合掌
全国に発令されていた緊急事態宣言が先月25日に全て解除されたことを受けて、我が組織においても翌26日に修練再開を認める「集会による活動禁止」指示が解除されました。3密回避など、引き続き感染予防に必要な対策を徹底しながらの活動再開となりますが、約3ヶ月以上に及んだ活動制限を無駄にしないためにも感染防止対策により一層慎重な取り組みが望まれます。各所属で絶対に感染者を出さないという取り組みは継続中だということを心しておかなければなりません。月が変わり、県内所属の大半が今月から動き出しました。色々な制約もあり、特に技術修練のメニューを工夫しながらの取り組みになるでしょうが、拳士との久しぶりの“面授面受”を楽しみながら修練の再開に感謝したいですね。振り返れば3月1日に予定していた考試員・審判員講習会をはじめ、それ以降の県内行事は軒並み中止してきています。早期の県大会中止もその時点では大きな決断でした。例月の昇格考試も今のところ8月末まで中止の指示が継続中ですが、修練再開を受けてこちらは来週早々にも何らかの動きが出てきそうな雰囲気ではあります。昇格考試については3月以降の休止中も各所属においては必要に応じて該当月の受験者登録をしていただいておりますが、このところの感染状況沈静化を踏まえて県連では来月(7月)中の昇格考試再開も視野に入れて会場確保に動いているところです。今月も含めると4ヶ月分の昇格考試が滞留していることになるので、早々の解禁が待たれるところです。尚、実施月にかかわらず遡って申込月が適用されるため、特に新中学生の特例措置(~6月までは少年部科目で受験)については心配には及びませんが、該当する拳士については必ず6月の受験申込をお願いします。
さて、今回のコロナ禍では緊急事態宣言発令下での外出制限や在宅勤務等の影響もあって、テレビをはじめ様々なメディアを通じて多くの情報に接する機会が大幅に増えました。終日にわたって流れる感染防止に対する政府対応はもちろんのこと、具体的に指示・展開する役割を担った各都道府県知事以外にも各市町の首長が発揮するリーダーシップについても国民の多くの関心が集まりました。危機に瀕してトップの判断・決断、そして発信力が注目されました。判断・決断を下すための優先順位や基準をどこに置くのかはもちろんですが、何を中心に据えての判断かが問われたと言えます。何よりもトップの覚悟が試されたように思いました。と同時に、非常時における自国力(特に、生産現場や備蓄に関して自給力や潜在能力)の脆弱さも思い知らされることとなりました。今後に向けてのリスク管理が問われることでしょう。そして、何よりも国民と政府との信頼関係が問われたのではないでしょうか。“火事場泥棒”という比喩が再三使われたように、国民を軽視した国のトップの在り方が問題視されたのだと感じています。問題・課題山積の中で“誰が”ではなく“何を”為すかが当然優先されるべきことです。それが為されていないところが感染拡大と共に国難として懸念されるところだと考えています。
約3ヶ月間の活動自粛期間を皆さんはどう過ごされたのでしょう? 私は4月後半から6週間にわたって週2日の出社でしたので、これまでにため込んでいた過去資料を一気に整理することができました。特に、いつか役に立つかもと15年間保管していた段ボール1箱分の“2004年全国大会資料”を、(昨年11月に)その役割を終えたこともあってやっと廃棄することができました。他にも2001年以降の20年分の定期総会資料はまだ残していますが、過去資料というのはとても重要な役割を持っています。過去に行われた事例やその時々の判断に至る経緯、根拠、先例は時に後任者の作業効率を高め、精度を高め、教訓を伴って正しい方向を示してくれます。規模の大小はあっても組織にとっては貴重な歴史の一つだと考えています。比較にはなりませんが、国民を軽視し、公文書管理をズタズタにして頬かむりするどこかの国の政権とは根本的に違うということです。
開祖が言われる“人間関係の豊かさに価値を感じられる生き方”はお互いの信頼関係を一層強固にするということです。そういう組織運営を常に心掛けていかなければならないと思っています。
再拝
2020年6月3日
愛知県連盟理事長 多月 文博
※少林寺拳法“グループ愛知”ポータルサイト構築計画に伴い以下のサイトが立上っています。
(愛知県連盟サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kenrenにて紹介)
■11支部サイト掲載(スポーツ少年団・大学・実業団)
(愛知県教区サイト:http://shorinji-aichi.jp/wp/kyoukuにて紹介)
■59道院サイト掲載