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Shorinji Kempo

5月11日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。夏を感じさせる暑さの中、鍛錬に励みます。

今日は専有道場で開祖忌法要を予行する予定で、グループLINEで事前に参座の有無や送迎への協力を確認していたのですが、副道院長のNさんが急遽出勤と成り、送迎の役割りを普段土曜日はスイミングに行っていてあまり専有道場に来られない小3白帯のRちゃんのお母さんに御願いしました。

作務を終え、早々に開祖忌法要に。相変わらず段取りはグダグダでしたが、導師法話に入る前に時間を確認し、深い内容にしようと敗戦直後の満州での事例や開祖の帰国後の話を交えて法話を構成。昨年10月入門で初めて開祖忌法要に列席したRちゃんや、今月入門に向けて手続き中のSさん。普段あまり集中して話を聞く事の出来ない小4七級のA君が、シリアスな話の内容に真剣な面持ちで聞いていました。

場を変えて、易筋行を。その前に市民館から参座した先月の昇格考試で准拳士初段に合格した中2のH君に允可状と黒帯の授与を行いました。「長く話して良いよ」と伝えたH君の当日の感想。普段あまり饒舌に話すタイプではないH君が、緊張していた朝の様子や学科試験や技術審査の模様を解り易く話してくれて、聞いている後輩達にも臨終感も伝わっていた様に思います。人間的にも今回の試験で成長した様に感じるH君。引き続き自身の精進にも励みつつ、「後輩の面倒」をみて「支える役目」も担って行って欲しいものです。

自由練習では、月末の地区合同昇級試験で少年五級を受験する予定のA君の予備審査を中1四級のA君に相手をして貰って行い、他の面々はH君に指揮をして貰って各自の習熟に励みます。H君に次ぐ拳歴としては2人のA君達が最も長く在籍してくれているのですが、そもそも人の話を聞く事の出来ない2人は、進歩にも時間が掛かりますし、その水準もなかなか高く成りません。成長に対する意欲としては余程白帯の人達の方が高いぐらいですので、試験と言う節目の時には少し厳しめにして、自発的意欲を刺激します。実際には、人から叱られないとやる気に成れない人間ではいけないのですが、周囲を刺激をくれる内にやる気に成って欲しいものです。

終了少し前に、キックミットを使用しての当身を。姿勢やフォームの大切さを伝えながら反復しますが、これらも意識してやれる人とそうでない人がいます。保護者の方に来て貰っての発表もキックミットを使用しての「逆突」を。細かいポイントは保護者の方には解り難いでしょうが、雰囲気や空気で自分達の子供が成長・進歩しているかは感じ取る事が出来るでしょう。少しでも興味と関心を抱いて頂けるこの時間も上手く活用し、充実した修行の空間を創っていきたいものです。

4月27日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。やや涼しい気候の中、鍛錬に励みます。

GWの大型連休に入る初日。例年この時期は1週間程修練を御休みするのですが、今年は5月に道院長研修会・6月に愛知武専で土曜日の修練を休みにする予定ですので、GWは休みにせずにやってみようかと思案中です。が、やはり連休と言う事もあり、欠席の連絡が多数。私も毎年この時期に起きる咳き込み・やや風邪気味の喉の痛み・花粉症の3重苦の体調激ワルの状態でしたので、「やっぱり休みにすれば良かった~!」と半泣きで修練場所に向かいます。

スタートの参座が、小6四級のE君と小4七級のA君のみでしたので、こんな時は普段やらない事も含めて進めようとメニューを工夫します。前後左右の重心移動の確認や、そこに必要な足捌き等、なかなか意識出来ない点ですが、細かい部分の含めて反復します。また受身各種の練習を行いましたが、小6四級のE君は全ての受身をほぼ問題無くやれます。小4七級のA君は前受身で苦戦しそうでしたので、後受身に繋がる腹筋運動をさせると、そこそこ良い転がり方をしていました。技術的な説明や手本をほとんど聞いていないA君は、出来ていない部分を理解出来ずにストレスを溜める事が多いですが、上手く出来る事を自覚するとやはり嬉しそうです。

学科・法話では、准拳士初段に合格したH君が学科試験の準備で苦戦した事を伝え、単語を覚えるだけでなくその内容を自分の言葉で説明出来る様に成る事。また最終的には普段の生活の行動に反映させる事を説きました。今日は同じ泉田市民館で子供会さんの茶道教室も開かれていましたが、すれ違う人達にA君は挨拶すらしませんし、E君は「やれと言われたからあやってます」と言う程度の、張りの無い声を発していました。入門当初から感じていましたが、E君も自分の発する言葉や行動を頭の中で組み立てるのに時間が掛かるタイプの様で。H君と同様にコロナ禍が過ぎてもマスクを着け続けている様子を観ても、自分を成長させる為の「痛み」に弱そうだなと感じます。

今日は私の発声の調子が悪かったので、鎮魂行を取り止めにして打棒の持ち方や打ち方を復習しました。自分の軸をしっかり立てられる人ほど、その軸に沿って打棒を安定させられますが、それもなかなか簡単では無い様で。その後、打棒を使用しての突き蹴りを行い体幹を鍛える練習をしますが、体感の弱いA君は打棒がブレブレでしたが、逆に安定しているE君は汗ばむ程しっかり打棒を振っていました。ただ、この打棒を使用した突き蹴りの後に、無手の突き蹴りを行うと不思議と全員構えが安定します。入門したての人には、実に有効な練習方法ですね。

16時過ぎにK君・Rちゃん兄妹が到着。4人で少年六級の科目を中心とした法形演練を行います。身体操作や話の聞き方に鋭敏さは無いものの、「自分を伸ばしたい」と言う意欲は強いK君。相手に合わせると言う事は苦手でも、自分のペースで成長はして行ける様で、苦手な事でも少しづつ向上している面が増えて来ました。終盤には、E君の相手として少年三級科目の攻者役だけやって貰いましたが、自分の受ける試験には関係無いと思うか、それをやっているのが自分と同学年のE君である事にどんな刺激を受けるかは、K君次第。自分のペースは守りつつも、自分以外の周囲の存在から良い刺激を貰える様な思考を手に入れて欲しいものです。

終了10分前に、保護者の皆さんがポツポツとホールに現れます。「終了前の発表」を観に来て頂ける様に御願いしていますが、毎回の様に足を運んで下さる方もいて、有り難い事です。今日は私が何も言わなくてもA君が保護者の方に座布団を用意してくれていましたので、その辺りの事を少しづつ覚えていってくれているのだなと思います。ついつい修練の切り上げが伸びてしまう私にとって、保護者の方の入館は締めの段取りをする良いきっかけです。保護者の方にとっても修練の様子・空気を感じ取る機会ともなるでしょう。今日は小4七級のA君と小3白帯のRちゃんの2人に「上受突(裏)」をやって貰いましたが、発表する当人にとってはそこそこ緊張感のある時間でしょうから、この時間・取り組みを、是非日常生活に活かして欲しいと思いつつ、締めの気合い出しを終えて帰路に着きました。

4月21日(日)、H君の准拳士初段受験。

4月21日、愛知県武道館で開催された昇格考試で、中2一級のH君が准拳士初段を受験しました。

元々は先月受験する予定だったのを、体調不良により1ヶ月延期しての今日。その間、学科の書き込みの足りなさや、抽出科目への対応の精度の低さに、H君自身も相当苦しんでいた様ですし、私自身これまでの指導の在り方の不備を思い知る日々でした。それでも2回の日曜日の特訓も経て、それなりの覚悟を決めて武道館に乗り込めた様です。

考えてみたら、過去に刈谷北道院で中学生初段に合格した4人はそれぞれ2人で組んでの受験でして、今回H君が初の1人受験。当日初めて顔を合わせた人と協力して合格を手にしないといけない状況です。小2の夏からの体験を経て入門して約6年経つH君ですが、思春期と言う事もありますし、高学年に成る時期にコロナ禍でマスク生活に慣らされ、元々あまり得意では無かった文章構成力や会話力が養われず、他者とのコミュニケーションに苦手意識を抱いてしまっている側面も有ります。そんなH君にとっては、初めて組む相手との協力が一番ハードルが高かったかもしれません。

今回、私が武専のスタッフの役目で、H君を残して15分早く入館してしまい、H君がどこに荷物を置いたか判らず、試験終了後に武道館内を探し回るオマケ付き。また合格発表の瞬間も小教区長会議の最中で全く見届ける事も写真撮影も出来なかったですが、何処にも姿を見付けられず「まさか、試験の出来が悪く失意のままドシャ降りの雨の中を失踪したのか?」と若干心配でしたが、小教区長会議終了後に武専の会場に行くと、H君がこちら見付け、「合格しました」と伝えに来てくれました。

その後、マスクをし続けているH君に「この後身体を動かす時は、マスクを外しとこうか」と伝え、武専の体験をして貰い、私も役目に戻りました。武専終了後のスタッフの打ち合わせの間も外で待っていてくれたH君に、合格祝いのお茶を御馳走しようと武道館近くのコッペパン屋さんに行きましたが、「注文まで40分待ち」との事で、断念してH君の家の近くに在る豊明市の喫茶店へ。オレンジジュースとチーズケーキを美味しそうに頬張るH君もようやくホッとした様な笑顔を見せてくれました。

小学5年生辺りから、「あなたが2代目道院長だ!」と伝えて来た様に、今後の彼の成長に期待大です。武専や愛知県修練会にも参加したいと言ってくれていましたので、今後も大いに学び成長し、それを後輩達に伝えていって欲しいと思います。

4月20日(土)の修練。

本日は、泉田市民館での修練。若干暑いぐらいの陽気の中、鍛錬に励みます。

新年度が始まり、土曜日の修練スタートの作務に間に合う人も少なくなりました。皆で協力してしっかり清掃しようと意気込みますが、あちこちに目につくゴミを観るにつけ、「掃除機を掛ける」と言う事も満足に出来ないのかと若干ピり付きます。その上、明日に准拳士初段受験を控えた中2一級のH君が、宿題の表紙を家に忘れて来たので取りに帰り、「試験前日の人間が、宿題の表紙を忘れるとはどんな心構えだ」と更にピり付きますが、H君も失敗に対するメゲ方やうろたえ方に精神面も弱さがモロに現れるタイプですので、前日にあまり緊張させない様にと自戒します。

戻って来たH君の習熟の為に、再度単演を初段受験と同じ内容で進めます。知らない単演を十分に出来る訳が無いのは当たり前ですが、その時の方が基本の突き蹴りや構えや運歩のレベルが表に現れます。H君以外の3人の動きを観て「課題が山盛りだなぁ」とタメ息が出る思いです。

副道院長のNさんが早めに参座されたので、2人でH君の習熟に入り、他の面々で前受身の練習を。その後、学科・法話の時間にH君は当日学科試験の模試を行います。本人の自信を聞くと「65点」と言う事で、とても充分とは言い難いですが、その状態でも精一杯取り組むと言う経験は出来そうです。

学科・法話の途中から、体験入門中のSさんが参座されました。熱心に取り組むタイプですし、57歳の年齢と言う事もあり、「短めの参座でも良いですよ」と御伝えしてありましたが、自分なりの「適度」を見付けて取り組んで頂きたいと思います。

鎮魂行後の自由練習でもグループ分けをして習熟に取り組みますが、集中して全力で取り組める人の方が少ない現実に、「時間が掛かるなぁ」と頭を悩ませます。そんな中でも、Sさんは汗をかきながら小学生相手に真剣に取り組まれています。時折り他の面々に「今のあなたの姿は、誰かの手本に成るか?」と問いますが、少しでも周囲の人と共に自分を成長させられる人が増えて欲しいものです。

今年度から始めた、終了前の発表。5分前に保護者の方に入って来て頂くので、ついつい区切りを付けずに長引いてしまう事を防げますし、何より発表前の道院の修練の模様や雰囲気を感じ取って頂く貴重な時間と成ります。今日は試験を明日に控えたH君とNさんで組演武2パターンを発表して貰いましたが、2人の気合いにお母さんと一緒に観に来た小5六級のA君の妹ちゃんから「凄~い!」の声が漏れていました。

「先輩の姿」から他の方が何を学び取ったか。結局は「人それぞれ」に成ってしまいますが、「自分の為だけ」の人生ではなく、「他の人と共に」歩める人が増える様な空間を創っていきたいものです。

4月13日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。穏やかな晴れ間の下、鍛錬に励みます。

新年度初の道院修練。参座する人数は少ないですが、逆にその内容を精査するのはやりやすくなります。鎮魂行の際にも声の響きについて説き、終えた後の法話でも今の自分の在り方を声に乗せられたかを聞きました。どんな行いをするにしても、自分の在り方を常に点検する意識を持ちたいものです。

連盟の会報を使用しての学科・法話では、学科のページを活用してどれだけ教えが浸透しているかを確かめます。来週の中2一級のH君の准拳士初段受験に向けて、学科試験の模試もしていますが、空欄補充の出し方等でヒントに成る部分もありましたので、今日は部活動の大会で休んだH君に伝えておこうと思います。

場を変えて、易筋行を。今週火曜日の修練時に57歳の男性が見学に来られ、そのまま体験入門をされる事に成りました。一昨日の修練にも参座され、今日も「15時頃に^」と御伝えしたら既に到着されていました。若い頃から各種スポーツに取り組まれ、空手をやっていた事もあるとか。57歳と言う年齢も考慮しなければいけませんが、考えてみたら私も同じ様な年齢ですし、私よりも身体を動かす事が好きな様ですし熱心に取り組まれているので、このまま入門に至るかどうか今後に期待が持てます。

今日は3月に地区合同昇級試験の際の、合格証書授与を行いました。4人受験してそのうち中1に成った五級A君と小6四級のH君が休眠したのですが、今日は時間を合わせて参座して貰いました。易筋行にも混じって貰い、合格証書を受け取る際のコメントも良い事を述べてくれましたが、今後復帰する事があるかどうかは関係無く、これまでの修行で学んだ事を今後の人生に活かして欲しいものです。

残り20分程で、拳サポーターとすね当てを着けての運用法を。体験中のSさんも意欲的に動かれていました。今月から始めた終了前の発表に合わせて、保護者の方が数名入室され、運用法に取り組む我が子の姿を観ていましたが、普段目にしない少林寺拳法の各種修練方法を観て貰う意味でも、良い時間に成るなと再認識します。締めの気合い出しやその後の作務も含めて、より近くに保護者の方が来てくれる様になりましたので、今後の道院運営に有意義な活用をして行きたいと思います。

 

4月6日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。穏やかな気候の中、鍛錬に励みます。。

新たな年度のスタートと成る今週。高学年率の高い状態で在籍者の減少が心配されるこの数年ですが、逆に人数の増減に一喜一憂する事無く、しっかりした運営を心掛けたいものです。基本演練では、2週間後に准拳士初段受験を控えた中2一級のH君の試験内容を全員で行い、その補足として「払受」と「打払受」を反復し、すね当てを着けた蹴りを受ける練習等を交えます。

体調不良で受験を1回延期したH君。技術レベルはともかく、法形を区別して覚えたり、教えに対する理解度が思いの外低かったのには、私自身自分の伝え方の不備を反省させられました。考えてみたら過去に小学生で入門して准拳士初段に合格した4人は、「2人1組」で受験出来るアドバンテージを取っていましたが、今回H君が初めて1人での受験に成りますし、修練時間も自分と同じレベルで練習してくれる相手がいない状況と成っています。それもなかなか大変でしょうが、何とかそれを乗り越えて合格を掴み取って欲しいものです。

学科・法話の時間に、H君は当日学科試験の模試を行います。他の人には読本の回し読みをした後に、「言葉を覚えるのはもちろん、普段の行動も変えて行ける様に」と説きます。これまであまり日常の行動に活かせているかをチェックはして来なかったのですが、この数年言葉遣いや姿勢や取り組み方を変えられない人が多くいる事を思えば、その辺りも進化させたいものです。

K君・Rちゃん兄妹が到着してからの自由練習では、副道院長のNさんとH君で初段試験に向けた習熟を。小6四級のE君よ中学生に成った四級A君は三級に向けて、残るメンバーでそれぞれの級に向けた習熟に努めます。1月に少年四級に合格し、その際のコメントで「7月に三級を受けたい」と言っていたE君に、7月の地区合同昇級試験の日程と実際に7月に受けるか9月にするかを聞いてみると、7月に受験する事をためらいます。実際、習熟度的には7月は厳しいだろうと思いますが、「やってやるぞ!」と即思えない精神面が問題なんだよねと思いつつ、慌てさせずに進歩を目指したいと思います。

年明けに先輩道院長達との会食の機会を得たのですが、その際その先輩の所属で送迎にみえた保護者の方が、修練場所で自分の子供の修練に励む姿を目にしていると言う話を伺い、そういえば刈谷北道院の保護者は全員車の中から出て来ないなと気付きました。それまでの道院行事等でもあまり保護者の方に役割りを御願いして来なかったですが、そこも少し変えていこうかなと思い、「4月から終了前に誰かにその日の成果を発表して貰います。ギャラリーが多い方が良いので、保護者の方も終了5分前に修練場所に入って下さい」と御願いすると、何人かの方が観に来て下さいます。「やっぱり自分の子供が頑張ってる姿は観たいか」と改めて思いますが、発表するのは一組でも、5分前に入って貰う事で修練中の雰囲気を見て頂く事も出来ますし、やっている人達もギャラリーの目を意識して少し取り組み方が変わります。

発表後の法話や締めの気合い出しの後に、玄関外で保護者の方々がコミュニケーションを取っている風景もありましたし、保護者の方々の関わり方にも良い影響がありそうなこの取り組み。あれこれ工夫して、良い修行の空間を創っていきたいものです

3月30日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。暖かな春の陽気に恵まれた中、鍛錬に励みます。

いつの間にか年明けから3ヶ月が過ぎ、冬の終わりを告げると共に年度末に成りました。時間が過ぎた分、それぞれに着実な成長を提供したいものですが、なかなかそうも言っていない様で、年度の切り換えにどれほどの意味が有るのかも判りませんが、ひとつの「きっかけ」として有効活用したいと思います。

今日はお休みが4人いたので、3週間後に准拳士初段受験を控えた中1一級のH君の試験内容を中心に。試験の技術科目を皆で順番通り行っていきますので、当然下の級の人は出来ないものが多いのですが、それでも動こうとする人や以前数回練習した事を思い起こしながら動く人もいます。出来る出来ないに関わらず、自分に出来る精一杯を行う訓練としては、そこそこ意味の有る時間ではあるでしょう。

基本演練を30分ほど早く切り上げ、学科・法話を行うと共にH君は当日学科試験の模試を。法話では、辛い事・苦しい事を乗り越えて取り組み続ける為には「訓練」が必要だと言う事を説きました。今年度で休眠する小6五級のA君と小5四級のH君は今日が最後の参座に成りますので、「訓練」は大人になっても必要だと言う事を伝え、これまでの修行の期間を今後の人生に活かしてくれる様に伝えました。

結構長めの時間を使った法話でしたが、模試に取り組んでいたH君の書き込みは、充分と感じられるものではありません。教えの伝道を疎かにしていたつもりは無かったのですが、「2代目道院長候補」と期待しているH君の教えに対する覚えのレベルを考えると、ちょっと取り組みを変えていかないといけないかなと感じます。またH君自身も自覚している様に、コロナ禍での3年間のマスク着用生活により、会話によるコミュニケーション能力や自己表現能力が養われていないだけでなく、その基と成る頭の回転の速さや感性が培われていない事を感じさせます。ただ、それを嘆いていても「人造り」が良い方向に向かう訳ではありませんので、そこらを考慮した上で行動の進歩も求めて行きたいと思います。

法形演練の途中から副道院長のNさんも参座されたので、Nさん・小5四級のE君・H君の3人で中1一級のH君の相手を交代でして貰いました。攻者の動きだけを繰り返して貰い、H君の守者としての動きを確認しましたが、科目表の順番通りに出せばH君もほぼ問題無くこなしますが、「抽出科目」としてランダムに、それも間違えそうなものを間違えそうな出し方をすると、ほぼ全て勘違いして間違えます。学科の準備もそれなりにしていますが、準備して行った事と違う出され方をした時のカバーする能力はかなり低いであろう事が見受けられます。まあ、それも一つの経験として活かして貰うつもりで、3週間後の試験に臨みたいと思います。

ラスト15分程で、それまで攻者役ばかりだった3人の為に「腕後捻上」とその後の投げを練習しました。新しく教わった動きは誰でも上手くは出来ないものですが、それに対してどんな取り組みをするか。そして、出来ないまでも少しでも高い再現性を顕すかが、その人の能力と可能性と言えるでしょう。それらを少しでも高められる様な修行の空間を創りたいなと思いつつ、締めの気合い出しで修練を切り上げました。

3月23日(土)の修練。

本日は、泉田会館での修練。強めの雨の降る中、鍛錬に励みます。

今日は泉田市民館も使用出来たのですが、泉田会館の清掃をしたかったので使用自体を開館に切り替えました。地区の役員さんからは「少林寺さんはいつも掃除してくれてるから、改めて清掃をしなくても良いですよ」と言って頂けてはいますが、逆に「修練する場所が在る事への感謝」を学ぶ機会として、年に3回くらいは行おうと考えています。

また今日は、2月・3月の体験入門者募集期間に参加してくれている小3女子のお父さんに来て貰い、4月からの正式入門に対しての説明も行います。高学年率の高い刈谷北道院は、今年度は5・6年生が5名休眠する事に成りましたが、逆に本人の意欲や保護者の理解度・協力度において、少しすっきりさせた状態で再構築したいとも考えていましたので、良い機会とも言えます。今回入門の意志を示してくれた小3女子も、今の時期だけかも知れませんが話の聞き方や手本の見方もなかなか良いので、しっかり支えて行きたいと思います。

14時前に小3女子のお父さんが来て下さいましたので、中1一級のH君を中心に鈎手守法の練習を中心に進めて貰い、私は説明に入ります。時間を掛けてきっちり説明しながら、目の前の修練の様子を観ますが、中1一級のH君をサポートしなければいけない立場の小5四級のE君の素振りには、あまりその辺りの意識が感じられません。何度か「後輩の手本に成り、支えの出来る先輩の在り方」を説いているのですが、「まるで解ってないなぁ」と残念ではあります。そんなこんなで小1時間説明をしていたので、15時前に遅れて参座された副道院長のNさんにも、入門予定者のお父さんを紹介する事も出来ました。

法形演練と鎮魂行を経て、自由練習でも科目の習熟を図ります。暖房を入れている時間内は易筋行をやっていようと、K君・Rちゃん兄妹が到着した後も身体を動かし、暖房が切れた瞬間を合図にして清掃に入ります。普段出来ない所の雑巾がけや窓ガラスの拭き掃除、トイレ掃除を行いましたが、割りと皆意欲的・積極的に動いてくれました。時間も30分程しか取れなかったのですが、粗方清掃を終えられましたし、私が指示を出さなくても動こうとしていた人が多かった様に思います。

やや時間も押して締めの気合い出しをして終了。雨の上がった夕方に小中学生が賑やかに帰って行く姿は、それなりに価値の有るものでしょう。明日の午後は、NさんH君と3人でH君の准拳士初段受験に向けての特訓を行う予定もあり、送迎にみえたH君のお母さんが「道院長、明日は宜しく御願いします。」と挨拶にみえました。H君自身の取り組みもそうですが、お母さんを始め家庭の協力も得られていますので、そんな関係者を少しでも増やして行こうとの想いを強くして、帰路に着きました。

3月16日(土)の修練。

本日も、泉田市民館での修練。春の陽気を感じさせる暖かさの中、鍛錬に励みます。

つい先日まで、厳しい寒さを感じていた様に思うのですが、いつの間にか「暖房が要らないかな?」と思う陽気に。そろそろ鍛錬に相応しい季節に成りますので、より充実した修行の時間・空間を構築していきたいものです。

明日の地区昇級試験に向けて、今日が最終調整と成る日。ただ当事者4名の試験に向けた集中と言うのも、随分とボヤけた感じで。技術レベルと言うよりも、「真剣さ」と言う点でフワフワしています。心構えが整っていないのに、体構えが整う訳も無く、これまで何度も学科・法話の時間も含めて伝えて来たつもりですが、なかなか受け取って貰えないなと悩ましいところです。

基本演練では、試験の内容を加味して移動稽古を。バリエーションを付けると、基本の身体操作の感覚や突き蹴りのレベルがはっきりします。ここら辺りを向上させる事が、その人の質を挙げる事に直結しますが、逆にそこに邁進出来ない人の質は、そこで打ち止めと成ります。伝える側の努力や工夫だけでは如何ともし難い面がそこに有ります。

学科・法話を終えて法経演練では、試験の組み合わせで習熟を図りつつ、中1一級のH君は4月の准拳士初段受験に向けた、当日学科試験の模試を。試験範囲の回答を自分でノートにまとめさせて、その暗記を書き込ませる形で行いましたが、30分と言う時間では4問中2問を完了して時間切れです。実際の試験は空欄補充が有って時間も長いので、もっと余裕をもって終えられるのでしょうが、せめて30分で3問は書き終えられる様に準備しておきたいものです。

鎮魂行後の自由練習では、まずは受身の練習を。こちらも明日の試験の向けて少しでも向上させようとする人と、「出来ない自分」を観るのを嫌がって手を抜く人といます。前日に向上に努めるぐらいなら、もっと前から取り組めば良いのですが、逆に前日に成って尚「必死」に成れない人間よりもマシと言ったところでしょうか。

自由練習後半では、私はH君の初段受験の相手役を務めて、他の面々は試験用の練習を。H君の希望する法形の掛けられ役を務めましたが、「押小手」や「小手巻返」等の一般の有段者でも出来ないレベルで理法を意識出来ている事が解ります。他の人もこれぐらいやってくれたらと思いますが、逆にそこまで積み上げて来てくれたH君の頑張りに感謝ですね。若干、時間も押し気味でしたが、締めの気合い出しの前に他者の力を借りてでも自分のレベルを挙げ、その恩を他の人の支えをする事で返す事を伝えました。どの様な響き方をしたかは判りませんが、最後の蹴りは良い気合いを響かせていました。

3月9日(土)の修練。

本日は、専有道場からのスタート。陽射しは有るものの、冷たい空気と風が吹く中、鍛錬に励みます。

寒暖差の大きい時期だからなのか、身体が冬仕様から変化していく時期だからなのか、最近体調不良で休む人が多い状況です。今日の専有道場からの送迎の協力を小6五級のA君のお父さんに御願いしたのですが、A君自身がのどの痛みや腹痛でお休みし、送迎だけして頂く事に成りました。中1一級のH君の准拳士初段受験も延期と成りましたし、改めて体調管理から意識して行きたいものです。

鎮魂行後に、「あ・うん」を活用しての学科・法話を。それぞれの人の意見を聞いていきますが、自分の考えをまとめる事が苦手な人が増えている様な気がします。そもそも質問を聞いていない人は論外ですが、他の人の意見を聞いていない・聞いた上で自分の考えはどうだろうと組み立てていない人も見受けられます。小学生の時期に「周囲の人と会話してはいけない」3年間を過ごして来た人達には、その辺りの「訓練」が必要なのだろうと危惧されます。少しでも、その「訓練」の足しに成る時間・空間であって欲しいものです。

場を変えて、易筋行を。その道中に、空に白い雪が舞っているのに気付き、そんなに気温が低いのかと驚きます。市民館のホールでは、明日の地域の日本舞踊の流派の発表会の準備がされており、和室ではお囃子の練習もしており、その娘さん?らしき小学生の女の子達がホールでカードゲームで遊んでいたりと、少林寺拳法と直接関係無い地域の人達と関わる瞬間が有るのも貴重な事です。

その後、市民館から参座予定だった中1一級のH君が体調不良・小5五級のH君が部活動で足を痛めた為に欠席と、更にお休みが増える状況に。せっかく副道院長のNさんがあ参座してもH君の初段受験に向けての習熟も、なかなか捗りません。そんな巡り合わせも含めて「人生」であり、その「人生」に益有る修行を目指すには、様々な状況の変化にも変わらぬ姿勢で鍛錬に励まないといけませんね。

来週に控えた地区合同昇級試験に向けた習熟を進めつつ、基本の身体操作の応用も絡めます。K君・Rちゃん兄妹が到着して以降は、「試験モード」として運歩法の確認をして、K君・Rちゃんの為に「全転換」や「半転換」の説明も足しておきます。全員で受身の練習をした後は、拳サポ・すね当てを着けての運用法を。中段に対しての蹴り攻撃に対する防御・反撃を反復します。スイミング明けのK君・Rちゃんが、消耗して集中し切れていない状態でも、意欲を失わずに取り組んでくれている事で、全体的にも意欲が落ちずに保たれている側面が有ります。そんな2人にも着実に技術レベルを挙げて欲しいものですし、何よりも「人生に益有る時間」にして貰えたら有り難いなとの想いを胸に締めの気合い出しをし、お母さんと一緒に兄の迎えに来た小4六級のA君の妹ちゃんにもお菓子を渡し、皆を見送りました。