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Shorinji Kempo

11月26日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。午前中にやや曇っていた為か、冬の到来を予期させる気温の中、鍛錬に励みます。

当初は、今日の夜に昇級審査を行う予定でしたが、当事者の1人である小3黄帯のA君が今日家族旅行の予定が入っていた為の先週への前倒し。それにより、今日の修練は、少し自由度を挙げられる事に成りました。今年も残り1ケ月。年度末に向けても、各月の昇級審査や行事を2つほど予定していますので、着実な段取りと進歩を心掛けたいところです。

ウォーミングアップを終え、基本演練に入る前に、「科目表の基本の部分で、やりたい事を探しといて」と伝えて休憩に入ります。いざ始めてみると、何も考えていない人も居れば、自分の課題を探して来る人も居れば。「実際にやるかどうかはともかく、自分でイメージするだけで、その後のレベルアップの下準備に成るから、しっかり意識する様に」と伝えて、リクエストの有った内容を踏まえて、相対演練を中心にして向上に努めます。

学科・法話の時間でも、月1配布の「刈谷北通信」を配りながら、「自分の成りたい自分にしか成れない。他所見している人は余所見したくてしているし、サボっている人はサボりたくてサボっている。自分のレベルを挙げたい人は、その為に必要な行いを自分で意識してやる様に。そんな事が書いてあるよ」と説きました。その後の受身の練習でも鎮魂行でも、「自分がどう在りたい」と言う意識が、その人の意識が大きく関わって来ていると思います。その辺りの「自意識」を、少しづつ刺激して養っていきたいものです。

先週までより日差し以上に気温の低下を感じ、市民館の入り口やホールの戸を閉めて、自由練習に入ります。当たり前の事ですが、時は流れているのだなと感じます。自由練習前半は、グループ分けして法形演練を。1月に昇級審査を予定している小5緑帯のA君とY君の集中力と習熟度は、実に心許無いレベル。一緒にやっている先週少年五級に合格したWちゃんも同様で、先般少年六級に合格したE君の方が、余程高いレベルで「型」を再現出来ている事が悩ましい現実です。残り1ヶ月で、どれだけレベルを挙げられるか。「受験出来るレベルじゃなかったら、遠慮無く延期させて貰うわ」と伝えてありますので、本人達の意識を高めつつ、良いサポートをしたいものです。

16時過ぎに発明クラブ明けの小2白帯のA君が到着しましたので、全員に購入して貰った拳サポーターとすね当てを着けて、運用法を。3種類の攻撃に対する3種類の反撃を設定して行いますが、案の定「手本」をしっかり観ていない人は、それを再現出来ません。ですので、1つずつ確認して再度3種類の動きを通すと言う流れを何度か繰り返し、技術レベルと共に身体の反応性を高める工夫をします。また、防具を着ける事で攻撃の強度が上がりますので、緊張感や恐怖心も増す事に成ります。攻撃を恐れて、背を向けて逃げ出す小2A君や、上手く反撃出来なくて構えを解いてしまう小5白帯のA君には、「気持ちで負けるな!」と檄を飛ばします。

運用法に入ると、どうしてもキリを付け難く成り、撤収する時間が遅れてしまいがちなのですが、どうしても皆がやりたがっている空気を感じ、最後に「攻守限定無し、50%か30%で」で何回か繰り返します。すっかり暗くなった外の景色も眺めながら、やはり「決まられた動きじゃない動きをしていると楽しそうだなぁ」と、ハツラツと動く姿を見詰めます。この時間が有るからと言う訳でもないでしょうが、締めの気合い出しもその後の作務も迅速にこなされて、科目表や読本の忘れ物や靴下の落とし物も帰る前に渡す事が出来た上で、帰路に着けました。

11月19日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。明日の「泉田町文化展」の前日準備に場所を御譲りして、暖かな日差しながら冷たい風の吹く空間で、鍛錬に励みます。

今日は、修練終了後に安城市の道院に御邪魔して、小3黄帯のA君と小5緑帯のWちゃんの昇級審査を御願いしている日。修練内容も、その習熟度を挙げる内容にするつもりでしたが、主役の1人のWちゃんが姿を現しません。それも、遅れそうな時はお母さんが必ず連絡を下さるのですが、音沙汰無しの状態。「まさか、試験へのプレッシャーで、『練習、行きたくない!』とか、言い出したのか~!」と不安になりながら、到着を待ちます。

試験内容も少し踏襲しつつ、久々に「順突4分割」。少林寺拳法の技術の根幹でもあるであろう順突の動きが、未だに雑な人が結構居ます。練習方法としてはかなり退屈なんですが、後半のメニューも視野に入れて反復しておきます。

学科・法話の時間では、先月試験に合格したE君とY君の合格証書授与と緑帯の贈呈を。本人曰く、試験の最中は緊張や不安を感じていたそうですが、それを乗り切って合格し、その後に後輩への接し方で変化が顕れて来たE君や、いつも間にか゚小学生のナンバー2に成り、周りへの目配りも出来る様になりつつあるY君の姿は、実に誇らし気でした。そんな姿を観ていて欲しかったWちゃんが未だに現れませんでしたので、お母さんに「様子はどんな感じですか?」と伺うと、「普段通りですが、何か有りました?」の返信が。結果として、一昨日の木曜日の修練を私の都合でお休みしたのですが、その連絡を今日土曜日の休みと勘違いされてたそうで、急遽用意を整えて頂き、キックミットを使用しての当身の時間に到着しました。「どうなる事やら」と勝手に不安がっていましたが、ホッと一安心です(笑)。

鎮魂行では、打棒を小5緑帯のY君に御願いしました。先日皆で打ち方を練習して以降、打棒役をやりたがる人が増えています。また他の人がやった後に、新たなアドバイスを加えていると、それを取り入れて練習する人も居ます。「興味と関心」を少しでも自分で沸かして、更なる進歩に繋げていってもらいたいものです。

自由練習では、Wちゃんとその相手を御願いした同期のY君は試験科目の確認を。その他のメンバーは、「順突4分割」と「天地拳第一系・単演」の習熟を、全員でとグループ単位の2つのパターンでやって貰いました。WちゃんとY君の方は、試験当日にも関わらず動きを間違えたりする回数がかなり多く、低いトーンで時折り「説教」しつつ、テンションを下げ過ぎない様に、技術面のアドバイスを加えて反復します。

その間、後方のグループをチラ見していると、Y君を中心に全体練習やグループ分け後をなかなか上手くこなしていて、姿勢や角度がほとんど意識出来ていない小2白帯のA君も、そこそこ上達していました。最後の気合い出しも、「夜に試験を受ける人を励ますつもりで出す様に」と伝えると、目を閉じて気持ちを込める人も居たりと、なかなか良い雰囲気でした。作務を終えて帰宅する人たちを見送っていると、泉田町在住の同学年で、A君の8月の入門をきっかけに仲よくなった小5緑帯のA君が、明日の文化展観覧の集合時刻を相談したりしていて、地域の普段の調和に少しでも貢献出来ているのかなと、嬉しい気持ちに成りながら帰路に着けました。

 

11月12日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。11月中旬とは思えない汗ばむ様な陽気の中、皆が集まります。

今日は、8月入門の小5男子A君の入門式を挙行しました。土曜日の午前中に大府市でテニスを習っているA君は、普段の道院修練には参座出来ないのですが、今日はテニスを休んで頂き、「主役」を務めて貰いました。そんなA君の行動に応える様にしっかりした段取りで行わなければいけないのですが、相変わらずの準備不足の為、セロテープを忘れてしまい、式次第を貼り出せないと言う失態でした(泣)。

それ以外の導師法話等はそこそこ順調に。A君も「練習して来た?」と聞くとはにかんで首を傾げるものの、誓願文奉読をしっかりこなしてくれました。またラストの各自の「自己紹介」では「好きな音楽・曲・アーティスト」も交えて行いましたが、私はほとんど判らない曲やアーティストばかりだったものの、列席者が「あ!それ、知ってる!」と普段知る事の無い一面に触れられて、共に修行に励む仲間としての雰囲気作りには良い時間だった様に思います。

余談ですが、専有道場に出向く途中に、刈谷市商工会からも推奨されている和菓子屋さんが在りました。刈谷北道院を設立して以来、道院長研修会で帰山する度に、定宿にしている民宿への手土産を、そのお店で買っていたのですが、看板のおかみさんの高齢化による反応の鈍さがこの10年で進んでいくのが気になっていました。今年5月の帰山時にも和菓子を購入したのですが、その前日に降ったゲリラ豪雨により店内が水浸しに成り、何とかお菓子だけ受け取って帰ったのですが、それ以降お店はずっとシャッターが閉まったまま。今日お店の前を通ると、隣接していたもう1軒の和菓子屋さんと共に建物が消え去り、更地に成っていました。その当時にも予測していましたが、自分がそのお店の「最後のお客さん」に成ってしまいましたし、普段の法話でも頻繁に使っている「一期一会」や「諸行無常」と言う言葉が、リアルに目の前で形になった時の寂しさ切なさを実感しました。

場を変えて、易筋行を。まずは「3本の軸」を意識する事をメインにして、開足中段構からの単独・相対での動きと感覚を練り上げます。道衣を着ての参座は久々と成るNさんも、アドバイスを交えつつ汗をかきながらしっかり身体を動かしていました。ほとんどの人には、入門した時から「基本が大事」と伝え、「4つぐらいの動きの応用で出来ちゃうから」との意識を刷り込んで来ましたが、それを動きとして体現出来ている人もあまり多くないのが現実です。久々の参座ながら、Nさんはそれが出来ているので「大したものだな」と心強く思います。

市民館から参座した人達の自己紹介もこなした後に、来週昇級試験を予定しているWちゃんと、「受けるかどうかは1週間前に決める」と伝えていた小3黄帯のA君に、「しっかり全力でやる様に」と念押ししました。特になかなか真剣度が備わらないA君には、頻繁に「それ、全力か゚?」と確認しますが、出来ればそれをしなくても自分で意識とテンションを高めて欲しいもの。逆に、その瞬間に周囲の人の意識が高まる事もあり、他人事の様に過ごしてしまう人もあり、で。全体で意識が高まって行く様に、上手く導いていきたいものです。

組合せや内容をあれこれ入れ替えて、易筋行を進めて行きますが、技術の練度やテンションがなかなか挙がらないA君も。時折り上手く出来た時に「今の良いよ!今のをやろう!」と伝えられた時は、表情は変わらないもののやはり嬉しそうな空気を出します。最終的には、締めの気合い出しの時に基準の位置に走って来たA君に、「どうするの?受けるの?」と聞くと「受けます!」といつもより大きな声で答えてくれましたので、「じゃあ、僕を試験官の先生だと思って、名前を呼ばれたら返事をして、試験のスタートの号令を掛けよう」と伝えると、1年前の試験の際とは全く違った返事と号令を掛けてくれました。

「よし!来週、しっかりやろう!」と伝えた後の全員での気合い出しは、全体からプラスの空気の大きな気合いが出ていました。「これを毎回繰り返す事が出来たら、皆楽しくやれるだろうなぁ」と思いつつ、これが長続きしない「諸行無常」を肝に銘じて帰路に着きました。

11月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。空気の冷たさは感じるものの、汗ばむぐらいの日差しの有る中、鍛錬に励みます。

今日は、久々に副道院長のNさんが顔を出して下さいました。県庁の仕事で、ジブリパークの開園に関わっていた為、この1ヶ月は土曜日に出勤する事が多く、また今日も3年後の万博20周年事業の関係施設に視察に出向く為に普段着姿でしたが、「あ・うん」と「刈谷北通信」を受け取り、作務を終えた小学生達と言葉を交わす時間を取れた事は実に貴重です。先日まで身体の不調も抱えてらっしゃいましたが、それもほぼ解消されたとの事で、また道衣を着て、身体を動かして欲しいものです。

ウォーミングアップに入り、「何の為に、何を意識してその動きを行うのか」をより明確にして貰う為に、ひとりひとり何をやるか考えて貰い、それを2人1組でアドバイスを受け合って再度取り組む、と言うパターンでやってみました。やっている瞬間にも「ちゃんと意識してる?」と声を掛け、自分と目の前の相手を意識しながらやる事を促します。全員がそれを出来る訳では無いですが、それぞれのレベルで少しでも向上出来ていればしめたものです。

学科・法話の時間では、作務をやっている時間からそのページを読もうと考えていましたので、作務のページを。「何の為にやるのか」を皆で回し読みして考えると共に、実際の作務の時間に、どの順番で他の人とどう役割りを交代して行うかも再確認しました。「自分のやるべき事」だけでなく、周囲の状況も考えた上で、改めて自分の在り方を点検し考える。正に「修行の在り方」そのものですが、その行いの中で感覚的な部分を身に付けていってくれたら有り難い事です。

学科・法話の後に、スイミングの為に早上がりするR君にお菓子を渡そうとして、家に忘れて来た事に気付きました。ですので、皆で単演を自分達だけでやる様に伝えて、家に帰宅し10分程で戻って来ると、小6茶帯のH君中心に「義和拳第一系・単演」に取り組んでいました。その後、全員で大まかな流れや細かいポイントを確認して、何度か反復しました。

その後の鎮魂行では、先日打棒の打ち方を皆で練習した後に実際の鎮魂行で打っていない事に気付き、誓願が終わって着座する前に急遽H君を打棒役に指名。瞑目の時間では、彼に打棒役をやって貰いました。最後の信条の部分での読本の持ち方でも、自分が主座をやって教典の巻物を手にしているイメージを持っている人が数人見受けられ、少しづつ意識が高まっている事を感じます。

小5緑帯のA君が、休憩中に「家でお父さんと足刀蹴の練習して来たから、足刀蹴をやりたい」と伝えに来てくれましたので、自由練習のスタートは廻蹴と足刀蹴の足の動かし方からスタート。観ると結構な人が、身体の向きとサポートの仕方で食い違っていましたので、ちょくちょくやらないとやっぱり忘れるのかと反復練習の大切さを実感します。特に足刀蹴の足の動かし方は、たまにやっただけでは習得出来ないものでしょうが、他の当身の細かい感覚も含めて、何人かの人に受け手をやって貰い、身体の動かし方の違いと受けた感覚の違いを実感して貰います。それでも「誰か受けてくれる人?」と聞くと率先して手を挙げる人が多く、技術に関する興味と関心もボチボチ高まっている様です。

当身の時間鵜を長く取ってしまったので、ラストは2週間後に迫るWちゃんの少年五級受験に関する習熟を優先的に。H君・Y君の上級者2人に相手をして貰い、レベルアップを図ります。身体を動かす事が好きな訳でも得意な訳でもないWちゃん。ついさっき出来る様になった事でも、すぐに意識から離れるレベルですが、そんな人でも向上しようと努力してくれるなら、サポートするのが仲間の役目でしょう。残り2週間、充実した鍛錬の期間にしたいものです。

他の4人は、小2A君の科目から少年六級の科目まで続けますが、先日少年六級に合格したE君のA君に対するサポートの仕方が、意識面で明らかに変わりました。自分の階級を挙げたなら、挙げただけの変化が技術面でも後輩とのかかわり方ででも欲しいものですが、実施にそうなる人もあまり居ないのが現実でしょう。締めの気合い出しの前に、全員に「自分の為だけでなく、他者の支えに成れる様な精進の大切さ」を説き、ホールに響き渡る気合いを出し、作務を終えて帰路に着きました。

10月29日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かな日差しと気温の中、鍛錬に励みます。

やや出足が遅れ、備品をホールに運び込みながら作務を進めていると、和室で準備をされていた子供会の「茶道・着付け教室」の女性(実は、私の小中学校時代の同級生のお母さんでもありますが)から、「後でちょっと手伝って下さい」と声を掛けられました。道衣に着替えるのをやめて和室に向かうと、いつも教室を段取りされている女性が休まれて、講師の先生だけでは机を移動させたりするのが困難な状況でした。かなり重めの机でしたので「女性2人でも大変だろうなぁ」と思いながら運び出し、戻って参座した人達と作務を終えた後に、「終わった後に戻すのが難しかったら、手伝いますから声を掛けて下さい」と伝えました。結果的には、移動させた場所にそのまま置いておいて良い状態でしたので、小学生達と手伝いに行く事も無かったですが、帰り際に挨拶と御礼の言葉を伝えに来て下さいましたので、地域の方々との円滑な関係が築かれているなと嬉しく思いました。

作務を終え、易筋行に入る前に、11月に昇級受験を希望している人達に、学科宿題の1次提出を求めました。少年五級受験のWちゃんはほぼ完成の状態でしたので、そのまま受け取りましたが、少年七級受験の小3黄帯のA君は、一文字も書いていない状態で来ましたので、15分程静かなトーンで説教し、そのまま学科宿題の書き上げに入らせました。こちらも結果的に16時過ぎには書き上げましたので、「3時間あれば書けるものなら、1ヶ月時間が有ればその時間は何処かにあっただろう。その時間を自分で作って書いて来ていれば褒められるのに、何もして来ない状態で今日を迎えて、同じ内容を書いても叱られてるんだよ。自分でどっちが良いと思う?」と聞きました。普段自分で真剣に取り組むテンションを用意出来ないA君ですが、その違いには気付けたようです。

今日の易筋行でも、軸の意識を持って身体を動かす事と、相対での接触感覚を伝えながら進めました。Wちゃんの試験内容に関連する事を全員で進めたり、「流水蹴(後)」を開構と対構で復習し、その後「内受突」や「流水蹴(前)」のバリエーションを付ける事で、応用力を高めると共に、相手と正中線を合わせる感覚や、間合いの図り方への意識も高める事に努めます。

自由練習では、グループ分けをしてそれぞれのレベルアップを図ります。先日、少年四級に合格した小5緑帯のY君は、三級科目の「逆小手」に入りましたが、相手を務めたH君に投げられる直前までの態勢を作って貰い、投げる瞬間だけの反復をする「ゴールから練習する」で進めてみました。それでも身体の向きを変え過ぎたり、腕で引っ張ってしまったりと簡単ではありませんが、少しづつポイントを付け足して行く事で少しづつレベルアップした気がします。

16時過ぎに発明クラブ明けの小2A君が到着し、15時過ぎに早上がりし小4R君と行き違いですが、小学生全員が参座した事に成ります。体調を崩しやすい時期に、これだけ参座してくれる事に有り難さを感じます。小2A君は相変わらず意識が散漫になりがちですが、アドバイスを受けた時は、「はい」と返事をする事を自分で意識してやれる様になりましたし、未だに体捌き等は理解出来ていない様ですが、中段突はかなりの強さに成り、相対演練で相手をしている年長者がその威力に驚いている事が判ります。「相手の事を考えずに、全力で突いたらいかんよね」と注意しつつ、少しづつながら成長・進歩している事に、嬉しさも感じます。外からの日差しはいつの間にか消え、寒いぐらいの風が吹く様になるまでの長時間、鍛錬に励んでくれているのですから、少しでもそれぞれの人達にとって有意義な空間にしたいものです。

10月22日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。強い日差しと10月らしからぬ気温の中、鍛錬に励みます。

先週末の昇級試験を、なかなかの高評価の元で終えられてホッとした心持ちでの今日。次の受験者の習熟を考えつつも、何か少林寺拳法への興味を沸き立たせる内容が出来ないかと、思案します。

市民館に到着すると同時に、公民館長さんが自転車でいらっしゃいました。玄関で「児玉さんに御願いしたい事が有って」と仰いましたので、「文化展ですか?」と御聞きすると、「そう!」との答え。来月開催される泉田町の文化展の準備の為に、修練会場を泉田会館に変更する依頼でしたが、当然の様に快諾で。その後、今年は3年ぶりに開催出来ればと考えている「一品持ち寄り忘年会」について御相談したところ、現段階では刈谷市から「市民館内での飲食を目的とした会合は禁止」とのお達しだそうで。「また近々、市から今後の対応の連絡が来るから、その時は連絡するわ」と言って下さいましたので、世の中の空気が変わりつつある状況に期待したいところです。

作務を皆で終え、ウォーミングアップでは何人かに内容をリクエストし、前に出て指揮をして貰ってから、補足のアドバイスやその応用形の動きを足してみました。基礎の動きの反復ではありますが、応用の動きを意識する事で、より精度が高まる様に思います。基本演練では、「上受」を相対で行う時間を長めに取りました。11月に少年五級受験を予定しているWちゃんの受験準備にも繋がる内容でもあり、体捌き・足捌きの大切さを実感する内容にもなりました。

学科・法話の時間では、少年読本の「行」に関するページを回し読み。読んだ人それぞれに、少林寺拳法を何を目的としてどの様に取り組んでいるのかに、違いが有るのが現実でしょう。それでも、何故少林寺拳法が創始され、何W目的として取り組むべきものなのかは、しっかりと伝えておきたいものです。

鎮魂行を挟み、キックミットを使用しての当身は足刀蹴を・自由練習の始まりは、鎮魂行時の打棒の持ち方や打ち方を皆でやってみました。今や小学生達のナンバー1に成った小6茶帯のH君にすら、実は打棒の打ち方を伝えていなかった事に驚きですが、皆初めてやる事に興味津々で取り組んでいます。興味と関心を掻き立てられる様な空気を、少しでも用意しておかないといけませんね。

自由練習後半は、全員で「上受蹴」を行い、ラスト5分で「義和拳第一系・単演」を初練習しました。どの時間でもそうですが、集中力の持たない人・意欲的な取り組みの出来ない人はいるもので。それぞれのペースを観ながら、アドバイスを挟みつつ、最も取り組みのレベルの低い小3黄帯のA君には、静かなトーンで説教したりと、少しでも自発的にやる気を引き起こす方向を目指します。ラストの気合い出しは、なかなか良い雰囲気で締められましたので、次に繋がる今日に出来たかなと思い。修練を切り上げました。

10月15日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。10月とは思えない陽気の中、鍛錬に励みます。

今日は、先月末に予定していたものを順延した小5緑帯のY君の少年四級と小4白帯のE君の少年六級受験の日。半月以上延期した分、2人共しっかりレベルを挙げてくれましたので、若干の余裕を持ちつつ、試験用の習熟を図りながらそれ以外の事も何かと組み込もうと画策します。

明日の午前中に市民館のホールで、町内の防災訓練の第2弾が開催予定で、地区の役員さんが看板の準備でホールで作業をしてらっしゃいました。「ちょっと端っこ使わせて貰って良いですか?」と仰いますので、「どうぞどうぞ、全然問題無いです」と答えて作務に入ると、続々と現れて挨拶をして掃除機を掛け始める小学生達の姿を観て、「偉いねぇ」と驚かれていました。普段から出来ていないといけない事ですが、地域の方々がいらっしゃる時に「より良い自分」を表現出来る事も大事な事でしょう。修練前や学科・法話の時間で、「どうせ身に付けた力なら、他の人に喜ばれる行動が出来るか様にしたいよね」と伝えました。

今日は小4黄帯のR君が、お祖母ちゃんの古希祝いの集まりで休んだ為、学科・法話の時間の読本の回し読みでは「命について」のページを。「あなた達が今ここに活きていられるのは、1000人以上の先祖が一生懸命生きてくれたから。あなた達の命は、実はあなた達だけのものではない。どれだけ辛い状況に身を置いていても、自分でその命を絶つ事は、やはり良くない事だよねぇ」と説きました。余裕の有る状況でなら、誰しもが理解出来るは無し。彼らが辛い状況に置かれた時に、少しでも踏ん張る強さに繋がる様な響き方をして欲しいものです。

法形演練でも試験科目を中心に。鎮魂行後の自由練習でも、組み合わせを変えてY君・E君の習熟を中心に、次の受意見予定の人達の強化にも努めます。8月入門の小5A君が「小手抜」の覚えがイマイチだったので、まだ動きをうろ覚えの小3黄帯のA君も含めて「龍王拳第一系・単演」の5までを反復させてから、「小手抜」に戻りました。間合いや身体の向き、相対でのタイミング等まだまだ課題は多いものの、小5のA君の方が上手くなってしまうぐらいの取り組みを見せてくれました。

自由練習後半では、少年四級を受験するY君は小6茶帯のH君のリードに助けられ、充実した時間の使い方をしていました。少年六級を受験するE君には、自分で課題を練習すると共に、他の白帯組に何をやるかを伝えて、まとまって同じ内容をやる様にして貰いました。次に少年五級受験をするであろう小5緑帯のWちゃんとA君の充実度が、あまり挙がって来ないのがねっくですが、時折り冷た~い空気で指摘しながらアドバイスをして行くと、それぞれに光る部分を何度か見せてくれました。

夏を思わせる気温でクーラーを点けようか思案した室内も、汗ばみながら身体動かしていると、陽射しの伸び方が季節の変化を知らせるものでした。土曜日の午後にこの長い時間を費やして修行に励んでくれているのですから。少しでも意義の有るものを掴んで帰って貰える空間にしなければとの想いを強くして、締めの気合い出し終え、帰路に着きました。

10月8日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。グッと寒さの増した秋のお昼に皆が集まります。

今日は、達磨祭を挙行しました。副道院長のNさんも休日出勤があったりと、半数が欠席の予定。専有道場からの移動も、若干支障が出そうな状況でしたが、「諦めない・挫けない」達磨の遺徳を偲ぶ機会を、今年はそのままやってみようと、司会進行を小6茶帯のH君・撮影係を小5緑帯のA君に御願いして実施しました。

今回は1ヶ月ほど前から、読本の達磨に関わるページを皆で読み込んでいたからか、導師法話も随分すっきりとまとめる事が出来たので、最後の締めを「諦めない挫けない強さを目指して修行した経験を、今後の人生に活かして欲しい」と、皆に対するメッセージに繋げる事が出来ました。それぞれに、この話をどう聞いて、どう行動に移してくれるでしょうか。

場を変えて、易筋行~に移る前に、ひとつハプニングが。今日は移動の送迎の手伝いを、緑帯のA君のお父さんと移動後スイミングに行く小4黄帯のR君のお母さんに御願いしていましたので、達磨祭終了後に小学生達を待ち合わせ場所に向かわせました。私は法衣を畳んだり片付けをしてから移動に入ったのですが、10分程走った頃にR君のお母さんから御電話が。迎えをR君のお父さんに御願いしていたのを、忘れていて今出たばかりで、もう20分程R君は一人で待っている状態との事で、私が引き返して迎えに行きました。到着すると、不安そうな道衣姿の小学生からホッとした様な笑顔が。泉田会館に向かう車中で、「いつもお父さんお母さんが色んなところに送ってくれるだろうけど、当たり前の事じゃないよねえ」、「この出来事を『辛くて大変な事があった』と思うか、『面白いハプニングがあった』と思うかで、あなたの今日の一日が変わる。それを365日繰り返すと1年が変わるし、それを30年繰り返すと、全く違う人生に成るよねぇ」と話すと、R君が笑顔で「うん」と答えていました。

場を変えて、易筋行を。明日が泉田町内のお祭りで、準備で市民館のホールに多くの備品が運び込まれている為、今日は泉田会館で。無事にお父さんにR君を届け、泉田会館に上がると、試験前のY君とE君が習熟に励んでいたり、茶帯のH君が他の人にアドバイスをして回りながら進めていたり、自分達で練習してくれていました。遅れて到着するまでの30分間、全てそうでは無かったでしょうが、その姿に頼もしさを感じました。

その後、基本演練では間合いの確認に時間を割きました。単純に合掌礼をした瞬間に近間に成っているか・その後開退をして構えて向かい合った時のその間合いを維持出来ているか、を相手を代えて確認してみましたが、数度繰り返した事でその後の相対演練でも、相手を観ずに間合いを崩して行う事が少なくなった気がします。

易筋行後半は、全員で「上受突(表)」を行った後に、先週の続きとばかりに相手を傾けて場所を入れ替わりながら投げる動きを。2回目なので上手く投げる人も居れば、苦戦する人も居ますので、上手くいかない人には後ろから動きを足してサポートする事で、投げる感覚・投げられる感覚を体感して貰いました。最終的には「両手閂投」の要領で、相手を投げる形まで進みましたが、足捌きや姿勢等、少年科目の法形にも共通する部分で丁寧に行える人も出て来ました。

残り10分の時点で、「それぞれ単演の練習、はい、始め」とだけ伝えて、何をやるかも含めて一切支持を出さずにアドバイスだけする形をとってみましたが、自分で何をやるか・どこを気を付けるかを意識しておこな人も居れば、何をやるかも決められずにウロウロして終わる人も居ます。全員を集めて、「自分でやる気に成って、自分で行動して、自分で点検する。その習慣を身に付ける為の修行をしているんだよね?」と言う話をして残り2分を行うと、何人かの人は動きが変わっていました。

それぞれにとって心地良い時間・空間では無いかも知れませんが、自分の意識でその時間・空間を楽しめる人の育つ空間にして行きたいものです。

10月1日(土)の修練。

本日も泉田市民館での修練。秋の気配も感じつつ、まだまだ暑い日差しの中、鍛錬に励みます。

今日は、刈谷北道院の在籍小学生の通う4つの小学校の内、2校で午前中に運動会が開催される日。以前の様な大掛かりな行事が開催されなくなって久しいですが、それでも終了後の家族の団欒の時間もあり、欠席者が多数の予感。それでも、逆に運動会の無い人が参座する予定だと言う事を考えると、お休みにするのも気が引けるもので。と言う事で、若干いつもと違う内容で、技術を楽しむ時間にしようかと想定して作務を行います。

掃除機を掛けている時に参座した最初の2人は、見事に運動会の無い学校の2人。その後、続々とお休みの連絡を頂き、運動会が有りながらも、2週間後に昇級試験を控えて遅れても参座しますと御連絡頂いたE君と、発明クラブ後に終了30分前に到着する予定のA君と4人に成りそうな気配です。

まずは、小5緑帯のY君と小3黄帯のA君とで、立っている相手を傾ける・傾けた相手と場所を入れ替わる・入れ替わる時に相手を投げる、と言う段階に分け、投げの原理を練習しました。今日は部活動明けに参座する予定で疲れて寝過ごした小6茶帯のH君なら、あっさりこなしてくれそうな内容ですが、2人は想定していたよりかなり苦戦します。手足に力みが出るのはあるとして、踏み出す足が違っていたり、入れ替わる向きが違っていたりと、「何を観てたの?」聞きたくなる現象も起きます。遅れて参座したE君も、同じ様に向きを間違えたりしましたので、「手本を観る時は、観ました・聞きましたで終わるのではなく、これから自分がやるんだと思って観てね」と伝えて、何の為に今のこの時間が有るのか、意識する事の大切さを説きました。

学科・法話の時間でも、自分で意識する・自分で点検する事の大切さを説き、その意識があってこそ「自己確立」のスタートに立てると説き、その為の易筋行だと伝えました。その易筋行の時点で躓いてしまっては意味が無いですが、そこで挫けず諦めず、粘り強く取り組めてこその自己確立でしょう。

鎮魂行後の自由練習では、まずはE君の少年六級受験の科目であり、昨年9月に少年八級に合格して以降、七級を受験する為に覚えなければいけない法形を全く覚えようとしないA君の為でもある「内受突(裏)」と「上受突(表)」を。細かいポイントは、少年五級受験を視野に入れ始めたY君でもイマひとつの状態ですが、当のA君はもっとうろ覚えの状態です。今日の修練スタート時に、今後の他のヒットの受験スケジュールの予想を伝え、11月に受験しなければ3月しか空いていない事を伝え、この10月で七級を受験出来るレベルまで上げる事を伝えましたが、果たしてどうなりますか。

16時を過ぎ、発明クラブ明けのA君が到着。自己点検の感覚と言う意味では、更に手強いA君が加わり、全員で「天地拳第一系・単演」の習熟を。身体の向きや足幅やつま先の向きまで、毎回同じ事を言われても気を付けられないA君ですが、最近返事はしっかり出来る様になりましたし、話を聞く時に目線を合わせられる様に成って来ました。思えばその相手をしている面々も、集中力も無ければ技術的なセンスが有る訳でもないですが、入門当初に比べれば続けて来た分成長しています。A君に「あなたが入門して半年経ったよ。もう少し進歩していて欲しかったけど、出来る事も増えて来たね。そのスピードを挙げたいかどうかは、自分で決めて意識して」と伝え、締めの気合い出しに入りました。

久々の片手で足りる人数の参座ですが、「門信徒ゼロ」からスタートした事を考えれば、この少人数でそれぞれにとって意味の有る時間・空間に出来なければいけませんね。少人数でもテキパキと作務を済ませ、仕上げのお菓子を私が分配し、皆を見送って帰路に着きました。

9月24日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。秋の涼しさを感じる中、鍛錬に励みます。

台風その他の影響で、1週間前に比べて随分涼しくなりました。いよいよ冷房代の要らない「鍛錬日和」の秋が来たなと思っていましたが、ホールに入って掃除機を掛けていると、どんどん汗ばんで来ます。「こりゃ、まだクーラー無しじゃ厳しいなぁ」と思い、ウォーミングアップに入る前に「今、暑い人~!」と聞くと、ほぼ全員の手が挙がりましたので、今日も1時間分の冷房代節約で終わりました。

作務終了後に、小3黄帯のA君と暫しの「お話」を。9月が終わると、小学1年生で入門して丸2年が経つことに成るA君ですが、常に意欲と集中力が散漫な様子。「あなたって、叱られる事好きなの?」と言う質問から入り、どんな気持ちで毎回参座しているのか、自分の取り組みが周囲の人の目にどう映っていると認識しているのかを聞いてみました。いつの間にか、刈谷北道院の小学生の中で、「ナンバー3」の拳歴の立場に成っているA君。それに相応しい振舞いや取り組みをしてくれると有難いのですが、はてさて。

今日の基本演練では、シンプルに振身とそれに伴う足捌きのみを、相対で確認する時間を多めに取りました。突いたり蹴ったり、それらを組み合わせて動いたりではなく、ただ向かい合って身体と足を捌くだけ。それだけでも「簡単では無いなぁ」と思いますが、単純な動きでレベルと理解度を挙げる事によって、より複雑な動きの水準も挙げて行きたいものです。

学科・法話の時間では、開祖が何故金剛禅を開創され、少林寺拳法を創始されたかのページを回し読みしました。先般から読み込んでいる達磨に関するページと若干時系列を整理した説明が必要だったものの、何故現代日本人ん少林寺拳法の修行が必要なのかを質問し、何人かの意見を聞ける段階まで行けました。

鎮魂行後の自由練習では、3週間後の昇級試験を控えた、小4白帯のE君と小5緑帯のY君の「事前審査」を行い、その他の人達はそれぞれに課題を与えて、小6茶帯のH君に観て貰う事にしました。夏休み明けから暫く体調不良で休んでいたE君は、習熟度としては各所に不備が有る様子。何とかあと3週間で仕上げるかと思い、事前審査で伝えた課題を、他の人達と高める様に伝えて、H君に来て貰いY君の科目の点検に入ります。

4年生から土曜日のみの参座と成り、週1回の修練だけでレベルアップをしなければいけないY君ですが、こちらもいつの間にか小学生の「ナンバー2」の立場です。その他の緑帯や白帯の面々と比較すると、何だかんだ技術レベルは高くなっていますので、その他にも「先輩として」の在り方と技術に対する意識をリンクさせて伝えます。「ややこしい」部分ではありますが、そのややこしさに負けずに求めて行動出来る様な意欲を、上手に引き出したいものです。

Y君とH君に試験の先に有る技術のポイントや応用を伝えて時間を長く取りましたが、その間その他の人達は適当に遊んでいる人達がほとんど。ついさっき習熟度が低く深刻な表情をしていたE君もしっかり励んでいるとは言えない状態です。締めの前に何人かに成果を発表して貰いましたが、その内のE君は課題として伝えた「上受突(表)」を全く変えられていない状態で披露しました。なので、冷たく低いトーンで「試験が近いのに、レベルが低い状態と解ったよな。それで、この30分間でどれだけ上手くなったの?成ってなかったら、この30分間は全く無意味だよな。それで良いのか?」と説教です。それ以上に、一緒にやっていた同級生のH君と小5白帯のA君に、「試験が近いE君と一緒に練習してて、彼のレベルは全く挙がってない。あなた達は何を考えて、どんな取り組みをしていたの?」と詰めます。散々空気を冷やしておいて、最後に「つまりこれが自己確立と自他共楽の大切さでしょ。解る?」と聞くと、「はいっ!」と大きな返事が返って来ました。

締めの気合い出しも、一度やってから「今、100%の気合い出せた人?」と聞くと半数以下だったので、やり直します。やり直しでも全員で大きな気合いを出せた事を実感すると、皆の表情に張りが出ます。そんなこんなの繰り返しで、少しでも皆の意欲を引き出し、参座する甲斐の有る空間を創り出したいものです。