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Shorinji Kempo

7月1日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。湿度と気温の高さを感じる気候の中、鍛錬に励みます。

明日が刈谷市議会議員選挙と言う事で、泉田市民館が投票所と成るので前日から入館出来ず、代替として泉田会館を割り振って頂けます。丁度と言いますか、来週泉田会館の清掃をしようと考えていましたので、今日やっておこうと道院の備品として購入したガラス拭き用の水切りワイパーも持参したのですが、ふと考えてみれば窓拭き用の洗剤は泉田市民館に有り、それを取りに入館する事が出来ませんので、結局は来週に~と言う「何じゃそりゃ」と言いたくなる結末と成りました。

今月の地区合同昇級試験で受験を予定している小6白帯のA君と小3白帯のA君ですが、来週の学科宿題提出期限に向けて、今日が一次提出の日。先週にも忘れない様に念を押しておきましたが、やはりと言いますか2人共宿題用のノートを忘れて来ました。「自分の試験に対して真剣に取り組んでいたら、忘れないと思うんだけど自分でどう思う?」と静かに説教しますが、提出期限は来週末ですのでそのまま進める事にしました。

学科・法話の時間での読本の回し読みは、頭の方のページの為「正しい目標に向けて努力すれば、人間は向上する可能性を持っている」と言うページでした。試験を受ける2人にはモロにそのまま当てはまる内容でしたので理解はしやすかったと思いますが、「解った」としてそれを行動に移せるかどうかが問題です。その行動力と、「正しい目標」を志せるだけの知恵と見識を養う為の修行ですから、粘り強くやって貰うだけでしょう。

鎮魂行後の自由練習でも、序盤は試験を受ける人の相手を私がして習熟を図る時間としました。自分の出来ない事は早めに諦める癖のある小6白帯のA君には、受身の練習は家でやっておく様に3ヶ月前に伝えてありましたが、その時点からほとんど変わっていない状態です。「人間は、自分でこれぐらいで良いわと思ってたレベルにしか成れないから、あなたが目指してるレベルってのはその程度って事だな」と問い、残り3週間で少しでもレベルを挙げておく様に伝えておきます。

今回小6白帯のA君の試験時の相手を、小5五級のE君に御願いしました。自分のレベルを挙げる事に対する意欲は誰よりも高いE君ですが、「相手を観る・相手に合わせる」と言う事はあまり得意ではありません。自分より年上の後輩であり、自分よりも意欲も努力の量も少ないA君を励ましながら相手をする事で、E君の人間としてのレベルも挙がってくれればと期待していますが、中1一級のH君同様に「面倒くさい」後輩の支え役を上手くこなしてくれています。学科・法話の時間でも伝えた、「自分も誰かに支えて貰ってレベルを挙げたんだから、誰かの為に行動する事も意識して欲しいよな」と言う事を訓練する時間でもありますので、彼等2人にはそれもやって行って貰おうと思います。そんな2人の姿を観て、周りの人はどう考えるか。ただ「教わる側・やって貰う側」で居続けるのか、自分も「支える側」に回ろうと努力するのか。結局は自分で何を志すかによりますが、少しでも「世の為、人の為」の行動に繋がる訓練に近付ける様に心掛けたいと思います。

6月24日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。どんどん強まる蒸し暑さの中、鍛錬に励みます。

今日も遅れて参座する人がほとんどでしたが、参座した人から順次作務に入ります。先週どんな順番でやる事を判断するかを改めて伝えたからか、今日はそれぞれの動きが迅速だった様に思います。

今日は7月に初の受験を予定している小3A君と小6A君の「見極め」を行う予定でしたが、小6A君がいつもより早めに参座してくれたので、少年六級の内容に通じるメニューで基本を進めます。身体を練っているとみんなの表情からも暑さが伝わって来ますので、クーラーにコインイン。涼し~い快適な空間での修練に早変わりです(笑)。

小3A君が到着した時点で、少し水準を下げた内容に変えていきます。武専の同級生から頂いたオンライン講習会のDVDも参考にして、開足中段構からの体捌き・足捌きを高めて行きますが、ここを積み上げてこその技術的進歩と言えるでしょう。

学科・法話の時間では「いのち」についてのページを回し読みしましたが、自分の生命・人生であっても「自分だけ」の物ではないと言う事は、全ての人が認識しておくべき事なのでしょう。それがあってこその、組手主体の修練の在り方でもあるでしょうし。

鎮魂行を終えての自由練習では、7月受験組を私がみて、それ以外のメンバーは「2代目道院長候補」の中1一級のH君に任せて、天地拳第一系~天地拳第六系まで進めて貰いました。先週自分の動きの区別を理解出来た小3白帯のA君は、随分意欲的に動く様になりました。まだまだ自分の状態を点検しながら動く事は出来ていないレベルですが、意欲的に行動出来る様になっただけでも進歩と言えるでしょう。試験をきっかけにして、少しでも向上させておきたいものです。

その間、小6白帯のA君の相手は、今回の試験の相手を御願いした「参与道院長候補」の小5五級のE君に御願いしました。若干相手の事を意識して動く事が苦手なE君ですが、「A君を励ましながら、レベルアップ出来る様に相手して」と御願いしていたからか、随分気遣いをしながら細かい部分まで教えてくれていました。E君にとっても、今回の試験は良いチャンスに成りそうです。

自由練習後半は、拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。やはりこの時間は、どの人も意欲的に動きます。いつもは逃げ腰になりがちな小3白帯のA君も、自分の蹴りで足先を痛めても我慢して動いていましたし、自発的に「やる気」に成っている人の行動の質の高さを感じさせます。その瞬間を少しでも多く提供出来る様な空間を、みんなで創っていきたいと思います。

6月17日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。強い日差しが降り注ぐ中、鍛錬に励みます。

例年7月にはクーラーを点けていた様に思いますが、今日は修練開始前から気温の高さが予想され、クーラーの必要性を感じさせます。どうやら今年の夏は、暑くなりそうですね。

今日は廻蹴と足刀蹴の習熟に努める予定でしたので、ウォーミングアップの時間から、それぞれの膝の挙げ方を練習しておきます。普通に直蹴の蹴上をやるだけでもなかなか向上しないものですが、更に変化の在る蹴り方をやらなきゃいけないのですから教わっている方も大変ですが、それでもその困難さに負けずに行動し続ける強さを身に付ける為の修行ですから、挫けずに取り組んで貰いましょう。久々の参座と成る副道院長のNさんも、適宜アドバイスをして下さっていましたので、やはり有り難い存在です。

学科・法話の時間では、先月の地区の昇級試験で少年五級に合格した小5E君に合格証書の授与を行いました。現在、誰よりも「自分を向上させたい」と言う意識を持っているE君。科目表が新しくなった事もあり、日頃から「予習復習をして来る様にと皆に伝えていますが、恐らく本当にやって来ているのは彼だけでしょう。今年も来月から始める予定の「夏休み武道体験会」に2年前に参加したのをきっかけに入門してくれたE君。思い起こせば、その時点で意欲は入門している人以上に持っていました。まだ、他人が作ったレールの上で行動している段階で、突発的な出来事や自分で状況を把握して対応する能力はあまり備えていませんが、その辺りの成長も含めてこのまま積極的な取り組みをして欲しいものです。

鎮魂行を終えて長めの休憩に入る前に、「自由練習で天地拳第六系をやるから、予習しておいて」と伝えました。白黄帯の3人は何も考えずに走り回っていますが、修練開始前に「予習をしたけど判りませんでした」とアドバイスを求めて来たのでやり方を説明しておいたE君と、先輩ではあるものの後輩のE君にやり方を聞いて覚えようとしている小6四級のY君の横で、小6五級のA君は何もせず遊んでいます。と言う事で、白黄帯の3人を私の元に呼び、緑帯の3人はNさんに託して「天地拳第五系・単演」と「天地拳第六系・単演」をやって貰いました。休憩中の姿も観ていたNさんは「予習したはずだから出来るよな」とスパルタです(笑)。

来月に少年八級受験を予定している小3白帯のA君ですが、未だに順逆や裏表の区別が理解出来ません。ですので、今日は小4七級のA君・小6白帯のA君に協力して貰い、順逆の振身とそれを組み合わせての裏表の手本を見せて、A君にクイズ形式で答えさせながら動く事を試してみました。すると徐々に理解し始め、またその事を自分で認識出来ている様子で、表情にも意欲が表れて来ました。恐らく今後長く続ける事は無いであろうA君ですが、それでも在籍してくれている内は、少しでも進歩・成長の手助けをしたいものです。

その途中の16時過ぎに、小5六級のH君が参座してくれました。サッカー部の5年生大会で遅れて来ると聞いてはいましたが、日焼けした顔はやや目も虚ろでしたが、そのままNさんに任せます。先程のE君と同級生のH君の2人は、実に対照的なタイプです。運動能力や理解度は低いものの意欲は人一倍有るE君と、集中力は無いものの技術への興味やセンスはかなり高いH君。彼ら2人には、「中1一級のH君が2代目道院長候補なら、あなた達は参与道院長候補として刈谷北道院を引っ張っていく存在に成ってね」と伝えてあります。H君の両親はサッカーで大成して欲しい様で、土日もクラブに入って休む事も増えましたし、本人も「少林寺拳法は小学生の間だけ」と言われている様ですが、まずは本人に「中学生以降も続けたい」と思わせないといけませんね。

締めの気合い出しと作務を終えた後に、H君が「5年生大会で優勝しました」との報告をしてくれました。「表情がボヤけてるけど、大丈夫か?」と聞くと「来る前に寝てたから」との事で一安心(笑)。単演を教えてくれていたNさんにも報告に行く様に伝えると、一服を終えたNさんと楽しそうに談笑していました。この時間が長く続くかどうかは判りませんが、感謝の想いを持って出来る支えをするだけですね。

6月10日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。蒸し暑い空気の中、皆が集まります。

今日は副道院長のNさんが御休みの為、専有道場からの移動も保護者の方に来て頂く必要が有ります。都合を付けて頂ける方に御願いし道院修練を開始しますが、スタートの時点で「お父さんお母さんの協力があってこそ、今日の取り組みが成り立つのだから、その想いを無駄にしない様にしっかり集中して取り組みましょう」と伝えました。何人の人がその想いを抱いて取り組めるかは判りませんが、伝えるべき事は伝えておくべきでしょう。

鎮魂行の後は、連盟の会報を活用しての学科・法話を。少年用のページの穴埋め問題を中心に、全員に答えを聞いてみました。指導する側としたら、当てはまる答えは一つだけなのですが、「少林寺拳法」と言うキーワードを除けば、人によって答える方向が全く変わって来て、なかなかに興味深かったです。昇段試験の学科の採点をした事がある身として、「この場合はこう考えて、こちらの答えの方が適している」と言う事も伝えて、道院修練を切り上げました。

場を変えて、易筋行を。市民館の駐車場にパトカーが2台停まっていて一瞬驚きましたが、近所の巡回程度だった様でそのまま修練を続けます。専有道場にいる時に、中1一級のH君に基本演練を進める様にお願いしておいたのですが、その役目を週1参座の小6四級のY君にふっていました。いつの間にか小学生のトップに成っていたY君には、後輩の前に立ち指揮をする事は良い経験に成るでしょう。今日はその後の流れも想定して、順突の脚の踏み込みをやって貰いましたが、この役目も他の人にも割り振って行こうと思います。

基本演練で数回順突を繰り返している最中に、小3白帯のA君がぐずり始めたので、「やる気が無いなら休憩しとけ」と伝え、他の人の習熟に時間を割きます。今週火曜日にも試行した「細かいポイントは置いておいて、少し先のレベルの事に取り組む」と言うパターンで、H君・Y君・A君・E君の4人で「天地拳第三系・単演」、「天地拳第四系・単演」を、小4七級のA君と小6白帯のA君で「天地拳第一系・単演」の習熟に努めました。型を覚える事が苦手な小6誤球のA君は、他の人が出来ている事を自分が理解出来ていないと認識した時点で、身体がふにゃふにゃして来ます。「今から自分がやると思って、他の人の動きを観る様に」と強く伝え、徐々に順番を覚えられて来たら、他の人も含めて細かい注意点も伝えます。恐らく次回に成ったら忘れているでしょうが、少しハードルの高い事と、その土台に成る基本的な事の繰り返しによって、少しでも補任の意識と感覚を高める様に出来たら良いですね。

最後のパートに入る前に、小3白帯のA君を呼び、自分のやる気をどれだけ自分で高めて来ているのか問います。「自分でやる気に成って取り組む」と言う事を認識させてから、修練の場に混ぜました。最後のパートも、予習をしてきた人や自分の課題は何かを認識している人の希望を優先して愛用を決めました。級が追い付かない人には、やや下の科目を織り交ぜましたが、上の科目に追い付こうとする人も居れば、「ただ何となく」言われた内容を繰り返す人も居ます。自分の意識をしっかり高めて、レベルアップを目指して修練に励む様に伝えて、締めの気合い出しで易筋行を切り上げました。

6月3日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暑い日差しと冷たく強い風が吹く中、鍛錬に励みます。

今月から12月まで、第1土曜日を「少林寺拳法体験会」として15時半までの時間で参加者を募っています。もう10年くらいの取り組みに成り、参加希望者も然程いないのですが、開催に向けて近隣地区や子供会でも回覧板による告知もして頂けるので、その縁を繋いでいく意味も含めて、毎年行っています。今回は、西境子供会の小学校1年生の男の子から参加希望があり、ちょっと楽しみにしながら待っていました。

「5分前ぐらいに来て貰えれば良いですよ」と御伝えしていましたが、5分前にお父さんが「今、車で着替えてます」とわざわざ伝えに来てくれて「1番降り」で到着です。また、泉田町で御願いした回覧板のプリントが、市民館玄関の掲示板に掲示されていて「協力的で有り難いねぇ」と思っていたのですが、公民館主事さんが一眼レフカメラを肩に掛けて「今日は、何か行事が有るんですか?」と撮影に来て下さいました。3年以上に成るコロナ禍で、市民館の利用者団体の活動も停滞し、地区の行事への取り組みもトーンダウンしている状況で、変わらないペースで活動している私達に対して、支援をして行こうと言う空気も感じます。挫けず行動し続ける事の大切さを改めて感じますし、逆に支援が無くても諦めずに行動する必要もあるでしょう。どちらにしても、行動出来る事自体への感謝を忘れてはいけませんね。

お父さんお母さんが揃って見守る中、小柄な男の子Y君と一緒に体験会がスタート。小4黄帯のA君に「今日はあなたが世話をして」と頼んで進めます。最初は緊張をほぐす為に、ダッシュ等の走るメニューで構成しますが、「先輩として頑張る姿勢で手本を示す様に」と話していた端から、小3白帯のA君がぐずり始めます。Y君を連れて来たお父さんが「スパルタで御願いします」と口にしていたので、「ここの空気では物足りないかな」と思っていましたが、A君には「途中でやめるな!」、「泣いとらんでしっかり走れ!」と叱咤します。

逆突・逆蹴の繰り返しで進め、キックミットを使用しての当身では私がY君の相手をしますが、小3白帯のA君に「隣でいっしょにやって」と御願いします。基本、周りを観ていないので周囲から刺激を受けて自分のテンションを挙げる事も無いA君ですが、隣りで自分より小柄な子が動いていると、多少は気持ちの張りが出る様で、割りと良い動きをしていました。「競争の為の修行ではないので、自分のペースでやりましょう」とは言うものの、そもそも頑張る気が無いのならやる必要も無いでしょう。入門して1年が経ち、少年八級受験も視野に入れている段階で、A君自身がどう取り組んでくれるか。観ていきたいものです。

終盤で間合いを空けた「転身蹴」まで辿り着き、笑顔で攻防に取り組んでくれていたY君。家ではもっと「やんしゃ」らしく、それほど疲れている様子も無く「楽しかった」と体験会を終えてくれたY君親子を見送り、自由練習に。各組毎の習熟に努めた後に、防具を着けての剛法・柔法の運用法の時間を取りました。珍しく柔法の運用法をやり、ポイントも交えながら進めましたが、やはり慣れていないとスムースには動けないもの。それでも本人の意識と行動で成長は出来るものでしょう。今日のスタートでも、Y君親子より少し遅れて参座した中1一級のH君が、自分で判断して3枚の座布団を来訪者の為に並べている姿を観て、「自分で判断して、他人の為に行動をする」と言う行いを自然と出来ているのだなと嬉しく思いました。そこに繋がる易筋行への取り組みを、引き出したいと思います。

5月27日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。汗ばむぐらいの気温の中、鍛練に励みます。

今日は事前に半数の人が休む事を把握していましたので、「さて、どんな内容にしようか」と思案しながら、掃除機を掛けます。先週少年五級に合格したE君と、相手を務めたA君。副道院長のNさんでのスタートでしたので、少年四級に向けての内容と、少し細かい技術のポイントの習熟に努める事にしました。

先週の試験は、久々の地区での合同試験と成りましたが、開催場所を提供して頂いた道院の先生から、「裏の畑で採れたから」と全員に玉ねぎを頂いたり、少年一級を受験した他所属の小5男子に「この2人は小6と小5だから、あなたがしっかり練習して立派な初段に成って、この2人を引っ張って行ってね」と2人に紹介すると、少し恥ずかしそうにしながらも、その後に3人で楽しそうに過ごしていたり、地区での合同試験での良い部分を改めて実感する事が出来ました。これを上手く小教区活動にも繋げていきたいものですが。

今日の基本演練では、「外受」の体捌き・足捌きを中心に行い、更に「単・連・段」の違いを説明した上で、「突・蹴・受」に繋げてみる事にしました。開足中段構からの「外受突」、「外受蹴」、「外受段突」をやってみたり、「連蹴」の練習を繰り返した後に、「飛連蹴」に繋げたり「金的蹴」と「廻蹴」の段蹴に繋げてみたりしました。小3白帯のA君の様に、動きを理解出来ない人には少し動きを分解した簡単な事を繰り返し、上達した人には次の段階に進める事で、様々な水準の人が同時に同じ事に取り組む事が実現しました。

学科・法話の時間では、「人助けは、御節介なぐらいで良いから出来るだけやりましょう。相手が喜ばない事も、御礼を言ってくれない事もあっても良いから、できることをやりましょう」と説きました。私自身、得意な事ではないのですが、積極的に行動してこそ教えも意義を増すでしょう。

自由練習の時間も短めに成りましたが、防具を着けての法形演練と運用法に入ります。上段攻撃に対する「外受突」からスタートしましたが、それまで行っていた体捌き・足捌きを全く活かせない人が続出しましたので、連反攻やバリエーションを付ける運用法まで進めませんでしたが、こちらも人によっては水準を下げて、「運歩で避けるだけ、をまずやってみよう」と進めました。なかなか基本をしっかり煮詰めて行ける人も増えないなと残念に思いながら、1回だけ限定無しの運用法を「今日やった事を踏まえながらやりましょう」と伝えて行いました。「まあ、外受突をやるぐらいかな」と思って観ていると、攻撃で飛連蹴や段蹴をやる人が多く出ました。自分の予想や意識に囚われ過ぎずに物事に向き合う事の大切さを感じながら、締めの気合い出しを終えて作務に入りました。

5月20日(土)の修練。

本日も泉田市民館での修練。気温はやや高めながら、涼しい風も吹く中、鍛錬に励みます。

今日の修練では、月に1回やろうと考えている「あ・うん」と連盟の会報を活用する日。保護者の方に、今日2冊持参して頂く事と連盟の会報の「実に帰る」のページを予習する事を御願いしておきました。ただ、中1茶帯のH君が来週実施される初の定期テストに向けて休む事もあり、来週に延期しようかなと思案しながら進めます。

基本演練では、明日久々開催の地区の合同試験で少年五級受験を予定している、小5緑帯のE君の科目にも通じる内容や、武専の元同級生から頂いたオンライン講習会の映像で学習した内容を盛り込んで行います。一人でしっかり動ける様にしてから相対に~と行きたいところですが、なかなかそうもいきません。ただ相対も交えておかないと「相手と関係無く動く」癖付けに成ってしまってもいけませんので、その段階はこなしておきたいものです。

学科・法話の時間に移ろうとする頃に、玄関にホールの中を気にしながら入って来たお母さんと2人の男の子の姿が見えました。「おお!体験希望者か?」と期待しながら合掌礼をして始めると、「あの~すいません。昨日車のおもちゃを忘れたかも知れないので、探させて貰って良いですか?」との言葉が。内心「そっちか~!」と思いつつ、「どうぞどうぞ。いや、みんなで探すか」と全員で探す事にしました。「緑色のクレーンの付いた車」を合言葉にみんなで探し、午前中の卓球教室の担当の方にも連絡しましたが、結果見付かりませんでした。2人の男の子に{多分、あなた達の車に羽が生えて、飛行機に変形して飛んで行ったんだよ。縁が有ったら戻って来るんじゃない」とお菓子を渡し、6月からの「少林寺拳法体験会」の事も話題にして親子を見送りました。おもちゃは見付けられませんでしたが、「他人の為に行動する」訓練には成ったかなと思います。

20分程費やして、改めて学科・法話を。「あ・うん」の少年用のページのチャレンジ2を使い、「いのちとは?」をみんなに聞いてみました。以前の学科・法話での内容を踏襲した言葉を述べる人もいれば、違う切り口で自分の考えを話してくれる人も居ます。そもそも何も考えず、他人の言葉も聞いていない人もいますが、自主性・主体性を養うには良い時間だなと感じます。

1時間程しか残っていない自由練習の、スタートの15分で連盟の会報を活用します。「閂片手投」と言う五段科目なので当然出来はしませんが、必要なポイントと最後の投げる瞬間だけを説明し、皆で練習します。説明の聞き方も今一つの人が多いので、手の持ち方や身体の捌く向きを間違える人も多かったですが、そこそこ投げる事は出来ていた様です。

残り30分でE君の試験練習と、その他の人達の習熟に努めます。今回E君の相手を既に少年五級に合格している小6五級のA君に御願いしましたが、型を覚えるのが苦手な上に忘れるのも早いA君は、E君より低い水準の動きをします。「ここからどうやって伸ばすかなぁ」と苦心しつつ、本人の自覚と意識を誘う事を第一とした修練の在り方を工夫するかと改めて思い、締めの気合い出しで、修練を切り上げました。

5月13日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。ぼんやりとした曇り空の中、皆が集まります。

今日は開祖忌法要を挙行しました。副道院長のNさんを始め、都合の付かない方が多かったのですが、週を改めるのも手間でしたので、司会進行を小6緑帯のA君に・撮影係を小5緑帯のE君に御願いしてスタート。私自身、相変わらず事前の段取りをしないで行事に臨んでいますので、あれこれ抜けは多かったのですが、スタート前の説明である程度補足する事で、そこそこ良い雰囲気で進める事が出来ました。今回は、開祖忌法要前に「何故、開祖が金剛禅を開創したか」を学科・法話の時間で学んでおく事が無かったので、儀式中に「開祖って、何した人?」、「何故、そうしたの?」等の質問を挟んでいく事で、皆の集中力も維持出来ました。

今回はNさんがお休みされたので、場所の移動をA君のお父さんに御願いしましたが、移動する時間には外は土砂降りの雨。皆が傘を持って来ていなかったので、待ち合わせの最寄りのコンビニの駐車場ではなく、専有道場の在るマンションの前の道路に来て頂こうと思ったのですが、携帯電話の通信状態が悪く、メールも電話も通じません。A君に「コンビニまで行って、お父さん連れて来て」と御願いすると、玄関を出たA君が「父さん、もう来てるよ!」と車を発見しました。メールが届いていたのかと思っていましたが、後々判明しましたが、A君のお父さんが自分の判断でマンションの前まで車を回し、その連絡もメールで入れて下さっていました。保護者の方の積極的な御協力があってこその道院運営なのだと、改めて実感しました。

場を変えて、易筋行を。移動する前に、「2代目道院長候補」の中1茶帯のH君に、「打上受」の練習と相対で「打上突」と「打上蹴」をやる様に伝えておきましたが、そこそこ進めてくれていました。ただ、マスクを着けている上に口ごもる事が多いので、聞く側のテンションも挙がりません。「声張ろか!」とだけ伝えて、その後も任せます。「聞く側」の集中力の散漫さと聞き方の曖昧さは相変わらずの状態でしたので、体捌き・足捌きや受け手の腕の動かし方のポイントも改めて伝えます。また、相対で行う時の「外受突」とのポジション取りの違いも含めて、各法形に繋がるポイントも伝えます。

その後、出来れば連休前に済ませておきたかった、今月少年五級を受験するE君の見極めの相手を私が行い、その他の面々は3つのグループに分けて習熟に励みます。自発的な意欲が旺盛で、「あなたが参与道院長に成って、H君を支えるんだよ!」と伝えてあるE君は、若干精神的な弱さも持っています。目の前に立っている私が集中力を高めるに連れ、ビビり始めて動きが緩慢になるのが見て取れます。「気持ちを強く持てよ!」と鼓舞しつつ、幾つか技術的ポイントを伝えます。

見極めが30分強で終わりましたので、もう1ターン深い内容が出来るなと思っていたのですが、7月に少年六級受験を予定している小6白帯のA君に学科宿題の説明をするのに、予想以上に時間が掛かりました。自分が受ける試験の日程や宿題の範囲について、自分で全く考えようとしないA君。説明しても、それから考えているので時間も掛かるし、結局理解・把握出来る状態まで進めないと言う行いを繰り返しています。「時間が掛かるねぇ」と思いつつ、自発的意欲を沸かせられない人をどうやる気にさせるか。永遠のテーマに向き合う意欲を、私自身が湧かさなければと思います。

残り時間が15分を切ったので、急遽「天地拳第二系・単演」を。先に「義和拳第一系・単演」を復習し、そこに5分費やしたので「ひとつひとつ丁寧に行くか」と、号令ごとに区切って左右も含めて行きましたが、易筋行のスタートで「打上突」をやっていたので想定よりも早く進み、最後まで通す事が出来ました。技術的進歩にも、やはり段取りの良さが必要なのだなと、より工夫をして修練に臨む事の大切さを実感し、作務を終え帰路に着きました。

 

4月29日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。湿った空気と風の拭く中、鍛錬に励みます。

連休前の最終日と言う事もあってか、休む人もチラホラ。それでも「この人数が来てくれたか」と言う参座です。ただ、連休前だからなのか「春だから」なのか、全体的に締まらない雰囲気も有ります。堅苦しくなり過ぎない程度に気を付けつつ、それぞれが進歩を意識出来る様にはしたいものです。

今日の基本演練は移動稽古を中心に。止まった状態での身体操作を先ずレベルアップさせないといけませんが、移動しながらもより安定に近い状態を維持出来る様にするのは、割りと重要な事でしょう。移動稽古は、足腰の鍛錬の意味も含めてなかなか効果的です。

基本演練の最中に、お父さんに連れられた姉妹が市民館に入って来ました。連絡は頂いてませんが「おお!体験希望者か?女の子が入ってくれると次に繋がるぞ~!」と一瞬期待しましたが、どうやら先週の子供会の「茶道居室」と週を間違えた人達の様で、暫くして帰って行きました。こんな時にも、「体験どうですか~?」と声を掛けるべきかも知れませんね。

キックミットを使用しての当身では、あまりやらない中段順突を。順突は柔法も含めた技術の土台と成るでしょうから、しっかり高めておきたいものです。鎮魂行では、週1参座になって久しい小6緑帯のY君が、なかなか良い意識と声の出し方をしていました。

休憩後の自由練習では、久々に「リアル自由練習」を。あみだくじで決めた相手と、やる内容を相談して精進に励むのですが、科目表が改訂されたタイミングでもありますので、予習復習も含めて自分で高める意識を強めていく効果も期待します。組み合わせにもよりますが、相談に時間が掛かる組や、「今、自分に人様な事」を考えずにやる事を決める組もあります。技術的な部分のみならず、練習方法へのアドバイスもしながら、各組を観て回ります。15分程取り組んだら、皆の前で発表する流れで2回行いましたが、自分で高める意識を持っている人とそうでない人の差がはっきり顕れていました。

時間が短くなってしまいましたので、「リアル自由練習」を1回減らし、「逆小手もどき」を。こちらも原理を意識していないとあまり意味の無い練習ですが、身体の向きや倒し方も意識出来る人とそうでない人も居ます。副道院長のNさんと中1男子のH君の組は順調にこなせていましたので、「押小手」のゴールから始める部分と「閂固」の繋ぎの部分を。一般での准拳士初段に向けて習熟中のH君ですが、基本の身体操作や原理の理解度も、実に良い状態に仕上がっています。このまま進歩して欲しいものです。

締めの気合い出しを終え、スタート時の作務の反省として「やるべき事を終えずに、遊びやお喋りで時間を過ごす人がいます。そこは自分で気を付けましょう」と伝え、雨の降る中作務を行いましたが、その当事者である小6緑帯のY君が、終了後のお菓子に気を取られて、他の人が動く中で平気で動きを留めています。「ここら辺りを変えられないと、修行に励む意味も無いかな」とその様子を観つつ、連休前の修練を締めくくりました。

4月22日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かな日差しと涼しい風の吹く中、鍛錬に励みます。

ここ数日、「夏日」だったこともあってかホールの中に入っても、じんわり暑さを感じる陽気。今シーズン初めて窓を開け放して修練に入りました。序盤の作務は、私1人で行っていたのですが、その際に隣りの和室で行われる泉田子供会の茶道教室の段取りをされてる女性と御会いしました。この方、2012年度・13年度の泉田子供会会長であり、その後「泉田町盆踊り大会」の太鼓教室や、土曜日午前中の卓球教室、月1土曜日午後の茶道教室の段取りをされている方で、10年前の少林寺拳法の体験会のスタートや、その年度末3月の刈谷北道院の第1回演武祭開催にも御協力頂いた方です。10年経ってもお互い地区の活性化に尽力出来、笑顔で言葉を交わせる関係を保てている事に感謝・感謝です。

今日は5月に少年五級受験を希望している、小5緑帯のE君の習熟に重きを置いたメニューにしようと考えていましたが、自身で作成した各自の「修練メニュー」を観ると、それ以上に盛り沢山の内容。取り合えず、計画した通りに一通りこなそうと、体捌き・足捌きから上達を目指します。基本の身体操作のレベルも、一朝一夕には向上しませんが、少しでも継続してやっておきたいもの。学科・法話でも引き続き「修行の心得」のページを読みましたが、「数をかける」に対して「ただ、繰り返し何回やりましたで終わるのではなく、正しい動きを丁寧に繰り返す様に。『似た動き』の繰り返しで終わらない様に」と伝えました。説明を終えた後に、「意味が解らない人居る?」と確認すると、いつも通り話を聞いていない小6緑帯のA君が手を挙げましたので、タオルを使用しての「キャッチボール」をしながら補足説明をすると、A君自身もしっかり理解・実感出来た様で、伝える為の工夫の重要さを改めて実感しました。

鎮魂行の前に、「景気付け」にキックミットを使用しての当身を。順蹴を運歩を使わずに・差込足を使用して・間合いを詰めてくる相手に対しての待ち蹴で、の3パターンで行いました。それぞれに必要な意識を手本を示しながら伝え反復を行いますが、しっかり聞いている人は上手く出来ないまでもあれこれ試して向上へのきっかけを掴もうとしています。それを繰り返していれば、それなりの期間を経て成長出来そうだなと、手応えを感じます。

当身の最中に小4黄帯のA君とはしゃいでいた小6緑帯のA君が、「指を突き指した~!」と痛がっていましたが、「うん。気のせいだ」とそのままにして鎮魂行に入ります。が、鎮魂行を終えても「道院長、やっぱり小指が痛いです」と申し出て来ますので観てみると、右足の小指が腫れている様です。聞くと、当身の最中に小指だけでミットを蹴ってしまったらしく、会議室の冷凍庫の中にあった保冷材で指を冷やし、「骨折じゃなきゃ良いけどなぁ」と思いつつ保護者の方に連絡しますが、買い物に出ている最中との事で、整形外科等も休みに成っている時間帯でもあったので、保冷材で冷やしたまま見学させ、修練終了時間に迎えに来て頂く様に手配しました。

自由練習は、A君には見学をさせた状態で2人一組を作ってそれぞれに課題を与えた相対演練を。私は各組をぐるぐる回り、それぞれにアドバイスを伝えつつ、時折り「じゃあ、試験のつもりでやってみて」と若干の緊張感を持たせます。全体的なレベルアップとしては充実していたとは言い難い状態でしたが、やっている人達は割りと良い雰囲気の様で。「前受身」の練習と締めの気合い出しも上手にこなし、皆で協力して作務を終え、帰路に着きました。