7月15日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。うだる様な暑さの中、皆が集まります

まだ梅雨が明けていないのか、湿気と気温の高さが混在する中、わざわざ専有道場まで足を運んで貰って開催している道院修練。その分、少しでも参座してくれた人に何かを残したいものです。会報を活用しての学科・法話の時間でも、小5五球のE君の様に連盟の会報の穴埋め問題のページを埋めて参座する人も居ました。結局は「出来る人・やる気のある人」がやってくるだけではありますが、そんな人が少しでも増えてくれると良いですね。

「あ・うん」を活用しての学科・法話では、それぞれの人の意見を聞いてみます。率先して手を挙げる人が増えて来る中、小3黄帯のA君はまず自分なりの「答え」を探そうとしません。指名されて質問されても答えようとすると頭痛が起きるのか、顔を歪める事が多いです。自分の喋りたい事だけ喋りたい瞬間に喋るだけなら出来るのでしょうが、人間関係の基と成るコミュニケーションとは、相手を観て相手に合わせてこそ成り立つものでしょう。そんな部分を強化出来る様な時間にしたいものです。

場を変えて、易筋行を。今日は、「参与道院長候補」の小5五級のE君に準備運動と基本演練の主座を務めて貰いました。意欲はあり、率先して努力していながらも、実は他者とのコミュニケーションがあまり円滑に図れないE君。基本演練も組み立て良く進めますが、私が以前「目配りをしてアドバイスを挟む様に」と伝えた事を守り、ひとつ進める度にアドバイスをするのですが、相手を観ずに自分の言葉を探しながら話しているので、目の前の人間のテンポが悪く成り、集中や意欲が散漫に成っている事に全く気が付きません。ひとしきりこなして貰った後に、それらの事をE君に伝えました。それでも人前に立ってそれなりに修練を進められるだけでも大したものです。ただ「受け取るだけ」の立場で終わらず、「伝える側」としての意欲と向上も引き出したいものです。

その後、来週末に昇級試験を控える小6白帯のA君と小3白帯のA君はそれぞれの相手をしてくれる小5緑帯のE君と小6五級のA君と習熟に努め、副道院長のNさんと中1一級のH君で「上膊捕」や「片胸落」と言った「痛い技」の復習を。残る3人小6四級のY君・小5六級のH君・小4七級のA君は、「逆小手もどき」を復習した後に少年科目に無い「巻小手」をやってみました。今回、試験の相手を務めてくれる2人には「あなた達がしっかり後輩のレベルを挙げてあげて」と御願いしておいたのですが、意識的に声掛けをしてくれています。反面、受験する本人達が「自分から頑張ろう」と言う意欲に欠けるところが気に成るところ。「自分を拠り所と出来る修行」としては、もう一段階挙げておきたいものです。

A君2人の試験対策が修練の中心になる時間が多く、若干「飽き」が来ている雰囲気も有りましたので、急遽連盟の会報に載っていた「逆片手投」の体験をする事に。と言って三段科目をそのままやるのも困難ですし、以前木曜日に中1一級のH君と小5六級のH君に「片手投」の「簡略版」をやって貰ったのですが、意外に苦戦していた事もあり、今日は「簡略版」をゴールから進める事にしました。

倒す瞬間の動きをシンプルに説明したのですが、いつも通り観てない人・聞いてない人は、何をどうしているのかも判らないでいます。専有道場での学科・法話時に、「話を聞くってのは、音を耳に入れる事を言うんじゃなくて、聞いた事を理解して、行動する事を言うんだよ。その結果が上手くいかなければ、どうすれば上手くいくか考えて、成功するまでチャレンジし続ければ良いんだけど、何をすれば良いか判らない状態の人は、話聞いてたのかって言われるよね。そこらをしっかり意識して、話を聞く様に」と伝えていたので、「今の状態が、何を聞いてたんだって状態だよ」と伝えます。手本を観る・説明を聞く、それだけでも「センスに差が出る」と言えなくも無いですが、そこは訓練で何とかしたいもの。ゴールから進めて倒せる様になった人から、相手の腕を潜って倒せる形までもっていく段階に進めましたが、それぞれの級に関わらず、出来る様に成る人は徐々にレベルを挙げています。少しでも自分の意識で自分を向上させたと言う時間を味わって貰う事で、更なる精進への意欲を沸かして貰いたいものです。

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