12月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。冬の寒さと刺す様な空気の冷たさが本格化して来る中、鍛錬に励みます。

今日は、毎月第一土曜日の「少林寺拳法 体験会」の日。今川町のS君・Sちゃん兄妹が参加してくれました。2人が出来るであろう事であり、また年明けの泉田町の「芸能音楽発表会」での演武披露に向けて、新入門のA君・A君に「天地拳第一系単演」を覚えて貰う為にも、順突と逆突を基本練習で組み込みました。また、今日は一般の参座が無かった為、3人の緑帯の「先輩」達に、後輩の面倒をみる練習をして貰う時間を取り、キックミットを使用しての当身を、グループ分けして行いました。5分程で時間を区切り、先輩達を呼び戻しピントを伝え、戻って貰って一緒に練習する~のサイクルを繰り返すと、それぞれのグループで徐々に雰囲気も良くなり、精度も挙がって来る事が見て取れます。

「学科・法話」の時間では、スタートに最近始めた挨拶の発声練習を。まるで企業の朝礼時の様で、嫌がる人は嫌がりそうですが、逆に学校でも「大きな声で会話・挨拶をしない様に」と注意されている小学生達に、挨拶や礼儀の大切さや習慣を伝えようと思ったら、原始的な声を出す「訓練」がスタートだろうなと思い、始めました。結果、それぞれの挨拶をする際の声が、大きくなって来ている気がします。後は、どのタイミングで適した言葉で適した挨拶を出来るかを、本人が判断してやらなければいけませんが、これは都度伝えていかなければいけないのでしょう。

また法話の中で、痛さ・辛さ・苦しさ・悲しさ等の「ストレス」からただ逃げるのではなく、そこに向き合い、その先にある何かを掴もうと意識する事と、その為に「闘争心」を燃やす事を伝えました。特に、「出来ない事」に対峙した時に、心が萎えてしまう体験会参加のS君と、11月入門のA君には、この後の練習内容も含めて伝えましたが、2人にはどう響いたでしょうか。

鎮魂行の後の「自由練習」では、時間を3つに分けて、序盤2つは緑帯が後輩を教える時間を、「天地拳第一系・単演」と「大車輪」で。10月入門のA君は週1回土曜日のみの参座なので、1日ごとに2つの動きを伝えれば、12月中にすべて伝わるなと思い、1と2の動きだけを説明し、緑帯に任せます。1の上段順突は基本演練で行っていましたので、先輩達も各自の工夫と伝え方で、なかなか良い感じで練習を進めていました。

2コマ目の「大車輪」は、先月も行い体験参加のS君が、全く先輩のアドバイスが耳に入らず、ただ動いてコケて~を繰り返していたもの。この1ヶ月考えて、目の前に座布団を敷き、まず構えて、場所を移動して手を着き、場所を移動して構える~という身体の移動から全員で始めました。足を着く位置や左右の違いにもポイントが有るので、単純ながら実は大事なもの。最初は、大車輪をやるとなった時点で嫌々取り組んでいたS君も、ペアを組んだ小6のS君が、粘り強く諭し、手本を見せてはやらせて褒めてノセて~を繰り返し、徐々に進歩していきます。出来る度に「足を少し挙げる」、「足を挙げた後に、着地する場所を変える」等、ポイントを増やして徐々に完成形に近づけていくと、S君自身もゴールに近付いている事を感じて、意欲と集中力も増して行きました。結果的には、足を高く挙げられるところまでは到達出来ませんでしたが、その時間を終えた時のS君のテンションが先月と全く違い、グループ単位での発表をする時も、その前に発表した小1グループが、ほぼ大車輪を完成させていた事に驚きつつも、自分の出来るレベルで意欲的に発表していた事が印象的でした。

「自由練習」最後の枠は、低学年組は1列に並び、「天地拳第一系・単演」の復習を、各自で号令を掛けながら。先週昇級試験を終えた緑帯組は、「巻抜(片手)」の復習と、「送小手もどき」からの「片手送小手」の練習を。後輩の面倒をみる時間と、自分のレベルアップを図る時間を、バランス良く組み込んで行きたいものですが、投げ技の練習を入れると、3人とも笑顔で取り組みます。

修練の切り上げに、成果発表の時間としてI君・H君に「片手送小手」を発表して貰うと、後輩達も面白そうな技に目を輝かせます。低学年組に誰が「大車輪」を発表してくれるか聞くと、先月はただ一人手を挙げられなかったS君が真っ先に手を挙げてくれました。自信がその人の行動のエネルギーになる事を実感した瞬間でもありますね。その後の突き蹴りの気合は、7人の小学生で出しているとは思えないハリと大きさになっており、「今日は良い時間を過ごせたんだなぁ」と嬉しい気持ちを抱きながら、皆で作務を終え、帰路に着きました。

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