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Shorinji Kempo

7月29日(土)・30日(日)、「強化合宿2023」開催。

7月29日(土)の午後から30日(日)の午前中に掛けて、「強化合宿2023」を開催しました。

今年も、豊田市の松平スポーツ少年団支部との合同開催で、泉田市民館で修練を行い、刈谷市北部の宿泊施設「洲原ロッジ」で泊まるパターンで進めました。

直前で、松平のW先生と幹部のRさんが「諸般の事情」により欠席と成りましたが、副支部長のHさんが部員さんを引き連れて参加して下さいました。1名を除いてほぼ全員が昨年に引き続いての参加であり、後々聞くとケガをしたのにもかかわらず「~君に会いたいから」と参加してくれたメンバーもいる程、良い雰囲気の空間でした。

とは言うものの、「強化合宿」ですから自ら自分の課題を克服する為に、少し厳しい瞬間を自分に浴びせる行いです。「少しキツイ」空間を目指して皆で動きます。

せっかく2所属合同の合宿ですので、相対演練ではそれぞれの組み合わせに成る様に工夫します。初日は、キックミットを使用しての当身の後に、剛法では「連続法形修練」から連反攻を付けるまで、柔法では鈎手守法を取る練習を。どちらも「動きを止めて考えてから動く」のではなく、「考えなくても動ける様に」を目指します。ただ、それも簡単に出来る事ではなく、またそれを実現させるには、基本の突き・蹴り・受けや体捌き・足捌きを高める事しかないのでしょう。

およそ3時間の修練を経て、須原ロッジに移動します。今回も松平からの保護者の方も多数参加して下さり、バーベキューのみの参加の方が大人で15人いたり、副道院長のNさんの息子のさんのR君が、野球部繋がりの友人を2人連れて来てくれたりと、新たな縁を繋ぐ貴重な場と成りました。

今回も小6五級のA君のお父さんお母さんが火起こしで大活躍してくれましたし、終了後の片付けも迅速かつ適切で、翌日朝の清掃が非常に楽に進み、保護者の皆さんの協力的な働きの有り難さを実感しました。

2日目のスタートは、朝食作りから。Nさんが米炊き、Hさんが味噌汁作り、私が肉野菜炒め作りと代わり映えは無いのですが、今年は小中学生の評判もなかなか良かった様で、残り物が出ない状態にはなりました(笑)。

泉田市民館に移動して、剛法の運用法と柔法の「逆小手もどき」から「巻小手」~「巻抜」~「送小手」~柔法運用法へ。途中、集中力を欠いているメンバーもいましたが、多くの人が高い意識のままで修練をやり切りましたし、刈谷北と松平の面々がコミュニケーションを取りながら習熟に努めている姿は、「やって良かったな」と思わせてくれる光景でした。

終了30分前に修練を切り上げ、集合写真撮影とじゃんけんによる分配品の争奪戦を。笑顔と歓声の満ちる雰囲気で「強化合宿2023」を終了しました。

7月22日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。梅雨も明け、本格化する夏の日に鍛錬に励みます。

欠席者の多い本日ですが、明日の昇級試験受験、来週開催予定の「強化合宿2023}、3週間後の「泉田町盆踊り大会」での演武披露、そして今シーズン初の泉田会館の清掃と、考える事も多くあります。クーラーを点け始めさ最初の1時間で、明日の少年八級の試験に繋がる内容を復習し、クーラーが切れてから隣りの泉田会館に移動。玄関には、一昨日と今日の午前中に買い出した合宿用の飲料水が積み上げてあります。

今日はトイレ掃除を割愛し、窓拭き用のワイパーを持参して乗り込みましたが、洗剤で吹き上げた窓ガラスは早々に乾いてしまい、ワイパーの使い勝手もよろしくない状態に。もう少し考えないといけませんね。暑~い空間で皆が動いてくれましたので、より綺麗にしたいものです。

市民館に戻り、学科・法話の時間では、「気合と気勢」のページを。明日受験予定の小6白帯のA君と小3白帯のA君は、どちらも気迫には欠けるタイプ。試験に向けて、自分自身の精一杯の取り組みをする事自体が、自分の人生に有益な時間に成る事を説きました。

その後の易筋行では、受験組はその相手を務めてくれる小5五級のE君と小6五級のA君に相手をして貰い、習熟に努めます。また副道院長のNさんは、中1一級のH君との盆踊り大会での組演武の練習をしたかったのですが、H君とが家の用事で休んだ為、小5六級のH君に相手をして貰い、構成の確認だけして貰いました。

今回の試験に向けて、割りと早い段階でその相手をE君とA君に御願いしたのですが、2人共頻繁に声掛けをして習熟に努めてくれています。逆に、受験する本人達のテンションに物足りなさを感じる程です。精神的な怯えが強く、「大車輪」でもまともに手を着けない状態で3ヶ月以上経過している小6白帯のA君ですが、ふと思いつきホール後方の舞台に手を着いて「大車輪」をやらせてみました。手を着く床が高くなった分、身体を逆さまにする恐怖心が多少薄らいだのか、そこそこ良い足の挙げ方に成り、ふつうにゆかのうえでやってもこれまでで一番良い状態に成りました。明日の試験では無理でも、今後の進歩には繋がりそうな希望を持てる瞬間でした。

その間、NさんはH君と演武練習を進めてくれていましたが、印藤は出来るものの精神的な幼さのあるH君は、上位の人と組むと動きの甘さが目立ちます。それでも、やった事の無い動きに繰り返し熱心に取り組みますし、仕事の忙しさやコロナ禍で参座が遠のき、体力面でかなりの低下がみられるNさんも、小5五級のE君と共に「参与道院長候補」との指名はしたものの、親御さんの志向するサッカ―の頻度が高まり、すっかり日焼けしたH君との相対演練を、何処か楽しそうに繰り返していました。

身体を動かした上での進歩・成長を目指す事の大切さを再認識しつつ、締めの気合い出しと作務を終え、帰路に着きました。

7月15日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。うだる様な暑さの中、皆が集まります

まだ梅雨が明けていないのか、湿気と気温の高さが混在する中、わざわざ専有道場まで足を運んで貰って開催している道院修練。その分、少しでも参座してくれた人に何かを残したいものです。会報を活用しての学科・法話の時間でも、小5五球のE君の様に連盟の会報の穴埋め問題のページを埋めて参座する人も居ました。結局は「出来る人・やる気のある人」がやってくるだけではありますが、そんな人が少しでも増えてくれると良いですね。

「あ・うん」を活用しての学科・法話では、それぞれの人の意見を聞いてみます。率先して手を挙げる人が増えて来る中、小3黄帯のA君はまず自分なりの「答え」を探そうとしません。指名されて質問されても答えようとすると頭痛が起きるのか、顔を歪める事が多いです。自分の喋りたい事だけ喋りたい瞬間に喋るだけなら出来るのでしょうが、人間関係の基と成るコミュニケーションとは、相手を観て相手に合わせてこそ成り立つものでしょう。そんな部分を強化出来る様な時間にしたいものです。

場を変えて、易筋行を。今日は、「参与道院長候補」の小5五級のE君に準備運動と基本演練の主座を務めて貰いました。意欲はあり、率先して努力していながらも、実は他者とのコミュニケーションがあまり円滑に図れないE君。基本演練も組み立て良く進めますが、私が以前「目配りをしてアドバイスを挟む様に」と伝えた事を守り、ひとつ進める度にアドバイスをするのですが、相手を観ずに自分の言葉を探しながら話しているので、目の前の人間のテンポが悪く成り、集中や意欲が散漫に成っている事に全く気が付きません。ひとしきりこなして貰った後に、それらの事をE君に伝えました。それでも人前に立ってそれなりに修練を進められるだけでも大したものです。ただ「受け取るだけ」の立場で終わらず、「伝える側」としての意欲と向上も引き出したいものです。

その後、来週末に昇級試験を控える小6白帯のA君と小3白帯のA君はそれぞれの相手をしてくれる小5緑帯のE君と小6五級のA君と習熟に努め、副道院長のNさんと中1一級のH君で「上膊捕」や「片胸落」と言った「痛い技」の復習を。残る3人小6四級のY君・小5六級のH君・小4七級のA君は、「逆小手もどき」を復習した後に少年科目に無い「巻小手」をやってみました。今回、試験の相手を務めてくれる2人には「あなた達がしっかり後輩のレベルを挙げてあげて」と御願いしておいたのですが、意識的に声掛けをしてくれています。反面、受験する本人達が「自分から頑張ろう」と言う意欲に欠けるところが気に成るところ。「自分を拠り所と出来る修行」としては、もう一段階挙げておきたいものです。

A君2人の試験対策が修練の中心になる時間が多く、若干「飽き」が来ている雰囲気も有りましたので、急遽連盟の会報に載っていた「逆片手投」の体験をする事に。と言って三段科目をそのままやるのも困難ですし、以前木曜日に中1一級のH君と小5六級のH君に「片手投」の「簡略版」をやって貰ったのですが、意外に苦戦していた事もあり、今日は「簡略版」をゴールから進める事にしました。

倒す瞬間の動きをシンプルに説明したのですが、いつも通り観てない人・聞いてない人は、何をどうしているのかも判らないでいます。専有道場での学科・法話時に、「話を聞くってのは、音を耳に入れる事を言うんじゃなくて、聞いた事を理解して、行動する事を言うんだよ。その結果が上手くいかなければ、どうすれば上手くいくか考えて、成功するまでチャレンジし続ければ良いんだけど、何をすれば良いか判らない状態の人は、話聞いてたのかって言われるよね。そこらをしっかり意識して、話を聞く様に」と伝えていたので、「今の状態が、何を聞いてたんだって状態だよ」と伝えます。手本を観る・説明を聞く、それだけでも「センスに差が出る」と言えなくも無いですが、そこは訓練で何とかしたいもの。ゴールから進めて倒せる様になった人から、相手の腕を潜って倒せる形までもっていく段階に進めましたが、それぞれの級に関わらず、出来る様に成る人は徐々にレベルを挙げています。少しでも自分の意識で自分を向上させたと言う時間を味わって貰う事で、更なる精進への意欲を沸かして貰いたいものです。

7月8日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。高い気温と蒸し暑さが迫る気候の中、鍛錬に励みます。

今日も欠席者の多い中、あれこれ修練メニューを組み立てます。今月初の昇級試験を予定している2人の為のメニューを中心としますが、本人達には「あなた達の為の内容なんだから、しっかり集中して取り組めよ」と伝え、先輩達には「もう合格している人でも、基本的な部分で出来ていない事が多いから、このチャンスにしっかり高めておく様に」と伝えます。

今回受験するA君・A君は、自分の試験に対して「自分でやる気に成る」と言う事があまり出来ないタイプ。学科宿題も期限当日の今日ギリギリでの提出と成りましたが、それを見越して前倒しで準備を進めていましたので、間に合った事で良しとしておきましょうか。後は、それらの段取りも含めて、彼ら自身が考えて進めて行ける様に成ってくれる事を願うばかりです。

学科・法話の時間でも、読本の回し読みをした後に「修行」に取り組む心構えとして、「自分で考えて意識する」と言う事を説きます。その瞬間でもよそ見をする人はするのですが、今日は小3白帯のA君は割りとこちらを見て、考えながら話を聞いていた様に思います。少しずつでも自分の進歩を自ら導き出して欲しいものです。

自由練習でもA君・A君の試験内容を、少しずつ内容を変えて全員で行いました。今日は中1一級のH君が部活動の大会で休んだ為、小6四級のY君にリーダーシップを取って貰いましたが、週1参座になって久しいY君も、然程意欲的に取り組んでいる訳でもないのですが、長く続けているだけ「上手に成ったなぁ」と思わせる部分が随所に見受けられます。他の人の進歩が遅いのかも知れませんが、「先輩として手本を見せられる様に」と伝えると、最もその意識を持てるY君だけに、これからも自分の進歩に対しても意欲を沸かして欲しいものです。

自由練習後半も少年六級の内容を中心にしましたが、その内容を既に忘れ始めている五級以上の人も居ます。「それで良いの?」と都度問い掛けますが、結局は本人が求めているかどうかで決まるのでしょう。今日はいつも集中していない小4七級のA君が、「自主練してて」と言った時間に「天地拳第三系・単演」を自ら選んでやっていたり、「結手構」について改めて説明した時に、上手く出来ていたA君に「今のその感じだよ」と伝えるとそのままやり続け、鎮魂行の瞑目の時間でも、入門して3年間で最も背筋を伸ばして座っていたりしました。何処でその人がやる気に成るかは、その人次第。「伝える側」として、いつかその時が来てくれる事を信じて伝えるだけだなと、お菓子を受け取って笑顔で帰る皆の姿を見送りました。

 

7月1日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。湿度と気温の高さを感じる気候の中、鍛錬に励みます。

明日が刈谷市議会議員選挙と言う事で、泉田市民館が投票所と成るので前日から入館出来ず、代替として泉田会館を割り振って頂けます。丁度と言いますか、来週泉田会館の清掃をしようと考えていましたので、今日やっておこうと道院の備品として購入したガラス拭き用の水切りワイパーも持参したのですが、ふと考えてみれば窓拭き用の洗剤は泉田市民館に有り、それを取りに入館する事が出来ませんので、結局は来週に~と言う「何じゃそりゃ」と言いたくなる結末と成りました。

今月の地区合同昇級試験で受験を予定している小6白帯のA君と小3白帯のA君ですが、来週の学科宿題提出期限に向けて、今日が一次提出の日。先週にも忘れない様に念を押しておきましたが、やはりと言いますか2人共宿題用のノートを忘れて来ました。「自分の試験に対して真剣に取り組んでいたら、忘れないと思うんだけど自分でどう思う?」と静かに説教しますが、提出期限は来週末ですのでそのまま進める事にしました。

学科・法話の時間での読本の回し読みは、頭の方のページの為「正しい目標に向けて努力すれば、人間は向上する可能性を持っている」と言うページでした。試験を受ける2人にはモロにそのまま当てはまる内容でしたので理解はしやすかったと思いますが、「解った」としてそれを行動に移せるかどうかが問題です。その行動力と、「正しい目標」を志せるだけの知恵と見識を養う為の修行ですから、粘り強くやって貰うだけでしょう。

鎮魂行後の自由練習でも、序盤は試験を受ける人の相手を私がして習熟を図る時間としました。自分の出来ない事は早めに諦める癖のある小6白帯のA君には、受身の練習は家でやっておく様に3ヶ月前に伝えてありましたが、その時点からほとんど変わっていない状態です。「人間は、自分でこれぐらいで良いわと思ってたレベルにしか成れないから、あなたが目指してるレベルってのはその程度って事だな」と問い、残り3週間で少しでもレベルを挙げておく様に伝えておきます。

今回小6白帯のA君の試験時の相手を、小5五級のE君に御願いしました。自分のレベルを挙げる事に対する意欲は誰よりも高いE君ですが、「相手を観る・相手に合わせる」と言う事はあまり得意ではありません。自分より年上の後輩であり、自分よりも意欲も努力の量も少ないA君を励ましながら相手をする事で、E君の人間としてのレベルも挙がってくれればと期待していますが、中1一級のH君同様に「面倒くさい」後輩の支え役を上手くこなしてくれています。学科・法話の時間でも伝えた、「自分も誰かに支えて貰ってレベルを挙げたんだから、誰かの為に行動する事も意識して欲しいよな」と言う事を訓練する時間でもありますので、彼等2人にはそれもやって行って貰おうと思います。そんな2人の姿を観て、周りの人はどう考えるか。ただ「教わる側・やって貰う側」で居続けるのか、自分も「支える側」に回ろうと努力するのか。結局は自分で何を志すかによりますが、少しでも「世の為、人の為」の行動に繋がる訓練に近付ける様に心掛けたいと思います。

6月24日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。どんどん強まる蒸し暑さの中、鍛錬に励みます。

今日も遅れて参座する人がほとんどでしたが、参座した人から順次作務に入ります。先週どんな順番でやる事を判断するかを改めて伝えたからか、今日はそれぞれの動きが迅速だった様に思います。

今日は7月に初の受験を予定している小3A君と小6A君の「見極め」を行う予定でしたが、小6A君がいつもより早めに参座してくれたので、少年六級の内容に通じるメニューで基本を進めます。身体を練っているとみんなの表情からも暑さが伝わって来ますので、クーラーにコインイン。涼し~い快適な空間での修練に早変わりです(笑)。

小3A君が到着した時点で、少し水準を下げた内容に変えていきます。武専の同級生から頂いたオンライン講習会のDVDも参考にして、開足中段構からの体捌き・足捌きを高めて行きますが、ここを積み上げてこその技術的進歩と言えるでしょう。

学科・法話の時間では「いのち」についてのページを回し読みしましたが、自分の生命・人生であっても「自分だけ」の物ではないと言う事は、全ての人が認識しておくべき事なのでしょう。それがあってこその、組手主体の修練の在り方でもあるでしょうし。

鎮魂行を終えての自由練習では、7月受験組を私がみて、それ以外のメンバーは「2代目道院長候補」の中1一級のH君に任せて、天地拳第一系~天地拳第六系まで進めて貰いました。先週自分の動きの区別を理解出来た小3白帯のA君は、随分意欲的に動く様になりました。まだまだ自分の状態を点検しながら動く事は出来ていないレベルですが、意欲的に行動出来る様になっただけでも進歩と言えるでしょう。試験をきっかけにして、少しでも向上させておきたいものです。

その間、小6白帯のA君の相手は、今回の試験の相手を御願いした「参与道院長候補」の小5五級のE君に御願いしました。若干相手の事を意識して動く事が苦手なE君ですが、「A君を励ましながら、レベルアップ出来る様に相手して」と御願いしていたからか、随分気遣いをしながら細かい部分まで教えてくれていました。E君にとっても、今回の試験は良いチャンスに成りそうです。

自由練習後半は、拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。やはりこの時間は、どの人も意欲的に動きます。いつもは逃げ腰になりがちな小3白帯のA君も、自分の蹴りで足先を痛めても我慢して動いていましたし、自発的に「やる気」に成っている人の行動の質の高さを感じさせます。その瞬間を少しでも多く提供出来る様な空間を、みんなで創っていきたいと思います。

6月17日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。強い日差しが降り注ぐ中、鍛錬に励みます。

例年7月にはクーラーを点けていた様に思いますが、今日は修練開始前から気温の高さが予想され、クーラーの必要性を感じさせます。どうやら今年の夏は、暑くなりそうですね。

今日は廻蹴と足刀蹴の習熟に努める予定でしたので、ウォーミングアップの時間から、それぞれの膝の挙げ方を練習しておきます。普通に直蹴の蹴上をやるだけでもなかなか向上しないものですが、更に変化の在る蹴り方をやらなきゃいけないのですから教わっている方も大変ですが、それでもその困難さに負けずに行動し続ける強さを身に付ける為の修行ですから、挫けずに取り組んで貰いましょう。久々の参座と成る副道院長のNさんも、適宜アドバイスをして下さっていましたので、やはり有り難い存在です。

学科・法話の時間では、先月の地区の昇級試験で少年五級に合格した小5E君に合格証書の授与を行いました。現在、誰よりも「自分を向上させたい」と言う意識を持っているE君。科目表が新しくなった事もあり、日頃から「予習復習をして来る様にと皆に伝えていますが、恐らく本当にやって来ているのは彼だけでしょう。今年も来月から始める予定の「夏休み武道体験会」に2年前に参加したのをきっかけに入門してくれたE君。思い起こせば、その時点で意欲は入門している人以上に持っていました。まだ、他人が作ったレールの上で行動している段階で、突発的な出来事や自分で状況を把握して対応する能力はあまり備えていませんが、その辺りの成長も含めてこのまま積極的な取り組みをして欲しいものです。

鎮魂行を終えて長めの休憩に入る前に、「自由練習で天地拳第六系をやるから、予習しておいて」と伝えました。白黄帯の3人は何も考えずに走り回っていますが、修練開始前に「予習をしたけど判りませんでした」とアドバイスを求めて来たのでやり方を説明しておいたE君と、先輩ではあるものの後輩のE君にやり方を聞いて覚えようとしている小6四級のY君の横で、小6五級のA君は何もせず遊んでいます。と言う事で、白黄帯の3人を私の元に呼び、緑帯の3人はNさんに託して「天地拳第五系・単演」と「天地拳第六系・単演」をやって貰いました。休憩中の姿も観ていたNさんは「予習したはずだから出来るよな」とスパルタです(笑)。

来月に少年八級受験を予定している小3白帯のA君ですが、未だに順逆や裏表の区別が理解出来ません。ですので、今日は小4七級のA君・小6白帯のA君に協力して貰い、順逆の振身とそれを組み合わせての裏表の手本を見せて、A君にクイズ形式で答えさせながら動く事を試してみました。すると徐々に理解し始め、またその事を自分で認識出来ている様子で、表情にも意欲が表れて来ました。恐らく今後長く続ける事は無いであろうA君ですが、それでも在籍してくれている内は、少しでも進歩・成長の手助けをしたいものです。

その途中の16時過ぎに、小5六級のH君が参座してくれました。サッカー部の5年生大会で遅れて来ると聞いてはいましたが、日焼けした顔はやや目も虚ろでしたが、そのままNさんに任せます。先程のE君と同級生のH君の2人は、実に対照的なタイプです。運動能力や理解度は低いものの意欲は人一倍有るE君と、集中力は無いものの技術への興味やセンスはかなり高いH君。彼ら2人には、「中1一級のH君が2代目道院長候補なら、あなた達は参与道院長候補として刈谷北道院を引っ張っていく存在に成ってね」と伝えてあります。H君の両親はサッカーで大成して欲しい様で、土日もクラブに入って休む事も増えましたし、本人も「少林寺拳法は小学生の間だけ」と言われている様ですが、まずは本人に「中学生以降も続けたい」と思わせないといけませんね。

締めの気合い出しと作務を終えた後に、H君が「5年生大会で優勝しました」との報告をしてくれました。「表情がボヤけてるけど、大丈夫か?」と聞くと「来る前に寝てたから」との事で一安心(笑)。単演を教えてくれていたNさんにも報告に行く様に伝えると、一服を終えたNさんと楽しそうに談笑していました。この時間が長く続くかどうかは判りませんが、感謝の想いを持って出来る支えをするだけですね。

6月10日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。蒸し暑い空気の中、皆が集まります。

今日は副道院長のNさんが御休みの為、専有道場からの移動も保護者の方に来て頂く必要が有ります。都合を付けて頂ける方に御願いし道院修練を開始しますが、スタートの時点で「お父さんお母さんの協力があってこそ、今日の取り組みが成り立つのだから、その想いを無駄にしない様にしっかり集中して取り組みましょう」と伝えました。何人の人がその想いを抱いて取り組めるかは判りませんが、伝えるべき事は伝えておくべきでしょう。

鎮魂行の後は、連盟の会報を活用しての学科・法話を。少年用のページの穴埋め問題を中心に、全員に答えを聞いてみました。指導する側としたら、当てはまる答えは一つだけなのですが、「少林寺拳法」と言うキーワードを除けば、人によって答える方向が全く変わって来て、なかなかに興味深かったです。昇段試験の学科の採点をした事がある身として、「この場合はこう考えて、こちらの答えの方が適している」と言う事も伝えて、道院修練を切り上げました。

場を変えて、易筋行を。市民館の駐車場にパトカーが2台停まっていて一瞬驚きましたが、近所の巡回程度だった様でそのまま修練を続けます。専有道場にいる時に、中1一級のH君に基本演練を進める様にお願いしておいたのですが、その役目を週1参座の小6四級のY君にふっていました。いつの間にか小学生のトップに成っていたY君には、後輩の前に立ち指揮をする事は良い経験に成るでしょう。今日はその後の流れも想定して、順突の脚の踏み込みをやって貰いましたが、この役目も他の人にも割り振って行こうと思います。

基本演練で数回順突を繰り返している最中に、小3白帯のA君がぐずり始めたので、「やる気が無いなら休憩しとけ」と伝え、他の人の習熟に時間を割きます。今週火曜日にも試行した「細かいポイントは置いておいて、少し先のレベルの事に取り組む」と言うパターンで、H君・Y君・A君・E君の4人で「天地拳第三系・単演」、「天地拳第四系・単演」を、小4七級のA君と小6白帯のA君で「天地拳第一系・単演」の習熟に努めました。型を覚える事が苦手な小6誤球のA君は、他の人が出来ている事を自分が理解出来ていないと認識した時点で、身体がふにゃふにゃして来ます。「今から自分がやると思って、他の人の動きを観る様に」と強く伝え、徐々に順番を覚えられて来たら、他の人も含めて細かい注意点も伝えます。恐らく次回に成ったら忘れているでしょうが、少しハードルの高い事と、その土台に成る基本的な事の繰り返しによって、少しでも補任の意識と感覚を高める様に出来たら良いですね。

最後のパートに入る前に、小3白帯のA君を呼び、自分のやる気をどれだけ自分で高めて来ているのか問います。「自分でやる気に成って取り組む」と言う事を認識させてから、修練の場に混ぜました。最後のパートも、予習をしてきた人や自分の課題は何かを認識している人の希望を優先して愛用を決めました。級が追い付かない人には、やや下の科目を織り交ぜましたが、上の科目に追い付こうとする人も居れば、「ただ何となく」言われた内容を繰り返す人も居ます。自分の意識をしっかり高めて、レベルアップを目指して修練に励む様に伝えて、締めの気合い出しで易筋行を切り上げました。

6月3日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暑い日差しと冷たく強い風が吹く中、鍛錬に励みます。

今月から12月まで、第1土曜日を「少林寺拳法体験会」として15時半までの時間で参加者を募っています。もう10年くらいの取り組みに成り、参加希望者も然程いないのですが、開催に向けて近隣地区や子供会でも回覧板による告知もして頂けるので、その縁を繋いでいく意味も含めて、毎年行っています。今回は、西境子供会の小学校1年生の男の子から参加希望があり、ちょっと楽しみにしながら待っていました。

「5分前ぐらいに来て貰えれば良いですよ」と御伝えしていましたが、5分前にお父さんが「今、車で着替えてます」とわざわざ伝えに来てくれて「1番降り」で到着です。また、泉田町で御願いした回覧板のプリントが、市民館玄関の掲示板に掲示されていて「協力的で有り難いねぇ」と思っていたのですが、公民館主事さんが一眼レフカメラを肩に掛けて「今日は、何か行事が有るんですか?」と撮影に来て下さいました。3年以上に成るコロナ禍で、市民館の利用者団体の活動も停滞し、地区の行事への取り組みもトーンダウンしている状況で、変わらないペースで活動している私達に対して、支援をして行こうと言う空気も感じます。挫けず行動し続ける事の大切さを改めて感じますし、逆に支援が無くても諦めずに行動する必要もあるでしょう。どちらにしても、行動出来る事自体への感謝を忘れてはいけませんね。

お父さんお母さんが揃って見守る中、小柄な男の子Y君と一緒に体験会がスタート。小4黄帯のA君に「今日はあなたが世話をして」と頼んで進めます。最初は緊張をほぐす為に、ダッシュ等の走るメニューで構成しますが、「先輩として頑張る姿勢で手本を示す様に」と話していた端から、小3白帯のA君がぐずり始めます。Y君を連れて来たお父さんが「スパルタで御願いします」と口にしていたので、「ここの空気では物足りないかな」と思っていましたが、A君には「途中でやめるな!」、「泣いとらんでしっかり走れ!」と叱咤します。

逆突・逆蹴の繰り返しで進め、キックミットを使用しての当身では私がY君の相手をしますが、小3白帯のA君に「隣でいっしょにやって」と御願いします。基本、周りを観ていないので周囲から刺激を受けて自分のテンションを挙げる事も無いA君ですが、隣りで自分より小柄な子が動いていると、多少は気持ちの張りが出る様で、割りと良い動きをしていました。「競争の為の修行ではないので、自分のペースでやりましょう」とは言うものの、そもそも頑張る気が無いのならやる必要も無いでしょう。入門して1年が経ち、少年八級受験も視野に入れている段階で、A君自身がどう取り組んでくれるか。観ていきたいものです。

終盤で間合いを空けた「転身蹴」まで辿り着き、笑顔で攻防に取り組んでくれていたY君。家ではもっと「やんしゃ」らしく、それほど疲れている様子も無く「楽しかった」と体験会を終えてくれたY君親子を見送り、自由練習に。各組毎の習熟に努めた後に、防具を着けての剛法・柔法の運用法の時間を取りました。珍しく柔法の運用法をやり、ポイントも交えながら進めましたが、やはり慣れていないとスムースには動けないもの。それでも本人の意識と行動で成長は出来るものでしょう。今日のスタートでも、Y君親子より少し遅れて参座した中1一級のH君が、自分で判断して3枚の座布団を来訪者の為に並べている姿を観て、「自分で判断して、他人の為に行動をする」と言う行いを自然と出来ているのだなと嬉しく思いました。そこに繋がる易筋行への取り組みを、引き出したいと思います。

5月27日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。汗ばむぐらいの気温の中、鍛練に励みます。

今日は事前に半数の人が休む事を把握していましたので、「さて、どんな内容にしようか」と思案しながら、掃除機を掛けます。先週少年五級に合格したE君と、相手を務めたA君。副道院長のNさんでのスタートでしたので、少年四級に向けての内容と、少し細かい技術のポイントの習熟に努める事にしました。

先週の試験は、久々の地区での合同試験と成りましたが、開催場所を提供して頂いた道院の先生から、「裏の畑で採れたから」と全員に玉ねぎを頂いたり、少年一級を受験した他所属の小5男子に「この2人は小6と小5だから、あなたがしっかり練習して立派な初段に成って、この2人を引っ張って行ってね」と2人に紹介すると、少し恥ずかしそうにしながらも、その後に3人で楽しそうに過ごしていたり、地区での合同試験での良い部分を改めて実感する事が出来ました。これを上手く小教区活動にも繋げていきたいものですが。

今日の基本演練では、「外受」の体捌き・足捌きを中心に行い、更に「単・連・段」の違いを説明した上で、「突・蹴・受」に繋げてみる事にしました。開足中段構からの「外受突」、「外受蹴」、「外受段突」をやってみたり、「連蹴」の練習を繰り返した後に、「飛連蹴」に繋げたり「金的蹴」と「廻蹴」の段蹴に繋げてみたりしました。小3白帯のA君の様に、動きを理解出来ない人には少し動きを分解した簡単な事を繰り返し、上達した人には次の段階に進める事で、様々な水準の人が同時に同じ事に取り組む事が実現しました。

学科・法話の時間では、「人助けは、御節介なぐらいで良いから出来るだけやりましょう。相手が喜ばない事も、御礼を言ってくれない事もあっても良いから、できることをやりましょう」と説きました。私自身、得意な事ではないのですが、積極的に行動してこそ教えも意義を増すでしょう。

自由練習の時間も短めに成りましたが、防具を着けての法形演練と運用法に入ります。上段攻撃に対する「外受突」からスタートしましたが、それまで行っていた体捌き・足捌きを全く活かせない人が続出しましたので、連反攻やバリエーションを付ける運用法まで進めませんでしたが、こちらも人によっては水準を下げて、「運歩で避けるだけ、をまずやってみよう」と進めました。なかなか基本をしっかり煮詰めて行ける人も増えないなと残念に思いながら、1回だけ限定無しの運用法を「今日やった事を踏まえながらやりましょう」と伝えて行いました。「まあ、外受突をやるぐらいかな」と思って観ていると、攻撃で飛連蹴や段蹴をやる人が多く出ました。自分の予想や意識に囚われ過ぎずに物事に向き合う事の大切さを感じながら、締めの気合い出しを終えて作務に入りました。