4月7日(土)の修練。

本日も泉田市民館での修練。昨日辺りから急に冷え込んで来て、その寒暖差に驚きながらも鍛錬に励みます。

今日は参座したメンバーの構成が白黄帯と茶帯以上が同じ人数だった為、基礎的な事の反復とちょっと高度な変化をつける事の両方がやれるなと予測。まずは逆突の寄せ足の使い方を繰り返して、その後キックミットへの当身に。腕の力だけで突くのではなく、下半身を柔らかく且つしっかり使い、またブレの無い正確なフォームで突く事の大切さを伝えました。どうしても細かい部分に注視した練習の反復は、飽きが来たり、ただ何となくやってしまったりしますが、時折訪れる「バッチリ決まった」出来の良さの時の感覚を覚えておく事が出来れば、見た目だけの判断とは違う中身の向上が出来るのではないかと思います。そんな気付きの多い易筋行にしたいところですが、なかなか難しいものです。

学科・法話では、「言葉」について。「言葉には響きがある」との一文がありますが、これも文字や単語の持つ意味の部分だけではなく、その言葉を用いている人間の出している「気」が大きく関わって来るだろうと思います。今日は、ある言葉を一人の人間に言って貰い、別の人間に「今、感じた空気を同じ言葉を発しながら顕してみて」とやってみました。皆、初めは「何のこっちゃ?」という顔をしていましたが、何人かで何度か繰り返しているうちに、それぞれの人で出している空気が違う事には気付きます。「練習に真剣に取り組んでいる人間は、真剣な『気』を出しているし、目の前の人間がどんな『気』を出してどんな事を考えているか、段々見えて来る様になるよ」と伝えました。技術に真剣に取り組みながら、目の前の相手と「気」を合わせていく。そんな「調和」の行が存在する空間にしたいものですが、こちらもなかなかに難しいものです。

今日は刈谷市では「大相撲刈谷場所」が開催されていたそうで、鎮魂行終了後にそれを観覧していた5月に少年八級受験予定のK君が参座。で、自由練習では法形演練でもやってみた、二人一組での相対演練で組ごとにやる内容を変え、暫く練習した後に皆の前で発表というのをやってみました。これは本当は先週やってみたかった練習方法で、それも本来はやる内容も二人で相談して決めて、意識して行う「注意点」も自分達で見付け合う、正に「自由練習」として行ってみたかったものです。今日は私がそれぞれの組のやる事を決め、意識するポイントも都度伝えて回るという形でやってみたのですが、なかなか良い感じで進んでいた気がします。K君が来る前は偶数の人数だったのですが、K君が参座して一人余ることになったので、その人は一人でやれる事の反復となりましたが、白帯は振子突しか出来なくても、茶帯黒帯は単演や受身も出来たりするので、バリエーションも結構付けられました。5分ほど二人で練習したら、皆の前で発表・列を一つずらして、別の組合わせで5分練習して発表と、1時間弱の時間で3回ほど繰り返したのですが、私も落ち着いて全ての組にアドバイスをして回れましたので、「これは良い練習方法だなぁ」と手応えありでした。

今週火曜の修練前、私が市民館駐車場に停めた車から備品をホールのガラス戸から室内へ運んでいた時の事。繰り返し行き来しているその足元に、黒いボロ布の様なゴミが落ちているのに気が付きました。「ゴミか?・・う~ん。・・・・めんどくさいなぁ」とそのまま放っておこうかと思ったのですが、いつも門信徒達に「施設を使えている事にしっかり感謝して、使う前より綺麗にして帰ろうね」と言っている事が頭をよぎり、「やっぱり拾うか」と手にしてみたところ、「刈谷北」と書かれた刈谷北道院の肩章でした。「先週土曜日の後片付けの時に、誰かが落としたのかな?」と思ったのですが、半分剥がれかかっているかなり年季の入った感じの肩章でして。という事は新入門ではない、茶帯の子等~土曜日に来てなかったRちゃんR君姉弟ではなく、MちゃんI君姉弟かと思ったのですが、MちゃんI君は火曜日に持って来ていました。ふと、この2か月ほどNさん一家が4人揃って参座した時は、必ず誰か一人が肩章を忘れていたなと思い起こし、Rちゃんに聞いてみたところ、「うん、最近ずっと一つ足りないよ」との事で、結果としてはNさん一家の落とし物だった様です。しかし2ヶ月も前に落とした物が、濡れもせず破れもせずにガラス戸の前に落ちているものかなと不思議な気もしますが、自分には関係の無いゴミだと放っておかずに、しっかり拾おうとした事で見付けられたのだよなあと、普段の修行の成果が顕れたのかなと、嬉しい想いがしました。おそらくは落とした肩章が偶然網戸のレールにでもはまり込み、偶然火曜日にレールから外に落ちただけなのでしょうが。

そんなこんなもあり、自由練習の内容の充実さやその後の作務も皆がテキパキ動き5分前には完了していた事もあり、「これは良い感じで揚がって来ているな」と手応えを感じていたのですが、では帰ろうかと車の鍵を出そうとしたら、その鍵が見当たりません。「あれ?作務の時にI君に渡して、その後返して貰ったっけ?」とI君に聞こうとした時には、既にNさんとの乗り合わせで姿を消した後でした。「こりゃ、マズいぞ~!」と慌ててNさんに電話を掛けても、運転中の為か反応無し。同乗しているМちゃんにメールしても返信無しで、暫くしてお母さんに電話したところ「持って来てます~!」でした。照れ笑いしながら返しに来たI君が来るまで、冷え込んで来た市民館で40分ほど待ちぼうけを食らう羽目になり、「浮かれてると痛い目にあうぞ~」と誰かに教えて貰っているかの様な出来事でした。自戒しなくちゃいけませんね。

いいね!>> いいね! 5 人
読み込み中...