここに来てやるだけで出来るの?」と言いつつも、「普通の人は、こんな事やれないよなぁ」とも思いますので、少しづつアドバイスを伝えて、練度を挙げていきます。小2八級のH君は、逆に「恐れ」をあまり感じないタイプ。リスクに対する慎重さや失敗に対する反省も無いので、進歩・成長にはそれなりに時間は掛かりますが、「前受身」や「後受身」も恐れずに繰り返していますので、「この子は強く成るかもなぁ」と、思わせてくれます。

受身の練習の前に行った、連盟の会報を使用しての学科・法話では、「開祖語録」のページを回し読みしましたが、「目先の損得」や「効率の良さ」を上手く当てはめて行動する事は得意な面々では無いかも知れませんが、逆に困難さや辛さ・苦しさに負けずに、パッと見で無駄に思える事・社会的に評価されない事・お金儲けに繋がらない事でも、「社会的に必要な事」・「人の援けに成る事」と判断出来たなら、そこに傾注出来る人に育って欲しいと思います。

遅めの鎮魂行を経て、「あ・うん」の技術ページから「小手投」の体験を。小5A君と小2H君は「逆小手もどき」から・中3H君と小6A君はそのまま「逆小手」から始めて、後半は「小手投」まで繋げました。ラスト15分で中3H君の為に柔法の「掛かり稽古」を。3人に「一本背投」をして貰い、「諸手輪抜」~「諸手逆小手」~「諸手巻抜」~「諸手送小手」と進め、「諸手送小手投」と「振捨表投」の説明と手本を軽く済ませ、H君にやって貰いました。反復練習をほとんどしていないのに、簡単な説明でそこそこやれてしまうH君。「大したもんだなぁ」と驚きますし、ここまで成長してくれた事に嬉しさと共に感謝の想いも沸いて来ます。他の3人も、その前に行った「前受身」を上手く取れなかったですが、手を着くタイミングと転がる向きを説明すると、楽しそうに投げられていました。

暖かだった陽気が15時過ぎには徐々に空気も冷たく成り、終了前には陽が沈み始めているこの季節。それだけの長い時間を、年齢も性格・思考も違う人達が、同じ道衣を着て共に向上に励む空間は実に貴重な場だと思いますし、その場に参座してくれる人達にとって、後の人生に有効活用出来る「種」を残していって欲しいと願いながら、帰路に着きました。

 

いいね!>> いいね! 5 人
読み込み中...