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Shorinji Kempo

6月6日(土)の修練。

コロナウイルスに関連する「緊急事態宣言」により、3ヶ月程修練形態に変化が有りましたが、6月より「集会」での修練を再開し、本日も午後より泉田市民館で修練を行いました。

感染防止の為に、「3密」を避けた修練方式を意識していかなければいけませんが、ふと考えてみると、以前の修練から普通に2mの間隔が空いてしまう「過疎」状態だった訳で、そちらの方が余程大きな問題と言えそうです。

とは言うものの、感染してはいけませんから、密接しなくても出来る様な練習方法の考案や、受身や足刀蹴の様に、あまりやれていなかった部分を強化する期間として、有効活用していきたいものです。

今日は6月の第一土曜日という事もあり、毎年6月から開始している泉田子供会さんを対象とした「少林寺拳法体験会」もスタートです。子供会行事も軒並み中止になっており、「マスク着用や、参加前・終了後の体温測定をして頂けるなら」との「条件付き」でも、役員さんから「是非、開催して下さい」と言って頂けました。今日は、3月まで体験入門していて、4月から最寄りの小学校に転校して来たS君・Sちゃん兄妹が1番乗りで参加してくれました。

4月に入門には至らなかった2人ですが、「体験会」だけでも参加してくれるなら有り難い事ですし、この2ヶ月程行ってきた「通信教育」の様な修練の在り方からヒントを受け、週1回しか参座出来なくても、入門・進歩して頂ける様なサポートの方法も、イメージ出来ましたので、今日は事前に二人の為に、7月の体験会までの「自主練習メニュー」を作成して、渡しました。

「次来てくれる時まで何もやらないと、次も今日やった事の復習だけで終わっちゃうでしょ。これをやって来てくれたら、次はもっと高度な事をやってもらえるから」と伝えると、目を輝かして身体を動かしていました。3月の時には、やや難しい事・出来ない事に対する「恐れ」が強かったS君ですが、今日は「学科・法話」の時間の前に、座布団を使用しての腰の立て方を皆でやり、「動いていない時ほど、自分の姿勢に気を付けて」と伝えると、姿勢を整えようという意識が、最後まで持続していました。3月までにやっていた突き蹴りや、「転身蹴」に繋がる動きを復習し、鎮魂行で体験会を締めましたが、はたして次回の体験会までに、自主練をやってくれるでしょうか。

15時半からは、入門している人を対象に、各自の動きを高める練習を。2ヶ月ぶりの「集会」での修練を1週間掛けて慣らして来ましたので、徐々にながらペースを挙げて行きたいところです。暫くは「お茶の時間」は控える事にしましたが、作務を終え、皆にお菓子を配って、久々の土曜日昼間の修練を切り上げました。

4月4日(土)の修練。

1ヶ月お休みした刈谷北道院の修練も、4月より再開。暖かい陽気の中、泉田市民館に集います。

愛知県内では、まだまだコロナウイルスの感染拡大が止まらない状態です。来週から、小中学校の新年度が始まりますが、本山からの通知もあり、いつ道院活動が停止に成るかも判らない状況ですが、だからこそ集まれる今の時期に伝えられる事を伝えておこうと、修練を組み立てます。

豊田市で感染者が出ている事もあり、W先生とHさんは暫くお休みされる事に成り、松平スポーツ少年団支部は動画配信によって、部員さん達への指導を進めて行かれるとの事。動画配信等の知識・技術を持たない私としては、今のうちに家で一人で出来るプラクティス的内容を伝える時間を多く取りました。元々ウォーミングアップの時間には、そんな動きを多く取り入れていましたが、いざ集まる事が出来なくなった時には、それらの事を復習して貰おうと考えています。

今日は3月中お休みしていたKちゃん・R君姉弟が、久々に参座してくれました。小中学生の中心的存在である彼らが来てくれると、内容は同じでも進み方が少し締まります。やはりそれぞれの存在によって、多くの面で助けられているのだなと再認識します。

このKちゃん・R君と3月に少年五級に合格したI君と小4少年七級のH君の4人には、4月からの1年間で二つ昇級試験を受験出来る様に、自分で進み具合を管理し、自分で何月に受験するか決める様に伝えました。自主性・主体性を養い、より意欲的に取り組んで貰いたくて伝えた事ですが、露骨に嫌そうな顔をする人もいれば、目を輝かして「7月と1月に受けます」と早々に伝えに来る人もいます。それぞれの特性を考慮しつつ、良いサポートが出来る様にしたいと思います。

今日は16時から、2月3月に体験入門してくれていたS君・Sちゃんのお母さんに、入門手続きについて説明する予定でしたが、スタートから二人が現れません。今日は来ないのかなと思っていましたら、16時前に皆さんでいらっしゃったので、Nさんに全員を任せて、いざ説明をと思いましたが、平日に他の習い事が重なって、参座回数が少なくなる兄のS君がSちゃんより上達が遅くなりそうとの事で、その事でS君が意欲を失くし、今回は正式な入門を見送る事と成りました。当初より、兄のS君の精神面を強化したいのだろうなと感じる面は有りましたので、だからこそ週1回しか参座出来なくても、入門する意味はあるとは思いましたが、お母さんとのやり取りをしているS君の姿を見て、「これは、今回入門させても意味は無いな」と思い、「またやる気になった時は、いつでもおいで」と、伝えました。二人で揃って「2ヶ月有難うございました」と挨拶してくれましたし、6月以降の泉田子供会対象の「少林寺拳法体験会」の話をしたら、参加を希望してくれていましたので、「入門していない関係者」として関わってくれれば、それだけでも有意義です。引っ越してきたばかりの彼らと、同じ小学校に通う事に成るR君やMちゃんに、「転校したばかりで寂しいだろうから、顔見掛けたら声掛けてあげて」と伝えると笑顔を見せてくれていましたので、今回の体験入門がS君・Sちゃんの今後に、良い影響を残す行いに成ってくれる事を願うばかりです。

3月28日(土)の自主練習。

本日も、修練をお休みして、希望者のみの自主練習を。強めの雨が降っては止む天候不順の中、鍛錬に励みます。

コロナウイルスの影響も、なかなか収まらない状態で、少林寺拳法の行事開催も中止・延期が頻発しています。愛知県での小中高校の休校措置も、春休みまでで終了しそうですので、そろそろ4月以降の道院活動も視野に入れて、あれこれ段取りをしておきたいところです。

3月8日に開催予定だったR君・I君の准拳士初段受験も、5月17日まで延期に成りました。二人のテンションは完全に間延びしていますが、逆に充分過ぎる程の準備時間を取れましたので、もう一つ上の段階に挙げてから受験が出来る様に、雰囲気を締めておこうと思います。また2月・3月の体験入門者受付期間に参加して下さっていたSさん・S君・Sちゃんが、いずれも4月からの正式入門を希望して下さっていますので、法人の区別や手続きに関する説明を的確に行い、実りの多い修行の空間を提供していきたいものです。

これまで同様に、習熟度に違いの有る少人数の集まりでの修練が継続していきますので、3月を丸々休んだ方も含めて、着実な進歩・成長を促がせる様な在り方を、模索していきたいものです。

今日は、先週Nさんが基本演練でやって下さっていた内受の動きの延長で、修練全体を構成。S君・Sちゃんでも出来る動きを全体で高め、途中からグループ分けして、基本演練も習熟度毎に行う方式で進めます。全体の「和」を構成しつつ、個々のレベルも挙げられる。そんな工夫を常にしていきたいものです。また、「解らない事をやっている」と思うと、途端に思考の回路をシャットダウンしてしまう傾向の強いS君。「出来る事」を「出来る」と実感する瞬間を積み重ねていこうと、今日は私が長めに付き、「腰を立てる事」、「膝を絞る事」、「肘を外さない事」と、ひとつひとつ伝えていきます。当然すぐには出来ませんが、出来ていない事を改める様に指摘した瞬間の取り組みが、先週までとは全く違っていました。「成功体験」を積み重ねて自信を深める。そんなタイプの典型なのかなと、手応えを感じます。

法形演練では、私が初段受験組・Nさんが色帯組に付いて科目を確認し、鎮魂行後の自由練習では、土曜日出勤明けのW先生・Hさんにも初段受験組に混ざって頂き、初段科目の習熟に務め、Nさんには色帯組の内容にもバリエーションを付けて頂きました。学科・法話の時間や鎮魂行でも、後輩の世話をする事や手本を示す練習も行い、修練終了後の作務に至るまで、一貫した流れの中で自主練習を進められたように思います。

今日は終了後の居残り練習は無しにしたのですが、4月中も施設の利用制限により松平スポーツ少年団支部の活動休止を継続されるW先生・Hさんとあれこれ相談を。内容も修練の補填から「伝道の在り方」に至るまで多岐に渡り、気付けば19時半を過ぎていました。途中、来年度の地区長さんが用事でいらっしゃり、更にその用事を終えられて先に帰られる程でしたが、一切利用制限を受けずに泉田市民館を活用出来る環境の有り難さを痛感しつつ、帰路に着きました。

3月21日(土)の自主練習。

本日も、通常の刈谷北道院の修練をお休みし、希望者のみ参加の自主練習を。春を通り過ぎ、初夏を思わせる昼の気温の中、鍛錬に励みます。

今日は、今月開催予定だった地区合同昇級試験が中止に成り、刈谷北道院設立以来初と成る、単独開催により私自身が門信徒を審査する日です。普段と違う場所で、他所の先生に審査して頂くという「非日常」の中で、昇級試験合格を手にして欲しいが為に、今まで近隣の先生方に御願いして来ましたが、それと同等の「収穫」を手にして貰える様な段取りをしなければいけません。

その時間はNさんに自主練習全てをプロデュースして頂こうと、事前にそう御伝えしておいたのですが、木曜日の仕事中に出られなかった未登録の番号からの着信が。この時期ですので、「見学希望者からの電話だったら、勿体無かったなぁ~」と思っていたのですが、今日の午前中に同じ番号から再度掛かって来ましたので、慌てて出てみると、やはり見学希望者からのお問い合わせでした。今日が通常の修練をお休みした上での「自主練」である事も御伝えしたところ、「子供達がどう言うか判りませんが、顔は出します」とのお言葉が。早速Nさんにも、「多分、見学希望者がいらっしゃるので、出来れば一緒にやって貰って下さい」とメールしておきました。

泉田市民館に到着し、掃除機を掛けていると、Nさんを始め、体験中のSさん・S君・Sちゃん兄妹と共に、普段なかなかスタート時間に間に合わないMちゃん・Mちゃん姉妹が、少年六級受験の為に、お母さんから早く送られて到着しました。ウォーミングアップの時間は私が指揮して、見学者の方を待ちましたが、なかなか現れません。時間も来ましたので、皆に協力してNさんを支えて練習する事を伝えて、隣りの泉田会館に移動しようとしたところ、駐車場に止まった車から、大勢の来客が。「子供達」との言葉を聞いていたので、「多分、2人兄弟くらいかな」と予想していたのですが、2人のお母さんに連れられた4人の子供達が到着です。「いや~!いきなり体験者7人の混ざった練習は、Nさんにはキツイか?」とは思いましたが、今後もNさんにはちょくちょく修練全体の指揮をして頂くつもりではありましたので、少し応対してそのまま丸投げで泉田会館に移動しました。

泉田会館に移動しての審査は、あまり時間を掛けず、普段私が地区の昇級試験で行っている様に、「淡々」と。後のアドバイスとして、不備の有ったところをメモをして進めましたが、それぞれに「頑張って準備して来たんだなぁ」と思わせる部分が多く観られました。特に小6女子のMちゃんは、普段から大人しく無口なのですが、どんどん気合が大きくなる気持ちの充実ぶりを見せてくれました。また少年五級を受験したI君は、普段のタラタラしたノリと違って、キビキビした突き蹴りと気合で、「本番に強い」所を見せてくれます。が、「前受身」になった途端、頭が真っ白になったのか、一切動けなくなるI君。ついさっきやれた事・やっていた事を、一切解らなくなる傾向の強いI君ですが、試験後に送った「普段の練習を、本番だと思って準備しておかないと、今日みたいな状態になった時に、何も出来なくなるよ」との言葉をどう受け止め、今後にどう繋げてくれるでしょうか。

試験を終え、泉田市民館に戻ると、Nさんが見学者4人も交えて、「学科・法話」も進めて下さっていました。見学者4人を確認すると、4月からの3年生であるお姉ちゃん2人と、1年生となる弟妹の2人で、先に体験をスタートさせていたS君・Sちゃんと、全く同じ学年・同じ学校と成ります。これをきっかけにして、学校や近所でも仲良く成ってくれれば有難い事です。

また1年生になる男の子は、一ヶ月程前に見学者名簿に名前を残してくれた新1年生の男の子と、友達だという事で。その男の子は、お祖父ちゃんに連れられて少しだけ見学していたのですが、ホールにも恐る恐る入って来る様な感じ。お祖父ちゃんに当たる方は、私の近所に住まわれていて、私が小学生の頃から顔見知りの「ご近所さん」なのですが、お孫さんが3歳くらいの頃から「入門はいつから出来るの?」と、聞いて下さっていました。お孫さんは乗り気ではなかった様ですが、また夏前にでも声を掛けようと思っていましたら、今年から地区の役割りも担われている様で、16時くらいにホールの外に。体験している男の子を見て、お孫さんの友達だと気付かれ、「一緒にやろうか!」と声を掛けてらっしゃいました。

今日は鎮魂行を割愛して、「自由練習」では体験者用の逆突・逆蹴の反復を。またNさんにそれまでの時間で何をやったかを確認し、やっていなかったキックミットを使用しての当身も行いました。体験者4人の中でもお姉ちゃん2人は、「強く成りたい願望」が旺盛な様で、説明もしっかり聞きながら、不慣れな動きを精一杯やってくれます。後半は3つにグループ分けし、4月5日の准拳士初段受験が5月17日に延期に成ったR君・I君が、土曜日出勤明けのW先生と初段科目の習熟を。Nさんに色帯組に付いて頂き、「逆小手もどき」と「送小手もどき」を。私が体験者6人と一緒に、突き蹴りの反復を行いました。

体験者が「また次も来たい!」、「少林寺拳法をやりたい!」と思ってくれたかは判りませんが、その時その時で全員が「精一杯、全力で」やっていられるかが、まずは重要でしょう。コロナウイルスの影響で、新入門者獲得の時期に活動が停滞してはいますが、帰りに4人がひとりひとり思い出した様に、「有難うございました!」と合掌礼をしに戻って来てくれた姿に、かすかな「今後の期待」を抱き、帰路に着きました。

 

3月14日(土)の自主練習。

本日も泉田市民館での修練をお休みして、希望者のみの自主練習を。かなり暖かくなった気候を楽しみながら、鍛錬に励みます。

3月頭から刈谷市の小中学校も休校した為、2月から体験に来てくれていたS君・Sちゃん兄妹もお休みしていたのですが、午前中に二人のお母さんから御電話を頂き、体験参加して良いかの打診を頂きました。二人共、休校で時間を持て余していたのでしょう。若干眠そうな雰囲気ながら、徐々に雰囲気にも慣れていきます。S君は、4月からの引っ越しに伴う転校で、3月しか今の学校の友達と過ごす機会は無かったので、急な別れは悲しかったとの事。身体を動かす事で、少しは気が晴れると良いですね。

今日は基本演練では、少し普段と趣向を変えて。有段者がNさん・W先生・私と3人居て、初段受験を控えた組・緑黄帯組・体験者組と、それぞれの水準に差が有ったので、1枠を10分程に区切り、3人の有段者に対し、3つのグループがローテーションし、「突き蹴り受け」、「運歩・移動稽古」、「自由」の3つの内容を行いました。伝える側も、それぞれの水準に合わせた「引き出し」がどれだけ有り、限られた時間をどうプロデュースするかの訓練に成りますし、受け取る側も、それぞれの枠に集中し、吸収する訓練にも成ります。また短時間回る為に、飽きが来ない良さも有ります。時間を掛けて、深く高く積み重ねるやり方を主としつつ、時折は挟んでおきたいやり方ではあります。

法形演練では、試験に向けた習熟を中心に行い、鎮魂行後の自由練習では、連反攻を意識した運用法を。S君・Sちゃんには見学して貰おうかとも思いましたが、ややメンタル面の弱いS君に、今日はちょっと強めの刺激を受けて貰おうと、二人にも入って貰い、上段攻撃やそれに対する防御・反撃を試みました。相手をしている先輩達も、なかなか上手に加減をしていて、二人共それなりに上手くこなしていました。

自由練習後半は、一般4人で初段受験に向けた習熟を行い、小学生達は私が付き、座布団を使用しての受身の練習や、動きを付けた筋トレメニューを。筋トレメニューも、その場その場の思い付きで、アレンジを加えていくと、その時々の良い効果が表れます。色々試し過ぎて、「お茶の時間」がかなり短縮されましたが、引き出しや幅が彩りを増して来ている手応えが有ります。

作務を終えた後は、運用法の戦術組成を兼ねた居残り練習を。今日はR君・I君と共に、W先生にも入って頂き、4人でローテーションをして行いました。W先生も、松平スポーツ少年団支部のお休みが長く、運動不足気味なので、嬉々として動き回ります。W先生も転職活動が実り、週明けから新しい職場に働きに出られますが、隔週で土曜日出勤があるそうで、今まで以上に参座する事が困難に成るでしょう。居残り練習や、「一般のみの易筋行」も有効活用し、実りの有る時間・空間を手にして頂きたいものですし、私もその支えをしていきたいところです。

 

3月7日(土)の自主練習。

本日も泉田市民館での修練をお休みして、自主練を。4月に延期になった昇格考試の為の習熟と、休校により運動不足になっている小中学生のストレス解消の為に、希望者のみで集まり、鍛錬に励みます。

明日3月8日(日)に開催予定だった昇格考試が4月に延期され、来週15日(日)に開催予定だった地区合同昇級試験は、中止となって、今月中に私が審査する事と成りました。延期に成った分、気が抜けてしまわない様に引き締めつつ、当日学科の準備等、高めておきたい部分は高めておこうと思います。

動きを豊富に付けたウォーミングアップの後は、基本演練で突き・蹴り・受けの反復を。単独で動きを高め、相対で受けた感触を煮詰めます。単独でしっかり高めておかないと、満足に動けませんが、自分一人の動きだけでは、法形は高まりません。どちらの感覚も大切にして、易筋行をとらえていきたいものです。

「学科・法話」の時間では、慎重に考え真剣に取り組みつつも、結果・状況を悲観せず捉える事を説きました。ウイルス関連のニュースでも、己れの置かれている境遇に悲観して、短絡的な行動に出た方の話も出て来ました。「極限」状態を招かない知恵・冷静な判断力を養うと共に、いざその境遇に立ってしまった時に、悲観せず簡単に諦めず、何とか切り抜けようとする「闘争心」を養える修行を目指したいところです。

法形演練では、試験に向けた習熟を進め、鎮魂行を終えての自由練習では、前半に引き続き試験に向けた練習を行い、後半は茶帯以上と緑帯以下に分け、投げ技の練習を。緑帯以下は、座布団を敷いて「逆小手もどき」と「送小手もどき」を繰り返し、茶帯以上はバックダウンの原理を体感した後に、「巻落」に繋がる投げ方を、段階を分けて反復します。またその延長線上から、「逆小手」の順手・逆手の違いに対応した崩し方・投げ方の違いを練習しました。

投げ技のシリアスさは無いものの、小学生達は転がし転がされの練習は、やはり楽しそうです。茶帯以上一般のレベルになっても、高みを目指しつつも、技術も楽しめるとより良い在り方が出来るでしょう。人間性も高め、人生を生き抜く「胆力」も備えられ、且つ目の前の「課題」や苦難にも、「楽しんで」向き合える様な思考・発想を養える。そんな道院の在り方を思案しつつ、R君・I君にも残ってもらい、運用法の戦術組成で汗をかき、修練場所を後にしました。

 

2月29日(土)の自主練習。

新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、刈谷市の全小中学校が3月いっぱい休校となり、それに伴い、刈谷北道院も3月中の全修練日をお休みとしました。また本山から「特例措置」が講じられ、個人更新手続きをしなくても、4月・5月の昇格考試受験が可能と成りました。

が、R君とI君が、「中止にならない限り、3月に受験したい」と希望した為、土曜日のみ「自主練習日」とし、参加希望者のみ集まって、修練を行う事にしました。

金曜日の時点で、保護者の皆さんに「自主練習日」の趣旨と、「各家庭の判断でお休みして、感染防止・静養に努めて頂いて結構です」との言葉を御伝えしたのですが、欠席の連絡が2件しか来ません。「メール、読んでないのかな?」と不安になりましたが、Nちゃんを連れたW先生・Hさんを始め、体験中のSさんまでもと、続々と人が集まります。「こんなに集まるなら、マスク持参・着用の連絡もしとかなきゃいけなかったなぁ」と反省しつつも、「諦めない強さ」を標榜する集団の長としては、若干の嬉しさも感じていました。

「全修練日休み」と決断した時点で、私自身の気が抜けてしまったのか、まったりした緩~い空気で自主練をスタート。が、昇段受験者の為の自主練でもあるので、基本演練では初段試験の内容も足して行いました。Sさんにも「お断り」して進めましたが、「やれる範囲でやって下さい」の言葉通り、一切手を抜かず、また諦めもせず、何とか付いて行こうと奮闘される姿に、「やっぱり簡単に諦めちゃいけねえなぁ」と、大いに刺激を受けました。

基本演練では、突き蹴り受けの組み合わせや移動稽古。それの応用としてのシャドーボクシングから空乱まで盛り沢山。私は「はい、止め~。」と声を出していただけなので、「そろそろ暖房入れるかな」と思っていたのですが、他の皆さんからは「暑い暑い!」と白熱した楽し気な声が上がります。

「学科・法話」の時間では、今回の全修練日休止への流れや、先の戦争での多くの日本人が取った行動を話し、世の中の流れに上手く順応する「知恵」を持ちつつも、自分で判断し、取った行動に対しては、自分で責任を持てるだけの「覚悟」を備える事を説きました。それぞれの置かれる「環境」や、経験に違いがある「人の和」の中で、自分の言葉がどう響き、何を生み出すのか。「常ならぬ」状況が起きた時こそ、その意味を増す人間でありたいものです。

やや早いタイミングで鎮魂行を始め、早上がりされるW先生達の為に、「自由練習」の時間を長く取ります。受験するグループごとに分かれて、習熟に励みますが、それぞれに課題有り・収穫有りの状態の様。残り1週間で受験するメンバー達には、休校となった事で、学科試験の準備も含めて、精神的にもしっかりした備えをする余裕は出来そうです。遅れて参座したMちゃん姉妹も、来年度5月の地区昇級試験への延期はせずに、3月中の審査を希望しています。地区の合同試験が中止に成る事が予想され、刈谷北道院設立以来、初めて自分で門信徒を審査する事に成りそうです。そうなったとしても、甘くならず、今後の人生・修行にも意味を増す試験に出来る様に、今の段階からしっかり備え・支えをしていきたいと思います。

2月23日(日)、「昇段試験用特訓」。

本日は、3月8日(日)の昇格考試に向けた特訓を、副道院長のNさん・准拳士初段を受験する中1のR君・I君と泉田市民館で行いました。

当初は、松平スポーツ少年団からW先生と少年初段を受験するNちゃんも参加して下さる予定でしたので、NさんにはNちゃんの相手をして頂こうと考えてましたが、御二人が欠席となり、Nさんが丸々浮いてしまわない様に、Nさんに習熟を担当して頂く時間を取ろうと、スケジュールを想定していました。

が、午後からの特訓を前にして、一つのアクシデントが。今日が期限であるはずの、3月8日の受験申込。午前中に手続きをしようとしたら、パソコンの道院画面には「申込受付終了」の文字が!「しまった~!昨日の夜が、申込期限だったのかぁ~!」と、頭の中が真っ白です。しかし、「このままでは終われねぇ!」とばかりに、何とか交渉してみようと、香川在住の知り合いの本山職員さんや、愛知県連の役員さんに相談して、「今日までが期限のはずですけどねぇ。多分システムの不具合なので、受験者の拳士コードを教えて貰えれば、受け付けておきます」との確約を頂いて、一安心。ただ、年頭の「今年の目標」で、「早め早めに行動する」と自ら言っていたのに、期限当日に申し込む様では、やはりいけませんね。冷や汗をかいた分、今後の段取りに活かしたいところです。

市民館に到着して、特訓開始。「今日は、試験当日の内容を順番通りに進めるよ」と伝え、本番さながらの緊張感で進めます。テンポも少し早めで行いましたが、基本科目は中学生二人も順調にこなし、「おお!これは、ほぼ問題無く2週間前での準備完了を達成出来そうだな」と安心したのも束の間、剛法の抽出科目に入った途端に動きを間違い始め、私が特に間違えやすい法形を選んだ事もありますが、柔法の抽出科目は五技全てを間違えるという、体たらくぶり。小1時間で終わるかと思った模擬試験も、1時間半掛かってようやく切り上げられた状態で、終了後に即、二人が涙目に成る程の説教です。

模擬試験終了後は、1時間程Nさんに段取りして頂いて、習熟を進める時間を取りました。今年1年は、仕事の忙しさから平日はほぼ参座出来なかったNさんですが、今後は土曜日だけでも基本演練や修練自体をプロデュースする機会を作りたいと考えていますので、「1時間、好きに使って下さい」と伝えて、3人の修練を見守ります。ついつい口を挟みたくなってしまいますが、何とか少なめに抑え、自分以外の人が、何をどんな伝え方をし、その後に自分が何を付け足すかのイメージを膨らませます。またNさんが、どんな内容にどれだけの時間を使うのかを感じ取り、今後どの内容でどんなテーマを掲げて仕切って頂こうかとの、想定もしておきました。

ラスト1時間は、私自身がNさんの1時間を経てのプラスαをR君I君に伝えます。なるべく前の1時間とも共通し、初段受験に向けての習熟にもなる内容にしたつもりですが、果たしてどうだったでしょうか。来週日曜日も、私が審判員講習会に出席する為、3人で1週間前の身体慣らしをして頂く予定でしたが、慣らすどころかもっと習熟に務めなければいけない状態です。審判員講習会も、延期・代替開催になった事もあり、来週は私も参加しようかとも思いますが、出来ればR君・I君がもっと自分自身で意識を高め、Nさんとの3人だけで充分な準備を完了出来るレベルになって欲しいものです。

15分程延長した特訓を終えて帰宅すると、愛知県連の役員さんからシステムを復旧して頂いた連絡も頂き、無事に受験申し込みを完了出来ました。コロナウイルスの影響で、試験自体が中止になる可能性もありますが、多くの方からの支援を頂いての受験ですので、まずは万全な状態で試験に臨める様、準備だけはしておきたいと思います。

2月22日(土)の修練。

本日も泉田市民館での修練。曇り空の上、昼前から雨もパラつく中、鍛錬に励みます。

修練1時間前頃に、Nさんから急遽の出勤の為の欠席の連絡を頂きまして。愛知県庁に務めてらっしゃるので、恐らくコロナウイルスへの対応が有るのでしょう。「大変だなぁ」と思いつつ、その後の准拳士初段・少年五級・少年六級・体験者の練習を、准拳士初段を受験するI君の相手と指導を想定していたNさん抜きの状態で回す事に成る事に、「これはどうしようか」と恐れおののきながら、準備を進めます。

そのせいで、と言う訳でもないのですが、先週本人の体調不良と参座者の少なさから延期した、H君の少年七級の合格証書授与の為の証書を忘れてしまいまして。早めに参座して下さった体験中のSさん達に作務を任せ、家に取りに帰りました。その際に、今日顔合わせをする予定だった、泉田子供会の来年度の役員さん達に渡そうかと思って止めておいた、家に眠っていた少林寺拳法創始60周年頃に出されたPR用DVDを、持参。その後の顔合わせの際に、「良かったら観ておいて下さい」と渡しました。地域の皆さんに支えられて活動出来ている事を感謝しつつ、PRもより効果的に行える様に、工夫していきたいものです。

先週も、体験中のS君・Sちゃん兄妹を交えた自己紹介を行ったんですが、今週もW先生・HさんがNちゃんを連れて参座して下さったので、先週お休みした15時頃に参座してくれるMちゃん姉妹の到着を待って、合格証書授与と自己紹介をする予定でした。が、Mちゃん姉妹の到着が、思いの外遅く、到着したのも姉のMちゃんだけで、その隣りでお母さんが、申し訳無さそうに手招きしています。

最近足首の痛みを抱えているMちゃんでしたので、「おいおい、骨折でもしたか~?」と冷や冷やしましたが、聞くと来月15日に控えた少年六級の学科宿題がまだ終わっておらず、私が発した「今月中には提出して。ただギリギリに出して再提出に成ったら、期限を守れないから、なるべく早めに1回出して」という言葉を基に、今日出す事を家族で決めていて、その今日までに終わらず、未完成の状態で提出する事を、家で相当グズッたそうです。「いや~、ケガじゃなくて良かった」とホッとしつつ、「期限」に対する自意識の「強さ」と、その「期限」を守る為に越えておかなければいけないハードルを越えられない「弱さ」を、今後どのように諭していこうかと、思案します。

H君の合格証書授与を行い、当日の感想や今後の抱負等を述べると共に、今週中型免許を取得されたW先生にも、一言頂きました。それらの言葉に何を感じ、今後の自分にどう活かすか。それぞれが決める事ではありますが、少しでも良い刺激になってくれる事を願うばかりです。

「自由練習」後半は、試験組3グループと体験者組に分け、分担しながら進めます。私は体験中のS君・Sちゃんと白帯のY君と基本の突き蹴りをやりつつ、眠気に負けて来たなと感じたら、試してみたい筋トレ等を実験します。それぞれのグループもなかなか充実していた様で、「お茶の時間」を取れなくなりましたが、皆で作務を分担し、帰路に着きました。

2月15日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。何処かで「初桜」の話題も出る程の季節感の薄い暖かさの中、鍛錬に励みます。

暖かいのは有り難いのですが、やはり寒暖差への対応に苦しみ、体調を崩しやすい様で、今週は体調不良で休まれる方が多数。また部活動の試合も重なったりと、欠席者や遅れる方が多く、私の後の一番乗りが先週体験に来てくれたS君・Sちゃん兄妹、2番手が同じく体験者の73歳のSとなりました。3人に掃除機を掛けて頂きながら作務を進め、コミュニケーションも取ります。2回目となるS君・Sちゃんも気後れする事もなく溶け込み、Sさんもお孫さんくらいの年齢の「他所の子」の相手にも慣れて来て、掃除機を掛ける場所を教えてあげたりと、微笑ましい時間・空間と成りました。

その後の在籍者の参座が、1ヶ月後に少年5級の受験を控えたI君と、Nさんとなったので、スタートは全員でウォーミングアップや突き蹴りの反復した後に、基本演練を2つに分かれて行い、I君とNさんで試験に向けた運歩の確認・習熟を進め、私が体験者3人と合掌礼や整列位置・号令の掛け方等も行いました。今後も基本演練では、全員で雰囲気を盛り上げる時間と、習熟度毎にグループ分けし、短時間で単一の事のレベル・アップを図る時間を、細かく入れていく事も工夫してみようと考えています。

「学科・法話」の後は、遅れて参座してくれたKちゃん・R君姉弟にI君・Nさんと、Y君に体験者のグループに混ざって貰い、法形演練を進めます。S君兄妹も「家でもやってた~!」との事で、先週やった事をそこそこ覚えている上に、「ちょっと上手くなってるぞ」と思う部分も見せてくれました。先週はレの字で右拳右足の突き蹴りしかやってなかったのですが、開足中段構からの突き蹴りや、右前構えからの左拳左足の突き蹴りも、2回目の割りに理解して反復していました。

体験中のSさんですが、今週月曜日に奥さんが急遽心臓の手術をされました。Sさん自身も、昨年心臓の関係で入院され、その際痩せて体力も落ちたので、「体力を付けたいから」と少林寺拳法の体験を始められたのですが、「2年続けて、夫婦でねぇ」と、火曜日には随分心配されてた様子。それでも木曜日は参座され、今日も15時前に「見舞いに行きたいので」と早上がりされましたが、「お茶の時間」の為のお菓子の差し入れを持参して下さったりと、有難い関わりをして下さいます。少しでも意味の有る取り組みになる様な、支えをしていきたいものです。

今日はS君・Sちゃんにも、鎮魂行を体験して貰い、金剛禅の動禅・静禅の両面を体験して貰いました。「学科・法話」の時間での読本の回し読みも、内容は理解出来ていなくても、嫌がらずにこなしましたので、少しずつでも慣れて行ってくれると嬉しいものです。

が、法形演練の時点でSちゃんが、鎮魂行の時点でS君が眠そうに眼をこすり始め、また先週からお父さんと一緒に刈谷市体育館での合気道の体験を始めたY君も、体験を終えて市民館に到着した時点で、「スタミナ切れで、こっちに来るのをグズったんだろうなぁ」というのが見て取れる状態でしたので、「自由練習」では動きを付けたトレーニングを試した後は、二人は「転身蹴」を練習し、残った一人が交代で座布団を敷いて寝る時間を取りました。「寝てて良いよ」と言われると、最初は喜んでリラックスのするものの、他の二人が何をしているか気になって、こちらをチラチラ見ています。体力のもたない低学年は、「休憩」として全く動かない時間を挟む事で、精神的にも肉体面でも「切り替え」が出来るかもしれないなと、新しい発見です。また集中していない全員を相手にするより、切り替えが出来た絞った人数を見る事で、伝える側にも精神的なゆとりが出来そうな気もします。

易筋行における大まかな枠組は維持しながらも、その瞬間瞬間の目の前の相手に「最適」な内容と純度を判断し、組み込んで行ける様に、「伝える側」としての肉体と発想も、柔軟にしておきたいと思います。