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Shorinji Kempo

11月23日(土)の修練。

本日は泉田会館での修練。強風吹きすさぶ中、鍛錬に励みます。

22日・23日と、市民館ホールを使用して「泉田町文化展」が開催される為、事前に公民館主事さんから会場の変更の打診を頂き、了承していたのですが、予定表を観ると「これ、使えないんじゃないの?」と予測出来る状態。案の定、泉田会館のホールは明日の会議で使用する為に机が並べられていましたので、公民館主事さんの許可を得て、和室を利用しての修練です。

今日は欠席者多数でしたので、小5五級のA君の試験や演武披露に向けての習熟をメインにして進行。SさんにA君の相手をして貰い、私は小1白帯のH君にベタ付き。スボンの紐の結び方や帯の結び方から始まり、「天地拳第一系・単演」の復習も進めましたが、説明の途中から意識が外れるのが通常ですので、レベルを挙げるのも簡単ではなさそうですね。1時間近く掛けて、先週の復習プラスようやく一つの動きを足せましたが、彼のペースとしてはこれが適度かも知れません。時間は掛かりますが、気長にお付き合いするとしましょう。

修練開始前に、文化展の役割りでいらっしゃった役員さん達に、後で文化展の観覧に御邪魔するつもりでいる事を御伝えすると、「先着50名で、お茶と御菓子が出るよ」と教えて下さいました。早めに行った方が良いかとも思いましたが、そのお茶出しの役割りに参加する子供会の小学生の中に、16時頃に参座するRちゃんの友達がいるだろうと予想されましたので、K君・Rちゃん兄妹が到着するまで易筋行を続けます。SさんとA君には引き続き四級科目・三級科目をやって貰い、私はH君とキックミットを使用しての当身を。身体の使い方としては向上はしませんが、H君にはシンプルに「強く打つ」と言う事をやらせると、そこそこ集中してやれます。まずはここから始めましょうか。

K君・Rちゃん兄妹が到着すると、即泉田市民館に移動して各作品の鑑賞に移ります。地区は違いますが、泉田町と同じ学区の小学校に通うK君とRちゃんは「これも友達のだ!知り合いばっかり!」とテンションが挙がります。また、同級生の女の子は発熱で欠席した様ですが、3歳年上のお姉ちゃんと再会して抱き合って喜ぶRちゃんや、これも同級生の女の子と出くわして「K、何してんの?!」と驚かれ、お互いに「めっちゃ気マズい!」と照れながら和菓子と抹茶を御馳走になる姿が、実に微笑ましいです。せっかくの地域行事もなかなか観覧者は多くないですが、それだけに修練時間を削って観覧している私達の行動は、地区の役員さん達にはポイントが高くなります。「児玉さん、来年は練習中や行事も風景の写真を出展してよ」と役員さんの方から御話を頂くぐらいですから、良い関係を構築出来ていると言えるでしょう。

30分程作品を鑑賞し、泉田会館に戻って来筋行の続きを。「内受突」、「上受突」、「転身蹴」に繋がる動きを全員で行った後、SさんはH君と・A君とK君・Rちゃんと私と組んで芸能音楽発表会用の演武練習に入ります。今週火曜日の修練時に、自分達の演武の構成を自分達で考えて貰いましたが、A君とK君も良い雰囲気で習熟に励んでいます。私もRちゃんと取り組む事により、各ポイントを多く伝える事が出来ました。昔から言われている「毎回、全員の手を取れ」と言う言葉の重要さを改めて感じます。

以前、その日の成果発表的な時間を取るので、一緒に観て貰う為に10分前ぐらいにホールに入って貰う様に保護者の方に御願いしたのですが、K君・Rちゃん兄妹のお母さんは毎回観に来てくれますし、最近はA君のお母さんも火曜日の修練時に階段を上って観に来てくれる様になりました。実際には毎回誰かを指名して発表をしている訳ではありませんし、鎮魂行を行っていたりするのですが、修練中の様子に関心を持って頂ける事自体に大きな意味が有ります。今日はA君の妹のNちゃんも一緒に来てくれましたので、A君とK君に演武6構成を発表して貰いました。2回目の練習にしてはそこそこまとまっていましたし、K君の気合いの充実も本物に成って来たなと感じます。またその様子を、目を輝かせて観ているNちゃんの存在も喜ばしい限りです。締めの気合い出しを終え、Nちゃんにも荷物の運び出しを手伝って貰って、帰路に着きました。

 

11月16日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。今にも案が降り出しそうな空模様の中、鍛錬に励みます。

いつも保護者の皆さんには、参座の予定や遅れる際の到着予定をグループLINEで連絡して頂き、メンバーを考慮してその日その日の修練メニュー想定しておくのですが、備品をホールに運び込み、着替え始めた時に携帯を確認すると続々と連絡が。普段土曜日はスイミング明けに16時頃に参座するK君・Rちゃん兄妹が、K君はスタートから・Rちゃんは用事が終了次第と連絡が入っていました。それを観た直後に既にK君が到着。お母さんに聞くと、Rちゃんが参加している「発明クラブ」のイベントの打ち合わせ?がzoom会議で行われるそうで。打ち合わせがzoomで行われる事や、子供本人がそれをやる事に驚きつつ、他の「人の集まり」の在り方や事の進め方に、様々なヒントが有りそうだなと感じました。

今週は、先週土曜日の道院修練からの流れで、修練日全てで「あ・うん」や連盟の会報を使用しての学科・法話を行いました。土曜日は長めに時間を取れるので技術の体験も出来ます。Sさんが股関節の調子が悪く、「見学長め」の予定でしたので、早めに会報を使用しての学科・法話から技術体験へ。「身を護る」のページを回し読みして、自分の構えを整える事と目の前に人が立った時に何を意識して構えるかを行いました。

正中線や軸の意識を明確に持ち、目の前の相手と軸を合わせる事が前提で、そこを相手を代えながら反復した程度ですが、普段の自分の構え方や立ち方に対して何かしらヒントが得られれば良いですね。また、序盤にやるつもりでいましたので、たまたまK君・Rちゃんが早めに参座してくれた事で、2人にも同様の説明を出来た事は幸いでした。

9月に少年六級に合格し、「中学氏に成っても続ける」と意欲を燃やてくれているK君。年度末3月に少年五級を受験しておく予定ですが、そろそろ年明けの「泉田町芸能音楽発表会」の演習に入ろうかと言う時期ですので、急遽まだ伝えてなかった「片手寄抜」と「巻抜(片手)」を全員でやりながら伝えました。入門以前はあまり運動をして来なかったと言うK君。サッカーも並行して取り組んでいますが、自分の身体の在り方を点検しながら動く事は、やはり高いレベルではありません。ただ、最近意欲と共にレベルは挙がって来ていますので、そこは本人が成長させて来た部分でしょう。取り敢えず動く順番だけは伝えましたので、あとは本人が型を習熟させていくだけですね。

元気は良いものの、K君同様に実は自分の身体の動かし方に対する理解度が高くない小1白帯のH君。そもそも集中して手本を観たり説明を聞いたりも苦手ですが、観て聞いていても理解出来ていない部分も多そうです。理解出来ない事は余計聞かないだろうなとも思いますが、動きの違いを理解する事もあまり出来ていませんので、取り敢えず全力で取り組む事と単純な動きの反復をして行く段階なのでしょう。今日もお父さんのSさんに叱られて半泣きでしたが、K君が6年生になってようやく自分でやる気に成るスイッチを押せた事を考えれば、まだ焦る事は無いでしょう。

自由練習前半で「巻抜(片手)」を終えた後は、有段者と小学生に分けて習熟を。有段者は「抜打押小手」と「引天秤」を行いましたが、序盤の構えを整える事や立ち方を意識する事が、大いに関連して来ます。小難しい世界ではありますが、ここら辺りに面白味を感じられるかも、ひとつ鍵に成るでしょう。中2初段のH君も得手不得手は有りますが、総じて高いレベルで習得出来ている事は大したものだと思いますし、有り難い事です。

小学生グループは、座布団を用意しての「逆小手もどき」やキックミットを使用しての当身を繰り返して、動く事を重視しながら少しづつ細かいポイントを伝えます。そろそろ締めに入るかと思う頃に、16時頃に参座する予定だった小4七級のA君が10分前に到着。「あれ?来たよ!」とみんな驚いていましたが、「来たからには動けよ!」とばかりに、キックミットを蹴らせます。通常5回くらいの回数の廻蹴を10回・15回と蹴らせると「足が痛い~」と言い出しますが、細かいポイントが苦手なA君も、シンプルな動きの繰り返しは何処か楽しそうです。レベルを挙げる為には、意識しての反復が欠かせませんが、そこに向かう為の意欲を沸かす事が第一段階と言えるでしょう。まずはそこに辿り着ける様に、みんなで協力して良い修行の空間を創っていきたいものです。

 

11月9日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。暑さを感じる程の陽気の中、鍛錬に励みます。

土曜日に参座しない面々も増えて、専有道場での道院修練の場もより意義の有る時間にしばければいけませんね。作務から始まり、瞑目の時間を長めに取る鎮魂行を経て、少し法話を挟みそれぞれの意識の明確化を図ります。

「あ・うん」と連盟の会報の活用度も増やして行こうと予定していますが、今日は「あ。うん」を使用しての学科・法話を。開祖語録のページを回し読みし、「弛まざる努力」の大切さを説きます。「上手くいかない」状況や結果が続いていても、ある日突然良い結果が出る時が来るかも知れません。そこまで諦めずに取り組める、その瞬間にさえも幸福を感じられる様な意識を持ちたいものです。

場を変えて、易筋行を。泉田市民館から参加の中2初段のH君が既に着いていましたので、彼に準備運動を任せます。最近、自分でも顔触れに応じて修練の内容を組み替える事が、的確に出来ている様に思います。全員が同時に場に集う事がほとんど有りませんので、逆にそれぞれの進み具合や習熟度やテンションも鑑みて、その時その時に良い内容を選択して段取りして行きたいものです。

序盤は、正対構からの剛法法形を。小1白帯のH君とその相手の人は「内受突」と「上受突」を繰り返し、それ以外の組み合わせではあれこれ思い付きでやってみます。「下受蹴」の表や「下受順蹴」、「開身突」の正対構バージョン等、私自身もやった事が無い様な事をやりましたが、まあ基本が出来ていれば何とかなります。

その後、有段者は「送小手」の後に二段科目の「送肘攻」を行い、小1白帯のH君と小4七級のA君はキックミットを使用しての当身。K君・Rちゃん兄妹と小5五級のA君が到着してからは、「天地拳第一系・相対」を全員でやり、小1H君とその相手の人は最初の動きだけを行い、それ以外の人は習熟度に合わせて、他の単演の相対バージョンも含めて行いました。

ラストの30分で上級グループと初心グループに分けて、相対演練を。上級グループは小5五級のA君を叩き上げる為に、「巻小手」、「逆小手」「巻抜」or急遽の二段科目「送天秤捕」を。初心グループは年明けに少年六級受験を予定している小4七級のA君の為に、六級科目の習熟に努めますが、当の本人が攻者の動きの時点で躓いている始末。専有道場でも、「先輩として手本を見せる気持ちを持って取り組む様に」と説いていましたが、本人を呼んで改めて気を引き締める様に伝えます。出来るかどうかは、全て本人次第。良い結果を目指して真剣に取り組んで欲しいものです。

技術レベルはなかなか簡単には挙がらないでしょうが、雰囲気としては総じて悪くありません。次への意欲や楽しみを抱いてくれていたかは判りませんが、締めの気合い出しで修練を締めくくりました。

11月2日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。やや雨のパラつく土曜日の午後に、鍛錬に励みます。

今日も様々な理由で欠席や早上がりが多数。と言うより、そもそも在籍者が少ないので参座が少ないのも当たり前ですが(笑)。布教活動としては、大勢の人を集める事は大前提では有りますから、少ない人数の方が落ち着いてやれるなとホッとしていてはいけませんね。

今日はスタートは、中2初段のH君と小5五級のA君になる予定でしたが、「少し遅れる」と言うA君の「少し」がいつなのか分かりませんでしたので、H君とマンツーマンで、すね当てを着けて金的蹴に対する拳受の習熟を図りつつ、ホワイトボードに天王拳と地王拳の法形を書き出し、それぞれの法形の名前の由来と特徴を説明してから反復しました。この時間は、一般有段者が揃ってから行いたかったのですが、もう3週間延ばしていましたので、H君の科目の進みも鑑みて、今日に。なかなか法形の名前と動きを結び付けるのも大変ですが、効果的に進めて行きたいものです。

結局、A君が到着したのが14時前でしたので、全ての法形の説明と練習を2人で汗をかきながら済ませました。A君には、まず「天地拳第五系・単演」を一つ一つの動きを確認しながら全ての動きを通せるまで続けました。その後、「龍王拳第一系・相対」を経て、逆小手の習熟を。A君には、小学生のリーダーとしてグングン伸びて行って貰わないといけませんから、H君の様に自分より上のレベルの人と練習している時に、少しでも向上しておいて欲しいものです。

15時頃に小1白帯のH君が参座しましたので、H君は私と突き蹴りの習熟に努め、H君・A君はそのまま科目を進める時間に。小1H君も考えて動けるタイプではないのでなかなか型は向上しないでしょうが、少しずつでもレベルを挙げて行って欲しいものです。まずは、説明をしっかり聞き見て学ぶ事が必要な様ですが。

鎮魂行を終えた後は、自由練習でキックミットを使用しての当身と、受身の練習を。小5五級のA君も家での復習等は全くやっていないでしょうから、出来る様になった事も平気で忘れて参座します。「前受身」や「後受身」は、出来ないとシンプルに自分が苦しむ事に成りますので、どれだけ自分のものに出来るかが鍵ですし、その為に必要な努力をどれだけ出来るかが、その人の可能性を拡げていく鍵に成るでしょう。「火曜日までに、天地拳第六系を予習して来て」と伝えましたが、果たしてやって来るでしょうか。

16時頃に、K君・Rちゃん兄妹が到着。A君が家族行事で早上がりする予定でしたので、そのままH君と「逆小手」、「巻小手」、「切抜」の復習を。K君・Rちゃん・H君は、すね当てを着けて「下受蹴」を。A君が早上がりした後は、そのままボディプロテクターも付けて運用法を行いました。形を整える事がほとんど出来ていない小1H君も、直に人に突いたり蹴ったりする時だけは、鋭く強く当てに行きます。問題と言えば問題ですが、運用法等で良さを伸ばす事が出来るかも知れませんね。

K君・Rちゃんは、今日はスイミング明けだけではなくピアノの発表会もあったそうで、いつも以上に集中力が有りませんでしたので、運用法でバリエーションを付けるまでは出来ませんでしたが、逆にこれぐらいの進み具合が「適度」なのかも知れません。少しでも出来る事を増やして帰って貰いたいですし、それをどんどん積み重ねていって欲しいもの。お互い協力し合って、そんな空間を創って行って欲しいと言う想いを強くして、締めの気合い出しを終えて帰路に着きました。

 

10月26日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。涼しさを増した「秋の午後」に鍛錬に励みます。

すっかり忘れてましたが、明日が国政選挙と言う事で投票所になる泉田市民館は前日から入室禁止で、3週間ほど前に公民館主事さんから泉田会館への変更を依頼されていました。かつては市民館が使用出来ない時は、専有道場での道院修練にして、15時から刈谷市体育館の柔道場での易筋行と言うパターンでしのいでいましたが、泉田会館が出来て両方の施設の鍵を渡して頂ける様になり、実に活動しやすくなりました。その分、地域に貢献する活動にしないといけませんね。

今日も体調不良や部活動、運動会等で、スタートは私とSさんH君親子の3人でスタート。後から参座してくれるであろう顔触れと時間帯も頭に入れながら、まったりと進めます。それぞれに「何かやりたい練習をリクエストして下さい」と2つずつ聞き、それも組み込み。また「打払受」を集中して行い、「天地拳第一系・単演」等に活かします。10月入門のH君も、あまり自分の身体の状態を意識して動く事が得意では無さそうですが、元気良くやってくれるところは良いですね。

今週の修練では、平日も含めて学科・法話で「あうん」や連盟の会報を使用しています。なかなか読まれないであろう会報を少しでも活用しようと、月1回の道院修練時に使用していましたが、土曜日に参座しない人も増えて来ましたので、月1回は週単位で活用しようと思い付きました。グループLINEで持参の連絡を回していたのですが、持って来なかった人の方が多かった事が残念ですが、何となくこんなペースで行けるかなと言う感じもつかめました。

早めのタイミングで始めた鎮魂行では、小1白帯のH君が実に良い唱和をしています。文言の意味も解ってはいないでしょうが、ほぼ同じ様な発声をしていますし、打棒を打った時の気合いも良い響きをしています。なかなか技術的な進歩に時間が掛かりそうなH君ですが、何かしら少しずつにでも「出来る事」を増やしていって欲しいものです。

自由練習に入る頃に、「足の指にヒビが入った」と言って暫く休んでいた小4七級のA君が到着。今日もまだ痛むそうで見学との事でしたが、H君の相手をして貰うと普通にやっています。「サボり癖をつけるなよ^」と思いますが、3つ年下のH君と同じ波長で遊んでいる様子を観ると「これがこの子のペースかな」とも思います。ただ世の中のペースはもっと早いでしょうから、こちらも最低限何か一つでも進歩して帰る様に取り組んで欲しいものです。

16時前にK君・Rちゃん兄妹が到着しましたが、今日は珍しくいつも仕事で忙しいお父さんが、「今日休みだったので、様子を観させて貰って良いですか?」と来て下さいました。後々思えば、A君も含めて今日は小学校の運動会だったかと思い出しましたが、運動会明けに参座してくれる事も有り難いですし、少林寺拳法に取り組んでいる姿お父さんにを観て貰いたいと思って貰える事も嬉しい事です。今日は「会報体験」として、連盟の会報に載っていた技術部分の皆でやりました。と言って、五段科目をそのままやるのも難しいでしょうから、「コの字」の法形の腕の極め方の形を体験するだけにしましたが、少しでも技術的な興味を持って貰えたら良いですね。

NさんとSさんは、襟や袖を持つ「コの字」やS字の法形を復習し、また「丁字捕」の手前の「手首捕」もやりましたが、そんな光景も含めて小1時間修練の様子を観て下さっていたA君とK君・Rちゃんのお父さん達には、我が子の姿はどう映ったでしょうか。満足のいく成長では無いかも知れませんが、少しずつでも自分を変化させる意欲は沸かせて欲しいもの。そんな気持ちを盛り上げる意味も含めて、今日は「打払受」で気合い出しをして修練を締めくくりました。

10月19日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。湿り気の多い秋の午後に、鍛錬に励みます。

今日は仕事や体調不良、豊田市でのJリーグの試合観戦等で欠席者多数。特にスタートは中2初段のH君と小5五級のA君のみに成りそうでしたので、A君にH君の二段科目の相手をさせ、刺激を与えようと考えていたところ、H君から部活動により15時頃からの参座に成るとの連絡が。2時間ほどA君と私のマンツーマン練習に成りそうでしたので、A君に単演全てを教えつつ、「小学生のリーダー」としての自覚を引き出す為に、優し~く相談するつもりでホールの掃除機掛けをします。

が、20分近く遅れて現れたA君はいつも通りダラダラしながら作務をやり、第四系まで教わっているはずの天地拳も第二系で躓いている状態を観て予定変更。「合宿時の佐山聡モード」で、「それ、真剣にやってんのか?」、「それ、全力か゚!」、「気ィ張って、全力でやれや!」と圧を高めて、質の高い行動を求めます。せっかくなので「天地拳第二系」から細かく区切って手本を見せて説明し、ひたすら左右を反復して精度を高める時間にしました。途中、A君が気の抜けた動きをし出した時は、「ちゃんと見とったのか!」、「はい、やり直し!」と鞭を入れると、時折り先程の説明を意識してやっているなと思わせる様子も見せます。終盤上手く出来ている事を自分で感じると、ノリも良く成って来た様ですが、それこそ佐山聡さんも言っていた様に、これを他人に叱られてやるのではなく、自分で高めて実現して欲しいもの。A君は、もう少し時間が掛かりそうですね。

学科・法話の時間であれこれ話す予定でいましたが、丸々カットして単演の反復を続行。H君が到着したら「燕返」をやろうと「白蓮拳第一系・単演」の説明をし始めた頃にH君が到着。3人で単演を繰り返し、その後「燕返」に移行するとA君もそこそここなします。

3人で鎮魂行を行いましたが、いつもより大きめの声の出ていたH君から礼拝詞辺りで隣りのA君を気遣う声が。どうやら鼻血を出したA君がトイレに向かった様で。思えば、雨で湿気のあがったホールでひたすら単演を繰り返していましたから、のぼせるでしょうね。実際の気温はそうでも無かったのですが、クーラーを作動させても良かったのかも知れません。

A君の状態を確認すると、鼻血は止まったものの道衣には血の跡が。また、ティッシュを探しに会議室の方に向かった様で、トイレの前や廊下には血の跡が点々としていました。今日は和室で子供会さんが茶道教室をやっていたのですが、その担当の方がA君に「大丈夫だった?」と声を掛けて下さり、また和室に近い所の血の跡は取っておいて下さいました。3人で廊下やホールの血の跡を取り、道衣に着いた汚れも少し取りましたが、「めんどくさいや」と止めて易筋行に。A君に「あなたは世話になっているつもりは無くても、今も向こうで役員さんが掃除をしてくれたよな。ホールや廊下の汚れも3人で取ったよな。それで、あなたは他の人の為に何もしないとしたらおかしいのは解るよな?」と聞くと、照れながら「はい」と答えていました。

その後、「突天一」、「対天一」、「逆天一」の攻撃の動きを反復し、A君には「突天一だけで良いよ」と伝えH君との相対演練に入りましたが、A君は「対天一」、「逆天一」もやろうとしてそこそここなしますし、出来ていない部分もH君からのアドバイスを受けて取り組もうとします。如何に自分の気持ちやテンションを整え、自分の全力を引き出すか。その大切さも含めて、早く掴んで欲しいものです。

6月の「少林寺拳法体験会」に参加してくれた、私の小学校時代の同級生夫婦と娘のNちゃん。実は家が泉田市民館の向かい50mの所に有るのですが、数年前から半年に1度自宅に同級生達を招いてバーベキューをやっていたそうで、2週間前に私も招いて頂きました。その際にNちゃんの泉田町に住む友達姉妹に会ったのですが、小3と小6との事で「Rちゃんって知ってる?」と聞くと知っていました。その事を今週火曜日にRちゃんに伝えると、「昔同じクラスで、よく遊んでました」との事で。今日の和室での茶道教室の参加者の声の中に聞いた事のある声があり、「もしや」と思っていたのですが、姉のМちゃんに会い声を掛けると、茶道教室終了後に入り口で手を振ってくれていました。妹のМちゃんに「今から30分ぐらい後に、Rちゃん来るよ。この前、また遊びたいって言ってたよ」と伝えると、笑顔で帰って行きました。

その後暫くして、K君・Rちゃん兄妹が到着。火曜日の合格証書授与の際は、2人共思っていた以上に「先輩」としての意識を強く持っていた事に驚きました。また、Rちゃんは時折り握り拳を作ったりジェスチャーを交えたりと、自分の想いを伝える事への熱意や自意識も強く、語彙の豊富さや言葉の使い方の巧みさが有れば、「政治家に成れるんじゃないの?」と思わせる程。今日も初めて教わる「前流水蹴」を未熟ではあるものの、ひたむきに取り組みますし、連反攻を交えても当てる間合いや角度を意識出来る様になりつつあります。その後、短時間ですが「小手抜」を行い、H君やA君には「好きな事をやって良いよ」と伝えると、H君はK君にいきなり「逆小手」を掛け、掛けられたK君も初の逆技に驚きながらも目を輝かせていたりと、技術的な興味も増して来ている様です。

結局クーラーは使わず終いで、汗をかきながらも鍛錬に励んでいる4人を観て、「先輩」が「後輩」を導く良い空間の兆しが見えます。帰りに顔を出してくれたA君の妹のNちゃんが楽しそうに走り回り、Rちゃんも年下の女の子を可愛がる素振りを見せたりと、それぞれの人が良い変化をする可能性を持っている事を認識出来る空間の大切さを感じながら、帰路に着きました。

10月12日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。ようやく秋らしくなった土曜の昼に、みんなが集まります。

今日は達磨祭も挙行する予定で家を出たのですが、駐車場に着くまでの間に、古傷の右足首を捻挫してしまいまして(泣)。暫くその場で動けない状態で、「挫けない諦めない達磨の在り方を法話で説くには、丁度良いかな」と涙目になりながらファイトを沸かします。

10月転籍復帰のSさんは、初の専有道場。作務もテキパキこなしてくれます。副道院長のNさんが車の都合で到着が遅れるとの事で、急遽司会役を御願いしてしまいましたが、こちらも問題無く務めて下さいました。

導師法話もいつも通り台本を用意せずに行いましたが、予定の20分弱でそこそこ上手くまとめられた様に思います。話を聞いている人の表情や姿勢も確認しながら話すのですが、今日の小学生3人は基本集中して話を聞けない3人。昨年以降入門の白帯3人は、割りと話の聞き方や姿勢が良いだけに、「先輩」の色帯組の在り方が問われます。とは言え、私自身も段取りや下準備が整ってなく、今日もA3用紙で用意する式次第を忘れ、開祖忌法要の物で代用している始末。そんな時でも、その場に参集した面々でカバーし合う訳ですから、彼らの成長を期待しつつ待ちましょう。

場を変えて、易筋行を。小4七級のA君のお父さんから、「足の指にヒビが入ったから」と易筋行抜きでの早上がりの連絡を頂いていまして、原因を聞くと水筒を自分の足の上に落としたとか(笑)。レントゲンでは特に異常は無く「1週間運動を控える様に」と言われたそうですが、専有道場に来た時も「フツ~に歩いとるがな」と言う状態でしたので、「月末に運動会が有る事を考えたら、週明けの様子を観て、自分で判断した方が良いでしょう」と御伝えしました。「専門家」に相談し意見を求めつつも、「自分の人生は、自分で責任を持つ」と言う意識も必要でしょうね。

易筋行序盤は、全員で逆蹴と運歩と受けの組み合わせを変えて反復し、相対で小1H君と組む人は「転身蹴」。それ以外の組み合わせによって「下受蹴」、「外受蹴」に変えます。Nさんと中2初段のH君の組み合わせでは、急遽「半月蹴」にしましたが、2人共余裕でこなしますし、その後「開身突」に進んでもクリアし、簡単な説明で「押閂投」に進んでも、NさんもH君もしっかりやります。「中2の初段で、五段科目を一発でやれるか」と驚きますし、基本の身体操作をしっかり練り上げて、法形の原理を意識出来れば、初段でも四段・五段の科目を踏襲出来るんだなと、「技の成り立ち」を理解する事の大切さを感じます。

易筋行後半は、白帯H君の相手を先輩4人に15分交代でして貰い、それ以外の3人で科目の習熟に励む時間にしました。どちらのグループも時間単位で課題を変えていったのですが、集中力の続かないH君も、相手とやる事が変わると割りと集中と意欲が持続する様で。ただ今日は、圧倒的に体格の違う「黒帯」が相手をしてくれてこのレベルですから、小学生の先輩相手ではこうはならないかも知れませんね。水準はどうであれ、先輩が自分の相手をしてくれている事の有り難さを、どれだけ理解・意識出来るか。今後のH君に期待です。

3人組の方も、内容を変えてそこそこ充実していました。小5五級のA君も、黒帯相手だと相変わらずの「かまってちゃん」ぶりを見せますが、それなりに光るものを見せてくれます。「あなたが初段を取るのは中2ぐらいかなぁ」と伝えると、それなりに道筋が見えている様な表情でしたので、態度や言動や取り組み方も含めて、小学生のトップとしての自覚を見せて欲しいものです。

復帰したSさんも、基本と法形、級科目と有段科目を関連付けて取り組むのに苦戦されていますが、そもそも「力の生み出し方」や「力の伝え方」を意識出来ている人も多くは無いのでしょう。また24年前は、恐らく法形で左右を行う事も少なかったでしょうから、自分の身体の使い方をバランス良く点検する感覚も養われなかったのかも知れません。息子さんのH君も、体格や筋力がまだ育っていない事もあるでしょうが、若干右に傾く側彎症が入っている感じですので、そもそも「両足で真っ直ぐ立つ」と言う事が、普段から出来ていないのかも知れません。左右のバランスや「軸の意識」や「下半身主導」を基にした縦の感覚を重視する武術の訓練が、健やかな肉体造りに役立ちそうな気がしますし、それを人との関わりの中で繰り返す事で、日常に活きる対人感覚を養って欲しいなと強く思いながら、作務を終え帰路に着きました。

10月5日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。10月に似つかわしくない暑さの中で、鍛錬に励みます。

外の空気は過ごし易いですが、中で作務を行っていると汗ばんで来ます。「このままでは厳しいなぁ」と早々に断念して、クーラーにコインインです。今日も仕事や修学旅行でお休みの人がいますが、集まった人で協力して向上を目指すのは変わりません。10月に入り、正式な入門手続きを済ませた小1のH君も元気に参座。連れて来たお母さんがいつも「集中してやれなくて、周りに迷惑を掛けてないか」と心配しているのが何か面白いですが、果たして今日のH君はどのぐらいの取り組みでしょうか。

今日は各種受けのバリエーションを付けた練習をしようと想定していましたが、小1H君と中2初段のH君も交えた組み合わせはなかなか難しいそうで。が、後輩に教える事が好きなH君は、白帯から動きの良い緑帯まで相手のレベルに応じた動きとアドバイスをしていて、「大したもんだなぁ」と驚きます。前重心や後重心、前の手や後ろの手、突き反撃や蹴り反撃と、内受に動きを加えて相対で行いましたが、なかなか良い雰囲気でした。

1時間ほど遅れて、副道院長のNさんも到着。学科・法話では、来週の達磨祭に向けての下準備をしておきますが、今年は2週間近くその時間を取れましたので、割りとみんなに伝わっている気がします。また、「頑張っても上手くいかない時は、どうする?」と質問すると、小5五級のA君は「現実逃避する!」と答え、中2初段のH君や副道院長のNさんは「少しでもレベルが挙がる様に努力する」と答え、小4七級のA君は考えをまとめる事が出来ずに、読本を開いて答えを探すフリをします。「基本、達磨の様に諦めず挫けない取り組みをしないといけないけど、それを続ける為には上手くいかない時にダメージを受け過ぎない様にしないといけない。その為には、現実逃避して切り替える事も必要だよね」と伝えます。「ただ、それを判断するのも自分自身。自分で考えて決める様にしないとな」とも付け加えました。

鎮魂行では入門したてのH君が誰よりも大きな声を出します。まだ文言通りに言葉を発せていない部分も多いですし、「大きな声を出す」と言うだけで周りと調和しながらの唱和とはいきませんが、入門した時点でこれだけ出来る人はいないでしょう。平日の学科・法話で部分を限って唱和する時間を取った事もあるでしょうが、「自分は出来る」と思った事は全力で取り組みたくなるのでしょう。身体も小さく、身体の動かし方の種類の違いへの理解度も高くはないH君ですが、何かしらきっかけを掴めば成長出来そうです。

自由練習では、Nさんと中2初段のH君で二段科目の習熟を。残る3人で組み合わせと内容を変えてあれこれ進めます。学校の勉強や部活動もあり、私が誰かに掛けて説明しなければいけない二段科目の履修がなかなか進まないH君ですから、Nさんが参座された日はチャンスです。今日は「龍投」、「逆手投」、「外巻天秤、「外巻落」を。新しい科目表の使い勝手の悪さを感じながらも、共通するポイントや各法形毎の細かい部分を2人で高めて貰いますが。H君も初めてやる法形に手こずる瞬間も有りながら、どの法形も高いレベルで反復します。「俺の教え方が上手いからだな」と自画自賛しつつ、「なかなか1回で、すぐ出来ないもんだけどな」と、H君の理法への理解度と再現性の高さに驚きますし、ここまで高めてくれた彼の取り組みに感謝です。

その間、3人で進めて貰ったグループは「先輩」達の意識の低さが露呈しますが、「小学生はそんなもの」と言えば、そんなものでしょう。ただ、後輩の相手をしている時と自分の科目の履修をしている時の切り換えや、自分の科目の習熟への努力が甘いA君2人には、その辺りを高めて貰わないといけないでしょう。徐々にながら「先輩らしさ」を恥ずかしがらずにやり始めている小5五級のA君と、相変わらず自分の意識を高める事の出来ない小4七級のA君。小1H君と一緒に練習している瞬間に、自分の取り組みに対するヒントを見付けて欲しいものですが。

終了直前に、公民館主事さんがホールを覗きながら、来週の近くの神社の祭礼で配るお菓子セットを小学生用に置いていって下さいました。「違う宗教法人のお菓子を貰えたか」と何か微笑ましかったですし、黒帯を締め、Nさんよりも背が高くなったH君のお菓子は無かった事を観て、彼の成長を改めて実感したりと、修行の場を継続出来る有り難さを感んじられました。この空間でより多くの人に良い成長・変化をして貰える様に、みんなで頑張って行きたいものです。

9月28日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。ポツポツとした雨が降り始めた土曜日の午後に、鍛錬に励みます。

今日は、6月末から体験入門を続けて下さっていたSさん・H君親子に入門手続きについて説明する日。30分強私が説明の為に抜ける時間を、どんなメンバーでどんな内容にしようかと考案しますが、続々とお休みや遅れての参座の連絡が。結局スタートはSさん親子と私の3人と成りました。

「手足口病」で2週間近く休んでいたH君。食事もままならなかった時期もあったそうで、小柄な体が更に痩せて見えます。今日はウォーミングアップの動きを幾つか選び、集中的にやってみましたが、筋力的にも身体を支える事がまだ出来ないレベルだったりしますし、自分の動きを自分で点検する感覚はあまり無い感じですね。説明もしっかり見て聞いてが出来るタイプでもない様ですので、「時間を掛けて、しっかり育てるか」と伝え方の工夫を意識します。

お父さんのSさんは2年ぶりの復帰に成るそうで、先日本山に手続きに必要な拳士コードを確認しましたら、二段取得の年月日も連絡して下さり、Sさんが高校2年生の頃だった様です。Sさんも、どちらかと言うと末端の力みが強く、「身体の中心を練る」、「丹田から動く」と言う感覚は理解し難そうです。ただ、練習熱心ではありますし、時折り「おっ!この前と少し違うな」と動きの質を挙げている時も有りますので、少しずつでも向上して貰えると嬉しいですね。

1時間ほど遅れて、小4七級のA君と小5五級のA君が到着。今日はこの人数がMAXで「少ないなぁ」と思いつつも、「前は全員来てもこの人数だったなぁ」とも思います。また、このぐらいの人数の方が充実した中身に成りやすいもの。基本演練で3連攻の動きを反復し、キックミットを使用して当てる感覚を磨いたりもしましたが、一昨日木曜日に同じ内容をマンツーマン状態で行った小4白帯のМちゃんが、汗をかき息を弾ませながらもしっかりした動きをしていた事を思えば、この面々ももう少しやれますね。H君と組んでいた小4七級のA君に、「もっと行け!オラ~!」、「小1が余裕でミット持ってるっておかしいだろ~!」とハッパをかけると、当身の威力が挙がって行きます。A君もそれを実感出来て嬉しそうにミットを打ちますが。本来はこれを自分でやって欲しいもの。そうすればもう少し成長も早まるでしょうが、彼の自意識の醸成にはまだ時間が必要な様です。

5人での鎮魂行では、入門前のH君が言葉は少し違っていても、誰よりも大きい声で唱和しています。この辺りの意欲は有りますので、そこを上手く活用して行きたいですね。その後、少し法形演練を挟んで、Sさんに入門手続きの説明を。「経験者」ですので、時間にゆとりを持って説明出来ましたが、SさんやH君本人はもちろん、送り出してくれる御家族にとっても、「少林寺拳法をやってくれて良かった」と思って貰える様なサポートをしたいものです。

説明をしている時間は、小5五級のA君に音頭を取って貰い単演をやって貰いましたが、まあ「そこそこ」と言う感じでしょう。ラストは「龍王拳第一系・相対」をSさん・A君・A君の3人でやって貰い、私はH君と暫しの「面談」を。10月から正式入門に成る事を改めて伝え、「真剣にやる気、有る?」、「ある」、「そのやる気を表に出せてるか?」、「・・・・・」。苦笑いをしていたH君の表情に徐々に真剣さが増して来るのを観て、「半年後には、あなたの後輩が誕生してるかも知れないから、頑張ってやろか」と伝えて面談を終えます。

その間、「龍王拳第一系・相対」を反復していた面々の動きを確認すると、小4七級のA君はまだうろ覚えでしたが、Sさんが粘り強く相手をしてくれています。またいつもは余るとただ時間を潰している小5五級のA君も、普段一緒に練習したがらない私の前に来て、無言で中段構に構えて「相手してくれよ」と目で訴えかけて来ます。「余程、上手く出来ている自分を観て欲しいんだなぁ」と微笑ましく思いつつ、「どっちやるの?」と聞くと、「攻者!」と答えます。技術的には、中2初段のH君の後に続くのは恐らく小5A君でしょうから、「先輩らしさ」を恥ずかしがらずに示せる様な精神性も養って欲しいものです。誰しも簡単には変化・成長出来るものでは無いでしょう。みんなで協力し合いながら、少しずつでも「自分を成長させる修行の場」を創っていきたいものです。

9月21日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。うだる様な暑さの中、鍛錬に励みます。

普段から、修練が始まる前に参座するメンバーを想定して修練メニューをイメージしておくんですが、遅れる方や欠席される方から連絡を頂く度にメンバーと内容を修正して行きます。今日は部活動の大会や家族行事、太陽不良等の連絡を続々と頂き、最初に参座してくれる人の登場まで相当な時間が掛かりそうな気配で。それまで私1人でホールの掃除鋳掛けをしていましたが、あまりの暑さに「勿体無いな」とも思いつつも、1人でもクーラーにコインを入れてしまいました(笑)。

暫く経って、副道院長のNさん、その後に10月転籍復帰予定のSさんがいらっしゃり、45歳オーバーの有段者のみで修練スタート。「次の参座者が現れるまで」と、柔法の鈎手守法に必要な体捌き・足捌きの反復と、逆技に繋がる抜技の連携を休憩を挟みながら繰り返していましたが、かつてコロナ前に月1回専有道場で「一般のみの易筋行」として行っていた時間を懐かしく思い出しました。

Sさんは、「力を生み出す」、「力を伝える」身体操作をあまり意識せずに法形をやっていたんだなぁと言う感じの動きで、力まずに動くと言う事に随分苦戦しています。それでも繰り返し取り組まれていますから、少林寺拳法が好きなんでしょうねぇ。またコロナ禍以前からコンスタントな参座が出来ていなかったNさんも、間合いや力を伝える角度と言う点で、観ていて「あれ?そこでやるんだ?」と随分感覚が鈍ってるんだなぁと感じましたが、「ここ、もうちょっとこうしましょうか」と伝えると理解して再現出来ますから、やはりレベルが高いですね。

「次の参座者が来るまで」のつもりで進めていましたが、どうやら先週地区昇級試験で合格したK君・Rちゃん兄妹が16時前に来るまで3人だった様で。3人で鎮魂行も行い、度々休憩を入れながら易筋行を続け、新たな組み合わせを待ちます。。

火曜日に体調不良で欠席したK君・Rちゃん兄妹とは、Nさん・Sさん共に試験合格後初対面。お祝いの言葉やその他やり取りが自然に行われているのも良い光景です。今日はほとんど剛法をやっていなかったので、基本演練で突き蹴りや上中2連突、前後の運歩や順蹴を練習してから、「義和拳第一系・単演」をK君・Rちゃん兄妹に初めて伝えます。その前にほぼ同じ動きを行っておいたので、細かいポイントを伝える時間も取り易かった様に思います。また剛法と柔法の違いはあっても、力の生み出し方や伝え方は同じだなと再認識します。

先週の試験に向けて、K君は随分成長してくれました。運動能力やセンスと言う点では決して秀でている方ではないでしょうが、意識して自分の動きを変えようとしている点では、最も高いレベルで行えているでしょう。集中力や意欲・積極性や他者との関わり方でも変化している事を感じますし、長く続けて人間的に成長してくれる事に期待が膨らみます。妹のRちゃんは、ポイントに対する意識はあまり高くないですが、意欲はピカイチ。試験会場である安城の道院に出向いた時に、先生が1人で作務をしている姿を観て、「手伝って来て良いですか?」と自ら聞きに来たりと、行動面でも質が高まっている様です。この高まりが、道衣を着ていない日常まで反映してくれると良いですね。

後半は、六級科目を相対で相手を代えて行いましたが、意識を明確に出来ている人ほど、技術レベルも挙げて行ける様です。それも相手と合わせて、共に高まる事を意識出来てこそ金剛禅の修行と言えるでしょう。今日休んだ面々の中にも、「自分を変える」事を意識出来つつある人が生まれている事も感じますので、みんなで協力して良い修行の空間を創っていきたいと思います。