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Shorinji Kempo

10月12日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。ようやく秋らしくなった土曜の昼に、みんなが集まります。

今日は達磨祭も挙行する予定で家を出たのですが、駐車場に着くまでの間に、古傷の右足首を捻挫してしまいまして(泣)。暫くその場で動けない状態で、「挫けない諦めない達磨の在り方を法話で説くには、丁度良いかな」と涙目になりながらファイトを沸かします。

10月転籍復帰のSさんは、初の専有道場。作務もテキパキこなしてくれます。副道院長のNさんが車の都合で到着が遅れるとの事で、急遽司会役を御願いしてしまいましたが、こちらも問題無く務めて下さいました。

導師法話もいつも通り台本を用意せずに行いましたが、予定の20分弱でそこそこ上手くまとめられた様に思います。話を聞いている人の表情や姿勢も確認しながら話すのですが、今日の小学生3人は基本集中して話を聞けない3人。昨年以降入門の白帯3人は、割りと話の聞き方や姿勢が良いだけに、「先輩」の色帯組の在り方が問われます。とは言え、私自身も段取りや下準備が整ってなく、今日もA3用紙で用意する式次第を忘れ、開祖忌法要の物で代用している始末。そんな時でも、その場に参集した面々でカバーし合う訳ですから、彼らの成長を期待しつつ待ちましょう。

場を変えて、易筋行を。小4七級のA君のお父さんから、「足の指にヒビが入ったから」と易筋行抜きでの早上がりの連絡を頂いていまして、原因を聞くと水筒を自分の足の上に落としたとか(笑)。レントゲンでは特に異常は無く「1週間運動を控える様に」と言われたそうですが、専有道場に来た時も「フツ~に歩いとるがな」と言う状態でしたので、「月末に運動会が有る事を考えたら、週明けの様子を観て、自分で判断した方が良いでしょう」と御伝えしました。「専門家」に相談し意見を求めつつも、「自分の人生は、自分で責任を持つ」と言う意識も必要でしょうね。

易筋行序盤は、全員で逆蹴と運歩と受けの組み合わせを変えて反復し、相対で小1H君と組む人は「転身蹴」。それ以外の組み合わせによって「下受蹴」、「外受蹴」に変えます。Nさんと中2初段のH君の組み合わせでは、急遽「半月蹴」にしましたが、2人共余裕でこなしますし、その後「開身突」に進んでもクリアし、簡単な説明で「押閂投」に進んでも、NさんもH君もしっかりやります。「中2の初段で、五段科目を一発でやれるか」と驚きますし、基本の身体操作をしっかり練り上げて、法形の原理を意識出来れば、初段でも四段・五段の科目を踏襲出来るんだなと、「技の成り立ち」を理解する事の大切さを感じます。

易筋行後半は、白帯H君の相手を先輩4人に15分交代でして貰い、それ以外の3人で科目の習熟に励む時間にしました。どちらのグループも時間単位で課題を変えていったのですが、集中力の続かないH君も、相手とやる事が変わると割りと集中と意欲が持続する様で。ただ今日は、圧倒的に体格の違う「黒帯」が相手をしてくれてこのレベルですから、小学生の先輩相手ではこうはならないかも知れませんね。水準はどうであれ、先輩が自分の相手をしてくれている事の有り難さを、どれだけ理解・意識出来るか。今後のH君に期待です。

3人組の方も、内容を変えてそこそこ充実していました。小5五級のA君も、黒帯相手だと相変わらずの「かまってちゃん」ぶりを見せますが、それなりに光るものを見せてくれます。「あなたが初段を取るのは中2ぐらいかなぁ」と伝えると、それなりに道筋が見えている様な表情でしたので、態度や言動や取り組み方も含めて、小学生のトップとしての自覚を見せて欲しいものです。

復帰したSさんも、基本と法形、級科目と有段科目を関連付けて取り組むのに苦戦されていますが、そもそも「力の生み出し方」や「力の伝え方」を意識出来ている人も多くは無いのでしょう。また24年前は、恐らく法形で左右を行う事も少なかったでしょうから、自分の身体の使い方をバランス良く点検する感覚も養われなかったのかも知れません。息子さんのH君も、体格や筋力がまだ育っていない事もあるでしょうが、若干右に傾く側彎症が入っている感じですので、そもそも「両足で真っ直ぐ立つ」と言う事が、普段から出来ていないのかも知れません。左右のバランスや「軸の意識」や「下半身主導」を基にした縦の感覚を重視する武術の訓練が、健やかな肉体造りに役立ちそうな気がしますし、それを人との関わりの中で繰り返す事で、日常に活きる対人感覚を養って欲しいなと強く思いながら、作務を終え帰路に着きました。

10月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。10月に似つかわしくない暑さの中で、鍛錬に励みます。

外の空気は過ごし易いですが、中で作務を行っていると汗ばんで来ます。「このままでは厳しいなぁ」と早々に断念して、クーラーにコインインです。今日も仕事や修学旅行でお休みの人がいますが、集まった人で協力して向上を目指すのは変わりません。10月に入り、正式な入門手続きを済ませた小1のH君も元気に参座。連れて来たお母さんがいつも「集中してやれなくて、周りに迷惑を掛けてないか」と心配しているのが何か面白いですが、果たして今日のH君はどのぐらいの取り組みでしょうか。

今日は各種受けのバリエーションを付けた練習をしようと想定していましたが、小1H君と中2初段のH君も交えた組み合わせはなかなか難しいそうで。が、後輩に教える事が好きなH君は、白帯から動きの良い緑帯まで相手のレベルに応じた動きとアドバイスをしていて、「大したもんだなぁ」と驚きます。前重心や後重心、前の手や後ろの手、突き反撃や蹴り反撃と、内受に動きを加えて相対で行いましたが、なかなか良い雰囲気でした。

1時間ほど遅れて、副道院長のNさんも到着。学科・法話では、来週の達磨祭に向けての下準備をしておきますが、今年は2週間近くその時間を取れましたので、割りとみんなに伝わっている気がします。また、「頑張っても上手くいかない時は、どうする?」と質問すると、小5五級のA君は「現実逃避する!」と答え、中2初段のH君や副道院長のNさんは「少しでもレベルが挙がる様に努力する」と答え、小4七級のA君は考えをまとめる事が出来ずに、読本を開いて答えを探すフリをします。「基本、達磨の様に諦めず挫けない取り組みをしないといけないけど、それを続ける為には上手くいかない時にダメージを受け過ぎない様にしないといけない。その為には、現実逃避して切り替える事も必要だよね」と伝えます。「ただ、それを判断するのも自分自身。自分で考えて決める様にしないとな」とも付け加えました。

鎮魂行では入門したてのH君が誰よりも大きな声を出します。まだ文言通りに言葉を発せていない部分も多いですし、「大きな声を出す」と言うだけで周りと調和しながらの唱和とはいきませんが、入門した時点でこれだけ出来る人はいないでしょう。平日の学科・法話で部分を限って唱和する時間を取った事もあるでしょうが、「自分は出来る」と思った事は全力で取り組みたくなるのでしょう。身体も小さく、身体の動かし方の種類の違いへの理解度も高くはないH君ですが、何かしらきっかけを掴めば成長出来そうです。

自由練習では、Nさんと中2初段のH君で二段科目の習熟を。残る3人で組み合わせと内容を変えてあれこれ進めます。学校の勉強や部活動もあり、私が誰かに掛けて説明しなければいけない二段科目の履修がなかなか進まないH君ですから、Nさんが参座された日はチャンスです。今日は「龍投」、「逆手投」、「外巻天秤、「外巻落」を。新しい科目表の使い勝手の悪さを感じながらも、共通するポイントや各法形毎の細かい部分を2人で高めて貰いますが。H君も初めてやる法形に手こずる瞬間も有りながら、どの法形も高いレベルで反復します。「俺の教え方が上手いからだな」と自画自賛しつつ、「なかなか1回で、すぐ出来ないもんだけどな」と、H君の理法への理解度と再現性の高さに驚きますし、ここまで高めてくれた彼の取り組みに感謝です。

その間、3人で進めて貰ったグループは「先輩」達の意識の低さが露呈しますが、「小学生はそんなもの」と言えば、そんなものでしょう。ただ、後輩の相手をしている時と自分の科目の履修をしている時の切り換えや、自分の科目の習熟への努力が甘いA君2人には、その辺りを高めて貰わないといけないでしょう。徐々にながら「先輩らしさ」を恥ずかしがらずにやり始めている小5五級のA君と、相変わらず自分の意識を高める事の出来ない小4七級のA君。小1H君と一緒に練習している瞬間に、自分の取り組みに対するヒントを見付けて欲しいものですが。

終了直前に、公民館主事さんがホールを覗きながら、来週の近くの神社の祭礼で配るお菓子セットを小学生用に置いていって下さいました。「違う宗教法人のお菓子を貰えたか」と何か微笑ましかったですし、黒帯を締め、Nさんよりも背が高くなったH君のお菓子は無かった事を観て、彼の成長を改めて実感したりと、修行の場を継続出来る有り難さを感んじられました。この空間でより多くの人に良い成長・変化をして貰える様に、みんなで頑張って行きたいものです。

9月28日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。ポツポツとした雨が降り始めた土曜日の午後に、鍛錬に励みます。

今日は、6月末から体験入門を続けて下さっていたSさん・H君親子に入門手続きについて説明する日。30分強私が説明の為に抜ける時間を、どんなメンバーでどんな内容にしようかと考案しますが、続々とお休みや遅れての参座の連絡が。結局スタートはSさん親子と私の3人と成りました。

「手足口病」で2週間近く休んでいたH君。食事もままならなかった時期もあったそうで、小柄な体が更に痩せて見えます。今日はウォーミングアップの動きを幾つか選び、集中的にやってみましたが、筋力的にも身体を支える事がまだ出来ないレベルだったりしますし、自分の動きを自分で点検する感覚はあまり無い感じですね。説明もしっかり見て聞いてが出来るタイプでもない様ですので、「時間を掛けて、しっかり育てるか」と伝え方の工夫を意識します。

お父さんのSさんは2年ぶりの復帰に成るそうで、先日本山に手続きに必要な拳士コードを確認しましたら、二段取得の年月日も連絡して下さり、Sさんが高校2年生の頃だった様です。Sさんも、どちらかと言うと末端の力みが強く、「身体の中心を練る」、「丹田から動く」と言う感覚は理解し難そうです。ただ、練習熱心ではありますし、時折り「おっ!この前と少し違うな」と動きの質を挙げている時も有りますので、少しずつでも向上して貰えると嬉しいですね。

1時間ほど遅れて、小4七級のA君と小5五級のA君が到着。今日はこの人数がMAXで「少ないなぁ」と思いつつも、「前は全員来てもこの人数だったなぁ」とも思います。また、このぐらいの人数の方が充実した中身に成りやすいもの。基本演練で3連攻の動きを反復し、キックミットを使用して当てる感覚を磨いたりもしましたが、一昨日木曜日に同じ内容をマンツーマン状態で行った小4白帯のМちゃんが、汗をかき息を弾ませながらもしっかりした動きをしていた事を思えば、この面々ももう少しやれますね。H君と組んでいた小4七級のA君に、「もっと行け!オラ~!」、「小1が余裕でミット持ってるっておかしいだろ~!」とハッパをかけると、当身の威力が挙がって行きます。A君もそれを実感出来て嬉しそうにミットを打ちますが。本来はこれを自分でやって欲しいもの。そうすればもう少し成長も早まるでしょうが、彼の自意識の醸成にはまだ時間が必要な様です。

5人での鎮魂行では、入門前のH君が言葉は少し違っていても、誰よりも大きい声で唱和しています。この辺りの意欲は有りますので、そこを上手く活用して行きたいですね。その後、少し法形演練を挟んで、Sさんに入門手続きの説明を。「経験者」ですので、時間にゆとりを持って説明出来ましたが、SさんやH君本人はもちろん、送り出してくれる御家族にとっても、「少林寺拳法をやってくれて良かった」と思って貰える様なサポートをしたいものです。

説明をしている時間は、小5五級のA君に音頭を取って貰い単演をやって貰いましたが、まあ「そこそこ」と言う感じでしょう。ラストは「龍王拳第一系・相対」をSさん・A君・A君の3人でやって貰い、私はH君と暫しの「面談」を。10月から正式入門に成る事を改めて伝え、「真剣にやる気、有る?」、「ある」、「そのやる気を表に出せてるか?」、「・・・・・」。苦笑いをしていたH君の表情に徐々に真剣さが増して来るのを観て、「半年後には、あなたの後輩が誕生してるかも知れないから、頑張ってやろか」と伝えて面談を終えます。

その間、「龍王拳第一系・相対」を反復していた面々の動きを確認すると、小4七級のA君はまだうろ覚えでしたが、Sさんが粘り強く相手をしてくれています。またいつもは余るとただ時間を潰している小5五級のA君も、普段一緒に練習したがらない私の前に来て、無言で中段構に構えて「相手してくれよ」と目で訴えかけて来ます。「余程、上手く出来ている自分を観て欲しいんだなぁ」と微笑ましく思いつつ、「どっちやるの?」と聞くと、「攻者!」と答えます。技術的には、中2初段のH君の後に続くのは恐らく小5A君でしょうから、「先輩らしさ」を恥ずかしがらずに示せる様な精神性も養って欲しいものです。誰しも簡単には変化・成長出来るものでは無いでしょう。みんなで協力し合いながら、少しずつでも「自分を成長させる修行の場」を創っていきたいものです。

9月21日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。うだる様な暑さの中、鍛錬に励みます。

普段から、修練が始まる前に参座するメンバーを想定して修練メニューをイメージしておくんですが、遅れる方や欠席される方から連絡を頂く度にメンバーと内容を修正して行きます。今日は部活動の大会や家族行事、太陽不良等の連絡を続々と頂き、最初に参座してくれる人の登場まで相当な時間が掛かりそうな気配で。それまで私1人でホールの掃除鋳掛けをしていましたが、あまりの暑さに「勿体無いな」とも思いつつも、1人でもクーラーにコインを入れてしまいました(笑)。

暫く経って、副道院長のNさん、その後に10月転籍復帰予定のSさんがいらっしゃり、45歳オーバーの有段者のみで修練スタート。「次の参座者が現れるまで」と、柔法の鈎手守法に必要な体捌き・足捌きの反復と、逆技に繋がる抜技の連携を休憩を挟みながら繰り返していましたが、かつてコロナ前に月1回専有道場で「一般のみの易筋行」として行っていた時間を懐かしく思い出しました。

Sさんは、「力を生み出す」、「力を伝える」身体操作をあまり意識せずに法形をやっていたんだなぁと言う感じの動きで、力まずに動くと言う事に随分苦戦しています。それでも繰り返し取り組まれていますから、少林寺拳法が好きなんでしょうねぇ。またコロナ禍以前からコンスタントな参座が出来ていなかったNさんも、間合いや力を伝える角度と言う点で、観ていて「あれ?そこでやるんだ?」と随分感覚が鈍ってるんだなぁと感じましたが、「ここ、もうちょっとこうしましょうか」と伝えると理解して再現出来ますから、やはりレベルが高いですね。

「次の参座者が来るまで」のつもりで進めていましたが、どうやら先週地区昇級試験で合格したK君・Rちゃん兄妹が16時前に来るまで3人だった様で。3人で鎮魂行も行い、度々休憩を入れながら易筋行を続け、新たな組み合わせを待ちます。。

火曜日に体調不良で欠席したK君・Rちゃん兄妹とは、Nさん・Sさん共に試験合格後初対面。お祝いの言葉やその他やり取りが自然に行われているのも良い光景です。今日はほとんど剛法をやっていなかったので、基本演練で突き蹴りや上中2連突、前後の運歩や順蹴を練習してから、「義和拳第一系・単演」をK君・Rちゃん兄妹に初めて伝えます。その前にほぼ同じ動きを行っておいたので、細かいポイントを伝える時間も取り易かった様に思います。また剛法と柔法の違いはあっても、力の生み出し方や伝え方は同じだなと再認識します。

先週の試験に向けて、K君は随分成長してくれました。運動能力やセンスと言う点では決して秀でている方ではないでしょうが、意識して自分の動きを変えようとしている点では、最も高いレベルで行えているでしょう。集中力や意欲・積極性や他者との関わり方でも変化している事を感じますし、長く続けて人間的に成長してくれる事に期待が膨らみます。妹のRちゃんは、ポイントに対する意識はあまり高くないですが、意欲はピカイチ。試験会場である安城の道院に出向いた時に、先生が1人で作務をしている姿を観て、「手伝って来て良いですか?」と自ら聞きに来たりと、行動面でも質が高まっている様です。この高まりが、道衣を着ていない日常まで反映してくれると良いですね。

後半は、六級科目を相対で相手を代えて行いましたが、意識を明確に出来ている人ほど、技術レベルも挙げて行ける様です。それも相手と合わせて、共に高まる事を意識出来てこそ金剛禅の修行と言えるでしょう。今日休んだ面々の中にも、「自分を変える」事を意識出来つつある人が生まれている事も感じますので、みんなで協力して良い修行の空間を創っていきたいと思います。

 

9月14日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。まだまだ暑い残暑の中、鍛錬に励みます。

10月入門予定の小1H君は、今日が初の専有道場。お父さんのSさんがお仕事でお休みされたので、お母さんの運転で一番乗りで来てくれました。「専有道場では、大きな声での挨拶や鎮魂行は出来ないよ」と予め伝えておきましたが、元気なのでドンドンテンションは挙がります。また小4七級のA君もH君にじゃれつかれると、同様にテンションを挙げてはしゃぎ始めますので、時折り「あんたが先輩として作法を教えないとイカンのじゃないの?」と注意しますが、年下になつかれて嬉しいのかなと微笑ましくもあります。

作務の後に鎮魂行を行いますが、「小さい声でも、芯の通った声を出す様に」といつも言っているのですが、H君は判り易く声の出し方やトーンを変えていました。なかなか出来る人がいないので、私自身も「ああ、これで良いのか」と一つ発見です。会報を活用しての学科・法話では、まずは夏の終わりを意識して連盟の会報の夏号を。ほとんどの人が「まだ読んでない」と言う事でしたので、走り読みで内容を説明し、改めて「出来るだけ読む様に」と伝えます。残り10分で「あ・うん」に移り、「これ、どう思う?」とそれぞれの意見を聞いてみますが、緑帯の2人はこれまで受けていたアドバイスを答えますし、「それは何故?」と聞くと自分で考えた理由を伝えてくれます。H君は基本話を聞いていないので、質問も解っていない状態ですし、A君は答えるのに時間も掛かりますし、その答えも何か語句を取り敢えず口にしただけだったりしますので、その理由を聞いても自分の考えを言葉にするまでいけません。今月誕生日が来るA君には、「1年の目標」として「もう少し、自分で考えて自分から行動出来る様になろうか」と伝えてありますが、何処まで成長してくれるでしょうか。

場を変えて、易筋行を。今日は一般が中1四級のA君以外全員お休みでしたので、小5五級のA君に相手を御願いして、一般三級科目の「両手寄抜」や「巻抜(両手)」の練習を。基本の練り上げも今一つですし、過去に教わった科目をほとんど覚えられていないA君は、なかなか次の段階に進んで行かないですが、少しでもレベルを挙げて貰える様に工夫しないといけませんね。火曜日に「両手寄抜」の前半の「段突」の段階まで進め、今日完成まで伝えましたが、分解しながらポイントを伝えるのもアリですね。また小5五級のA君には、自分より上の級であるA君の相手から下の級の後輩の相手まで、全てこなせる様に成る事で自分のレベルも挙げて行く様に伝えてありますが、結果的に自分の型の完成度が挙がって来ていますので、良い効果がありそうです。

16時前にK君・Rちゃんが到着しましたので、明日に控えた昇級試験の総仕上げを中心に、内容と組み合わせを変えていきます。K君は初の試験をきっかけにして、随分進歩・成長しています。元々身体を動かす事も自分を点検する事も得意では無いのだろうと思いますが、様々な身体の動かし方のクセが残ってはいますが、確実にレベルが挙がっていますし、細かい部分の動き方も「あれ~?変わって来てるな」と思う程、意識して動く事も出来て来ている様です。今日は気合い・気迫も充実していましたので、試験を良い状態で終えて、自信に繋げて欲しいものです。

一方のRちゃんは、あまりポイントを意識して動くタイプではない様で。「我」も強い方なので、根底では「自分を変える」事に邁進するのにブレーキが掛かるのかも知れません。今日は、おフザケが強く成るH君にイラついて、顔に突きが当たっても謝らずにそのままにしていたので、休憩時間中に「帯の色が変わっても、後輩の顔に突きを当てて謝れない人間に、先輩としての手本なんて見せられんよなぁ」と静かなトーンで注意すると、少し顔つきが変わりました。

H君の相手は、先輩達に交代でして貰いましたが、集中し切れないH君に苦戦しながらも、「どう伝えようか」と工夫している様も見受けられますし、H君の状態を観て、自分の出来ている事を理解して、「自分も成長しているのかな」と手応えを得ている人もいる様で、貴重な時間かも知れません。それぞれの人の特徴・特性も活かしつつ、お互いが協力して進歩出来る空間に、少しづつでも近付けて行きたいものです。

9月7日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。まだまだ残る夏の暑さの中、鍛錬に励みます。

今日は、中2初段のH君が体調不良、来月転籍復帰予定のSさんが仕事でお休み。その上、土曜日の修練メニューの構成の中心にしようとしている中1四級のA君が、木曜日に続いて「宿題が終わらないので、多分来られません」と伝えに来る始末。「何回同じ言い訳しとんだよ。真剣にやる気が有るなら、宿題ぐらい終わらせて来い!」と伝えて帰らせましたが、本人の自発的な真剣さを待つのもなかなか忍耐が要ります。

と言う事で、急遽メインターゲットを変えて小5五級のA君の習熟と、来月入門手続き予定の小1H君の動きのチェックに時間を割きます。小5五級のA君に号令役を任せ、振子の動きを反復しますが、基本H君は話を聞いていない&手本を見ていないので、かなり動きの勘違いが多いですね。盆踊り大会での演武披露への参加を優先させて、細かい事をあまり言わずに小学生同士に任せておきましたが、元気に身体を動かしているものの、あまり自分の状態をチェックしながら動くのは得意では無い様ですし、意外に左右の身体の使い方に明確な違いが有ったので、これを直すのには時間が掛かりそうだなと感じます。フザけずに練習するのも大変そうなH君ですが、まあ小学1年生なんてそんなものでしょう。小難しい理論をどれだけ体得出来るだろうねぇと、楽しみではあります。

基本演練の途中から、副道院長のNさんとA君で各種単演とその相対をやって貰い、H君には「天地拳第一系・単演」の初めの3つの動きを繰り返した後に、打棒とホールに有った紐を使って「ちょうちょ結び」の練習をしました。まずは紐に向かって結ぶやり方を見せて出来るまで繰り返し、棒を反対側に向ける事で道衣のズボンを履いて紐を結ぶパターンもやれました。H君は自分の指に紐を巻く事と、打棒の向きを変えた時に紐を巻く上下が変わる事が理解出来ていない様でしたが、「この練習方法は使えるねぇ」と手応えアリです。

15時前に小4七級のA君が到着したので、まず「天地拳第一系・単演」をやって貰いましたが、当たり前と言えば当たり前ですが、H君より2年長くやっているだけに上手にこなします。ただH君には意識出来ていない角度や身体の使い方が体現出来ていましたので、普段意欲や意識が感じられないA君でも、やはり成長しているんだなと嬉しく思います。また逆に課題と成る部分も解り易かったですので、ここは引き続き強化して行きたいところです。

鎮魂行後の自由練習でも、NさんとA君で少年四級受験に向けての習熟を行い、小4七級のA君とH君・16時前に参座したK君・Rちゃん兄妹で、少年八級と少年六級試験の内容を反復しました。普段、こちらも意欲・意識が高くない小5五級のA君ですが、今日はNさんとマンツーマン状態が長く割りと真面目にやっています。小1での入門時から身体の動きは悪くは無いA君ですので、真剣にやればもう少し向上出来るでしょう。終了前の「成果発表」でも「龍王拳第一系・相対」をなかなかのレベルでこなしていましたし、最近「あなたが技術的にも取り組み的にも、小学生のリーダーに成らないといかんよな」と頻繁に伝えていますので、そこら辺りも変わって来る事に期待です。

スイミング明けで身体も疲れているであろうK君・Rちゃんも、試験に向けて徐々にレベルを挙げて来ています。また普段から「先輩」としての在り方を説いていますので、おフザけが強く成るH君に時折りイラつく素振りも見せますが、H君に「こっちの手を開くんだよ」と教えたりしていましたので、「先輩らしさ」はどんどん向上しています。また、小4七級のA君は法形のポイントはK君・Rちゃんより覚えていないレベルですが、「入る方向が逆だよな」、「受ける手が違うよ」と間違いを指摘された後に、「もう1回」と相手に御願いしてやり直していました。今まで「やれ」と言われてやり直す事はあっても、自分でやろうとした姿は観た事がありませんでしたので、もしかしたら一つのきっかけが来ているのかも知れません

今日初めて長めに一緒に練習したH君も、繰り返し伝えると徐々に自分で意識出来る様になって来ました。集中力は無いですが意欲は有りますので、時間を掛けてでも成長してくれると嬉しいですね。地区の役員さんから、余った棒アイスの差し入れも頂きましたので、締めの気合い出しの後の作務を終え、配りました。小5五級のA君の妹のNちゃんもお母さんと一緒に送迎に来てくれましたので、Nちゃんにもお菓子やアイスを用意するとニコニコです。まだ入門手続き前のH君ですが、いつ「後輩」が誕生するかも判りませんので、自分のレベルをしっかり挙げると共に、「先輩」としての立ち居振舞いも伝えて行きたいと思います。

8月31日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。台風の影響なのか土砂降りの雨の中、鍛錬に励みます。

愛知県下においては珍しく、台風の影響が1週間近く残る日々。晴れたかと思ったら突然の強い雨に襲われたり。今日も修練が始まる30分前に横殴りの雨が降り出し、市民館に備品を運び込むだけでびしょ濡れです。「雨にも負けず」と行きたいところですが、参座を無理強いしてもいけませんので、遅ればせながらグループLINEを通じて各自の判断で出欠席を決めて頂く連絡をして作務を始めます。

結果的には、元々体調不良で休む予定だった中2初段のH君と、数少ない泉田在住者で川の近くに家が在る中1四級のA君が欠席と、意外に休む人が少なかったですし、2週間後に初の昇級試験を控えている小6白帯のK君と小3白帯のRちゃんの2人が、スイミングが休みに成って早めに参座出来る「幸運」にも恵まれました。

スタートのウォーミングアップでは、体験入門期間中の小1H君に振身の体捌きを練習するメニューを伝えますが、まだ順・逆のイメージを掴むのは難しい様で。始めは思い切り身体を動かせれば良いですが、徐々にでも理論を意識して動ける様に導いていかなければいけませんね。とは言え、他の面々も意識して身体を動かせている訳でもありませんので、長い目で見て行きたいと思います。

基本演練では、昇級試験を受ける2人の内容を中心に。その後、学科・法話を割愛して副道院長のNさんに全体を見て頂き、K君・Rちゃん兄妹それぞれと面談を行いました。入門して1年近くが経ち、2人の頑張りで刈谷北道院の雰囲気もかなり良く成っています。更に、本人達にとっても有意義な取り組みに成る様な意識付けをしておきたいものですが、果たして今後どの様に変化・成長してくれるでしょうか。

鎮魂行後の自由練習では。K君・Rちゃんの見極めを小5五級のA君に相手をして貰って行いましたが、Nさんが急遽職場からの呼び出しを受けて早上がりされましたので、10月転籍復帰予定のSさんに、小4七級のA君と息子のH君と3人で「天地拳第一系・単演」を復習して頂きました。

「見極め」の内容的には、2人共ボチボチ良い感じ。これなら受験もOKでしょう。特に受験に向けての段取りを説明した7月末には、習熟度的にはかなり不安な状態だったK君が、驚く程完成度を挙げて来ていました。お盆休み明けに「残り1ヶ月弱、毎日10分家で練習して」と伝えて、心構えを整える様に持っていきたかったのですが、「もしかして、ホントに家でやってんの?」と嬉しい驚きです。恐らく、家での予習復習を全くしていないであろう先輩色帯組に追い付くのも、然程遠い話でもないかもなと喜ばしい変化ですが、この受験をきっかけにどんどん成長していって欲しいですし、その成長に先輩達も刺激を受け、奮起して自分を燃やして欲しいものです。

今日お休みした中1四級のA君を成長させる為に、充実しつつある一般の体制を整えて行こうと思案中ですし、K君・Rちゃんの次に試験を受け、更に先輩達を追い抜いていくであろう小4白帯のМちゃんの存在もありますので、お互い切磋琢磨しつつ、お互いの進歩・成長の為に協力し合える人が集まる空間を創っていきたいものです。

 

8月24日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。まだまだ暑い土曜日の昼間に鍛錬に励みます。

今日の午前中に、5年前の公民館長であり来年の地区長に成る方から、市民館のホールに机を並べたいとの連絡を頂きましたので、場所を御譲りして隣りの泉田会館へ。この方が公民館長を務められてる時に第3回と成る演武祭を行い、来賓として来て頂いた事を思い出しますし、コロナ禍前からの縁のお陰で今まで続けて来られた事への感謝や、より良い活動をする為の工夫の必要性も感じます。

今日は10月転籍復帰&入門予定のSさん親子が家族旅行の為に欠席されるとの事で、最近入門してくれた白帯組に対して「手本」を示さないといけない色帯組のみの参座に成りました。その意識を強く持って貰う為の機会にしようとあれこれ仕掛けますが、「何かやりたい練習を一つ書いて」とホワイトボードに書かせると、小4七級のA君は決めるのに5分掛かりました。

また、中1四級のA君には、「これからは、あなたが予習して来た事を練習するわ」と伝えてありましたので「予習して来た?」と聞くと、予想通り何もして来ませでした。「じゃあ、今から10分間予習してみて」と時間を与えますが、何をすれば良いのかも考えられず、科目表にメモをするフリをして時間を潰すだけで、10分間で一度も身体を動かす事はありませんでした。修練開始の礼をした後、全員で集まり「いつもみんなに『出来れば毎日5分で良いから家で練習して』って言うけど、誰もやってないよね。今、5分10分時間はあったけど、充分な練習を出来た人はいないよね。この5分間で自分のレベルを挙げようと普段から意識出来てる人なら、その時間を作れるし自分のレベルを挙げられるよね」と説きます。まず意識を高める工夫をしておいて、易筋行スタートです。

中1四級のA君は、自分の動きや在り方を自己点険するのが苦手ですので、なかなか法形を覚えられないし向上もしません。Sさんの参座や中2初段のH君の存在もあり、また小6白帯のK君が「中学生に成っても続けたい」と希望してくれている事もあり、土曜日はA君の科目に合わせてメニューを構築しようと思案中です。SさんやH君の級科目の復習にもなりますし、動きを分解する事で下の級の人達の基本のレベルを挙げる事も出来ます。

今日は「十字受蹴」を復習する為に、順蹴を運歩のパターンを変えて復習し、そこから廻蹴の膝の挙げ方や軌道の確認を打棒を活用したりして進めました。基本演練を長めにやりましたので、今日は学科・法話を割愛して、打棒の持ち方や打ち方、鎮魂行の際の教典の扱い方等を全員で練習しました。時間を掛けて説明しても、いざ自分がやる時に成ると、全く違う事をしている人もいます。「教典の扱い方なんて、運動神経の良し悪しは関係無いじゃない。でも出来ないって事は、今から自分がこれをやるんだと思って、説明を聞いたり手本を観たりをやれてないんじゃない?」と問います。

鎮魂行後の自由練習では、久々の「面談」を。それ以外のメンバーで組み合わせを変えて、習熟に励んで貰います。過去に書き込んだプリントを観ると、丸1年行っていなかった面談。昨年度末から、普段の行動も含めてもう少し強化しておく必要を感じましたので、それぞれと話をする時間もやはり大事なのでしょう。今日の面談は、小4七級のA君と小5五級のA君。七級のA君は、自分で考えて決めると言う事を普段していないのか、「どう思う?」と聞くと、いつも頭が痛そうな苦しそうな表情をします。考えて決める為の手順とパターンの組み合わせを事前に説明しておいても、その話を聞いてなかったりしますのでなかなか厳しいですが、少しでも「訓練」して成長して貰うしかないでしょう。

五級のA君は「センス」的には割りと有る方ですが、「やりたくない事はやらない」タイプ。「先輩として~」と言い続けてもなかなか響かないですが、これも時間を掛けて伝え続けるしかないでしょう。立場的には小学生の中で一番の「先輩」に成り、「手本」に成らないといけなくなりましたので、その事を繰り返し伝えています。時折り、集中したり意欲的になる瞬間も有りますので、その時になるべくレベルを挙げておく工夫をしたいものです。

反復練習や、手本を見せたりそれぞれの相手をしたりを「伝える側」がやらなければ、「受け取る側」もやろうとしないでしょう。私自身が手本を見せないといけないでしょうし、意欲的に身体を動かしていないといけないでしょう。それを出来るだけの体調を整える事も含めて「修行」でしょうし、良く言えば「個性派」の多い刈谷北道院の面々にとって有益な空間を創る事こそ、「修行の目的」と言えるでしょう。みんなと協力して、頑張って行きたいものです。

 

8月10日(土)、「泉田町盆踊り大会」での演武披露。

今日は、2日続けて行われる「泉田町盆踊り大会」のお初日に、少林寺拳法の演武披露を行いました。

昨日、休院中の碧南の道院まで出向き、例年通り柔法マットを御借りして臨んだ演武披露。準備・段取りに忙しい地区の役員さん達に御会いする度に、演武披露のスケジュールや下に敷くブルーシートの受け渡し等を相談して来ました。また演武自体も、まだ入門手続き前の小1H君を始め、今回初の女子2人を前面に並べた小学生団体演練。5月に入門したばかりのSさんと私・中1四級のA君と小5五級のA君・10月に転籍復帰手続き予定のSさんと私・副道院長のNさんと中2初段のH君の組演武の5つを準備しました。

日々の修練の中で、時間や組み合わせをやり繰りして習熟に励んで来ましたが、毎年司会役だけの私が2つの演武を組むのも一つの挑戦ではあります。今日も毎年この時期に1週間程「里帰り」をする小5五級のA君が、泉田市民館での修練中に全く顔を出さず、「中1四級のA君の組演武を取り止めにするか。私の出番が2つ続くのはキツイよなぁ」と思った直後に、「中1四級のA君の相手もやれば良いのか。3つ連続に成っても関係無ぇ!」と思い、A君にも「場合によっては、僕が相手をするわ」と伝えました。結果的に小5五級のA君も間に合ってくれましたが、最近の道院の雰囲気の良さに、私自身やる気に成っているのかなと、少し驚きます。

演武披露に先立ち、少しでもギャラリーにアピールしようと、今年は初めてやぐらの上の太鼓を本山での道院長研修会スタート時と同じリズムで叩き、演武披露スタート。皆それぞれに緊張感をまとっていましたが、課題を残しつつも頑張ってやっていた様に思います。私も自分の出番の時は、周りの反応を観る余裕も有りませんでしたが、他の人の演武の際に周囲に目を向けてみると、夜店の列に並びながら演武を注視している人も見受けられました。

演武披露の後は、短い時間ながら夜店を楽しみます。事前にグループLINEで観覧して下さる御家族の人数を把握して、夜店券を購入しようと考えていましたが、段取りされている公民館長さんに枚数を伝えたところ、地区長さんから「必要な分だけ持ってって」と夜店券の束を頂きました。毎年の様に無料で夜店券を頂き御礼を御伝えすると、「良いよ。身内みたいなもんだから」との嬉しい言葉が。これまでの、出来る範囲での地域行事への参加の積み重ねの賜物でしょう。

夜店の時間には、道衣姿のSさんに少林寺拳法への興味を持っていそうな女の子が話しかけて来たりもします。演武披露のやり方においては、地区への働き掛けや諸々の面で、まだまだ工夫の余地が有りますが、今回は女の子2人の存在のアピール度以上に、今の道院の雰囲気の良さが何かしらの空気や流れを作っている事も感じました。

盆踊りの本番が始まり、道衣を着た一団が列を作ります。決して踊りが好きで得意なメンバーが集まった訳でも無いですが、その時間を楽しめるかどうかも、「人の質」と言えるでしょう。嫌々やっている人もいるでしょうが、「笑顔で踊れよ~!」と皆で取り組みます。途中、小1H君がやぐらの上に上がろうとしていたので、「H君、いかんいかん!」と止めたのですが、やぐらを観るといつの間にか妹のМちゃんとお父さんのSさんが道衣姿で踊っていました。「ありゃ~!やぐらに上がるグループの割り当てがあるけど、大丈夫か~?」と少し心配でしたが、Мちゃんの隣りで踊っていたのが、10年程前の婦人会(現・女性の会)の会長さんで、その後も引き続いて盆踊りの段取りをされていた方で、自分の前で踊るМちゃんを嬉しそうに導きながら踊っていました。積極的な行動が人に喜ばれる一例を観た気がしましたし、その女性からは踊る人数が増えて来た時に、「児玉さん、内側にもう一列作って」を声を掛けて頂き、道衣組が率先して行事を盛り上げる機会も頂きました。

撤収を予定していた時間よりも、3曲程長めに踊りの輪に加わっていた為、送迎の保護者の方々には迷惑を掛けてしまったかも知れませんが、解散後も会場に残り、夜店を楽しんだり景品を受け取っている人もいましたので、逆にもっと踊りを盛り上げたりイベントを楽しんだりの時間を長めに取るのも良いなと感じました。せっかくの演武披露の場ですから、もっとアピール度を挙げる工夫もするべきでしょうが、何よりも地域の人々からの協力も得られ、この場に参加出来る事。その場に参加する為の努力をしてくれる門信徒と、その行いを支えてくれている保護者の皆さんの存在に感謝したいと思います。

8月3日(土)の修練。

本日も泉田市民館での修練。真夏?の暑~い土曜のお昼に、鍛練に励みます。

小中学生の夏休みも中盤に入り、長めの里帰りで休まれる方もチラホラ。そもそもこれまでの主要パターンである平日+土曜日の週2日参座と違って、土曜日に参座しない方も誕生しつつある状況ですので、常にこじんまりとした状態ではありますが。それでもこの人数が来てくれるかと有り難い想いです。

今日は、10月入門予定の小1H君の初道衣の日。白帯を先に渡した時も嬉しそうでしたが、やや大きめの道衣に袖を通し、張り切っている姿が可愛らしいですね(笑)。入門前にいきなり人前での発表をやる事に成りますが、張り切ってやって貰いましょう。技術面の細かいポイントを伝えるのには時間が掛かりそうですが、先輩にも負けない気合いを出してくれますので、今後への期待は大きいですね。

腰の状態も考え、木曜日のみの週1参座をされている白帯のSさん。今週木曜日は体調不良で休まれたので、演武の合わせもある為、今日は学科・法話の前に参座して下さいました。私自身全く気が付かなかったですが、先週の「強化合宿2024」を体調不良で休まれた転籍復帰予定のSさんとは今日が初対面。2人が挨拶をされ、言葉を交わされている様子を観て、「やっぱり一般がいると良いねぇ」と改めて思います。なかなか一緒に練習する機会は無いかも知れませんが、白帯のSさんには道院修練時にはそちらにも参座して頂きたいと考えていますので、その歳はSさん同士の組み合わせも考えて行きたいですね。

今年の盆踊りでは、私が2人のSさんのお相手をする予定ですので、2人と交互に演武の合わせをします。それ以外の時間は、他の人達と組み合わせを変えて違う内容を進めますが、今日は中1四級のA君の為の「巻小手」と「天秤固」の練習を、演武の合わせもメドが着いた副道院長のNさん・中2初段のH君・二段のSさんの4人でやって貰いました。「難しい事」が目の前に現れると、思考回路がシャットダウンするA君。技術の細かいポイントが伝わる事も望み薄ではありますが、時間を掛けて習熟に励んだ事を、次の参座時にはすっかり抜け堕ちた状態で来るのも困りもので。「それで進歩するの?」と4年間言い続けていますが、なかなか変わって来ませんねぇ。「人生に益有る修行」としては、せめて困難に向き合った時に、心構えを整えて全力で臨む胆力と知恵を身に付けて欲しいと思いますが、まだまだ時間が掛かりそうですね。

A君の為の時間ではありますが、級科目の復習は有段者にとっても有益な時間です。24年ぶりの新着道衣を着た二段のSさんにも、細かい技術的なポイントを御伝えしますが、感覚的な事や身体操作のややこしい部分まで、少しでも何かしら身に付けて貰えれば有り難いですし、相手を代えながら黒帯を締めた人が練習している姿を観ているだけで、嬉しくなって来ますね。

後ろでは小学生達が演武の内容から、級科目に繋がる動きを反復していますが、自分のテンションを整えられない人がチラホラ。そんな中でも小3白帯のRちゃんは「先輩として、後輩の手本に~」と言う話をする度に顔つきが変わります。「その自意識を整えられない人は、努力をしても効果は薄いし、そもそも努力しないわなぁ」と思いますが、そこをサポートするのも指導者の役目。昔から、「入門したての人間の相手は、道院長がやれ」や「毎回、全員の手を取り、全員に声を掛けろ」と言われていますが、「自分が練習相手をした時が、一番上手くなるよな」と言う時間でなくてはいけませんし、それだけの意識や熱意を持っていないといけませんね。時間の工夫も必要ですが、今回盆踊りで2つの演武を組む事を良いきっかけとして、もう少し精力的に動ける自分を造って行きたいですし、それを有効活用してくれる人が集う空間を創っていきたいものです。