3月19日(日)、特別昇格考試五段受験。

本日は、本山での五段受験の日。

前日の午前中にNさんとの「最終調整」を終えて、昼過ぎに愛知を発ち順調に多度津に到着。行きつけのお好み焼き屋さんで、うどん入り肉玉と骨付き鳥のわかと生大で夕食を済ませ、ホテルに戻って当日の学科と試験のイメージトレーニングをしようとしたんですが、予定されていた大学合宿の「打ち上げ」の喧騒が中止になったのか全く無く、お風呂に入ってのんびりしてたらそのまま眠ってしまいました。

朝何とか起き、軽くストレッチをしてうどん屋さんで朝食。試験で使用する防具と荷物を抱えたまま、ホテルからうどん屋まで20分・うどん屋から本山まで15分歩いた時点で汗だくになってましたが、時間的にはスムースに進み、本堂に入った時はどうやら「一番乗り」だった様です(笑)

お陰で小1時間ストレッチをする時間も取れましたが、整列する前にいつも御世話になっている本山職員さんと談笑していて、「昔は学科試験ももっと多かったですよね」、「それもどれが出るか判らない状態で。制度的に甘くなっているのは確かだし、例え甘くなっていても4つの範囲全てを自分でちゃんとまとめた上で、当日出る2つを集中的に覚えれば良い訳で。でもやっぱり2つしかまとめなかったですね。相当安きに流れてるなあ(笑)」と、試験が始まる前から自分に対するハードルを普段から相当低くしている事を再認識しました。

学科試験では、書き続けによる手首の痛みと時間制限に苦しみながらも、「せっかく覚えたんだから全部書こう」と粘り、終了5分前に何とか書き上げる事が出来ました。実技では、肩に力が入らない様に意識出来たんですが、脈がいつもより早くこめかみ辺りに圧を感じたので、「やっぱり緊張してるのか」と実感しました。考試委員の御二人が多少顔見知りの方だった事もあり、割りとリラックスはしていたものの、それでもいくつかの不備を御指摘頂き、「まだまだ甘いんだなあ」と痛感しました。

実技試験も順調に進んだので昼食を食べる時間も取れ、考試を担当して頂いた御二人と相席してカレーライスとうどんを頂きながら、様々な御話も伺えました。昼食後の口述試験は何の準備もしていなかったんですが、私も「道院長」という事もあり、担当して下さった先生がかなり遠慮して下さった様で。それでも返答に口ごもってしまったり、答えている事が設問に対するものとズレている事を感じたりと、「イマイチだなぁ」と思わせるには充分でした(泣)。最後に「僧階で学んだ事を、少林寺拳法の用語を知らない人達にも理解出来る様に、平易な言葉で嚙み砕いて伝える。それが出来る様にしっかり勉強して下さい」との御言葉も頂き、「本当にそうだなぁ」と思いました。

結果的には、それなりに力を出せた上で何とか合格。総裁から允可状を頂き、同じグループで受験された皆さんとも、無事に全員合格の写真撮影も出来ました。それに以前愛知で高校拳法部の指導をされていた顔見知りの女性が挨拶に来て下さり、可愛いお子さんを抱かれていました。今は結婚されて香川に住まわれているそうで、その旦那さんが学科試験の時に隣の席に座られ少し言葉を交わした方でした。また昨夜夕食に出る時に、ホテルにチェックインされる方に挨拶をしたのですが、その方とも無事四段合格の記念撮影を出来ました(大学拳法部出身の神奈川の方で、今回25年ぶりに帰山したら多度津の街並みがすっかり変わっていたそうです(笑))。本山から多度津駅まで歩いて行く道すがら御一緒した福岡の六段合格者の方は、41歳で少林寺拳法を始めて35年・つまり76歳の方でした。「若いですね~!正直僕は、60歳になって道衣を着て動いている自分をイメージ出来ないんですよねぇ」と言うと、「何言ってるの。私の道院には、私より高齢の方も居るよ。昔からしっかりやってる人は、身体も柔らかいよねぇ」と御話を伺う事も出来ました。何れの方々との関わりからも、プラスのエネルギーを感じられる嬉しい時間でした。

刈谷北道院を設立して6年半。毎年道院長研修会で帰山していると、慣れや「当たり前」的な感覚に陥ってしまい、門信徒の皆さんやその保護者・関係者の皆さんのお陰で帰山出来ているんだという「感謝」の想いを忘れ、いざ研修会でも「今年も変わり映えしないだろう」と、ダレたテンションで過ごしてしまいがちですが、今回「自分で」・「自分から」プラスの影響を吸収しようと向き合えていた上で反省点も多く見付けられたので、「これが出来ているうちは、まだ可能性が有るか」と思う事も出来ました。今回の五段合格によって受けた良い影響を、少しでも他の方々に還元出来る様に精進を続けたいと思います。

 

 

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