本日は、専有道場からのスタート。やや小寒い空気の中、皆が集まります。
今日は、開祖忌法要を挙行しました。コロナ禍で行事開催どころか、通常の修練を円滑に継続させる事も容易ではない状況で、昨年に続き開祖忌法要を行えた事は有り難い事です。先週はGWで1週間のお休みで、今週の平日の学科・法話の時間で開祖の事に関するページを読み込む事をしていなかったので、グループLINEで「予習」をして頂く連絡を回しました。結果として大半の人は読み込んで来てくれた様ですし、過去に何度か読んでいる事もありましたので、導師法話の内容をどうしようかと思案します。
私自身、刈谷北道院を設立する前の時期に、開祖の生誕の地を訪れ、地元の道院長の方や金剛禅の元代表の方から、開祖の幼少期の話を伺う機会に恵まれた事もありましたので、開祖が岡山県で生まれ、どの様な気質でどう過ごしていたか。戦時中に、軍の特務機関員として中国に渡り、どの様な経験をしたか。その後、日本に戻り、何故金剛禅を開創されたのかを話しました。共に少林寺拳法を修行する仲間のいる、ロシアとウクライナが紛争をしているこの時期に、「開祖は『絶対に戦争を起こしてはいけない』と言ってたそうだよ」と言う私の言葉を、皆はどう聞いてくれたでしょうか。
場を変えて、易筋行を。Nさんは右足の親指の調子が悪く、送迎を終えた時点で帰られたのですが、その途中で用事で出ていた奥さんもピックアップしての移動でした。久々にNさんの奥さんに御会いすると、「随分、元気な小さい子が増えましたね」と声を掛けてくれました。道中、賑やかだった事でしょうが、何となく嬉しそうな表情に見えました。
基本演練では、振子の動きを重点的に。4月入門の小2A君の習熟度を挙げる為でもありますが、他の面々にとっても、基本的な身体操作のレベルを挙げる事は必要な事でしょう。細かい部分を含めて、入門して1年経つ人達でも「まだまだ理解出来ていないんだな」と感じる点も多いので、簡素な内容を反復している間に、少しでも意識とレベルを挙げて欲しいものです。
易筋行後半は、緑帯以上は「龍王拳第一系・単演」を、残る4人で「天地拳第一系・単演」を。小2A君の為に、3までの動きを繰り返して貰いましたが、集中力の無いA君と一緒に、よく頑張ってくれていたと思います。緑帯組はその後更にグループ分けして柔法の法形の習熟を。白帯組もグループ分けして、それぞれのレベルに合わせた内容にします。私は各組合せを見て回り、ちょこちょこアドバイスを挟みますが、少しずつながら進歩を見せてくれる人もいます。
締めの直前には、一番上のグループには柔法のちょっとした「遊び」を伝えて、技術に対する興味や喜びも触発しておきます。それぞれに楽しそうにやっており、開祖忌法要での法話の最後に述べた、「人間は、完璧な生き物じゃない。そんな人間同士が援け合って幸せな社会を創る事を目的に、開祖は金剛禅を開創された。今ここで出会った仲間とは、出来るだけ良い雰囲気で練習出来る様になりたいね」と言う言葉を体現してくれている様な姿でした。その後、締めの気合い出しをビシッと決めて、作務を終え帰路に着きました。