最新の記事
Shorinji Kempo

3月4日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。やや暖かくなり、春を感じさせる気候の中、鍛錬に励みます。

今日は、1月末の昇級試験で合格した人達に、合格証書と帯を贈呈する日。また昨年度からの2年間、泉田子供会の役員を務めて下さっていた方から、来年度の役員さんへの引継ぎをして頂く日でもあります。それぞれに必要な備品も用意して、それぞれの時間に備えます。

作務やウォーミングアップの時間もボチボチ進めて行きますが、どんな行いにおいても、自分が何をしようとしているのか「意識して」取り組んでいる人とそうでない人とでは、その室には大きな違いが出て来ます。それは基本演練でも同様で、何も意識せずただ号令に合わせて動いている人が、自分のレベルを挙げられる訳も無いでしょう。「運動」としては無意味ではないので、それはそれとして浄化するべきなのでしょうが、「人生に通じる修行」としては常に「考えて行動」して欲しいものです。

何人か、顔の前に手が来ると、目をつぶったり顔を逸らしてしまう人がいますので、ひとつ練習方法を考えて試してみました。間合いを空けて順突・逆突を繰り返し、それを運歩を使わず体捌きと足捌きだけで避ける。次の段階では、それに受けを付ける、と言うシンプルなものですが、左右や裏表や布陣の違いに内受・外受の2種類のバリエーションを付けると、かなりの回数を反復する事に成り、「身体を練る」と言う点でも実に良い練習方法です。ただ、その説明をしている時でも、当人達は他所見をしていて趣旨を理解せずにただ動くだけに成っています。「ちゃんと説明を聞いて手本を観ている人は、そもそもビビったりしないわな」とは思いますが、もう少し課題を抱えている本人達の自覚を促したいものです。

15時前に役員さん達がいらっしゃり、「30分後に御挨拶します」との話でしたので、そこに合わせて修練内容を変えます。また合格証書授与の対象の4人のうち、少年六級に合格したR君は、3月から中学受験に備えて土曜日に学習塾に通うとの事で、火曜日のみ参座と成ります。本人が「1日だけでも他の人より進み方が遅くなっても続けたい」と言ってくれたとの事で、私自身もしっかり支えたいと思いますが、今日が学習塾の初日で今日だけ15時に終わりそれから参座するとの話でしたが、役員さん達もR君もなかなかホールに姿を現しません。予定変更を繰り返して、相対演練の時間を取り、それぞれの組み合わせでの習熟に努めます。

R君の到着後に、役員さん達がいらっしゃいました。昨年度1年だけの予定が、担い手が少なくなっている世相を受け、急遽2年連続と成りながらしっかりと役割りを果たされていました。少林寺拳法の体験会に関する告知も、しっかりこなして下さり感謝・感謝です。新しい役員さんに交代されても、お互いに協力し合える良い関係を築いていきたいものです。

少年五級に合格したY君が休みましたが、予定通り合格証書の授与と緑帯の贈呈を。今回六級に合格したR君とH君は、お互い声を掛け合いながら、集中力を高めてしっかり進歩してくれました。元々は、あまり仲が良くなかった感じの、同じ学校の同学年の2人ですが、今回の事をきっかけに切磋琢磨し合える仲間に成ってくれたら嬉しいですね。また少年五級に合格したA君も、技術レベルや話の聞き方等心許ない面が多々ありますが、それでも2年半前の体験時期に、ホール後方のカーテンに隠れていたひ弱さを考えると、少しずつでも逞しくなって来てくれている様です。どの人もそうですが、20年後・30年後の人生に易有る修行にして貰いたいものです。

合格賞授与が終わった時点で16時過ぎと成りましたので、更に予定変更をして拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。前半の体捌き・足捌きの練習の応用として、上段突・中段突・中段蹴に対しての受け・反撃を繰り返します。途中、ムキになって反撃を続ける小2白帯のA君にガッツリ説教をしつつ、技術的アドバイスを数回挟んで内容を進歩させていきます。この内容が、どれだけの人の今後の人生に役立つかは判りませんが、何か残ってくれるだろうと期待して工夫し続けるだけですね。それなりの手応えも感じつつ帰路に着きました。

2月25日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。冷たい風は吹くものの、暖かな日差しの有り難さを感じながら、鍛錬に励みます。

今日は修練前の作務の時間に、同じ小教区内の道院長が1人いらっしゃいました。現在私が西三河第3小教区の小教区長を務めているのですが、今年度1年間道院を休院されていた先生から、廃院届への署名捺印を御願いされての会談です。3年間のコロナ禍でなかなか御会いする事も出来なかった先輩道院長ですが、体調や道院の状態を考慮されての決断でした。ただ、御話を伺っていると、体調が回復したらもしかしたら新設講習を受け直して自宅の近くで開設するかもとの言葉もあり、ホッとされたからなのか明るい雰囲気で今後の展望も口にされていましたので、こちらも何かやる気を頂けた様な気持ちに成りました。

今日もお休みや遅れての参座の人が多い中、「自分で意識する」と言う事をテーマにあれやこれや基本演練で試してみました。単純に上段突・中段突・蹴上を逆と順で繰り返し、それを相対で組み合わせて行ったのですが、相対で組み合わせてみると途端にドタバタに成ってしまう人も居ます。また、時折り「どっちがやりやすいと思う?」と問いかけてみたり、「何故、そう思うの?」と理由を前に立って説明して貰う時間を取りましたが、自分の考えを言葉で説明する訓練としては、なかなか良い時間だなと感じました。

現在、刈谷北道院の唯一の女性拳士である小5緑帯のWちゃんが、学習塾に通うと言う事で今月いっぱいで休眠する事に成りました。約2年間女の子1人の状態でよく頑張ってくれたと思いますし、御家族も送迎や行事にも協力的に関わって下さっていたので実に残念ですが、Wちゃんにも「しっかり勉強して成績を上げて、中学生に成ったらいつでも復帰して」と話しました。今日は部活動の大会明けに、学科・法話の前に最後の挨拶の為に顔を出してくれましたので、「修行の心得」について話した後に、Wちゃんに挨拶をして貰いました。先日休眠の件を聞いた時は、モジモジして言葉を発せませんでしたので少し心配でしたが、若干マスクの下で涙ぐむ様な瞬間はあったものの、皆への御礼をしっかりした言葉で述べてくれました。

そんなこんなもあり、今日は「Wちゃんデー」に。鎮魂行の主座も、「最後だからやっときなよ」と急遽指名して務めて貰いました。暫しの休憩の後の自由練習も、「Wちゃんのやりたい事やるか」とテーマを振ります。直ぐには出て来なかったので、まずはキックミットを使用しての当身で廻し蹴りの力を伝える角度と感覚の実感の時間を取りました。その後は、2列を作って全ての人がWちゃんと相対演練の機会を得られる様に動き、それぞれの組み合わせで法形を指定して習熟を進めます。小6茶帯のH君がWちゃんと組んだ時などは、「逆小手やるか」と投げ技好きだったWちゃんにやって貰いましたが、嬉しそうに取り組んで「お姉ちゃんを投げたい¥」と笑顔で語っていました。

副道院長のNさんとの時間もギリギリで取る事が出来、そろそろ作務に移ろうかとも思いましたが、小3黄帯のA君にそそのかされて何度か「鬼ごっこ」をやりたそうな素振りも見せていましたので、最後の5分は全員で多少負荷を掛けた鬼ごっこを。Wちゃんも最後まで笑顔で過ごしてくれました。締めの気合い出し・作務を経て、御礼のお菓子を配っているWちゃんと挨拶にみえたお母さんにこちらからも御礼を伝え、「やりたくなったら、いつでも顔を出して下さい」と伝えました。在籍中はもちろん、休眠した後でも関わりたくなる様な空間を創っていかないといけませんし、そんな空間を少しでも長く維持して行かないといけませんね。

2月18日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。今にも雨が降り出しそうな曇り空の下、鍛錬に励みます。

今日も、欠席者多数。スタートの集まりも少なく、そんな時は大抵「普段と少し違う事」で、少しでも新鮮さを出そうとしますが、まあ結局は普段の積み重ねがあってこそ意味を成すのでしょうね。今日は1人ずつ前に立って準備運動の号令を掛けて貰い、その後に私が内容に沿った動きを足すと言う流れにしました。小2白帯のA君は、基本的に話を聞かない・覚えられない・自分で考えられない上に、初めてやる事に苦痛を感じて固まってしまう人なので、こんな時は大抵顔をゆがめて立ち尽くすだけなのですが、「今日は、どの程度までやれるかな」と待ちますが、やはり本人が「やろう!」と思ってない内は、然程成長出来るものでもない様です。「今度体育の授業が有ったら、前で号令を掛けてる人がどんな言葉で伝えてるか、自分が号令を掛けるつもりで聞いてみ」と伝えました。果たして、やってくれるでしょうか。

思いの外準備運動で時間が過ぎましたので、基本演練はシンプルな内容に。開足中段構の状態から上段逆突・中段逆突を行い、それを相対で組み合わせてみました。シンプルな動きでも細かい部分を意識して行うのも簡単ではないでしょう。それを相手を目の前にして行うと更に難易度は挙がり、上の方の小学生でも「リズムに乗って反復するだけ」に成りがちです。「相手と正中線を合わせて、相手の動きに適切に反応する」と言うレベルまで、粘り強く取り組んでいきたいものです。

今日の修練では、「あ・うん」と連盟の会報を活用しようとグループLINEで保護者の皆さんに持参させて頂ける様、御願いしておきました。普段専有道場に参座しない人は、恐らく会報を受け取るだけで読みはしないだろうと思いますし、月1回の道院修練で回し読みするだけでは活用度が低いなとも思い、更に1日上手く使いたいと思っての事ですが、学科・法話の時間では連盟の会報を使用。あれこれページをザッピングし、中学校の武道必修化の事を話題にしたりしますが、結局は回し読みは定番の開祖語録のページに。もう少し何か工夫をしたいものです。

学科・法話後に少し基本演練を続けて補足を加え、鎮魂行後の自由練習では会報の技術面のページを皆で体験する時間としました。技術のページは一般向けの科目や内容に成っていますが、少しでも技術的な進歩や意欲を触発する為にも、怪我や事故にも気を付けつつ、月1回ぐらいはやっておこうと思います。

連盟の会報の冬号には、「伏虎倒各種」が載っていました。ですので、ホワイトボードを使用して「てこの原理」や「一本拳」や「丁字」の作り方や意識を説明してからスタート。座布団を数枚用意して、掛け方を説明して全員に掛けられてもらってから反復に入ります。当然、いつも通り説明を聞いていない人は手の持ち方すら上手く出来ませんし、出来ている人でも身体の向きや足を置く場所・肘の角度等細かい部分はすぐには解りません。山をぐるぐる回り、手助けを加えながら進めて行くと、圧法併用の要素もある為、皆上手く転がします。

急所の痛みに慣れていないので、私が掛けた瞬間に涙目になっている人もいましたが、皆総じてノリノリです。普段、「基本の積み重ね」として同じ動きを繰り返していますが、時折りその努力が結実した現象を味わっておかないとやってられないでしょうね。その中にも姿勢や重心の位置、身体の向き等、基本で伝えている事が入っている事も伝えて、上手に技術的進歩への意欲を引き出しておきたいものです。

2月11日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。2月にしては珍しい暖かさに恵まれた中、鍛錬に励みます。

今日は副道院長のNさんが、長女のRちゃんの大学受験が終わるまでの参座を控える為に欠席。移動の車の手配が難しければ、道院修練を延期するか中止するかも視野に入れていましたが、普段土曜日の午前中にテニスを習っていて、なかなか専有道場に来られない小5白帯のA君が参座出来る事もあり、保護者の方の送迎への協力も得られたので、そのまま今日行いました。

皆の集まりも良く、作務の進み具合も良いのですが、何か全体的に浮ついた意識の散漫さが伺えます。「何かやる事が無いか、自分で探そうか」と常に伝えていますが、やはり何もせずに動きを止めてしまう人や、おしゃべりに夢中になる人も居ます。そんな中でも、「自分から動こう」と意識して動いているのが、小6茶帯のHと小4緑帯のE君。頼もしくも有りますが、彼らが動けている事に虚しさを感じない様に、気を付けなければいけないなとも思います。

今日は、鎮魂行や学科・法話の時間の撮影係を、「やりたい!」と志願した小3黄帯のA君に御願いしました。普段集中力も意欲も無いA君ですが、「自分から言い出したのだからやらせてみよう」と任せると、鎮魂行の最中に皆の周りを高速で走り回って写真を撮ります。その音が邪魔に成るほどでしたが、撮った写真のアングルはなかなか良いものが多かったのは意外でした。その後、デジカメを手放した瞬間から指をいじくって遊び始めるのですが、何かきっかけがあれば良い方向に向くかなとも期待させる様子でした。

場を変えて、易筋行を。今日は先週やろうとしてやれなかった「理法の探求」の時間を取りました。「逆小手」と「送小手」の2種類の投げ方のポイントだけを抜き出した動きを、掛けられ役も協力して行います。ただ、そもそも原理だけでも簡単ではない動きを、そのポイントの説明を集中して聞けない人が実に多いですね。そこを前提にして進めないと、着実な進歩に向けた第一歩すら歩めないと言う事でしょう。それでも繰り返している内に進歩していく人も居ますし、それまで行っていた「逆小手」や「送小手」が新化した人も居ます。そこを目指して、粘り強く取り組むだけですね。

この原理の練習の最中に、ホワイトボードに書いて説明したのが、「自分が全力で取り組めば、良い結果が約束されていると思うのは、ちょっとした勘違い」と言う事です。「まずは、自分を進歩・成長させる為に、全力で一生懸命取り組むのは当たり前で、それすら出来ない人は話に成らない。ただ、一生懸命取り組めばそのまま良い結果に成るのではなく、良い結果に繋がる行いをやらなければ、良い結果は出ない」。特に柔法は、相手を無視して一生懸命に動いても「型」が成り立ちませんし、それは人間関係や社会生活でも同じ事でしょう。そんな悦明をしていると、ちょっと理解出来る様になっているであろう人達は、「面倒くさそうだなぁ」と言う空気を出していましたが、何か将来的にプラスに成ってくれると良いですね。

16時過ぎに、発明クラブ明けの小2白帯のA君が到着。「理法の探求」はA君にはハードルが高いので、逆にA君が休む日や遅れて参座する日を選んだのですが、普段説明をほとんど聞いていないA君も、「人を殴る」・「人を投げる」と言う格闘的な行いへの意欲は非常に高いものがあります。一歩間違えれば金剛禅の人造りと真逆になってしまいますが、その瞬間だけは意欲的に楽し気に取り組みます。専有道場での学科・法話の時間にも話した事ですが、「集中力の有る人は、一生懸命やれる。それと好きな事に対しては、誰でも意欲的に取り組める。だったら、目の前の行いが好きじゃなくても、興味と関心を持てば意欲的に取り組めるでしょ」と話しましたが、A君にもそんな「知恵」を身に付けて欲しいと思いましたし、投げ技の練習やキックミットを使用しての当身が楽しかったのか、作務の時間のA君はいつもと違って、自分からやる事を探していました。

2月4日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。寒い2月にしては暖かな空気に恵まれた中、鍛錬に励みます。

明日が愛知県知事選挙と言う事で、地域の拠点でもある泉田市民館は、投票所として使用されるので前日から入館出来ません。刈谷北道院設立当初は、そんな時は専有道場での道院修練を行い、15時くらいから刈谷市体育館の柔道場で自主練習をしたりしましたが、市民館の隣りの旧JA施設を地区が買い取った事により、代替施設として使用出来る流れに成りました。2つの施設の鍵を普段から持たせて頂いている事もあり、易筋行の円滑な継続がやりやすくなり実に有り難い事です。

昇級試験や発表会と言う節目も一段落したので、今日は技術の理法の部分を皆で体験する時間を取ろうと考えていたのですが、続々と体調不良や家族予定での欠席や遅れての参座の連絡が。今日は半数が休む事になった上、スタートに間に合ったのが2人と言う状態で、さて内容をどう変えようかなとと思案しますが、思えば数年前までは全員が参座してもこの人数だったなと、このコロナ禍でも何とか道院活動を継続出来ている事自体に、感謝・感謝です。

取り敢えず、自由練習では今日参座してくれる6人の下の級から科目の復習をして行こうかと決めて、それ以外の時間では普段やらない「遊び」の部分を織り交ぜようかと、腕相撲や腕立て伏せ等の筋トレもやってみました。普段やらない事は、皆楽しんでやりますが、伝える側が飽きさせない工夫をしつつも、受け取る側の飽きない意識・思考も大事だなと、学ぶ側でもあり伝える側でもある自身の在り方も顧みました。

やろうとしていた理法の探求の時間に、ホワイトボードに書いて伝えようとしていた事を、皆が集まる前に少し書いていたのですが、その残りを観て学科・法話の内容を考えます。その前に、「脳トレ」として今日休まれた6人の「休んだ理由」を皆に伝え、全員分を覚えられたかをチャレンジしました。6人分覚えるのも大変と言えば大変ですが、遊びの要素が強いので割りと皆楽しんで覚える事にチャレンジします。その後更に、遅れて参座した3人の「遅れた理由」を足し、更にスタートに間に合った3人のケガや作務の最中に叱られた出来事を足して12人分を出しましたが、ここまで来ると覚えようとチャレンジする人も居ません。

その後の学科・法話では、「自分の事しか考えていない人は、実は自分の事もしっかり大切に出来ていない」と言う話をしました。自分の事を支えてくれている周囲の環境に想いを馳せられない人が、自分の事を大切に出来る訳も無い、との話は皆理解出来た様で、それを出来る様にする為にも「他人の存在に関心を持つ事」を説きました。自分の練習相手を大切に出来ない人・関心を持てない人が、自分の鍛錬の時間を充実させられる訳も有りません。今回、全員分の名前を憶えていない人も何人かいましたので、今後その辺りがどう変わって行くか、注目していきたいものです。

キックミットを使用しての当身・鎮魂行と進み、自由練習では小5白帯のA君からスタートし、「自分の苦手な事」を自分で確認・選択し、皆で同じ事をやる様にしました。「一番下」から始めているのですが、実は上の級に進んでいても、基礎の部分でまだ意識出来ていない人は相当います。先日少年五級に合格したA君・Y君にも、「基本の体捌き・足捌きをもっと上達させないと、次の試験は無いよ」と伝えてありますが、まだまだひとつひとつの動きや意識が高まっているとは言えません。結局は自分次第ではありますが、少しでも高まって行ける様に粘り強く伝えていくだけですね。

最後の締めの気合い出しは、「今日は半分の人数だから、いつもの2倍出して」と言うと、実に良い気合いを響かせてくれました。良い雰囲気で締められたこの雰囲気を大切にしながら、技術レベルも挙げられる様に、工夫をして行きたいものです。

1月29日(日)、「泉田町芸能音楽発表会」での演武発表。

本日は、4年ぶりの開催となった「泉田町芸能音楽発表会」で、少林寺拳法の演武を披露して来ました。

コロナ禍により、各種地区行事が軒並み中止となったこの3年間。その間の地区の役員さん達の気遣いも近くで見る事が出来ましたが、感染者を出してはいけないと言う意識と、地域行事を絶えさせてはいけないと言う意識の狭間で、苦悩されていました。ようやく世の中の流れも変わり出し、一般観覧者無しで終了後のお楽しみ抽選会もやらないと言う形で4年ぶりの開催が実現しました。

2010年10月から活動開始し、2011年の4月から泉田市民館での修練を開始した刈谷北道院は、その年の盆踊り大会や年明けの芸能音楽発表会で演武披露の場を頂いて来ましたが、それが出来ないこの3年間で、これまでの行いが実は人前での発表と言う緊張感のある貴重な鍛錬の瞬間だったのだと、痛感しました。今在籍していくれている人達は、大半がコロナ禍に入ってからの入門者であり、その鍛錬の機会を体験して来なかったのですが、昨夜が昇級試験だった事もあってか、多くの人が実に良い意識で発表に赴く事が出来ていました。

今回はWちゃんを号令役とした6人での団体演武と、昨夜少年六級に合格したR君・H君、少年五級に合格したA君・Y君、副道院長のNさんとH君の3組の組演武を用意しました。実は、組演武を披露したR君は午前中から碧南で法事が有り、また団体演武に出演した小5緑帯のY君は、16時から家族の予定があるとの事で、参加出来ない可能性も有る状況でしたが、R君のお母さんから「出られる可能性に賭けて、練習させて貰えませんか」とのお話もあり、代役も段取りしながらR君に組演武をやって貰う事にしました。

年明けの運営会議で、私達の出番が発表会のトップバッターとなっており、R君はとても間に合えない状態でしたが、「間に合えない人がいるので、後半のスタートにして貰えませんか?」と御願いしたところ、即検討して承諾を頂けました。普段、集中力や意欲に欠ける傾向の有るR君ですが、前日の昇級試験も含めて、同じ学校の同学年でありながら1年近く後輩に当たるH君と、刺激し合いながら良いテンションと動きを身に付けて行き、「やらせて良かったな」と最も思える成長をしてくれました。

今年の地区長さんのお孫さんに当たるA君とY君の演武も、気持ちを途切れさせずにやり切れましたし、Nさんと会場の皆さんにも「2代目道院長候補」と紹介したH君の演武も、会場全体が息を飲んで見入る程の気迫と動きを見せてくれました。発表会自体に少しアクセントを加えられたかなと手応えを感じながら、全員で合掌礼をして、集合写真を撮る為に泉田会館に移動しました。

グループLINEで御願いしておいた事もあってか、保護者の皆さんも続々と移動して下さいましたが、いざ写真を撮ろうとすると、4年前の2倍以上の人数で顔が確認出来ない大きさの写真と成りました。今回、全員が都合を付けて出演してくれた事もあり、その御両親や兄弟のほとんどが来て下さった訳で、「これだけの人数の人が、今回の演武発表に協力して下さったのか」と改めて感謝の想いが湧いて来ます。地区の方からの出演者へのお礼として小学生にはお菓子・一般にはボックスティッシュを頂きましたが、加えて泉田町内で採れた里芋も頂き、「ちょっと分けて下さい」と御願いすると、小5緑帯のA君のお母さんが率先して動いて下さいます。ピンク色の髪をしたファンキーなお母さんですが、日頃からのその行動力にも感謝です。

今回の発表に際して、デジカメでの撮影係を「愛する一番弟子」のR君に御願いしようと、年明けに「受験で大変な時期だろうけど、やれたらやってくれる?」と連絡すると、既に豊橋市に有る国立大学に推薦で合格したとの返事が。撮影係を快諾してくれただけでなく、4月からは大学の寮に住む為に豊橋市住まいに成るものの、撮影の為にいつでも戻って来ますと、嬉しい言葉も聞かせてくれました。合格祝いとして簡単なお菓子を用意し、「2代目道院長」のH君から「愛する一番弟子」のR君にお祝いの贈呈もして貰いましたが、周囲の保護者の方からも拍手が起きる良い雰囲気。この行いが、刈谷北道院関係者や地域の方々に対してどの程度の貢献に成ったかは判りませんが、「やって良かったな」と思える幸福な空気を感じながら、泉田会館を後にしました。

1月28日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。冷たく強い風が吹く中、鍛錬に励みます。

今日の修練は、夜からの昇級試験と明日の「泉田町芸能音楽発表会」での演武披露に向けた総仕上げの日。午前中に公民館長さんから、会場設営がしてある旨の御電話を頂き、明日の雰囲気を感じながら練習出来るなと、内心ニンマリです。

到着してホールを観ると、机やステージ上の機材が設置されていたので、一旦移動させて元に戻そうと現状の写真撮影している時に、昨年の公民館長さんが地区の役割りでいらっしゃいました。3月に場所をお譲りする事へのお礼と共に、ホールの様子を観て明日の会の話題に成りましたが、何も行事をやれなかった昨年度の行いに悔いが残っているのかなと感じる様子でした。「5月8日からは、また世の中も変わりますね」と期待を込めた言葉も聞かれましたので、地域の方々の活動にも出来る範囲で協力していきたいものです。

作務を終えて、小5緑帯のA君と話す時間を取ったので、皆に「自分達で、試験や発表会の為の練習をして」と伝えたのですが、ほとんどの人が明日が発表会の本番だと言う自覚が無い様子。いきなり舞台の上での発表をやらせてみましたが、団体演武の面々は自分の号令や並ぶ場所も把握出来ていない状態でしたので、静か~に説教です。「この時間って、僕も不愉快なんだけどさ。もう少し、何とかならんの?」と言われた人達が、どう変えてくれるでしょうか。

学科・法話の時間では、言葉についてのページを回し読みします。「なるべく楽しい雰囲気で、のびのびと~」と意識していますが、それが出来る様になって来ると、はしゃいで言葉遣いが乱れて来る人がいます。堅苦しく成らない様に気を付けつつも、節度は上手に保ちたいものです。その辺りのサジ加減を自分で調節出来る人の方が、関係無い様で実は技術レベルも挙がる様な気もします。

今日はいつもスイミングで早上がりするR君と同級生のH君が、たまたま同じ書道教室に通っていて、その教室が段取りした漢字検定を受験しました。2人共に、今日の夜に少年六級を受験するので、15時過ぎに参座してくれました。遅れての参座や早上がりは有りましたが、その瞬間は滅多に無い刈谷北道院の全在籍者が一堂に会した事に。「この人数でよく続けられているな」と思いますし、多くの方からの支えも頂いていますので、少しでも長く有意義な空間を継続させたいものです。

16時過ぎからは、明日の発表と夜の試験の習熟の二段構で。今日は少年五級を受験するY君が、いつになく集中していて動きにも覇気が有りました。その集中力が持たない事が根本的な問題ではありますが、意識しようとしている瞬間が有るなら、自分で自分をより良く変えて行ける可能性があるでしょう。一緒に受けるA君も含めて、「自分を変える意識の無い人に、昇級試験なんて必要無いだろ。もしかしたら今回が最後の受験に成るかもしれないから、悔いを残さない様に気持ちを込めて行けよ」と若干のプレッシャーを掛けつつ、叱咤激励します。その言葉を、どう受け止めどう自分に響かせるか。この後の試験で、しっかり見届けたいと思います。

1月21日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。冷たい空気ながら、何処か暖かさも感じる中で鍛錬に励みます。

今日は、事前の欠席と遅れての参座の連絡を多数頂いている状態でのスタート。作務やホールの掃除機掛けに時間が掛かるかなと想定していたのですが、何故か5人の参座で易筋行のスタート時間に間に合いました。大抵そんな時は、掃除機を雑に早く掛けているのでカーペットに残るゴミが多いのですが、迅速な行動と丁寧な作務。これを両立させる事もなかなか簡単ではないでしょうし、意外に修行において心しておかなければいけない点の様な気もします。

そんなこんなを考えていると、私自身の身心がイマ一つ集中し切れていなかったのか、来週に控えた昇級試験に向けた練習中心にせずに、多少実験的な事をウォーミングアップや基本演練で挟みます。初めて行う様な事は当然上手くは出来ませんが、逆にそれまで練り上げて来た事が、どの程度身に付いているかが浮かび上がって来ます。そこに自分で気付き、普段の取り組みに反映させられるか、「ただ、やって終わり」になるかは、その人次第。結局は、その人が求めている自分にしかならないのでしょうが、何処かで良いきっかけに活用出来る刺激を、自ら掴んでくれると嬉しいのですが。

学科・法話の時間でも、「チャレンジする事」を推奨しました。「将来、自分がお金持ちに成ると予想している人居る?」と聞くと2人ほど手を挙げました。「お金の有る人は、お金を使って退屈しない様に楽しい事をすれば良い。でも、そのお金が無い人は、日々の生活でチャレンジする様にしていると、長い人生で退屈しなくて済むんじゃない?」と話しました、何かを成し遂げる為ではなく、「退屈しない為のチャレンジ」。皆の心と頭脳には何が残ったでしょうか。

鎮魂行に入る前の小休止中に、小4緑帯のE君が教典の縛り方について質問して来ました。まったりと扱い方の説明をしていると、他の人も周りに来て聞き始めます。ですので、急遽E君に主座を・打棒を立候補したWちゃんに任せて鎮魂行をスタート。質問している時点で、恐らく「自分が主座をやるんだ」と思って聞いていなかったE君。あちこちに説明を受けた部分でのほころびが見えました。それでも、始める前に小6茶帯のH君に号令を掛ける時のアドバイスを自ら求めたり、「やろう!」とする意識・意欲は有ります。その分の緊張感によって浮かび上がる普段の癖も踏まえて、終了後に改めてアドバイスを。Wちゃんにも打棒の打ち方と、「突抜」の抜き方を照らしたアドバイスを伝えました。また、彼ら2人に、自分で思う直すべき部分を聞いている時に、その話を聞かずに一人遊びで時間を潰している先輩の小5緑帯のY君には、「あなたに主座を任せないのは、そう言うところだよ」と伝えました。それぞれの人達、また周りでそれを聞いていた人達が、次にどう活かしてくれるか。楽しみなところです。

休憩後の自由練習では、昇級試験に向けた習熟と来週の「泉田町芸能音楽発表会」に向けた練習を。新春法会での「1年の目標」で「土曜日だけでもコンスタントに参座する」と述べた副道院長のNさんは、昨年買った道衣のズボンが小さくなりつつある「2代目道院長」のH君との組演武の練習で、充実した時間を過ごしています。初の昇級試験に向けての習熟に励む小4白帯のH君は、今日は入門を誘われた同級生E君との練習です。御家族が運動好きの様で、身体能力は高くどの動きもそつ無くこなすH君。そんな人に有りがちな、闘争心の無さや残心を取った時の意識の集中の低さも感じます。運動能力や物事に対する勘は鈍いものの、意識・意欲が高いE君とは、ある意味凸凹なコンビ。彼ら2人には、ついつい私も求めるものが高くなってしまいますが、伝えるトーンにも気を付けて良い雰囲気を作り、2人で協力して向上する習慣をつけてくれると良いですね。

今回の試験で、最も難関と成る少年五級を受験するA君とY君。芸能音楽発表会での組演武もやって貰うのですが、その順番も覚えて来ずに、内容を書いた紙も持参しなかったA君にまず説教。同じく順番を覚えずに来て、覚える時間を取ったにも拘らず、順番や構えや動きを間違えても気付かないY君に、「今日の修練に臨む為の準備はして来たのか」と説教。ひとつひとつの法形に対する注意点も全く高まらない状態ですので、「さて、今後どうしようか」と悩ましいところです。説教されても話を聞けないところが変わる訳でもなく、A君などは説教された時の所作だけ慣れて上手くなって来ますが、「その前の、説教されなくなる為の部分を上手くなって欲しいんだけど」と思いつつ、「最悪、叱られる時の叱られ方や謝り方が身に付けば、人生何とか成るか」とも思います。自分のどの部分を、どの程度にしたいか。結局は自分次第ですが、ちょこちょこ刺激して行こうと思います。

その間、少年団体演武の3人は、ほぼほったらかしでしたが、集中してやっている感じではありませんが、何処か楽しそうです。「まあ、こんなもんで良いか」と流し、説教する時間の多かったA君とY君に対しても、時計を観ながら最後まで「説教された」に成らない様に、徐々にトーンを柔らかくして締めの気合い出しに繋げます。作務の進み方においても雰囲気の良さは感じましたので良しとして、眼鏡の忘れ物をしたE君に眼鏡を受け渡すまでを終えて、本日の修練を終了しました。

,1月14日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。昨夜から続く雨の中、鍛錬に励みます。

今日は、月末に昇級受験を予定している小5緑帯のA君・Y君・小4黄帯のR君・白帯のH君の4人が、受験出来るレベルに到達しているかの見極めを予定していた日。15時からのスイミングの為にR君が早上がりするので、それまでの時間にまず少年六級の見極めを行い、その間副道院長のNさんに指揮して頂こうと考えていたのですが、午前中にNさんから長女のRちゃんの大学受験の送迎の為に休む旨の連絡を頂きました。小学3年生で入門し、中2の3月に刈谷北道院初の准拳士初段に、同級生のМちゃんと共に成ったRちゃん。いつの間にか大学受験する年齢に成っていたかと、感慨深いものです。

Nさんの代わりに小6茶帯のH君に指揮を御願いするかと考えていましたら、H君のお母さんから部活動の為に到着が14時過ぎに成るとの連絡が。ですので、受験予定者4名を前に並ばせ、他のメンバーにも同じ内容で、基本の審査をする事にしました。さすがに月末に受験すると成って、他のメンバーよりは集中はしているものの、そこかしこで技術的未熟さや意識の低さが観えて来ます。技術レベルもそうですが、「自分の試験に対して、真剣に全力で取り組む」ぐらいの事は、最低限出来る様にしておきたいものです。

その後到着したH君に任せて、少年六級を受験するR君・H君の確認を。技術面はそこそこ出来ているものの、気迫や残心等の意識面で抜けの多い2人。静かなトーンで技術的ポイントを指摘しますが、それよりも「自分でやる気に成る」と言う部分を、自ら掴んで欲しいものです。その後の学科・法話では、私自身の資格試験に関連して、普段の習熟に向けた取り組み方や、試験当日の自分に適した準備や心構えの整え方を説きました。聞いている人に何がどれだけ伝わったかは判りませんが、何かしら、自分の日々の生活に活用してくれる嬉しいですね。

学科・法話明けに、スイミングに向かうR君にお菓子を渡して送り出し、キックミットを使用しての当身に入ろうとしましたが、学科・法話で話したかった事として、Rちゃんと一緒に准拳士初段に合格したМちゃんが、元々は引っ込み思案だったものの、少林寺拳法で気合を出す事によって、人前で声を出す事が出来る様になり、小学校5年生の時には児童会会長に立候補して当選するまでになった事を話し、これまで学級委員等をやった事がある人がいるか聞いてみたら、小6茶帯のH君と小5緑帯のWちゃんのみでした。「少林寺拳法は、社会に役立つリーダーを育成する為に創始されたものなんだから、もしやれる人は4月からの新学期で何かに立候補してみ」と話しました。本当に立候補する人がいるかどうか、4月以降が楽しみです。

鎮魂行後の自由練習では、少年五級を受けるA君・Y君の見極めを。他のメンバーはH君の指揮の元で進めて貰います。今日は,小2白帯のA君が発明クラブの為に16時過ぎに到着する予定でしたので、A君が来てからは「龍王拳第一系・単演」をやる様に伝え、受験者の見極めを進めますが、自分のレベルを挙げる為に必要な準備・段取りをほとんどしないA君・Y君は、なかなかに手が掛かります。それでも、動く前に法形毎のポイントを言葉で説明する様に求め、自分で口にした言葉を意識して動けているかを観ました。出来ていない部分も多いものの、見極めの時間内でも意識が高まっているのを感じましたので、残り2週間を自分のレベルを挙げる為にどう使うか、しっかり意識する様に伝えて、見極めを終えました。

その間、後ろで「龍王拳第一系・単演」をやっているメンバーが、集中して取り組んでいる様に観えなかったので、「やれやれ、また説教か」と思いながら8人にやって貰いましたが、普段話を集中して聞けず、自分の身体の動きを点検するのが苦手な小2白帯のA君が、号令に合わせて動かす手足と身体の向きは間違えずに出来るレベルに成っていた事には驚かされました。これも、本人の意識だけでそこまで到達出来る訳も無く、真剣に取り組んでいる様に観えなかった先輩達が、実は効果的な関わり方をしてくれていたいのかと、目の玉を洗われたような想いがしました。

その後の締めの気合い出しも良い感じでしたが、この雰囲気の良さを活かしつつ、すぐには結果を出せなくても、小学生達に任せる時間も増やしてみようかと思いながら、帰路に着きました。

1月7日(土)の修練。

本日から、2023年の修練がスタート。専有道場での新春法会の為に、皆が集まります。

相変わらずのコロナ禍の中で新たな年もスタートし、円滑な道院運営も簡単ではないでしょうが、明日がどうなるかは判らない状況で「最善を尽くす」と言う事は、人の一生でも同じ事でしょう。「困難な状況が待っているから」悲観したり諦めたりするのではなく、「より良い自分」・「より良い社会」を目指して日々精進に励む。修行の大前提でもある事でしょうが、人生の糧と成る取り組みを心掛けたいものです。

今日の新春法会でも、集まった時点での役割分担で司会進行を小5緑帯のY君・撮影係を小5緑帯のWちゃんに御願いし、進めます。私の導師法話も時計も見ずに長くなった気もしますが、逆に目の前の人達の状態を確認しながら、伝えるべき事を話せていた様に思います。その後、全員で少林寺拳法面・生活面での「今年の目標」を発表しました。「しっかり考えているな」と思う人も居れば、自分の前に話した人と同じ内容の言葉を発しているだけの人も居れば。色んな人が集う中での有意義な修行を目指したいものですね。

場を変えて、易筋行を。その送迎を、今回は副道院長のNさんと小5緑帯のY君のお母さんに御願いしていて、先を考えていた訳では無いのですが、Y君のお母さんの車に乗るメンバーを小6茶帯のH君と小5緑帯のA君を含めた3人にして、市民館の鍵を渡して先に向かわせました。その後Nさんの車に乗る大半・法衣を畳んで片付けをして発つ私の順で市民館に着いたのですが、先発した3人が今月末に少年五級を受ける2人を含んでいた事もあり、私が遅れた10分程の時間を。H君の指揮の元、自分達で練習していてくれた様です。新春法会をスタートする前に、全員が揃う前に作務が終わっていた事もあり、16時で早上がりをするY君と最も習熟度の低いA君に、「片手寄抜」の鈎手守法の取り方のポイントを伝えていたのですが、市民館に着いた時にはNさんも交えてそれを復習していましたので、「蒔いていた種」が実りつつある土壌の醸成を感じます。

その後の易筋行では、基本の身体操作に対する意識を、改めて伝えます。それを意識して動こうとする人も居れば、ただ手足の動きを繰り返す人も居ます。どちらも「サボっている」訳ではありませんが習熟度には違いが出て来ますし、逆に今出来ていない人が、この先も出来ないと決まっている訳ではありませんので、可能性を諦めずに粘り強く伝えて行きたいものです。

その後の易筋行では、段取りが遅れていた月末の「泉田町芸能音楽発表会」の内容を皆に渡し、グループ単位で習熟に励みます。その前日の昇級試験を受験する4人と、NさんとH君には組演武を御願いし、それ以外のメンバーには団体演練をやって貰う予定です。そのまま昨年11月から3月に延期した4回目と成る演武祭に繋げたかったのですが、コロナ禍の状況やその先の流れを考えると、今年度の演武祭は控える方向で、その分日々の修行の充実を求めた方が良さそうな気がします。昇級試験合格も行事開催も、ただ通過して終わりに成るのではなく、そこの辿り着くまでの過程とその後に手に入れられるものも、しっかり求めて行ける1年にしたいと思います。

市民館から参座した小緑帯のY君と小5白帯のA君にも「1年の目標」をして貰い、その後拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。結局は基本の身体操作が土台と成るのですが、それを応用出来る人とただ動く人も居ます。それでも動けないよりは、まずは動こうとする人でなければいけないでしょう。そのやる気を引き出すと共に、何を意識してどうすれば良いのかを伝え、それを自分で意識出来る様な人たちに成って貰いたいものです。

皆で作務を終え、作業をされていた地区長さんや公民館長さんとも新年の挨拶を交わしましたが、芸能音楽発表会の事前会議を含め、あれこれ役割りがありそうな口ぶりでした。少林寺拳法の組織としても新たな役割がありそうですし、私自身の仕事や生活の変化も含めて、生活ペースを整えておかないと対応出来ない流れが予想されます。しかし、それこそが修行の意義でもあるでしょうから、道院を維持出来てそこにチャレンジ出来る事を当たり前と思わずに、しっかり取り組み、良い結果を手にして行きたいと思います。