10月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。10月に似つかわしくない暑さの中で、鍛錬に励みます。

外の空気は過ごし易いですが、中で作務を行っていると汗ばんで来ます。「このままでは厳しいなぁ」と早々に断念して、クーラーにコインインです。今日も仕事や修学旅行でお休みの人がいますが、集まった人で協力して向上を目指すのは変わりません。10月に入り、正式な入門手続きを済ませた小1のH君も元気に参座。連れて来たお母さんがいつも「集中してやれなくて、周りに迷惑を掛けてないか」と心配しているのが何か面白いですが、果たして今日のH君はどのぐらいの取り組みでしょうか。

今日は各種受けのバリエーションを付けた練習をしようと想定していましたが、小1H君と中2初段のH君も交えた組み合わせはなかなか難しいそうで。が、後輩に教える事が好きなH君は、白帯から動きの良い緑帯まで相手のレベルに応じた動きとアドバイスをしていて、「大したもんだなぁ」と驚きます。前重心や後重心、前の手や後ろの手、突き反撃や蹴り反撃と、内受に動きを加えて相対で行いましたが、なかなか良い雰囲気でした。

1時間ほど遅れて、副道院長のNさんも到着。学科・法話では、来週の達磨祭に向けての下準備をしておきますが、今年は2週間近くその時間を取れましたので、割りとみんなに伝わっている気がします。また、「頑張っても上手くいかない時は、どうする?」と質問すると、小5五級のA君は「現実逃避する!」と答え、中2初段のH君や副道院長のNさんは「少しでもレベルが挙がる様に努力する」と答え、小4七級のA君は考えをまとめる事が出来ずに、読本を開いて答えを探すフリをします。「基本、達磨の様に諦めず挫けない取り組みをしないといけないけど、それを続ける為には上手くいかない時にダメージを受け過ぎない様にしないといけない。その為には、現実逃避して切り替える事も必要だよね」と伝えます。「ただ、それを判断するのも自分自身。自分で考えて決める様にしないとな」とも付け加えました。

鎮魂行では入門したてのH君が誰よりも大きな声を出します。まだ文言通りに言葉を発せていない部分も多いですし、「大きな声を出す」と言うだけで周りと調和しながらの唱和とはいきませんが、入門した時点でこれだけ出来る人はいないでしょう。平日の学科・法話で部分を限って唱和する時間を取った事もあるでしょうが、「自分は出来る」と思った事は全力で取り組みたくなるのでしょう。身体も小さく、身体の動かし方の種類の違いへの理解度も高くはないH君ですが、何かしらきっかけを掴めば成長出来そうです。

自由練習では、Nさんと中2初段のH君で二段科目の習熟を。残る3人で組み合わせと内容を変えてあれこれ進めます。学校の勉強や部活動もあり、私が誰かに掛けて説明しなければいけない二段科目の履修がなかなか進まないH君ですから、Nさんが参座された日はチャンスです。今日は「龍投」、「逆手投」、「外巻天秤、「外巻落」を。新しい科目表の使い勝手の悪さを感じながらも、共通するポイントや各法形毎の細かい部分を2人で高めて貰いますが。H君も初めてやる法形に手こずる瞬間も有りながら、どの法形も高いレベルで反復します。「俺の教え方が上手いからだな」と自画自賛しつつ、「なかなか1回で、すぐ出来ないもんだけどな」と、H君の理法への理解度と再現性の高さに驚きますし、ここまで高めてくれた彼の取り組みに感謝です。

その間、3人で進めて貰ったグループは「先輩」達の意識の低さが露呈しますが、「小学生はそんなもの」と言えば、そんなものでしょう。ただ、後輩の相手をしている時と自分の科目の履修をしている時の切り換えや、自分の科目の習熟への努力が甘いA君2人には、その辺りを高めて貰わないといけないでしょう。徐々にながら「先輩らしさ」を恥ずかしがらずにやり始めている小5五級のA君と、相変わらず自分の意識を高める事の出来ない小4七級のA君。小1H君と一緒に練習している瞬間に、自分の取り組みに対するヒントを見付けて欲しいものですが。

終了直前に、公民館主事さんがホールを覗きながら、来週の近くの神社の祭礼で配るお菓子セットを小学生用に置いていって下さいました。「違う宗教法人のお菓子を貰えたか」と何か微笑ましかったですし、黒帯を締め、Nさんよりも背が高くなったH君のお菓子は無かった事を観て、彼の成長を改めて実感したりと、修行の場を継続出来る有り難さを感んじられました。この空間でより多くの人に良い成長・変化をして貰える様に、みんなで頑張って行きたいものです。

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