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Shorinji Kempo

1月15日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。爽やかに晴れているものの、冷たい空気の流れる中、鍛錬に励みます。

コロナウイルスのニュースも、また騒々しく成って来ている様ですが、「行動禅」の修行者として、如何に弛まざる修行への邁進を維持して行くか。各自・各家庭の判断に委ねられる部分ですが、参座してくれた人達には、自分自身でやる気に成り、行動していく姿勢と意識を植え付けたいものです。今日も、遅れての参座や早上がりの人も居ましたが、刈谷北道院の全小中学生が参座してくれた事に成るので、有り難い事でもありますし、少しでも実りの有る時間を提供したいものです。

スタートのウォーミングアップから、私自身もしっかり身体を動かし、基本演練では来週の「成果発表会」での団体演練の内容を踏襲し、更に相対での動きに進化させます。一人で動くだけでも、向上する為には努力が必要ですが、相対でと成ると「自分だけ」の頑張りでは上手く成り立ちません。相手をしっかり見て、相手と呼吸を合わせる。一人間としての在り方にも通じる易筋行の在り方を、常に求めて行かなければいけませんね。

学科・法話の時間では、「拳士の心得」のページを皆で回し読みしながら、「修練で出来る様になった事は、普段の生活でも行う様に」と説きました。「道場チャンピオン」では無いですが、技術面でも『修練中はやたらと強く、技も上手いのに、「本番」ではカラキシ』と言う様な在り方に成らない様に。それ以上に、姿勢や挨拶、履き物や物の取り扱い方等、修練中に大事だと伝えた事は、日常生活でも大切に出来る様な人を増やさないといけませんし、自らの意識でそこを目指せる様に、上手く導いていきたいものです。

休憩時間中に来週の「成果発表会」で、Nさんと行う「技法紹介」の為に、久々に胴を突いたり蹴ったりしたらどんな感じになるか、Nさんに着胴して頂いて試しましたが、久しぶりにイサミの硬い胴を突いたら、まずジャストミートせず拳が擦れ、しっかり2~3回当てただけで、拳が赤黒く色付いて来て、「こんなに硬かったっけ?」と、この2年間での自身の鍛錬のサボり具合を痛感する状態でした。蹴りを出しても、体勢が押されたりもしていましたので、今年の「1年の目標」でも掲げた様に、もう少し自身の鍛錬にも励みたいと思います。

鎮魂行の後の自由練習では、「成果発表会」の内容と月末の昇級試験の習熟に努める時間を組み合わせて、グループ分けをしましたが、そればかりでも飽きが来ますので、後半は「逆小手もどき」を始め、銃砲の投げ技を楽しむ時間を。特に月末に受験を予定している「上級者組」には、「巻落」や「内天秤」の簡略版を伝えると、茶帯のI君や緑帯のH君は原理の理解度が高いので、スイスイこなして行きます。また小4緑帯のY君は小5白帯のH君も、有段科目に繋がる練習に、目を輝かしていました。

人間的な成長も大事ですし、技術レベルの向上も大事ですが、目の前に居る共に修行に励む仲間との時間を大切にする意識を、まずはしっかり身に付けて貰いたいものですし、それが出来るに連れ、強くもあり優しくもあり、金剛禅の目指す人造りの在り方に、近付いて行ける様な気がします。

1月8日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。冷たい空気ながら、何処か清々しい雰囲気の日中、皆が集まります。

今日は、2022年の修練初めと言う事もあり、新春法会も挙行しました。例によって、大した段取りもせずの「出たとこ勝負」。しかも家を出る直前まで、道院だより的なプリントの作成に追われ、準備もままならない状態で専有道場に赴きましたが、その時その時の状況の変化に合わせて、自分の「為すべき事」を的確に見極め、適切な対処・変化を訓練しているのだと思えば、それなりに意義も増して来るでしょう。「道院長年頭挨拶」も内容もあまり考えず、目の前にいる人達との目線の合わせ方で喋る内容を決めて行った様なものでしたが、そこそこの着地には成った様に思います。

今日は、新春法会と言う事もあり、列席してくれた人達に、「1年の目標」を少林寺拳法面と生活面の2点で発表して貰いましたが、それぞれになかなか聞き応えの有る目標を述べてくれましたし、他の人の目標を聞いて、どんな刺激を受けるか・その後のどんな行動に繋げていくかは、全て「その人次第」。と言って、「ほったらかし」にしておくのも何ですので、それぞれに適した刺激をちょこちょこ与えて行こうと思います。その「適度」の見極めがあまり得意では無いのが根本的な問題ですが、コロナ禍も含めてあらゆる「制限」がいつ訪れるかも判らないのが「人の一生」でもありますし、そんなこんなも含めて、今年も「より良い支え」を心掛けていきたいものです。

場を変えて、易筋行を。思っていた程、時間に遅れずに移動出来たので、暫し小5緑帯のH君に、準備運動や基本演練の主座を任せます。言葉での説明はあまり上手ではありませんが、多くの後輩が取り組んでいる「成果発表会」での団体演練の内容を絡めてメニューを極めたりと、彼なりの配慮が随所に見て取れます。自身のレベルアップももちろんですが、「伝える側」としての意識を高めて貰いたいH君には、しばしばこんな機会も与えて行こうと思います。

その後を受けて基本演練を行いますが、ついつい小難しい部分に入り込んでしまうのが、難点で。時間を使った割りには、皆のレベルは然程挙がっていないと言う事がよくありますので、もう少し工夫をしなければいけませんが、基本的な立ち方や構え方に関しては、常に細かく伝えて行きたいものです。

その後はグループ分けをして、「成果発表会」に向けた習熟と、1月末の昇級試験に対する習熟を並行して行いましたが、連休明けと言う事も影響していたのかも知れませんが、試験を受ける当の3人が科目に関して初歩的な間違いをしていても、お互い全く気付かなかったり、そもそも組んだ演武の順番を連休中に覚えて来なかったりと言った状態でしたので、低いトーンで「本当に真剣に取り組む気持ちが有るなら、休み中に順番ぐらいは覚えて来るだろ?そう思わないか?」と問い掛けます。あまり委縮させ過ぎてもいけませんが、常々の修練を楽しみながらも、「自分で本気に成る」・「自分でやる気に成る」為の訓練をしているのだと言う事は、しっかりと伝えて行きたいところです。

ラスト20分程でメニューを変え、易筋行の締めに入りますが、3月に初の昇級試験を予定している人達の「小手抜」の出来具合に、「どうすれば覚わるかなぁ」と頭を悩ませながらも、この「苦しみ」も目の前に共に修行に励む仲間が居てこその有り難い「苦しみ」なのだと、再認識します。暖房の入ったホールの入り口のドアの外に地区の役員さん達の気配を感じながら、締めの気合い出しもなかなかのレベルでしたし、役員さんや保護者の皆さんと新たな1年に向けての挨拶を交わせる幸せな空気を感じながら、帰路に着けました。

12月25日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。刺す様な冷たい空気の中、鍛錬に励みます。

2021年の修練も、本日が最終日。コロナ禍の影響が残る1年も、何とか活動を継続させて終えられる事は「当たり前」の事ではないなと有難く思います。また、今日は体調不良や家庭の行事で休まれる方が多かったですが、それでもこの人数で集まれる事に、「前はフル参加でも、今日の数より少なかったよなぁ」と、有り難さも倍増します。

修練納めと言う事もあり、また昨年に引き続き修練終了後の「一品持ち寄り忘年会」も取り止めにしたので、何か特別な事が無いかとも思いましたが、特にアイディアも用意せず、「通常通り」の修練を。この「特に何も無い」状態に、どれだけ価値を見出し生み出せるかが、「修行の価値」の確立にも成るでしょうし、取り組んでいる本人達の意欲の根源とも成るでしょう。「いつも通り」の内容ながら、「どう伝えようか」と言う点を少しだけ意識出来ました。

年明けの「成果発表会」の内容に繋がるメニューを繰り返し、基本演練を終えた後に、学科・法話の時間を。今日は、先週休んだI君の合格証書授与と茶帯の贈呈を行いました。試験前2週間が中学校の定期テストの時期と重なり、修練を休んだものの、小5緑帯のH君と協力してレベルを高め、参座していない期間も家で復習し高い水準で受験してくれたI君。これまでとは違う取り組み方と成果を見せてくれましたし、「皆の御礼と後輩へのアドバイス」では、「他の人に教えていると、自分でも出来ていなかったポイントに気付けるので、どんどん後輩に教える様にしましょう」と、4年生で入門し初の昇級試験で合格した時、一言もコメント出来なかった時に比べて、人間的にも随分成長してくれたなぁと、感慨深いものが有ります。

学科・法話の後に、基本演練中のトイレ休憩で黄帯のA君が道衣のズボンの紐を半分抜いてしまったので、I君に修練を任せて紐の修繕を。私自身はやった事は無いのですが、以前他人から「鉛筆や割り箸に紐を結んで、突っ込んでいくと直せるよ」と伺っていましたので、会議室からボールペンや割り箸を持って来てチャレンジします。普通に割り箸に縛って入れて行っても、途中で紐がすっぽ抜けてしまうのですが、割っていない割り箸に紐を挟んでおくと、難無く修繕が完了しました。「これは、良い手を見付けたわ~!」と、秘かに感動です(笑)。

キックミットを使用しての当身と鎮魂行を終え、暫しの休憩の後に自由練習を。そのスタートに、面談を終えていなかったWちゃんとA君の面談を済ませました。2人共に集中力の有る方では無いですが、やっている瞬間は楽しそうに取り組んでくれるところは、有り難いところ。特にWちゃんは運動能力が高い訳でもなく、御両親が「足を引っ張っててすいません」と気にされる程ですが、ただ一人の女の子と言う状況でも、嫌がらずに取り組んでくれます。これも「当たり前」と思わず、高い水準の取り組みを求めつつ、必要なサポートと気配りを欠かさない様にしたいと思います。

自由練習の後半は、柔法の原理の練習として、「逆小手もどき」を。11月・12月を体験入門期間とし、年明けに入門してくれる事になった小3男子のH君も、同級生のE君と楽しそうに取り組みます。また、上手く出来ないのは当たり前として、そこで凹んだり、ダラけたりする事も無く、ポイントを伝えてそれが上手くいくと、嬉しそうにしています。こちらも「入門して、ほったらかし」に成らない様に、的確なサポートをしたいところです。

先週の反省も込めて、いつもよりは早めに修練を切り上げ作務を終えた後に、I君から「話が有ります」と言われ、年明けの「成果発表会」とH君の昇級試験を終えた後に、中3か高校入学するまで休眠するとの申し出が有りました。先週休んだ時に、お母さんから勉強との両立が困難になって来たとのお話を伺っていましたので、「これは、年度更新はしないかも知れないなぁ」と予測はしていましたが、かなりコツを掴んで来ている状態でもありますし、「展開が早いなあ」と驚きを隠せませんでした。ただ、年内での休眠では無く、H君の相手を済ませてからとの判断は、それまでの繋がりを重視してくれての事でしょうから嬉しい事ですし、I君が「辞める」ではなく「休む」と言葉を発してくれた事に、数%の可能性を信じて、2年後まで道院活動を継続しなきゃいけないなと、新たなやる気を頂きました。年明けの「成果発表会」が、御両親に御見せ出来る最後の機会と成りますので、「開催する事にしておいて良かった」と思いますし、約4年間の修行の成果をしっかり見せて貰える様に、上手にサポートしていきたいと思います。

12月18日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。ついに到来した「極寒の寒さ」の中、鍛錬に励みます。

昨夜の雨から、刈谷市でも雪に変わった地域もあった様で、今日は晴れたものの刺す様な寒さが残っています。そんな中でも集ってくれた人達には、何かしらの「意味」を手にして帰って貰いたいものです。

今日は、夏の「強化練習2021」で「掛かり稽古」に参加しなかった小4緑帯のY君と白帯のY君に、その辛さを乗り越えて貰おうと、実施を予告していた日。また先月末の昇級試験での合格証書が届きましたので、受験した2人に合格証書授与と帯の贈呈を行う予定でしたが、NさんとI君から欠席の連絡が。来週全員が揃った時にしようかと順延も検討しましたが、もう一人の当事者であるR君が、来週土曜日はクリスマスキャンプで休むとの事で、合格証書授与と写真撮影も2度に分けて行う事にしました。

I君が休むと言う事で、1月のH君の昇級試験や「成果発表会」での組演武の練習が行えなくなった分、修練内容を「掛かり稽古」に繋がる内容に変更しました。体験入門中のH君やまだ運用法をやった事の無いM君に、連反攻に近い動きが出来る様にと、突き蹴り受けと運歩を組み合わせた内容を反復します。最初はこちらが指定した動きを繰り返し、終盤は選択肢を与えて受け方を自分で決めて動くパターンにしてみましたが、やはり基礎の積み上げの量が少ない人ほど、動きのバリエーションや鋭さに限りが有るのだなと、当たり前ではありますが基本の身体操作の大事さを再認識しました。

基本演練を長めに行い合格証書授与に移りますが、R君のトイレタイムが長引いたので、その間に少し法話を。地区での合同昇級試験が来年度も実施が無い状態に成りましたが、審査は他所の先生に行って頂くので、その想いを無駄にしない様に、しっかりレベルを挙げて受験をする事。また時間と場所を都合して頂ける事も当たり前の事ではないので、「感謝」を忘れない事を説き、それを踏まえてしっかり合格し、堂々と合格証書と帯を受け取り、「当日の感想」・「次の目標への抱負」・「先輩や後輩への御礼やアドバイス」を述べる様にと説きました。その後のR君の合格証書授与では、促されてのコメントと成りましたが、それを観ていた来年1月と3月に少年六級を受験する予定の4人には、ある種の意識が宿ったように思います。

スイミングの為に15時で早上がりするR君と12月入門のM君の写真を急いで撮り、再度法話を。自由練習での「掛かり稽古」に向けての意識付けに、「辛さ・苦しさに負けずに、自分を奮い立たせる事」、「カッとなったり、相手の迫力にビビったりせず、精神的に揺らぐ事の無い様に」、「仲間で協力してレベルを挙げる為の取り組みである」事を説きました。特に今日の主役の2人は、自分以外の存在への認識がやや弱い側面も有りますので、ここはしっかり伝えておきたいところです。

法話が長くなってしまったので、面談の時間を取る為に今日は鎮魂行を割愛し、それぞれにやる内容を伝えて小4白帯のA君と小5白帯のH君の面談を。それぞれに課題は有りながらも、意識しなければいけない点を指摘されると、ある程度の理解と納得はしてくれている様で。難しさや面倒くささは感じているものの、少林寺拳法に取り組む事を楽しんでくれている2人ですので、進歩出来る様にしっかり支えて行きたいものです。

「掛かり稽古」の前に、ボディプロテクターを着けての運用法を行い、H君とM君にも「こんな練習も有るよ」と体験して貰います。「新しいアイテム」を与えられると、誰しもワクワクして来る様で、その後の運用法も俊敏には動けないものの、意欲的に動きます。また、「掛かり稽古」では参加しない2人には時計係と応援係をやって貰いましたが、普段あまり大きな声を出さない2人が、「頑張れ~!」と声を張り上げて担ってくれていたのは、嬉しい姿でした。

本番の「掛かり稽古」では、I君が休んだ分、夏より1人少ない4人を相手にする事に成りましたが、序盤の小5緑帯のH君・小4白帯のA君を終えた時点で、どちらのY君もフェイスガードの下で号泣していました。「自分には出来る」と自信を持っていたであろう「掛かり稽古」の体力的な辛さや苦しさ。全く遠慮せずに攻撃してくる仲間を、上手く捌き切れない悔しさも有るでしょう。「ビソビソ泣いとるなっ!気合いで乗り越えろ!」と檄を飛ばして続けさせますが、ついさっき自分を攻撃して来た仲間達が、「頑張れ~!」、「横に動け!」と常に応援し続けてくれていた事には、その後の踏ん張りへのエネルギーを貰っていた様です。

結果、2人とも泣きながらもギブアップせずに、私に対する50秒間の休み無しの攻撃も、最後までやり切りました。終えた後の皆を集めての法話でも、皆の集まり方がいつもより自然と近くなった様に、不思議と仲間意識や連帯感も強く成るこの練習方法。達成した2人に、「この経験を活かして、しっかり自分のレベルを挙げて」と伝えると、強い意志を感じさせる眼差しをしていました。いつも以上に、修練の切り上げが遅くなり、公民館長さんから「次の準備も有るから、ちゃんと17時に撤収する様に」と御注意を頂きましたし、迎えにみえた保護者の皆さんを20分以上外で待たせる事に成ってしまい、反省点山盛りではありましたが、年1企画の「掛かり稽古」を良い雰囲気で終えて、修練を切り上げました。

12月11日(土)の修練。

本日は、専有道場でのスタート。穏やかな陽気の中、皆が集まります。

今日は、今年度4月以降に入門してくれた6名の入門式を挙行しました。本来は、入門したその月に行うものなんでしょうが、「何も解ってない状態で、『修行への邁進』を誓わせてもねぇ」と思い、大抵入門して2か月後ぐらいに入門式を挙行して、改めて普段の取り組みへの意識を高める様にしていたのですが、今年は4月・5月の緊急事態宣言や、入門者の1人のY君から6月から9月頃まで毎週家族でキャンプに出掛ける予定を聞いていましたので、12月の今日まで日延べしていました。その間「夏休み武道体験会」に参加してくれたE君・M君も入門してくれましたので、専有道場も狭く感じられる様になり、今日はNさんの車での輸送の人数が減ったので、保護者の方にも送迎の手伝いを御願いし、新入門のМ君のお母さんが協力して下さいました。

皆の集まりも良く、家で入門者代表としての誓願文奉読をしっかり練習して来てくれたH君の出来の良さもあり、スムースに式も進行。入門式の導師法話では、いつも「4つの約束」を述べる様にしているのですが、今日列席してくれた面々には、どう響いたでしょうか。集中力の無い人が多いので、引き付ける為のエピソードトークがついつい長くなってしまいましたが、しっかり聞いている人の目には、強い「意志」が見て取れる光が有りました。

最後の自己紹介では、氏名や学年の他に「好きな有名人or好きなアニメキャラ」を交えて皆に述べて貰いましたが、普段の修練とは違う話題でもあり、和やかな雰囲気が増しました。意外に今の小学生にも、ドラゴンボールやポケモンが人気な事も、知る事が出来ましたし(笑)。

場を変えて、易筋行を。小5緑帯のH君に、ウォーミングアップや基本演練の主座を暫し任せて、皆の取り組みを見守ります。年明け1月22日(土)に予定している「成果発表会」の白黄帯組の団体演練も、大半が基本の突き蹴りなので、H君からバトンを受け取り、そのまま習熟に努めました。

小1時間程、基本演練を続け、その後私は延び延びになっていた小4緑帯のY君との面談に入り、Nさんに団体演練をお任せし、1月に昇級試験を予定しているH君・H君の小5コンビは、少年六級の科目の確認に入ります。4月から学習塾に通い、土曜日のみの参座となったY君ですが、自宅での復習や読本の読み込みを推奨しています。また「参座した時に、どれだけ集中して取り組むか、だよ」と常々伝えていますが、思っていたより少年五級に向けての進歩が順調に進み、1月の受験も可能と成りました。面談では、「自分の進歩だけではなく、後輩も含めた他者に対して力を尽くす事」を、如何に普段の生活で意識するかを説きましたが、これからの半年間で、どれだけの変化を見せてくれるでしょうか。

面談後は、「成果発表会」で組演武を行うY君と小5白帯のH君で、I君と組む緑帯のH君はNさんに相手をして頂き、少年三級の組演武の練習に入りました。先月末のI君の一般三級の試験の相手を務めたH君ですから、少年三級の組演武には然程苦労はしません。Nさんにアドバイスを頂きながら、しっかりと取り組んでくれます。一方、あまり「自分で考える」と言う事をしない白帯のH君と、実は話をほとんど聞いていないY君は、「自分達が受ける五級と六級から、自分達で3つずつ選んで、演武を組んでみ。5分で決めてね」と伝えましたが、まず5分で決まらず、決めた後もすぐに練習には入らず。促されて始めた練習も、「何故、その順番でその内容なの?」と問われて、改めて組み直すものでした。と言って、すぐに万全な結果を出せるものでもないでしょう。それぞれの課題はしっかり把握した上で、「自分で高める」、「自分で意識する」と言う事は、出来るだけ推し進めて行きたいものです。

3つのグループに分かれて行った易筋行。団体演練は同じ内容の繰り返しでしたが、それで高まる人もいれば、そうでない人もいます。その中で、小2黄帯のA君はМ君が入門した事により、初めて「年下の後輩」が誕生した事が余程嬉しいのか、彼の世話をしたがりますし、基本集中しない取り組みながら、時折随分高いレベルの結果を出してくれます。火曜日の修練時の彼の掛けた号令が実に見事でしたので、急遽団体演練の号令役を任せました。М君以外のメンバーは、全員A君より年上ですが、年下のA君の頑張りから何を感じ取るか。修練を切り上げる直前に、NさんとH君に少年三級の組演武を見せて貰い、「強く成りたい人、上手くなりたい人は、まずは自分でそこを目指す様に。自分で意識して、自分でやる気に成ってこそ、上達するよ」と伝えました。その後の最後の気合い出しは、実に良い感じでしたが、雰囲気だけでなく、実際にレベルを挙げてくれるかどうか。それを達成出来る様に、しっかり支えて行きたいものです。、

12月4日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。寒さの中でも、若干の温かさを感じる中で鍛錬に励みます。

今日は、10月・11月を体験入門期間とした、小1男子のM君のお父さんに、入門手続きや法人の区別について御設明する予定の日。事前の修練欠席の連絡を多数頂いており、その中にはNさんも入っていたので、説明している時間中、小中学生だけでも修練を進められる様に、段取りもイメージします。第1土曜日の「少林寺拳法体験会」と言う事もあり、Hちゃん・S君の姉弟も参加してくれましたが、2人には少し難しい内容ながら、年明けに予定している「成果発表会」での白黄帯組の団体演練に繋がる、基本の突き・蹴り・受けを反復します。

М君のお父さんが、泉田町で飲食店を経営されていると言う事もあり、これまでの様に送迎の30分前に早めに来て頂いての説明ではなく、開店時刻とカブらない学科・法話を終える14時45分からの30分間を御伝えしていましたが、それより20分以上早い時間にお父さんが到着。中に入って頂いて、基本演練や学科・法話を見て頂いた後に、先週土曜日に一般三級に合格したI君に皆の修練を任せて説明に入りました。

実はこのМ君のお父さんは、私の20年前の少林寺拳法への入門のきっかけのひとつとなった、地元の消防団への同期入団に当たる方で。その長男さんは、刈谷北道院の入門第1号と成る「1番弟子」のR君と同級生。しかも、刈谷北道院の中学生での准拳士初段まで到達した第1号の1人であるМちゃんと、保育園で同級生だったそうで、小3で入門したМちゃんが、4年生の時に「泉田町盆踊り大会」で演武発表をした時に、「Мちゃんが、拳法やってた~!」と、珍しく家で興奮していたそうです。それから時を重ねて、盆踊り大会の際は、会場に最も近いМ君のお父さんのお店の駐車場に車を停めさせて頂いてましたが、R君・Мちゃんとその長男さんが高校2年生になった今、2人の娘さんを挟んで小1の末っ子のМ君が入門を希望してくれるとは、不思議な縁を感じます。

また、今日泉田市民館に到着した際に、鍵を閉めて地区の役割りを終えて退出された方が、10年前の4月に泉田市民館での土曜日午後の修練を開始した際に、公民館会計をされていた方で。普段から、小学生の登校に合わせて、朝早くから交通当番をされている方でもあり、暫し言葉を交わしている中で、「もう何年経ちました?」、「お陰様で、何とか10年もちました」と会話も弾み、その中でのお互いの在り方の貴重さや、地域の方との縁や支えを実感する瞬間でもありました。

М君のお父さんへの説明中も含めて、小中学生のみの修練の様子を眺めていましたが、あまり他人とのコミュニケーションに対してマメではないI君がなかなか奮闘してくれていました。徐々にながら、「後輩の面倒をみる」と言う事への抵抗も少なくなっている様で、自身の技術の進歩も含めて、今後の成長に大いに期待が持てます。そのI君のサポートを御願いしておいた小4トリオの面々は、「しっかりサポートしよう」と言う意識が垣間見えるものの、総じてその意識が長持ちしません。「まあ、小学4年生なんてそんなもの」と思いつつも、他者の奮闘ぶりから良い部分や学ぶポイントを見付けられない人間に、成長する要素を感じませんので、チクチク刺激していきたいところです。特にこの小4トリオは、「強さ」への欲求が強く、「自分さえ良ければ」と他人を痛めつける事への躊躇が無い面も有り、今日の学科・法話の時間で回し読みした、「本当の強さとは」の部分を、しっかり肝に銘じて欲しいですし、教えの部分も疎かにせずに伝えられる様な在り方をしたいものです。

鎮魂行を終えての自由練習では、前半はI君の為の投げ技の原理の練習・後半は防具を着けての運用法を予定してスタート。約2年後の中3の9月での准拳士初段受験を見越して、今から初段科目の「押小手」や「小手巻返」を練習していこうと考えてますが、まず「怪我の防止」の意味も込めて「横転からの起き上がり」から始めると、小4白帯のA君が早速躓きます。それでも段階によってコンビ分けをして、受身の種類を変えて進め、先ずは「逆小手もどき」からスタート。この「逆小手もどき」でも習熟に差が出来たので、小2黄帯のA君とМ君のコンビはそのまま「逆小手もどき」と受身を反復し、I君・Y君の緑帯組は、「巻小手もどき」と正式な「巻小手」を。A君・Y君の小4白帯コンビも同様に進めますが、やはり緑帯組と白帯組では、基本の身体操作や柔法への理解度に差が有るなと、当たり前の事を再認識します。また今日は小5緑帯のH君が、学校の行事でお休みしたのですが、少年四級のH君と六級のY君とでもやはり差が有り、相手をしているI君がアドバイスしながら練習を進めている姿を観て、「先輩らしさ」を感じると共に、I君本人も普段相手をしてくれているH君の存在の有り難さを感じた事と思います。

残り時間も少なくなって来ましたので、当初予定していた「小手巻返」をゴールからスタートする練習に移行。これをスムースにこなせたのは、想像通りI君のみで、自分の動きを客観視する感覚が乏しいA君は、言われている事と自分のしている動きを全く合致させる事が出来ずに時間を過ごし、集中力の無いY君は、手本を再現出来る様な聞き方をしないので、これまた違う動きをし、唯一の緑帯4年生のY君は、I君の相手で何とか形にするものの、これまでとの体捌きの違いを再現出来ずに、マスクの下で涙目になっていました。

全てのメニューを終えての気合い出しの前に、4年生トリオを中心に「強く成る為にも、技術を楽しむ為にも、自分の弱さに打ち克って、しっかり集中して取り組む事」と、「その強さを持って、後輩に信頼される先輩に成る事」を話しました。それをどの様に受け取ってくれたか。今後にどう活かしてくれるかは、それぞれ次第ではありますが、在籍数の少ない刈谷北道院で生まれた数少ない「縁」を、出来る限り大切にして行きたいと思い、帰路に着きました。

 

11月27日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。日差しは暖かいものの、冷たい風が吹く中で、鍛錬に励みます。

先週から、足首のケガで松葉杖を突いている小5白帯のH君。今週は、ギプスは外せたものの、まだ痛みが残ると言う事で、見学中心の状態ながら参座してくれいています。若い内に「捻挫癖」を付けると良くないので無理は禁物ですが、「怪我で動けないなら休みます」と成らない点は嬉しいところです。杖を突いた状態では作務もままなりませんが、「僕は何をしたら良いですか?」と聞くので、「自分の出来る事を探してみ」と伝えると、座布団を出す事をしようとします。他の面々にとっても、「怪我をした仲間を支える」良い経験に成ると思いますが、H君にとっても「自分でやる気になる」を練習する期間として活用して貰えればと思いますね。

因みに、明日は泉田市民館で「泉田町文化展」開催されるので、前日準備の為に市民館が使用出来ないので、泉田会館での修練に成ったのですが、コロナウイルスの感染状況も徐々に回復して、地域行事も活性化しそうです。ただ、例年1月に行われる「芸能音楽発表会」は、無観客・出演者限定での開催と成り、今年は演武披露は出来なくなりました。その代替案に、1月の土曜日の修練時間中に、保護者の方に集まって頂いて「成果発表会」的な行事をやりたいなと予定中です。怪我をしたH君には、その「成果発表会」で組演武をやって貰おうと考えていますし、再来週の道院修練での入門式では、入門式表白文を奉読して貰う予定で練習して貰っていますので、早く怪我を治して貰いたいものです。

今日の修練終了後に、安城市の道院に御邪魔して、昇級試験の審査をして頂くのですが、少年八級を受験するR君と一般三級を受験するI君共に、ボチボチの仕上がり具合い。中学校の定期テストで2週間程休んでいたI君も、思ってた程覚えた事が抜けていなかったので、本番ではしっかりとした取り組みをして欲しいところです。また前回、A君の相手として試験の場に臨む経験をし、自分の努力不足を認識したR君も、徐々にテンションとレベルを挙げて来ました。また事前提出の学科宿題も再提出と成り、1回目に「ダメ出し」をされた「入門した頃の気持ちと今の気持ち」も、実に読み応えの有る文章に仕上げて来てくれましたので、このまま夜の実技審査も、今後に繋がる取り組みにして貰いたいですね。

自由練習では、私は一般三級の確認に当たり、他の面々はNさんにお任せで。小4コンビのY君とA君に、「刈谷北道院の小中学生のナンバー3とナンバー4なんだから、Nさんをしっかりサポートして」と伝えましたが、後ろから試験組の確認をしつつ眺めた姿は、実に心許無いもの。ただ小学生の意識や集中力なんてそんなものでしょう。その中でも、「先輩らしさ」を出そうと意識している瞬間も、時折みられますので、その辺りを伸ばせる様にしたいものです。

自由練習も終盤に入り、Nさんの苦戦ぶりも相当なものでしたが、その中でも体験入門中の小1男子М君が、今日は「拗ねモード」であまり真剣に取り組んでいる様には見えません。今日、道衣サイズを確認する予定でしたが、「このままだったら、その必要は無さそうだなぁ」とくすぐりますが、なかなか意欲は高まりません。締めの気合い出しの前に、М君に「来週の土曜日に、あなたのお父さんに来て貰って、手続きの説明をするはずだったけど、それも止めとくか。やる気が無いなら、入門せんで良いぞ」と伝えると、涙目になって首を横に振ります。「やる気が有るって言うなら、もっとしっかりやれよ!」とМ君に伝え、他の面々には「先輩がタラタラやってるのを見て、後輩がしっかりやるか?後輩がダラけたら、自分の責任だと思うぐらいの、取り組みをする様に」と伝えました。

最後の気合い出しは、М君も含めてしっかりやれましたので、雰囲気的には良い感じで締めくくれたと思います。様々な紆余曲折が有るでしょうが、皆で協力して、仲間と共に成長・進歩出来る人が育つ空間を構築していきたいものです。

11月20日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かな日差しと暑いくらいの空気の中、鍛錬に励みます。

今日は、事前に連絡を頂いた欠席者が多数いる上、いつも早めに到着して作務から頑張ってくれている、小5白帯のH君のお父さんから、午前中にH君が松葉杖を突いているいる画像が送られて来ました。「骨折か~?」と心配しましたが、そうではなさそうで。暫く休むのかなと思ったら、学科・法話と鎮魂行には参加したいとの事。「いや~、大したもんだ!」と思いつつ、H君が怪我をしている期間に、他の面々が他者の支えを経験を積む良い機会だなと、発想が膨らみます。

参座者が少ないので、今日は作務の割り当てが多そうだなと掃除機を掛けていると、一番乗りは先週体験に来てくれて火曜日にも参座して11月・12月を体験入門期間とした小3男子のH君でした。次の到着が、同じく体験入門中の小1男子M君。怪我をしたH君に掃除機の掛け方を教えて貰っていたM君に、「H君に、掃除機の掛け方を教えてあげてよ」と御願いすると、全く嫌がらずにH君に教えてくれていました。最近気合いが随分大きくなって来たM君。その後の受身の練習中にも、「教える?」とH君に教えに行きたそうな素振りを見せたりと、意外な大物ぶりを見せてくれます。

今日は、中1緑帯のI君がテスト週刊で休みだったので、昇級試験とは違った内容をしようと想定していたのですが、Nさんも休まれたので、H君やM君でもやれる内容に少々下げて進行。自由練習での空乱に繋げられる様に、「内受突」に繋がる動きから反復します。やや大人しめながら、運動も能力も聞く姿勢も備わっているH君は、なかなか良い取り組みを見せてくれていました。

法形演練中に、お父さんに連れられたH君が松葉杖を突いて到着しました。2人揃って今日が誕生日の小4コンビY君とA君に、H君の世話を御願いし、易筋行を見学して貰います。暫く続けて、学科・法話の時間では、まず自己紹介から。全員で名前や学校を述べて貰いましたが、体験入門中のH君も大きな声で自己紹介してくれました。その後の法話では、普段「当たり前」と思っている健康や、身の回りにある全ての事柄が、実は当たり前では無く、「有り難い事」なのだと言う事と、その時その時に、自分の出来る精一杯の取り組みをする事を説きました。足を怪我して突きも蹴りも出来ないH君が、学科・法話や鎮魂行だけでもと参座してくれた様に、万全では無い状態・状況に身を置いた時でも、諦めずにその状況での「全力」を尽くす事が出来る様になる為の「修行」だと、皆が思って取り組んでくれると良いのですが。

鎮魂行を終えて帰宅するH君親子を、Y君・A君に見送らせ、自由練習に。前半は、座布団を敷いての受身の練習を。後半に「逆小手もどき」に行きたかったのですが、時間的に厳しそうでしたので、3つにグループ分けして、緑帯組は「天地拳第一系・相対」と「義和拳第一系・相対」を。白帯組は、「上受突(表)」と「小手抜」を。体験組と黄帯のA君は、正対構からの「内受突」にしました。それぞれの組み合わせで、そこそこ向上しましたし、体験入門者2人の相手を張り切ってしているA君の姿も印象的です。残り10分で、体験組はレの字足での「内受突」に進み、3連攻の動きを反復した後、間合いを開けての空乱を。緑帯組は、「巻抜」の攻撃として、天秤を取って投げる動きをやってみました。原理を良く理解しているH君との組み合わせで、投げ技を楽しんだY君に、「次は、あなたが後輩の良い練習相手に成ってよ」と伝えます。最後の気合い出しも含めて、少ない参座数ながら、良い雰囲気で修練を構築出来ましたので、お互いの事を考えながら鍛錬に励める人間関係を、今後も作って行きたいと思います。

11月13日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。風は冷たいものの、暖かな陽気に恵まれた中、皆が集まります。

今日も皆の集まりが良く、また私自身の行動も早め早めで進めたので、専有道場の作務も順調に進みます。そのお陰で、鎮魂行の前の時間に、月末に少年八級を受験するR君の提出してくれた宿題のノートを基に、他の面々に宿題提出の際の注意点を伝える事も出来ました。鎮魂行でも、小さい声しか出せない中で、皆集中して文言を唱和していた様に思いますし、その後も学科・法話の前の休憩中に、「開祖と達磨って、どっちが強かったんですか?」と質問が出たり、教えの部分にも興味と関心を抱く面々がいる事も嬉しい事です。

「あ・うん」を使用しての学科・法話では、回し読みをする前に様々なページを示してエピソードを交えながら、開祖の言葉として「誰かがやらなきゃいけない事なら、よし!自分がやるぞ!と思える人間に成れよ」との言葉を伝えました。それぞれの性格や、他の人との関係性もありますが、割りと「良い自分を造りたい」と言う意欲の強い人が多い今の門信徒達。上手く育てて行かないといけませんね。

場を変えて、易筋行を。今日は、10月入門の小3男子E君の同級生の保護者の方から、見学・体験を希望される連絡を頂いており、私達が到着した頃にはもう駐車場で待たれていました。御両親揃っていらっしゃったので、そのまま中に招き入れて見学者名簿に記入をして頂いたのですが、その間に小2黄帯のA君が、和室から座布団を持って来て「どうぞ」と渡してくれたりと、皆の行動の在り方に、御両親からも好意的な驚きが見て取れました。

体験参加してくれたH君は、サッカー・水泳・陸上をやっているそうで、大人し目な雰囲気ながら運動は得意な様子。Nさんに、I君の一般三級受験に向けてのH君との確認をお任せして、体験者用のメニューの逆突・逆蹴を繰り返します。集中力もあり、身体を動かす事も上手なH君は、少しづつ内容やアドバイスを加えて行っても、然程苦戦せずこなしていきます。キックミットを使用の当身や、蟹足を練習した後の、間合いを開けての転身蹴と内容を進めて行きますが、本人のテンションは挙がらないものの、徐々にレベルを挙げて行ってくれました。

後ろのスペースの昇級準備組もチラチラ見ながら、ちょこちょこアドバイスを挟みますが、私が言おうとした事をNさんが先に伝えていたりと、Nさんの存在の有り難さを実感します。体験メニュー組はちょっと硬い内容が続いたので、保護者の方の目も気にして、若干の「遊び」のメニューも。それでも、走るメニューやじゃんけんを左右の手を入れ替えて繰り返す等、自分達も運動が好きそうな御両親である事も考慮して、身体操作の開発をしている事が伝わりそうな内容にしました。H君もどれもそつなくこなし、少年部指導員の先生から教わった、体幹を鍛える為のメニューを行ったら、一番姿勢をしっかり保っていました。

終了前に全員で気合い出しを行いましたが、12月入門を予定しているM君も、随分しっかりした気合いを出せる様になりましたし、もう終わろうとしたら「大車輪やりたい」と言い出しましたので、一人で左右やって見せて貰いました。その後H君に、「出来る?ちょっとやってみて」と御願いすると、臆せずやって見せてくれました。今回の体験で本人が「少林寺拳法をやりたい!」と思ったかは判りませんが、やる気のある人が集まる・育つ空間を、少しでも創り上げて行きたいものです。

 

11月6日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。夜半からの雨で暑さも抑えられ、穏やかな陽気の有り難さを感じる中、鍛錬に励みます。

「5分前行動」を推奨する中、徐々に皆の集まり方も早く成って来ました。今日は車をお父さんが使っていると言う事で、小4白帯のWちゃんがお母さんと一緒に私より早く自転車で到着していましたし、体験入門継続中のM君も13時に間に合う様になりました。また水筒を忘れた小4白帯のA君は自ら自転車で・大府市在住の小5白帯H君は、お父さんが一旦家まで取りに帰って、作務の最中に戻って来られる程の時間的余裕も生まれます。ある意味では「護身術」の根幹にも通じる、事前の心構えを整えて精神的なゆとりを備える事が、修練に赴く時点で整って来ている様な気がします。

半分意識から抜けていたのですが、今日は12月まで開催している毎月第一土曜日の「少林寺拳法体験会」の日。事前の申し込みは無かったのですが、7・8月の「夏休み武道体験会」にM君と一緒に参加していた小2女子のHちゃんと年長男子のS君姉弟が参加してくれました。午前中も泉田子供会の卓球教室に参加していた様で、2人とも来た時点で眠そうでしたが、少しでも楽しんで貰おうとメニューを多少入れ替えます。ただ、土曜日の久々の参座を事前に連絡して頂いていた小4白帯Y君と、法形の動きを理解する事が得意では無い小4白帯A君に、「上受突(表)」の「差替入身」を伝えようと予定していましたので、М君やHちゃん・S君には少し難しいですが、開足中段構からの上受、上受突、、レの字での上受突、移動稽古の中での差し替えての上受突と、徐々に進化させて行きました。HちゃんやS君にこれらを全てこなす事を望むべくもないですが、こちらも久々の参座に成るNさんの援けを得て、何とか道衣組の反復・習熟を進めて行きます。

学科・法話の時間では、「拳士の心得」の一つである作務の部分を。年長のS君には読む事も難しいですが、隣りで読本を見せてくれていた小2黄帯のA君に一緒に読んで貰うと、何とかこなせました。初の昇級試験合格後、体験入門のМ君を相手に練習する事が、随分と「お気に入り」になったA君。「算数は天才だけど、国語は苦手」と言うだけに、読本の音読も意欲的ではありませんでしたが、随分年下の相手が上手に成りました。また大きな声を発する事が得意ではないМ君も、一緒に読んで貰うと徐々に大きな声で読める様になりましたので、低学年にはまずはこのやり方で良いのかなと、幅を付けるヒントに成りました。

学科・法話終了後は、10分程「鬼ごっこ」の時間を。体験参加のHちゃん・S君の為のメニューですが、他の道衣組の人達も明らか~に通常の易筋行よりもノリノリなのが、若干悩ましいところ(笑)。ただ、差替入身をしての上受突に苦戦して、テンションを下げているA君やY君には、良い気分転換にもなったでしょう。キックミットを使用しての当身から鎮魂行を終えて、お菓子を受け取って帰宅したHちゃんとS君。「入門していない人達も含めた地域貢献」として、実に貴重な存在ですから、今後も気の向いた時には参加してくれると有難いですね。

自由練習では受身・法形演練・防具を着けての運用法を告知しましたが、なかなかそこまでは望めないだろうと受身からスタート。今日は「前受身」の為の身体慣らしを伝えたかったのですが、これまであまり練習に身の入らなかったМ君が、「やり方が判らない」と聞きに来ましたので、「横転からの起き上がり」から伝えますが、ひたすら繰り返し「出来た!」と見せに来ます。意識するポイントを伝えながら、これまであまり細かく言って来なかった、構え方や気合について伝えて行くと、そちらも意識して反復する様になりました。最終的には大車輪を左右共にそこそこ出来る様になり、上手く出来ずに遊んでいたA君やY君達に見せると、驚きの表情を見せていました。

自由練習後半では、Nさんと緑帯組で「天地拳第三系・単演」と「天地拳第一系・相対」を。白帯組は「上受突(表)」を始めましたが、М君には難しそうでしたので、A君と一緒に正対構からの「上受突(裏)」をやって貰いました。上手く出来ない事が判っていても、ふざけたり集中を欠く事が多いY君とA君には、叱咤しながらも徐々に動きのレベルを挙げて伝えて行きます。また、しっかり取り組めているH君やWちゃんには、細かいポイントを伝えて行きます。特に、順突の動きで後ろ足から先に開いてしまうWちゃんには、膝を締めて前の腰から押し出す事を伝え、逆に後ろ足を開く裁きの応用として、H君相手に「上受投」を掛けると、クルンと回されたH君が「うわ~、楽しい!」と喜び、Wちゃんは「ウチも掛けて欲しい!」と羨ましがります。技術のポイントも大事ですし、その根幹となる「技術を楽しむ」感覚も、少しずつでも育んで欲しいものです。

「そろそろ易筋行を締めようか」と思ってたところにA君とМ君が来て、「見て下さい」と技術のチェックを御願いに来ました。今日のМ君の取り組み方の良さに驚きますし、その相手をしているA君の意欲の高さにも、これまでには無いノリの良さを感じます。「今日も、時間をオーバーしちゃうなぁ」と思いましたが、2人の頑張りを確認し、全員の出来栄えを見て易筋行を終了。2人は座布団を用意して大車輪をやりたがってましたが、そのまま作務に入ります。作務の途中でМ君のお姉ちゃんが御迎えに来てくれましたので、暫し待って貰い、「いいですいいです」と遠慮するお姉ちゃんにもお菓子を受け取って貰い、見送ります。30分後に、タオルとデジカメを市民館に忘れて戻って来た時に、夜間からの会議の為にホールで準備をされていた地区の役員さんから、М君の水筒と靴下を受け取り、100m離れた家のお店まで届けに行きましたが、自転車で参座したWちゃんの御迎えにお父さんが自転車で来て下さった様に、どの御家庭でも家族行事ぐるみで修行への取り組みを支えて下さっていますので、少しでもプラスに成る何かを掴み取って貰える様に、「より良い修行の空間」を創り出していきたいものです。