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Shorinji Kempo

10月30日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。汗ばむ程の陽気の中、鍛錬に励みます。

明日が選挙投票日と言う事もあり、泉田地区の投票所に成っている泉田市民館は、前日から使用・入館が出来ません。以前は、専有道場~刈谷市体育館と言うパターンで対応していましたが、今は地区の役員さんから、優先的に泉田会館を都合して頂けますので、有り難い事です。また、参座してくれている小中学生達も、土曜日の昼間はのんびり過ごしたい時間帯でしょう。保護者の方も、家族行事を入れたい日和である事を考えれば、人が集う事自体を「当たり前」と思わない様に、自戒しなければいけませんね。

今日は泉田会館と言う事もあり、開始前の作務も短めで終わります。なので、定刻から「ウォーミングアップを、止めずにしっかり通してみよう」と言って始めましたが、予定していた25分よりかなり短い15分で終わってしまいました、これに準備運動や走るメニューを含めて25分だったと、やってみて思い出しましたが、そんな事を忘れてしまうくらい、通してやってなかったんだという事実に少し驚きです。

基本演練の途中に、体験入門中の小1M君が到着。開足中段構からの突き蹴り受けのバリエーションを付けると、何をやっているか解らなくなって動きが止まります。小休憩中に、M君に「今日で体験入門も終わりだけど、正式に入門したい?」と聞くと、「入門したい」と言います。「今のままじゃ、たぶんあなたのお父さんは入門させようとは思わないよ。本気でやりたいなら、もっとしっかりやろうか」と伝えると、「え~」と言う表情をしますが、その中にもやる気の様なものにスイッチが入る雰囲気は感じます。体験入門期間をもう一月伸ばして、「助走」を付けておこうと思います。

基本演練では、単撃での動きを組み合わせ、連撃に進化させる構成を反復してみました。ひとつひとつの動きを丹念に積み上げて行きながら、次の動きを視野に入れて反復出来れば、進歩も早い様な気がします。最近の新入門の人達を見ていても、やはり身体操作や自分の動きを客観的に捉える感覚が、あまり養われてはいないのだなと感じます。動きを分解して単純化しても結局は同じ事に成りますが、少しでも伝わり易い方策を模索していきたいものです。

その間、体験入門中のM君の相手は、先日少年八級に合格したA君にして貰いました。普段、あまり真剣に取り組んでいるとは言えないA君ですが、「後輩」の相手と成ると、意識が少し変わります。と言って、どれだけA君が熱を入れようが、M君がしっかり取り組みレベルを挙げる訳ではありませんが。ただ、その練習を終え、「いや~、大変だったな」と言うA君に、「よく頑張ってたねぇ。しっかりやらない人の相手は大変だろ。でも、普段のあなたはあんな感じだろ」と言うと、A君の表情にも新たな意識の様なものが備わっていました。

鎮魂行後の自由練習では、組み合わせと内容を数回入れ替えて、バリエーションを付けてみました。11月に一般三級を受験する予定の中1から体験入門中の小1までを、同じ空間で上手く取りまとめるのも簡単ではないですし、1年経っても「天地拳第一系・単演」が覚えられない人もいる中で、内容や組み合わせでも工夫が要りますが、万全な内容ではないにしろ、「一緒に身体を動かし、お互いの成長・進歩を目指す」と言う事だけは、必須としていきたいところです。

修練終了後、御迎えの来ないM君を、車に乗せ一緒に帰りました。徒歩5分・車で1分の帰り道がてらですが、「あなたがもっと真剣にやってくれたら、お父さん達が忙しい時は、僕が送りや迎えをやっても、全然問題無いんだけどねぇ」と言うと、普段無口なM君が、「この前の火曜日は、宿題が終わらなくて、やったら疲れて寝ちゃったの」と、教えてくれました。「やろう!」として、出来るレベルにはそれぞれ違いが有る様ですので、試験や資格と言う部分では厳正にしながらも、それぞれの取り組みは尊重出来る在り方を心掛けていきたいものです。

10月23日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。冷たい風は吹くものの、穏やかな陽気に恵まれた中、鍛錬に励みます。

今日は運動会が開催されている小学校が2校在り、参座数も少なめ。それでもこの人数が来てくれるのかと、有り難く感じます。また昨年は開催出来なかった学校行事が、徐々にやる方向で進められている事に、社会の空気の変化を感じます。「新型感染症は3年は影響が残る」と言われていますので、来年度ぐらいまでまだあれこれ左右されそうですが、どんな状況であれ、「鍛錬に励む」習慣を心掛ける事で、「生きる強さ」に通じるエネルギーや法則を見出して行く事こそが、「修行」の意義でしょう。「型」やそこに通じる基本の身体操作を伝える中で、日常に活かせる何かを伝えていきたいものです。

今日は高学年率が高かったので、普段疎かになっているウォーミングアップ・メニューを極力じっくりと。多少割愛しながらも、それでも結構時間をオーバーしていたので、4月入門の面々にはなかなか伝えられていなかった事を実感します。雰囲気を和らげたり、解り易く嚙み砕いて説明していくと、雰囲気や良くなるものの水準は下がる傾向が出て来てしまいますが、何処かでそこを補う瞬間を入れ込んでいく工夫が必要になるのでしょう。なかなかに難しいものです。

今日も事前に予定していた修練メニューを中心に、易筋行を進めます。11月に少年八級受験を予定している小3白帯R君の為に、正対構からの「内受突」、「上受突」に通じる動きと、一般三級受験を予定していながらも、「足刀蹴」が苦手な中1I君の為にも、皆に相対での廻蹴と足刀蹴の足の挙げ方の練習方法を伝えます。皆、徐々にながらレベルを挙げているのを感じますし、人数が少ないと上手く出来ない人のサポートをしやすいのも事実。この辺りのジレンマは、常に付きまとう問題ではあります。

学科・法話の時間に入る直前に、火曜日も休み今日も来ていなかった、体験入門中の小1男子M君が、息を切らせて入って来ました。参座しても、然程真剣に取り組むでもないM君ですが、「宿題が終わらなかった」と急いで来る様子を観ると、「やっぱりやりたいのかな」と、少しでもM君が取り組める内容を増やします。が、通常の内容に近付けて行くと、徐々にやらなくなって来ますので、はてさてどうしようと思案のしどころです。「小学1年生なんて、こんなものだろう」とも思いますし、一緒に遊んでいる小学4年生でも、実は中身は似た様なものと言う現実を考えると、M君の様な取り組みの人が、上手く馴染める様な在り方も必要ではあるでしょう。

自由練習の時間では、先週予告しておいた通り、ランダムな組み合わせで、組んだ相手と自分達でやる内容を決める、リアルな「自由練習」を試行してみました。やる前に意識するべき事を座って説明し、緑帯と白帯の組み合わせにして始めたので、なかなかに良い雰囲気でした。これをもう少し人数が多めで、一般と低学年が混ざった状態で、果たしてそれぞれにとって充実した在り方に成るかは怪しいものですが、もう一工夫でなかなか良いものに出来そうです。

作務を終え、皆を見送っていると、体験入門中のM君のお父さんが挨拶に来てくれました。泉田市民館から100m程の距離の場所で飲食店を経営されてますが、先週火曜日はM君は来たがっていたものの、お店の混雑により送迎が出来なかった事情を話してくれました。「どうです?やっぱりふざけてます?」と聞かれる辺りに、御自分の息子さんの普段の行いの中で、どの面を強化したいと思っているかを感じますし、送迎の難しさから正式入門に対しての迷いを抱かれている事も感じます。体験入門期間の延長や、今回の正式入門を見送り、もう少し適したタイミングを選択する事も勧めてみようかとは思いますが、小学生達がM君と関わる事を嫌がってはいない段階なので、私自身M君の意向を聞きつつ、彼が上手く取り組める様な回し方を、準備しておこうかと思います。

 

10月16日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暑さを感じる程の晴天の中、鍛錬に励みます。

およそ1ヶ月前から口にしていた「5分前行動」。これまで、入門者獲得を優先して「遅れての参座も、早上がりもOK」としていて、それはこれまでも変わらないのですが、「時間を守らないのが当たり前」となってもいけませんので、在籍者の意識で変えられる範囲で、「時間を守る努力をするのも、修行の内」と伝えて、暫く経ちます。今日も私が「1番乗り」し、備品の運び込みをして着替えに入るのですが、その頃から車での送迎やお母さんと一緒に自転車で来たりと、続々と集まり始めます。それも今年の4月以降の入門者の方が、「行動の質を高める」事に対する意識・意欲が高い事が、結果に顕著に顕れているので、有り難い事であり悩ましい事でもあります。

集まりも良く、作務の進み具合や終わる時間も早かったので、今日はウォーミングアップから、じっくり始めます。と言って、やっている動きがその後のどの様な技術に繋がって来るかを見せながら進めていると、やはり時間が足りなくなります。それも、技術に対する興味を沸かせ、恐怖心や怯えを減らす為に、若干の「笑い」を交えて行くと、更に進みが悪くなります。技術の水準を下げずに、且つ自発的・意欲的な取り組みの基盤となる様な、修練の雰囲気や進め方もなかなか簡単ではありませんが、取り敢えず現状の空気・雰囲気は悪くはないかなと言うレベルには踏み留まれてはいます。

今日は、学科・法話の時間に9月の昇級試験で少年八級に合格した小2男子A君に、合格証書と黄帯の授与を行いました。当日相手を務めた小3男子R君と共に、「もうちょっと迫力が欲しいかな」との講評を頂いたA君。帯が変わる事を楽しみにもしていましたので、これを一つのきかっけにして欲しいところです。いつも合格証書授与では、「当日の感想」、「次の目標や抱負」、「皆への御礼やアドバイス」を述べて貰うのですが、事前に伝えておいても考えて来ないであろうA君のお母さんに、昨日改めてその事を伝えて御願いしておきましたが、「ノートに書いて考えて来た」と言うA君ですが、結局は立ちすくんで「目を泳がせてごまかす」と言う「いつもながら」の時間と成りました。「ここら辺りの自意識・美意識の無さが、根本的な問題だよな」と思いながらも、A君自身も苦しんでいる様ですし、その姿を隣りで遊びながら観ている体験入門中のM君の姿を観て、「小学2年生で、全ての結果が決まる訳でもないか」と思い、A君には「次の試験に合格した時は、しっかり述べられる様に取り組んで」と伝えました。

鎮魂行後の自由練習では、受身を重点的に。「横転からの起き上がり」、「大車輪」から始めますが、A君の合格証書授与の際に、「自分の試験の時には、どうありたいか。これは自分で考えて」と伝えた「年上の後輩達」も、「これが出来ないと、少年六級は受験出来ないよ」と伝えると、多少意欲も違って来ます。それでも、上手く出来ないと集中力が徐々に薄れて来る人もいます。ここを注意しつつ、出来ていない部分が向上する様に導くのが、「指導者の役目」と言う事でしょう。

キックミットを使用しての当身を終えて、防具を着けての運用法へ。「内受突」の裏と表を連反攻付きで行い、そこから攻者の動きを逆突・順突をランダムにして行い、徐々にレベルアップします。最後には「限定無しで50%で」と行いましたが、最後の1本で黄帯を締めたばかりのA君に突きが当たり、鼻血を出してしまいました。「やっぱり、お互いが上手くなる事を考えてないと怪我するよねぇ。そこはしっかり意識しないと」と皆に伝え、暫く休ませていたA君には、「これから徐々にレベルが挙がって行くから、怪我しない様にしっかりやろう」と伝えました。これから1ヶ月・2ヶ月ででどう変わって来るか。私自身も楽しみにしたいと思います。

10月9日(土)の修練。

本日は、専有道場でのスタート。やや暑いくらいの秋晴れの中、皆が集まります。

今日は久々の行事として、達磨祭を挙行しました。相変わらずの、下準備無しの「出たとこ勝負」の行事運営ですが、取り敢えず時間に余裕をもって出向いたのですが、今年度の入門者は保護者の方も含めて意識が高く、専有道場への集まりが実に良く、今月入門のE君が1番乗り。その後続々と到着し、オートロックを開ける応対で着替える時間も無いくらいでした。

またコロナウイルスの影響で、暫く参座を控えられていた副道院長のNさんも、2度のワクチン接種を終えられたとの事で、今後はコンスタントに参座出来そうな流れに。行事では司会進行や写真撮影も御願いしていますので、実に頼もしい存在の復帰です。

達磨祭の導師法話も、構成は全く考えて来なかったのですが、この2週間程の学科・法話の時間で、達磨と開祖・釈尊の関係性を皆に伝えていた為、何故開祖が達磨を本尊としたのかと言う点と、普段の修練や日常生活において、達磨の「不撓不屈」の精神を活かす事を伝えました。時間に余裕が有った事もあり、多少の脱線や質問に対する応答、エピソードトークの展開と、厳かな雰囲気はあまり有りませんでしたが、逆に普段の修練での法話と同一線上の話でまとめる事が出来、「僕の法話のレベルも、なかなかなものに成って来たな」と自画自賛です(笑)。

場を変えて、易筋行を。今日は7月・8月の小中学校の夏休み期間に行っていた、「夏休み武道体験会」に参加してくれていた小1男子のM君も参加してくれました。体験会期間中は、整列しなかったり部屋の出入り口に隠れていたりした時間が多かったM君。「まあ、この子は真剣にやりはしないだろうな」と思って、程々のレベルでやらせて後は遊ばせていたのですが、本人はそれでもずっと楽しみにしていたのだとか。夏休みが終わり、体験会に参加しなくなって1ヶ月経った頃に、お父さんに「少林寺はいつ行くの?」と聞いて来たそうで。お父さんから御電話を頂き、今月1ヶ月を体験入門期間としました。

聞けば、12月生まれの小学1年生。中身は幼稚園児と然程変わらないでしょう。先日少年八級に合格した小2男子のA君もそうですが、全ての時間に真剣に全力で取り組む事も難しいのでしょう。それを求めてはいきながらも、「出来ない」人間を取り除く事は「人造り」と言う観点からは違うのだろうなと、M君の存在を観て思います。と言って、正式に入門して貰うなら、もう少しやって貰わないと困りますので。「その調子が続くと、あなたの正式入門は断る事になっちゃうなあ」と時々くすぐりながら、少しずつ全力で取り組む時間を増やしていって貰いたいと思います。

今日は、4月入門で久々に土曜日に参座してくれた小4男子のY君の為に、「流水蹴」に繋がる動きを皆で復習しました。新入門のE君や体験入門のM君の、基本レベルの向上にもなりますし、初の昇級試験が少年六級に成る人達にもプラスに成る時間ではあります。早上がりするY君の為に、相対での「流水蹴」を数回反復したら、あとはキックミットを使用しての当身を。久々の参座のNさんは、小5緑帯のH君に任せて、バンバン身体を動かして貰います。道衣を着るのも暫くぶりでしょうし、自分の当身の感覚に満足できる状態では無かったでしょうが、それでも動いているNさんからは、プラスの空気が溢れ出していました。またまだ小学生でありながら、Nさんの当身をミットでまともに受け止めているH君の逞しさにも驚きますし、頼もしさを感じます。

それぞれがどんな取り組みをするかはその人次第ですが、皆で協力して、少しでも有益な空間を創っていきたいものです。

 

10月2日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。心地良い風は吹くものの、日差しのキツイ陽気の中、鍛錬に励みます。

今日は、泉田市民館の直近と2番目に近い2つの小学校で午前中に運動会があったのですが、私自身が市民館に向かう車の中で、日差しの強さに驚いた程でしたので、続々と「ヘトヘトで返って来たので休みます」との連絡が。まあ、そんな時に無理をしても益は少ないでしょうから、ゆっくり鋭気を養うのも良いでしょう。私も、久々の少ない人数での落ち着いた状態での修練を楽しみます。それでも、今月入門の小3男子E君は、運動会を終えた後でもハツラツとした空気で顔を出してくれました。そんなE君の為に、準備運動の前に道衣の着方や帯の結び方を、全員で復習です。

遅れて参座したメンバーも含めて、E君のレベルに合わせながら基本演練を進めます。今日は、「上受」を中心に様々なパターンで習熟を図りましたが、どのレベルの人にとっても、基本は大事なもの。立ち方・構え方や基本の身体操作の土台をじっくりと練り上げます。先週土曜日に、近隣の道院に御邪魔して少年八級の審査をなんとか合格したA君と相手を務めたR君。審査して下さった先生からの「もう少し、迫力があると良いな」とのアドバイスを、どう受け取ってくれたでしょうか。今日見た限りではあまり変化は有りませんが、少しでも昇級試験等の「イベント」を、きっかけとして活用して欲しいものです。

学科・法話の時間には、来週予定している達磨祭に向けて、読本の釈尊や達磨に関連したページを回し読みします。今の緑帯の面々より、白帯組は読本の内容への理解力が弱い様で、これまで何度か読み込んだ内容でも、質問されて答えられる人間の方が少ない状態です。技術面の習熟度を挙げる事も大切ですが、技術を教材としての教えの浸透も欠かしてはいけない面ですので、もう少し強化する必要が有るなと感じます。

鎮魂行を終えての自由練習では、緑帯組は11月のI君の一般三級受験に向けての確認を。科目の履修は終わったものの、10月・11月の間に2度の中学校の定期テストと、コロナワクチンの注射の翌日の為と、半数は休む予定のI君。決して覚えの良い方ではありませんので、参座してくれた時には、より効果的な内容でレベルを挙げておかないといけませんね。

白帯組は、相対での「上受突」に進みますが、初挑戦のE君も戸惑いながら身体を動かします。16時20分になり、E君のお父さんに早めに来て頂き、入門手続きや法人の区別等の説明の時間を取りました。穏やかで理性的な雰囲気の有る御両親ですが、入門前に書き込んで頂くプリントにも、それを感じさせる内容や言葉が綴られていました。修練時には、常に素直で意欲的に取り組んでくれるE君ですが、家では「やんちゃ」で言う事を聞かないとか。本人はもちろん、御家族にとっても有益な取り組みをして貰える様に、少しでも良い支えをして行きたいところです。

E君のお父さんに説明をしている間、白帯組は「天地拳第一系・単演」にチャレンジして貰いましたが、小5白帯のH君の奮闘により、E君も5の動きまで踏襲出来ました。説明の時間が長くなり、相手の動く時間を奪ってしまいがちなH君。「まずは、動け!」と度々伝えますが、今回は全く頼りに成らないA君・A君コンビを他所に、E君と一緒にひたすら動き続けてくれました。特に、E君が言われた動きを出来た時の、「出来たよ!凄い!」と意識的に褒める言葉が出せるところに、「良い先輩」に成れそうな片鱗を見せてくれます。技術面でも人間性でも、本人が求めていなければ何も伝わらないでしょう。「やる気を引き出す」事にも注力しながらも、皆で協力して、「自ら求めて行動する」空間を創っていきたいものです。

9月25日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。若干の蒸し暑さはあるものの、心地良い風の吹く中、鍛錬に励みます。

最近、作務に対する取り組み方が、随分良くなって来たなと思っているのですが、参座時刻に関しても、もう少し意識を向上させたいと思い、今日の学科・法話で「5分前行動」的な話をしようと考えていたのですが、今日は何故かほとんどの人が、13時になる前に到着すると言う集まりの良さ。たまたまなんでしょうが、何事も出来る出来ない以前に、「やろう!」と意識する事が第一歩でしょうから、修練に対する心構えを整えると言う意味でも、時間に対する意識も高めて行きたいと思います。

今日は、夜に小2男子のA君の少年八級受験を予定している日。充分な心構えが整っているとは言えない状態ですが、少しでも良い影響の残る様な試験にしたいところ。その最終チェックの時間ですので、少年八級の科目や挨拶や返事、立ち方・座り方を全員で復習しました。道衣の着方や帯の縛り方も、時折確認しないといけないでしょうから、良い機会と言えば良い機会です。上の階級の人達が、その瞬間に何を掴み取るかは、その人次第。少しでも何かを掴んで貰おうと、声掛けをします。

今月は専有道場での道院修練を割愛しましたが、10月は達磨祭を挙行したいですので、学科・法話の時間には「釈尊・達磨・開祖」について書かれているページを読む予定でした。が、正座から安座に移行する事が出来ない人がいた為、その時間が取れず。「5分前行動」の話だけして、夕方に昇級受験の為に再度集まるA君と、その相手を御願いした小3男子R君に、自分の家からここまで何分掛かり、その時間に出る為には、自分がいつまでに何を準備しなければいけないか、自分で考えて行動する様に伝えました。他の人にも、来週の参座においてそこを意識する様に伝えましたが、果たして何人が行動に顕してくれるでしょうか。

自由練習の時間には、年3回の割り振りの有る泉田会館の清掃を行いました。一般の参座が無い状態ですので、トイレの床磨きまでは出来ませんでしたが、皆が積極的に行動してくれたお陰で、短い時間で多くの箇所の清掃をこなせました。地域の公的施設を使用出来る事をしっかり感謝すると共に、他の人達と気持ち良く共同利用出来る様な振舞いや取り組みを、心掛けて行きたいものです。

自由練習後半は、試験科目の習熟の組2つと白帯組に分けて。蒸し暑いのか、あまり動いていない私自身も下のシャツがびっしょり濡れている状態でしたので、それぞれの組み合わせで、集中力の無い取り組みが目立ちましたが、極力それぞれに任せて、口出しを修正のアドバイス程度に抑えました。習熟度自体にはマイナス面が多いですが、それぞれが考えて意識して行動してこその、「自発的・意欲的な取り組み」でしょうから、「我慢」して見届ける事も必要でしょう。最後の振子突の際の気合いは相当なものでしたので、これに技術レベルの向上も、何とか組み込んで行こうと思います。

9月18日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。台風の影響の残る雨風の中、鍛錬に励みます。

今日は、月初めの予定では専有道場での道院修練の日でしたが、昨日の段階で「台風が、午後に東海地方に最接近」との情報もありましたので、泉田市民館からのスタ-トに変更しました。簡単に「やらない」と言う判断を下すのは、「行動する」事で己れを変えて行く事を目指すには、かなりの精神的なブレーキに成るであろう事をしっかり認識しつつ、保護者の方々に無理の掛からない協力の範囲を、的確に見定めておく必要もあるでしょう。送迎や行事への協力は無理を掛けず、修練内容では身体面・精神面で意識的に負荷を掛けるぐらいが「適度」でしょうか。

今日は、久々に4月入門の小4男子Y君が土曜日に参座してくれました。4月から秋口まで、ほぼ毎週親子でキャンプに出掛けていて、毎週火曜日のみの参座に成っており、恐らく他の同期入門より大幅に進歩が遅れるだろうと思い、お母さんに協力を御願いして、週1回は自宅で自主練を行い、動画のやり取りで補填をして来ましたので、何とか他の人と同じぐらいのラインで修練に参座出来ています。「強く成りたい」と言う願望は、人一倍強いY君ですので、先日各自で購入して頂いた防具も、大いに活用してやる気を引き出したいものです。

そのY君と、昨年11月入門の小4男子A君は、自分の身体の状態を客観的に点検するのが苦手なタイプ。2人、そして体験入門中のE君の為に、基本演練で「開退」の反復に時間を割きましたが、体験入門のE君よりも、A君やY君の方が指導における難度が高いのが、悩ましいところです。様々な工夫を凝らして、少しでも進歩出来る様な修練内容にしつつ、結局は本人が「上手くなるぞ!」と思って、その為に意識するべき事を意識しなければならないでしょうから、説明の度に他所見をしている2人には、「他人に注意されるんじゃなくて、自分で気を付けて」と、繰り返し伝えるだけですね。

学科・法話の時間では、専有道場で使用する予定だった「あ・うん」を活用して。私の道院設立の為の11年前の道院長研修会同期の方が、群馬県で道院長として頑張っていらっしゃいますが、半年ほど前に群馬県教区でもポータルサイトを構築されるとの話を伺っており、今日の午前中にサイトを拝見したのですが、今回の「あ・うん」ではその群馬県教区の関係者の方の名前が、多く掲載されていました。日本全国に、修行に励む仲間が存在する事をしっかりと在籍者にも伝えて、その頑張りから少しでも刺激を受けられる様な意識付けをして行きたいものです。

鎮魂行後の自由練習前半では、3つにグループ分けして習熟を図ります。来週初の昇級試験を予定している小2のA君は、今日は緑帯組と科目の確認を行いましたが、自分より上手な人とやると、それなりに上手く見えるのが不思議なところ(笑)。来週の試験では、後輩の小3白帯R君に相手を御願いしてありますので、A君の真価が問われるところです。

白帯と体験組は「全転換」を行いましたが、前段階の動きはやって来たものの、正式な説明を初めて受けるY君とE君は、若干苦戦します。特に、同期が自分よりやる事を理解している現実だけで、少しショックを受けていたY君は、すぐに正確に出来なくてマスクの下で涙を浮かべています。自宅修練でも、お母さんから度々「上手く出来なくで泣き出して撮影が出来なかったので、時間をおいて撮り直しました」との御話を伺っていましたので、「あなた、強く成りたいんじゃないの?!」と聞くと、「強く成りたいです!」と答えますので、「だったら、上手く出来ないぐらいの事で、ビソビソ泣いとんじゃねぇ!」と鞭を入れます。最終的には体験入門中のE君を含めて、一緒に取り組んでいた仲間に励まされて、何とか動きを把握出来る段階まで来たY君。次の火曜日には、まっさらに忘れて来るでしょうが、諦めずに取り組む事・仲間と共に協力して励む事・自分が励まされるだけではなく、周囲の力に成れる存在を目指す事を、学んでくれたらと思います。

自由練習後半では、「お待ちかね」の拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。今日はY君が忘れていた「転身蹴」の反復から入って、連反攻~攻守限定無しまで進みましたが、A君やY君の様に「型稽古」が苦手なタイプ程、ノリノリで取り組みます。「基本を無視して、乱稽古に夢中になる事の無い様に」との昔からの戒めを踏まえつつ、終了前のテンション挙げには大いに活用出来ます。最後の上段突6本の気合は、「実に素晴らしい!」とついつい口にしてしまう程のノリでしたので、良い雰囲気で締めくくれたのかなと思います。少しでも、それぞれが自発的に意欲的に取り組める様に、あれこれ工夫していきたいものです。

9月11日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。雨が強く降ったかと思えば、快晴となりぐんぐん気温が上がる不思議な気候の中、鍛錬に励みます。

7月・8月の小中学校の夏休み期間中、平日の修練日を「夏休み武道体験会」として、近隣地域からの体験者を受け入れていたのですが、その参加者の1人である築地町在住の小3男子E君が、正式に入門を希望してくれました。9月中を体験入門期間として頂き、今日初めての土曜日の修練への参座です。運動能力もそこそこあり、何より素直な性格と話の聞き方の良さが有るので、説明を聞いた後の身体の動かし方の進歩が、既に入門している人よりも高いぐらいのものがあります。それだけの意欲と興味を少林寺拳法に対して抱いてくれていますので、大事に育てて行かないといけませんね。

体験者がいる時は、修練の内容も平易なものになりがちですが、1ヶ月強週1回参座してくれていたE君には、新しい内容も覚えて貰おうと、少し難しい事にもチャレンジして貰っています。それにより、今月初の昇級試験を予定している小2のA君や、今月の一般三級受験を11月に延期した中1I君の習熟の為の内容も組み込む事が出来ます。今日は基本演練では、上受と順突・順蹴を様々なパターンで織り込みました

学科・法話の時間には自己紹介もして貰いましたが、刈谷市北部に在る小中学校7校の内の5校に分かれて、ちょぼちょぼとながら在籍者が居てくれるのは有り難い事で。今回のE君は、4月入門のR君と学年もクラスも同じであると言う事もありますので、お互いが刺激し合って進歩してくれると良いですね。また3年前の地区長さんの御力添えで、近隣の一ツ木町でも回覧板で告知させて頂ける事に成り、更にその一ツ木町の地区長さんからの口添えで2年前から回覧板告知が実現した築地町から、数多くの問い合わせを頂いています。自分達の「為すべき事」にしっかり取り組みつつ、既存のコミュニティと連携を取る事も、布教活動・普及拡大の両面から見ても、重要であると感じます。

キックミットでの当身、鎮魂行を終え、暫しの休憩を挟んで、自由練習へ。4つのグループに分け、各単位での習熟を図ります。それぞれの組み合わせで万全の取り組みとはいきませんが、それなりにコミュニケーションを取って進めています。今日は、いつもはスイミングに行く為に15時で早上がりをするR君が、最後まで参座出来る日でしたので、先月混入して貰って1度も使っていなかった拳法とすね当てを使用する内容に。相手の攻撃に対して、順突・順蹴でカウンターを取る練習を組み込みました。その間合いとタイミングを反復しておいて内受突に入ると、精神的にも体裁き的にも少し余裕が出来ます。その後の攻撃を限定しての連反攻に進むと、皆の動きもスムースに成って来ますし、何よりテンションが挙がって来るのが良いところ。最後の上段突での気合い出しも、かなりの気持ちの張りが出されていました。

各種事情で、まだまだ十分な修練が確保出来る訳ではありませんが、それぞれの環境で「精一杯取り組む」事こそが、「修行」の根幹であろう事を考えると、この「気合い出し」のレベルを少しでも高めて行こうとの想いを強くし、帰路に着きました。

9月4日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。9月に入り、徐々に涼しさを感じる様になった季節の移り変わりを感じながら、鍛錬に励みます。

気温も然程上がらず、程良い風も吹いていたので、「今日は、冷房代を使わずに済みそうだな」とほくそ笑んでいましたが、今にも雨の降り出しそうな曇り空から及ぼされる湿気で、どんどん蒸し暑さと不快指数が挙がっていき、結局空調設備に100円玉を入れる事に。窓を全開にした状態ながら、冷房を効かせてより快適に動ける状況を作りましたので、その分しっかりと習熟度を挙げて行きたいものです。

今日は、易筋行の順番を丸っきり変えて、スタートからグループ分けをしての「全転換」の復習と、「半転換」の指導を。2つのポイントを伝えた後に、緑帯3人を中心に進めて貰いますが、それぞれの組み合わせでコミュニケーションを取り、工夫をしながら取り組んでいます。後は、アドバイスを貰っている側の白帯組が、自分が「伝える側」に立った時の事をイメージ出来ているかも需要ですが、徐々にながらその意識も育んで欲しいものです。

今月末に、小2のA君の少年八級の審査を予定していますが、その前の学科宿題で若干手こずっています。再提出となる今日も、先週再度説明した事とは全く違う内容で提出して来ましたが、違う観点から見れば「よくこの内容でこれだけ書けたな」と驚く部分もあり、再々提出にはなったものの、今月末の審査を正式に決めようと思います。その審査当日までに、そもそもの話の聞き方や取り組み方の面で、もう少し質を高めていかないといけないなとは思いましたが、上手く本人の意識を高めつつ、周囲の面々にもサポートの練習をしてもあろうと思います。

このA君同様に、現在週1回しか参座していない面々には、家で「自宅修練」で習熟度を挙げる様に伝えてありますが、週2回参座している小4白帯のA君にも、家で再確認した上で、次の参座に備える様に伝えました。昨年11月に入門し、そろそろ1年が経ちますが、自分自身の身体の動きを客観的に意識し、左右や前後の区別を判断する事が極度に苦手なA君は、少年六級受験の為に履修する必要の有る科目を、名前だけで瞬時に判断出来ない状態のままです。時間が掛かるなら、他人との競争ではなく自分のペースに適した時間を掛けてくれれば良いですが、本人に聞くと後輩に抜かれていくのは嫌な様でしたので、「他人に指示された事をただやるのではなく、自分に必要な事は自分で考えて、自分で取り組む様に」と伝えましたが、どの程度響きましたか。「自分のやりたい事」しかやらない傾向が強いA君ですが、手にしたいものがあるなら、それに必要な精進はして貰う事にしましょう。

自由練習では、各習熟度に合わせた組み合わせで。9月受験予定を11月以降に延期した中1緑帯のI君も、8月中に小5緑帯のH君と詰めて科目を進めたので、段々一般三級を受験するに相応しい動きには成って来ました。小4A君と同様に、自分の動きの客観視や、左右前後の判断が苦手なI君ですから、こちらも時間が掛かりますが、逆に茶帯目前まで高めて来られましたので、A君にも可能性は有るでしょう。「自分が苦しんだ分、同じ様に苦戦しているA君に、してあげられるアドバイスはする様に」と、I君には伝えましたが、今後は自分のレベルアップだけえなく、後輩への指導でも質を高めて行って欲しいものです。

自由練習後半では、拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。8月頭の「強化練習2021」の後に、各自の負担で防具を購入して貰いましたが、皆着けて練習したくて、ウズウズしているのが見て取れます。また易筋行の中でも、運用法や乱捕りを皆が好みますので、怪我の無い様に気を付けつつ、技術の向上を楽しんで行きたいと思います。

8月28日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。ぶり返して来た暑さと日差しの強さを感じながら、鍛錬に励みます。

愛知県も「緊急事態宣言」の対象地域と成りましたが、施設も20時までは使わせて頂けますので、有り難い事です。いつ何時、各方面からの制限が掛かるかも判りませんので、感染防止にも留意しつつ、「やれる事」はやれる内に精一杯やっておきたいところです。

感染防止の努力と言っても、やれる事は皆やっているのでしょう。私自身も、肌が弱くマスクの紐で耳が裂けて血が滲んで来ている状態ですが、何とかマスクをし続けていますし。普通に整列していても、2m以上の間隔が空いてしまう在籍者しかいませんので、そちらの方が運営費的に「緊急事態」ですが、逆にその少ない人数を、更に精査して絞り込みたい欲求にも駆られます。

今日も割りと自発的に取り組めていた作務が早めに終わったので、「後で全転換を発表して貰うから、不安な人は先輩に確認しておいて」と伝えて、スタートまでの時間を各自で過ごしますが、先週土曜日に休み、火曜日にも時間が取れずに一度もやれなかった小3白帯のR君が、同期の小4白帯Wちゃんに聞きながら、少しでも出来る様にしようと取り組んでいるのに対して、先週最も理解度の低かった小4白帯のA君は、自分が出来ないであろう事を理解した上で、復習もせず先輩に聞こうともせず、ただ繰り返しお茶を飲んで時間を潰して、「現実逃避」しているだけと言う有り様でした。ウォーミングアップ前にいきなり全員でやってみると、結局出来なかったのはA君だけでしたので、「出来ない事が判っていて、何故何もしなかった?それで『やる気が有る』と言えるか?」と問います。「自分で考えて、自分で行動する。その自分を以て、周囲と協力する」と言う修行に取り組む姿勢の根本を説きましたが、果たして何が伝わったでしょうか。

最近活用している、各自の科目の履修を踏まえた上での、易筋行や学科の事前計画ですが、「時短修練」に成ると徐々に遅れが増えて来ます。それでなくても、各自の習熟のスピードによって思う様には進まず、反復の回数が増えれば更に遅れて来るのですが。遅れている事が理解出来れば、出来る様になるまで反復するだけですし、その援けに成る様な修練メニューの考案をする等の工夫をするだけですね。

今日も、予定していた「半転換」・「前受身」・「防具を着けての運用法」には進めなかったですが、時間を掛けて「鈎手守法」を反復し、緑帯組はそのまま科目を進め、白帯組は「小手抜」に進みます。緑帯組も一般三級の試験に向けての習熟を図る組と少年五級科目を進める組に分け、白帯組も結果的に「鈎手守法」を終えられない組と、「小手抜」の抜き方のコツを伝えられる組に分かれて行きましたが、「各自のペース」に適した進み方と言えば、そうなるでしょう。その中で、少しでも「技術の面白さ」を感じて貰おうと、それぞれの組に合わせて課題とコツを伝えて行きますが、その後目を輝かせてテンションを挙げて取り組む組もあれば、集中を途切れさせて習熟の進まない組もあります。それぞれに合わせて支えていくだけですが、限られた時間と機会を得て修行に励み、その後の人生に繋げて行く事が目的ですので、それに繋がる意識だけは植え付けておきたいもの。

最後の全員での気合い出しでは、良い兆しは見られました。このテンションを、少しでも各自で維持して貰いたいものです。